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パフォーマンスマネジメントとは?意味・目的・効果・導入上の注意点・【事例付き】

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パフォーマンスマネジメントという言葉を聞いたことはありますか?

近年は、離職防止のために、社員のランク付などで相対評価を行う昔ながらの年次評価を廃止する外国企業も続々と現れ、このマネジメント方法はとても注目されています。

ここでは、パフォーマンスマネジメントの意味やその特徴、また導入する上での具体的な施策や注意点などを詳しく解説します。

パフォーマンスマネジメントとは?

パフォーマンス・マネジメントとは、従来のMBOの様な目標管理制度とは異なり、数週間~1ヶ月単位で設定した目標に対して、常に上司や同僚が1on1や賞賛的な内容も含めたリアルタイムのフィードバックを行い、現状の評価の確認と従業員の目標達成のサポートを行う取り組みを指します。

パフォーマンスマネジメントにおいては、社員を硬直的な制度によって評価(レイティング、ランク付け)するより、社員の成長を支援することが会社の生産性につながるという考え方がもとになっており、新たに注目を浴びています。

パフォーマンスマネジメントの特徴の一つに、そのスピード感があります。

年次の目標管理では対応しきれないような、コロナ感染流行のような危機にも、パフォーマンスマネジメントではクイックに対応できます。

こうした年次での評価を取り止めることは、ノーレイティングと呼ばれています。

その代わりに、目標達成につながる行動について上司と部下が一緒になって考える(対話する)ことに重きを置くことで、パフォーマンスマネジメントは社員ひとりひとりの自己成長を促進できるのです。

パフォーマンスマネジメントとMBOの違い

パフォーマンスマネジメントとはMBOとは大きく異なります。

MBOとはなんなのか、パフォーマンスマネジメントはMBOとどこが違うのか、解説していきます。

MBOとは

MBOとは目標に寄る管理(Management By Objectives)の略です。

多くの場合、一年に一回、昨年の目標設定と実績を比較して評価を出し、その評価によってさまざまな処遇が決定されます。

この制度は結果が達成できたかできていないかがわかりやすく、実績を評価しやすいという点から多くの日本企業から取り入れられてきました。

  • チームの相対的な評価であること
  • 1年前にたてた目標という切り口のみで管理されること
  • 評価内容が硬直的かつ一方的であること

しかし、以上のような問題点から変化の多い現代においてはワークスタイルにそぐわない点が多く、社員のモチベーションの低下、形骸化、相対的なランク付によるチームワークの低下などが指摘されています。

また、日本でも固定された年功序列制度が薄れてきていることに伴い、新たなマネジメント方法が模索されています。

パフォーマンスマネジメントとの違い

パフォーマンスマネジメントとMBOとの最大の違いはスピード感とその目的意識です。

MBOはたいていが年に一回の評価のみであり、状況が目まぐるしく変わりがちな現代においては一年前にたてた目標の多くが、すでに忘れてしまっている遠い過去の目標です。

そのため評価を受ける一年後にはすでにその目標は社員の「自分ごと」ではなくなってしまっています。

しかしパフォーマンスマネジメントに即した管理を行えば、定期的に目標と結果の確認を行えるため、社員も会社も柔軟に方針を決めていくことができます。

また、そうして細かく目標設定を行ない上司が一緒に考えていくことで、社員と会社全体の意識のズレも抑えることができます。

パフォーマンスマネジメントの効果

具体的にパフォーマンスマネジメントの効果とはなんなのでしょう。

  • 社員のエンゲージメント向上
  • 管理職のコミュニケーション能力向上
  • リアルタイムにフィードバックを行える
  • 個々の強みを伸ばせる

ここでは特に重要な4つの効果を解説していきます。

1. 社員のエンゲージメント向上

パフォーマンスマネジメントでは社員一人一人に寄り添った目標管理を行えるため、社員の会社に対する忠誠心や業務に対するやる気を向上させることができます。

こうして個人のエンゲージメントが向上することは、その社員の主体性や会社にとっての自分の価値などにも自覚にもつながります。

これによって、社員の離職率の低下も期待できるでしょう。

またこのように社員の成長を支援することが、結局、社員の会社に対するエンゲージメントを高め、会社全体の風土改善にもつながります。

2. 管理職のコミュニケーション能力向上

管理職にとってコミュニケーション能力はとても重要な要素の一つです。

部下との連携を取りやすい管理体制にするためにも、管理職の部下に対する適切なコミュニケーションは欠かせません。

定期的なマネジメントを行うことで、往来の実績評価では使わなかったコミュニケーション能力が培えるでしょう。

3. リアルタイムにフィードバックを行える

パフォーマンスマネジメントを導入している会社では、各企業に応じて定期的に面談などを行なっています。

そういった場所で、新鮮なアドバイスをもらえることにより、社員は年に一回の評価に比べてよりスピーディーに自分の業務を振り返ることができます。

これにより、社員一人一人の改善点が素早く反映されるため、業務が身に付きやすいです。

また、リアルタイムなフィードバックで部下を支援することは、会社の変化によっては必要に応じて目標の再設定も可能なため、臨機応変に部下を管理することができます。

4. 個々の強みを伸ばせる

往来の目標管理と異なり、パフォーマンスマネジメントでは、言葉通り各個人の「パフォーマンス」に重点を置きます。

つまり、全体としての数字やどの社員が良かった、悪かったなどの相対評価ではなく、個々の成長を集中的に見てもらえるため、各社員の実力アップにつながります。

また、チームの中では些細な成長でも、着目してもらえることは社員のやる気になるでしょう。

パフォーマンスマネジメントを実践する4つの方法・制度

パフォーマンスマネジメントは、抽象的な概念であるため、活用のポイントや、具体的に何を実践すれば良いか分からないという方も多いのではないでしょうか。

  • 目標管理
  • 1on1
  • フィードバック
  • 表彰制度

本パートでは、以上の4つのポイントを紹介します。

1. 目標管理

基本的ではありますが、パフォーマンスマネジメントを実践する上で目標管理は欠かせません。

それも、一年に一回などの長期的なものではなく、四半期、もしくは毎月、定期的に従業員に今達成したい目標を設定させ、それに向けて共に取り組むようにしましょう。

短期間で定期的に目標管理を行い、またそのプロセスに上司がアドバイスを行えることで、各個人に寄り添い、それぞれに具体的かつ達成可能な目標を設定させることができます。

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2. 1on1ミーティング

1on1ミーティング(以下1on1)はパフォーマンスマネジメントを簡単に取りれられる制度としておすすめです。

1on1のメリットとして、上司と部下が互いに一対一で話す機会を得られるという点があります。

上司は1on1のために、事前にその部下のことを調べる必要がありますし、部下も1on1に向けて、上司に聞きたいことや仕事の言いづらい悩みなどを準備します。

この過程を定期的に繰り返すことは、お互いへの理解が深まり、チームのエンゲージメント向上にもつながるでしょう。

また1on1は、近年取り入れる会社も増え、専用のツールも増加しています。

1on1をただやるだけでなく、そのデータを積み重ねていくことでその社員の大事な成長記録にもなるでしょう。

3. フィードバック

フィードバックとはその人の業績や仕事結果を踏まえて行うアドバイスのことです。

普段通りのフィードバックを行うのではなく、「どうやったらその目標を達成できるのかを一緒に考える」というパフォーマンスマネジメントの概念を意識してフィードバックを行うことが重要です。

また、仕事の過程でフィードバックを必ず行うことで、その都度、新鮮な感想を共有できるだけでなく、社員自身で何がうまくいかなかったか、何が良かったのかを常に考える力も養わせることができます。

4. 表彰制度

フィードバックだけでなく、些細なことを褒め合う制度はまさにパフォーマンスマネジメントの一環と言えます。

表彰制度といった定形の制度でなくとも、サンキューカードであったりチャットでの応援メッセージであったり、従業員への賞賛が根付いた文化はレコグニション文化とも呼ばれます。

大きな功績ではなくとも、些細な努力を評価してくれる人がいることは従業員のやる気につながり、チームのエンゲージメント向上、また風土向上にも効果的でしょう。

パフォーマンスマネジメント導入企業の事例

ここでは実際にパフォーマンスマネジメントを導入している企業の事例をご紹介します。

博報堂DYデジタル

博報堂DYデジタルでは、半年または一年ごとに期初の目標を振り返る目標管理型の評価制度を廃止しました。

一年前に設定したミッションすら目まぐるしく変化する現代だからこそ、あえて査定で順位付けを行うのではなく、一人一人の成長にフォーカスを当てた評価基準に変更することにしたそうです。

また、そういった個人への評価を下すマネジャーへの負担を考え、全マネジャーに対しての研修を実施し、マネージャー自身のスキルアップもはかりました。

パフォーマンスマネジメントを実践する上で、会社が主導する研修制度とマネージャー自身の改革が欠かせないことが示された例と言えるでしょう。

スターバックスジャパン

スターバックスジャパンでは、パートも含む全社員に対して四ヶ月に一回の面談を実施しています。

そこでは、専用のシートに社員が目標や成長記録、また「この仕事を通じて達成したい人生の目標」を記入し、それを元に、フィードバックと次回の目標設定を行います。

この定期的な面談は、人事と社員の目標をすり合わせられるだけでなく、社員一人一人の会社で働く価値意識を育て、やりたいことの目標をはっきりさせるという狙いもあります。

こういった面談を通じて、社員からアルバイトまで、一人一人のエンゲージメントやパフォーマンスがとても高く維持されています。

パフォーマンスマネジメント導入時の注意点

パフォーマンスマネジメントを実際に導入する際に注意しておくべき点がいくつかあります。

  • 全社で目指したい姿を一致させる
  • 長期的な視野で成果を出す
  • 上司・部下の連携が大事
  • 第三者も巻き込んだフィードバック

ここでは大きく分けて4つの注意点を解説します。

1. 全社で目指したい姿を一致させる

パフォーマンスマネジメントは個人の成長にフォーカスした概念です。

とはいえ、制度として施策を導入する際には、会社や人事の考え・スタンスに一貫性を持たせることが大事です。

つまり、現状の会社全体の意識はどうなのか、このマネジメントを導入する上で成し遂げたいことはなんなのか、など目的と理想像を導入前に詳細に定めておくようにしましょう。

そしてその上で、各個人がその目的や効果を理解して実施にうつるのが良いでしょう。

2. 長期的な視野で成果を出す

数字や実績で評価をつける年次評価と異なり、パフォーマンスマネジメントは各個人の成長を管理していくものです。

つまり、その社員によって成長具合はさまざまになる可能性があります。

人事は、導入時に長期的な視野で導入を検討しましょう。

3. 上司・部下の連携が大事

パフォーマンスマネジメントは日本の企業ではまだあまり馴染みのない概念です。

制度を導入する上で、その理念や意図を理解してもらうためにも、管理職、部下それぞれへの研修や、充実したコーチング制度が重要です。

また上司と部下がコミュニケーションをとる機会を会社が充実させておくことは、上司と部下の連携の土台を作っておくことであり、上下関係の風通しの良さにもつながります。

なんでも聞きやすい職場環境づくりは、パフォーマンスマネジメントを実践する上で大事な要件です。

4. 第三者も巻き込んだフィードバック

定期的な面談を行うにしろ、フィードバック会議を設定するにしろ、数字での評価に収まらないパフォーマンスマネジメントには、部下、直属の上司の他に第三者の意見を挟むことをおススメします。

こうすることで、より客観的な目標設定を行うことができ、また人事にもマネジメントの進捗を共有することができます。

また、360度評価やメンタリング制度のように直属の上司以外の意見を聞く制度を導入するのも良いでしょう。

まとめ

近年、特にコロナ感染流行の影響で会社の方針や働き方が大きく変わった企業も多いでしょう。

変化に柔軟に対応するためにも、自分の会社の状況に合わせたマネジメント方法を検討してみてはいかがでしょうか。

また、パフォーマンスマネジメントの運用においては、目標・1on1・賞賛・評価といった様々な取り組みや制度を一括で管理する必要があります。

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