1on1アジェンダ例9選|目的別・部下の状態別に使える議題集

▼ この記事の内容

1on1のアジェンダは、業務報告の順番ではなく、部下の成長支援と次回行動を決めるための議題設計です。目的別、部下の状態別、面談フェーズ別に型を持つと、上司主導の確認面談から対話型の支援へ変えやすくなります。

1on1は、部下に自由に話してもらうだけでは続きにくい面談です。話題が毎回ぶれると、上司は確認したいことを聞けず、部下も何を準備すればよいか迷います。

アジェンダを決める目的は、会話を縛ることではありません。面談の目的、部下の状態、時間配分をそろえ、限られた時間で次に進む行動を決めるためです。

この記事のアジェンダ例は、目的別、部下の状態別、面談フェーズ別に分けています。自社の1on1にそのまま当てはめるより、部下の状況に合わせて組み替える前提で使います。

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1on1アジェンダの基本設計

1on1のアジェンダは、面談で扱う話題を並べるだけでは機能しません。目的、準備者、時間配分を決めることで、上司と部下の対話が次の行動へつながります。

設計軸決めることアジェンダ例
目的面談で何を前に進めるか業務進捗、目標、キャリア、コンディション
準備者上司と部下のどちらが出すか上司の確認事項、部下の相談事項
時間配分30分で何項目扱うか状態確認、主要テーマ、次回行動

アジェンダは面談目的から逆算する

1on1アジェンダは、最初に面談目的を決めてから作ります。業務確認、目標支援、キャリア相談、関係性づくりのどれを主目的にするかで、質問の順番と深さが変わります。

目的が曖昧なまま議題を増やすと、報告、雑談、相談が混ざります。30分の面談では、主目的を一つ決め、残りは補足の確認にとどめます。

職場での学び直しも、本人と職場の協働が前提になります。厚生労働省の学び直しに関するガイドラインを踏まえると、1on1でも本人の学びと業務をつなぐ視点が要ります。

アジェンダを目的から作ると、質問の粒度もそろいます。上司が聞きたい確認事項と、部下が話したい相談事項を同じ面談の中で扱いやすくなります。

アジェンダを作る前提をそろえる場合は、1on1の目的と基本設計を確認すると、面談で扱う範囲を決めやすくなります。

上司が決める項目と部下が選ぶ項目を分ける

1on1では、上司が必ず確認する項目と、部下が話したい項目を分けます。上司の確認だけに寄せると、面談が進捗報告に偏りやすくなります。

上司が決める項目は、目標進捗、支援が必要な仕事、次回までの行動です。部下が選ぶ項目は、相談したい悩み、キャリア、働き方、関係性に関する話題です。

事前に二つの枠を見せると、部下は準備しやすくなります。上司も確認漏れを防ぎながら、部下の主体的な相談を受け止めやすくなります。

項目を分けると、面談中の主導権も偏りにくくなります。上司が最低限の確認を行い、部下が選んだ話題に時間を配分できます。

部下に事前準備を任せる場合は、部下側が準備しやすい話題を見せると、相談項目を選びやすくなります。

30分面談では三つの枠に絞る

30分の1on1では、扱う議題を三つに絞ります。冒頭で状態を確認し、中盤で主要テーマを深め、後半で次回行動を決める流れが使いやすいです。

議題が五つ以上あると、各話題が浅くなります。時間が足りない場合は、次回へ回す項目を決める方が、無理に全部聞くよりも面談の質を保てます。

三つの枠にすると、面談後の記録も簡潔になります。状態、話したテーマ、次回行動だけを残せば、次の1on1で自然に続きから話せます。

時間配分は、状態確認に短く、主要テーマに長く、最後の合意に少し残す形が扱いやすいです。終盤に余白を残すと、行動の確認漏れを防げます。

面談時間を見直す場合は、1on1の時間配分を参考にすると、アジェンダ項目数も調整しやすくなります。

目的別の1on1アジェンダ例

目的別アジェンダは、面談で前に進めたい対象から選びます。業務進捗、目標設定、キャリア相談の三つを分けると、質問と記録が混ざりにくくなります。

目的使う場面主なアジェンダ
業務進捗タスク停滞や支援不足を確認したいとき進捗、困りごと、支援、次回行動
目標設定目標の納得感や行動計画を整えたいとき目標理解、行動、障害、支援
キャリア相談中長期の成長テーマを扱いたいとき関心、強み、経験機会、次の挑戦

業務進捗を確認するアジェンダ

業務進捗を確認する1on1では、報告を受けるだけで終えません。何が進み、どこで止まり、上司がどの支援をすればよいかを確認します。

アジェンダ例は、今週進んだ仕事、止まっている仕事、判断が必要なこと、次回までに進めることです。最後に上司の支援内容を一つ決めます。

進捗確認は詰問になりやすいため、理由を聞く前に事実を分けます。本人の責任追及より、詰まりを取り除く質問に寄せると話しやすくなります。

目標設定を支援するアジェンダ

目標設定を支援する1on1では、目標そのものよりも、本人が日々の行動に落とせているかを確認します。数値目標だけを確認すると、行動の変化が見えにくくなります。

アジェンダ例は、目標の理解度、今月の重点行動、障害になりそうなこと、上司に相談したいことです。最後に次回までの行動を一つに絞ります。

目標への納得感が弱い場合は、背景から確認します。本人が何を期待され、どこまで裁量を持てるかを言語化すると、行動計画が作りやすくなります。

1on1を目標管理に接続する場合は、目標や評価に1on1をつなげる考え方を読むと、面談記録の使い方を整理しやすくなります。

キャリア相談を深めるアジェンダ

キャリア相談の1on1では、異動希望や昇進希望を聞くだけでは足りません。本人がどの経験を積みたいか、現在の仕事とどうつなげるかを扱います。

アジェンダ例は、最近やりがいを感じた仕事、伸ばしたい強み、避けたい働き方、次に挑戦したい経験です。短期の業務と中長期の関心を分けて聞きます。

キャリアの話は結論を急がない方が深まります。上司が答えを示すより、本人の関心を言葉にし、次に試す小さな経験を決めます。

部下の状態別のアジェンダ例

同じ1on1でも、部下の状態によって有効な議題は変わります。新人、伸び悩み、自律型の三つで分けると、支援の濃さを調整しやすくなります。

新人や異動者向けのアジェンダ

新人や異動者向けの1on1では、業務理解と職場適応を両方扱います。成果確認を急ぎすぎると、分からないことを言い出しにくくなります。

アジェンダ例は、分かったこと、まだ不安なこと、誰に聞けばよいか迷ったこと、次に覚える業務です。職場の暗黙知も言語化して共有します。

初期は質問しやすさを作ることが優先です。上司が説明を増やすより、本人がどこで止まったかを聞き、相談先と次の確認タイミングを決めます。

成果が伸び悩む部下向けのアジェンダ

成果が伸び悩む部下には、原因を一度に広げないアジェンダが向いています。スキル、量、優先順位、周囲の支援のどこに詰まりがあるかを分けます。

アジェンダ例は、うまくいった行動、詰まった場面、再現したい行動、次に試す工夫です。本人ができている点も扱うと、改善策を受け止めやすくなります。

上司が評価コメントだけを伝えると、防衛的な会話になりやすいです。事実、解釈、次の行動を分け、改善対象を一つに絞ります。

部下の状態に合う質問を増やしたい場合は、1on1で使える話題候補を確認すると、面談前の候補を選びやすくなります。

自律的に動く部下向けのアジェンダ

自律的に動く部下の1on1では、細かな進捗確認よりも意思決定と成長機会を扱います。任せている仕事の方向性と、本人の挑戦テーマを確認します。

アジェンダ例は、判断に迷っていること、任せてほしい範囲、次に広げたい役割、上司が介入しない方がよいことです。支援の量も本人と調整します。

自律型の部下にも放置は禁物です。上司が期待水準を言語化し、本人が広げたい裁量と組織が求める役割をすり合わせます。

面談フェーズ別のアジェンダ例

面談フェーズ別アジェンダは、30分の会話を進める順番として使います。開始、中盤、後半で役割を分けると、相談が広がっても着地しやすくなります。

面談開始時のアジェンダ

面談開始時は、いきなり本題へ入らず、現在の状態を短く確認します。部下のコンディションや緊急度を聞くと、扱う議題の優先順位を決めやすくなります。

アジェンダ例は、今日話したいこと、今の状態、先に相談したいことです。上司が用意した議題も伝え、どちらを先に扱うかを合意します。

開始時に合意を取ると、面談の主導権が上司だけに偏りません。部下が話したいことを先に置けるため、相談の心理的な負担も下がります。

面談中盤のアジェンダ

面談中盤は、主要テーマを深める時間です。原因を広げるより、本人が具体的に困った場面、試した行動、次に変えたい行動へ絞ります。

アジェンダ例は、何が起きたか、どう受け止めたか、何を試したか、次にどの選択肢があるかです。上司は助言の前に本人の見立てを聞きます。

中盤で助言が長くなると、部下の考えを確認できません。質問と要約を挟みながら、本人が選べる行動案を残します。

面談後半のアジェンダ

面談後半は、話した内容を次回行動へつなげます。振り返りだけで終えると、次の1on1で同じ話題が繰り返されやすくなります。

アジェンダ例は、次回までにやること、上司が支援すること、次回確認することです。行動は一つか二つに絞ると、実行状況を追いやすくなります。

最後に認識を合わせることで、上司と部下の解釈ズレを防げます。決まった内容は短く記録し、次回の冒頭で確認します。

アジェンダを運用に乗せるコツ

アジェンダは作って終わりではなく、事前共有、記録、見直しまで含めて運用します。面談前後の流れを固定すると、上司と部下の準備負担を減らせます。

事前共有で話題の偏りを減らす

アジェンダは面談直前ではなく、前日までに共有します。部下が話したいことを選べる状態にすると、上司の確認だけで終わる面談を防ぎやすくなります。

共有する項目は、自由記入だけにしない方が使われます。選択肢と一言メモを組み合わせると、部下は準備しやすく、上司も話題の優先順位を見やすくなります。

事前共有は、面談の予定調整にも役立ちます。緊急度が高い話題があれば時間を延ばし、軽い確認なら短く終える判断ができます。

記録項目を次回行動に寄せる

1on1の記録は、会話の全文ではなく次回に使う情報へ絞ります。話題、合意した行動、上司の支援、次回確認することを残すと継続しやすくなります。

記録が細かすぎると、入力そのものが負担になります。面談後に一分で残せる項目へ絞る方が、継続的な運用に向いています。

記録を次回の冒頭で見返すと、1on1が単発の相談で終わりません。前回決めた行動を確認し、必要ならアジェンダを組み替えます。

記録項目を整える場合は、1on1シートの項目例を確認すると、アジェンダと面談メモを同じ型で運用しやすくなります。

アジェンダを月次で見直す

アジェンダは一度作ったら固定せず、月次で見直します。組織目標、部下の役割、チーム状態が変わると、扱うべき話題も変わるためです。

見直す観点は、話題が偏っていないか、次回行動につながっているか、部下が選べる余地があるかです。使われない項目は削り、必要な項目だけを残します。

見直しは管理職だけで行わず、部下の声も拾います。話しやすかった項目と話しにくかった項目を確認すると、面談の型を調整しやすくなります。

よくある質問

1on1のアジェンダは毎回同じでもよいですか?

毎回同じ型を使っても問題ありません。ただし、目的まで固定すると形だけの面談になります。進捗、目標、キャリア、体調など、重点を一つ変えると話題が深まりやすくなります。

部下が話したいことを出せない場合はどうすればよいですか?

上司が候補を三つほど提示し、部下に選んでもらいます。自由記入だけにすると準備の負担が重くなるため、選択式のアジェンダと一言メモを組み合わせると始めやすくなります。

30分の1on1では何項目まで扱うべきですか?

30分なら三項目までに絞ります。冒頭で状態確認、中盤で主要テーマ、後半で次回行動を決める流れにすると、相談が広がっても時間内に着地しやすく、記録も残しやすくなります。

まとめ

1on1のアジェンダは、部下から話題を引き出し、次回行動へつなげるための設計です。目的別、部下の状態別、面談フェーズ別に型を持つと、報告だけの面談になりにくくなります。

まずは30分の面談を三つの枠に分けます。冒頭で状態確認、中盤で主要テーマ、後半で次回行動を決める流れにすると、限られた時間でも対話が着地します。

1on1のアジェンダと記録の型を現場で整えたい場合は、以下の資料もあわせてご確認ください。


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