▼ この記事の内容
1on1で目標設定と目標管理を行うには、期初に決めた目標を面談の中で使い続ける設計が必要です。期待役割、成果基準、行動目標、支援内容、確認頻度をそろえ、毎回の1on1で進捗と次回行動、次の支援を確認します。
1on1を実施していても、目標の話が期初と期末だけになると成果にはつながりにくくなります。目標は書類に残すだけでなく、日常の対話で確認し続けるものです。
上司は達成率だけを聞くのではなく、行動、障害、支援内容を分けて確認します。部下も前回決めた行動と困りごとを準備すると、1on1が具体的になります。
この記事では、1on1で目標設定と目標管理を進める手順を整理します。営業、企画、若手社員の具体例も交えながら、形骸化を防ぐ運用方法を確認します。
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目次
1on1で目標設定・目標管理を進める全体像
1on1で目標設定を扱う目的は、目標を決めて終わらせないことです。目標を日常の行動、支援、振り返りに接続すると、面談が成果改善の場になります。
1on1は目標を決める場ではなく活用する場
1on1は、上司と部下が期初の目標を日常の行動へ落とし込む場です。進捗、障害、支援内容、次回行動、確認日を毎回確認し、目標設定で決めた状態に向けて今週何を変えるかを具体化します。
弊社が支援する1on1運用では、部下が目標を自分の言葉で説明できるか、次回までの行動を1つに絞れているかを初期確認の基準にします。曖昧な場合は、期待役割と成果基準に戻って認識をそろえます。
期待役割と成果基準を先にそろえる
目標設定では、まず本人に期待する役割と成果基準をそろえます。売上、品質、成長、連携など、何を成果として見るかが曖昧だと行動を選びにくくなります。
営業職なら、受注金額だけでなく商談準備、提案件数、失注理由の整理も扱います。企画職なら、企画書の本数だけでなく、意思決定に必要な論点整理や関係者合意も成果基準になります。
基準をそろえた後は、本人の納得感も確認します。上司の期待と本人の理解がずれていると、1on1で同じ話を繰り返す原因になります。
進捗と次のアクションをセットで確認する
目標管理は、達成率を記録するだけの作業ではありません。1on1では、進捗の数字、実行した行動、次回までに変えることを分けて確認します。
未達の場合も、すぐに努力不足と見なさないことが必要です。優先順位、スキル、周囲の協力、期限設定のどこに問題があるかを一緒に見ます。
進捗確認の最後には、次回の1on1で確認する点と前回の約束を残します。目標、行動、支援内容を短く記録すると、面談が単発で終わらず、上司と部下の認識ずれも減らせます。
1on1の目的や基本設計を先にそろえたい場合は、1on1の目的と基本で面談の位置づけを確認できます。
1on1で目標設定を進める5つのステップ
1on1で目標設定を進めるときは、役割確認から振り返りまでの順番を固定します。毎回同じ流れで扱うと、目標が評価時だけの話になりにくくなります。
ステップ1:役割と期待成果を確認する
最初に、本人の役割と期待成果を確認します。何を任されているのか、どの成果を優先するのかを上司と部下で同じ言葉にします。
期待成果は、全社目標やチーム目標から逆算します。本人の目標だけを単独で置くと、組織にどう貢献するかが見えにくくなります。
役割の確認では、やらないことも決めます。優先順位を絞ることで、1on1で確認する論点が増えすぎるのを防げます。
面談の型から整えたい場合は、1on1のフレームワークで、役割確認から次回行動までの流れを確認できます。
ステップ2:SMARTで目標を具体化する
SMARTで目標を具体化するとは、具体性、測定方法、達成可能性、関連性、期限をそろえることです。1on1では特に測定方法、期限、次回確認日、担当行動を確認します。
たとえば新規商談を増やす目標なら、対象顧客、件数、期限、確認日を決めます。表現を具体化すると、次回までの行動が見えやすくなります。
SMARTは目標を細かく縛るための型ではありません。上司と部下が同じ基準で進捗を確認するための共通言語として使います。
目標の振り返り例を確認したい場合は、目標設定の振り返り例で、進捗確認後の整理のしかたを確認できます。
ステップ3:行動目標と上司の支援を決める
成果目標だけでは、部下が次に何をすればよいか分かりにくくなります。1on1では、成果に近づく行動目標と上司の支援内容を同時に決めます。
行動目標には、準備、実行、振り返りのいずれかを置きます。商談準備を増やす、提案後に失注理由を残すなど、本人が動かせる内容にします。
支援内容も記録します。上司が資料を確認する、関係者につなぐ、判断基準を教えるなど、部下だけに責任を残さない設計にします。
対話スキルを見直したい場合は、1on1に必要な対話スキルで、支援内容を引き出す聞き方を確認できます。
ステップ4:進捗確認の頻度と時期を決める
進捗確認の頻度は、目標の難易度と部下の経験値で変えます。新しい業務や期限が近い目標は、短い間隔で確認します。
頻度を決めないまま始めると、問題が期末まで見えないことがあります。週次、隔週、月次のどれで確認するかを事前に決めます。
面談時間が短い場合でも、前回行動、現在の障害、次回行動の三点は確認します。確認項目を絞ると、負担を増やさず続けられます。
進捗確認の頻度を決める場合は、1on1の実施頻度で、週次・隔週・月次の使い分けを確認できます。
ステップ5:振り返りを次の目標へつなげる
振り返りでは、達成したかどうかだけで終わらせません。うまくいった行動、足りなかった支援、次の目標に残す学びを分けて確認します。
未達の場合も、本人を責める場にしないことが必要です。目標の置き方、確認頻度、支援内容のどこを変えるかを一緒に決めます。
振り返りの記録は、次回の目標設定に使います。過去の学びが残ると、毎期同じ失敗を繰り返しにくくなります。
振り返りの時間配分を整える場合は、1on1の適切な時間で、限られた面談時間の使い方を確認できます。
職種別に見る1on1での目標管理の具体例
目標管理の1on1では、職種や経験値に合わせて確認項目を変えます。同じ目標管理でも、数字、成果物、学習状況のどれを見るかは場面で異なります。
営業職:数字目標と行動目標を分けて管理する
営業職の1on1では、売上や商談数だけでなく、行動の中身を確認します。数字が遅れている場合も、行動量と行動品質を分けて見る必要があります。
会話例として、前回決めた商談準備は実行できたか、失注理由はどの分類が多いか、次回までに何を変えるかを聞きます。
数字だけを追うと、部下は報告に終始しやすくなります。行動と支援を一緒に決めると、次の商談に改善をつなげやすくなります。
営業の目標進捗を扱う場合は、営業職の1on1で目標進捗を確認する方法で、数字と行動を分ける観点を確認できます。
企画職:成果物のゴール像と判断基準をそろえる
企画職の目標は、件数だけでは成果を判断しにくい場合があります。企画書の質、意思決定への貢献、関係者合意なども確認します。
1on1では、企画の目的、判断に必要な情報、次に巻き込む相手を確認します。成果物の完成度だけでなく、前進条件をそろえます。
上司は、評価基準を後出しにしないことが必要です。良い企画と見なす条件を先に伝えると、部下は改善の方向を選びやすくなります。
企画職の面談アジェンダを整える場合は、1on1のアジェンダ例で、確認項目の並べ方を確認できます。
若手社員:学習目標と業務目標を分けて設定する
若手社員の1on1では、業務成果だけでなく学習目標も扱います。できるようになることと、実際に出す成果を分けると成長を確認しやすくなります。
会話例として、今月身につけるスキル、任せる業務、上司が確認するタイミングを決めます。学習だけで終わらせず、業務で試す場も置きます。
若手に高すぎる成果目標だけを置くと、失敗を隠しやすくなります。育成制度の状況は厚生労働省の能力開発基本調査も確認材料になります。
参考:能力開発基本調査|厚生労働省
若手の納得感や意欲も確認する場合は、従業員エンゲージメントで、目標への向き合い方を捉える観点を確認できます。
目標設定1on1が形骸化する3つの原因
1on1で目標を扱っていても、運用が形だけになることがあります。原因は、評価偏重、進捗率だけの確認、準備不足の三つに表れやすいです。
目標が評価のためだけに置かれている
目標が評価シートを埋めるためだけに置かれると、日常の行動に使われません。部下は期末に説明するための文言として目標を捉えやすくなります。
1on1では、目標を評価結果ではなく行動改善の材料として扱います。今週の行動にどう関係するかを確認すると、目標が日常に戻ります。
評価に関わる話題を扱う場合は、成長支援の会話と評価判断の会話を分けます。目的を説明すると、部下も話しやすくなります。
1on1の悩みを整理する場合は、1on1の悩みと対処法で、目標や評価の話題が進みにくくなる原因を確認できます。
上司が進捗率だけを聞いて終わっている
上司が進捗率だけを聞くと、部下は報告の準備に意識が向きます。何を変えれば成果に近づくかが話されないまま終わりやすくなります。
進捗確認では、数字、原因、次回行動を分けて聞きます。数字が悪いときほど、行動量、行動品質、支援不足を切り分けます。
質問は多くしすぎない方が続きます。前回の約束、今の障害、次回の一手を確認するだけでも、行動改善につながります。
1on1を数値で見直す場合は、1on1の数値管理で、進捗率以外に見る指標を確認できます。
部下が準備なしで参加している
部下が準備しないまま1on1に参加すると、上司が質問を重ねても話が深まりにくくなります。目標、進捗、相談したいことを事前に整理します。
準備は大きな資料である必要はありません。前回決めた行動、今困っていること、上司に相談したいことを一つずつ書けば十分です。
上司側も、前回の記録を見てから参加します。双方が準備すると、1on1は報告ではなく次の行動を決める時間になります。
部下側の準備を促す場合は、部下側の1on1準備で、面談前に整理する項目を確認できます。
目標管理と1on1を組織に定着させる方法
目標管理と1on1を定着させるには、個人の面談スキルだけに頼らない設計が必要です。記録、見える化、評価との接続をそろえると、組織で改善しやすくなります。
記録項目をそろえて次回の1on1へつなげる
記録項目をそろえると、1on1の内容を次回へつなげやすくなります。目標、進捗、障害、次回行動、上司の支援を残します。
記録がないと、毎回同じ確認から始まりやすくなります。前回の約束が見えるだけで、部下も行動を振り返りやすくなります。
閲覧範囲も決めておきます。評価に使う情報と育成支援に使う情報を分けると、部下は安心して相談しやすくなります。
記録の型をそろえる場合は、1on1のフレームワークで、次回につなげる記録項目を確認できます。
マネージャーごとの運用ばらつきを可視化する
目標管理の質は、マネージャーごとにばらつきやすいです。実施回数だけでなく、次回行動の設定率や記録の継続状況も見ます。
ばらつきが見えると、上司同士で学びを共有できます。うまくいった質問や支援方法を横展開し、属人的な面談を減らします。
ただし、数値を管理職の評価だけに使うと防衛的になります。改善のための材料として扱うことを明確にします。
面談の質を測る場合は、1on1の数値管理で、ばらつきを見える化する指標を確認できます。
目標と評価を日常の対話で結びつける
目標と評価をつなぐには、期末の評価面談だけに頼らないことが必要です。日常の1on1で成果、行動、支援を積み上げます。
記録が残ると、評価時に半年分の記憶だけで判断しにくくなります。本人も、どの行動が評価につながったかを理解しやすくなります。
目標、1on1、評価をつなぐ仕組みを整えると、成果を出し続けるマネジメントを構造でつくりやすくなります。評価基準と支援記録を同じ場で確認できるため、管理職ごとの差も見直しやすくなります。
評価につながる会話設計を見直す場合は、1on1のアジェンダ例で、目標と評価を接続する話題の置き方を確認できます。
組織で1on1と目標管理を定着させる際は、実施回数だけでなく、次回行動が記録されているか、評価基準と支援内容を同じ場で確認できているかを運用基準にします。
よくある質問
1on1で目標設定は毎回話すべきですか?
毎回複数の目標を話す必要はありません。前回決めた行動、現在の障害、次回までに変えることを短く確認します。対象を絞るほど、目標が日常の行動と支援に接続しやすくなります。
1on1で目標が未達のときはどう伝えるべきですか?
未達を責めるより、行動量、行動品質、支援不足、期限設定を分けて確認します。最後に次回までの一手と上司の支援内容を決めると、本人も改善に向かいやすくなり、理由も共有できます。
部下が目標を自分ごとにできないときの対応は?
本人の役割、上位目標とのつながり、評価基準を一緒に確認します。目標の意味を本人の言葉で説明してもらい、納得しにくい点を1on1で扱うと改善しやすくなり、行動も選びやすくなります。
まとめ
1on1で目標設定と目標管理を行うには、目標を決めて終わらせず、日常の対話で使い続けることが必要です。期待役割、成果基準、行動目標、支援内容をそろえると、次回行動を決めやすくなります。
上司は達成率だけを聞かず、行動、障害、支援を分けて確認します。部下も前回行動と相談したいことを準備すると、1on1が成果改善の場になります。
目標が書類の中に残るだけだと、期末に評価理由を説明する負担が管理職へ戻ります。目標管理と1on1を組織として連動させたい方は、以下の資料をご確認ください。
【260スライドで1on1を完全網羅】
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