問題の根源が見えない状態からミッションを再定義して、これからの成長を加速させる
-最初に今、藤井さんがなさっている普段のお仕事や役割について改めて教えていただけますか?
そう言われると、何をやってるんでしょうね私。会社のことなら、1から100までやっていますけど、一番大事なこととして、次のテトラcocoがどういう形になったらいいのかということはずっと考えています。
その中心にあるのは、やっぱりすごく困っている子供たちがいて、その子たちが自分らしく生きていくことに対してすごく厳しい社会であるっていう現状があって、それをどうしていったらいいのか、テトラcocoがそれに対して何をしていけるのか、何をしていくべきなのかを常に考えているんです。
学生時代に学習塾でアルバイトをしていたときも思ってましたけれど、出産後、フリースクールで働き始めだんですが、そこには学校に行きにくい子たちが集まってたんですね。でも、その時には、その子たちに手を差し伸べるには自分に知識があまりにもなかった。
そのことがすごく自分の中で残っていて、もう1回そこをやりたいと思って、子どもが保育園に入って出来た時間で勉強と仕事を始めたっていう経緯があるんですよ。でも現状の学習塾や、発達障害に個別に対応するような学習塾でも、「すごく困っている子、生きにくさを感じている子たちに何ができるか」という自分が思う支援というのは達成されなかったんですよね。
それで、これは自分でやろうと思ったんです。中鶴(特別支援教育士・現テトラcoco理事)との出会いもすごく大きくて、2人共同じことを感じてて、もうこれは自分たちで支援ができる場所を作ろうよっていうことで始めたんです。
最初は学習塾で始めたのですが、子育ての難しさから離婚されているシングルの親御さんも多かったので塾代が払えないっていう子たちがたくさん出てくるんです。そこで支援から離脱していく、子供たちが辞めていくわけです。
–はい。
その頃ちょうど社会的に「放課後等デイサービス」が規制緩和で民間に解放されて、1年経つ頃で、そちらに事業シフトしました。その時から、時代に合わせて使えるリソースを使いながら子供たちの支援のあり方をずっと模索してきているっていうのが、私の真ん中の仕事です。
-なるほど。学習支援に関わられた当初に課題感を持たれてから20年以上ですね、走ってこられて、今どういうところに向かおうとされているかをお聞きしても良いですか。
先日の谷本さんとのワークショップで言語化されてよかったなと思っていますけど、やっぱり中心にあるのが、エビデンスベースドでの学習支援を通じて、子供たちが自分らしく生きられるよう支援するっていうことだなと。この10年で向かうべき方向がだんだん結晶化してきたと思います。
しかし、子どもの困り感にカスタマイズしていくっていう学習支援の重要性を感じていますが、法規制的にひとくくりにされた福祉サービスの中では療育とは違う形の学習支援は弾かれつつある現状があります。
しかも、私達がやろうとしてるのは一般的な療育ではなくて、その子自身にカスタマイズして、その子が自分自身を見つけていくための学習支援です。それは既存の学習支援とは少し違う形です。これは今、新規事業でやろうとしていますけれども、一人一人の困り感に私達のコア技術を持って、その子毎に特化してカスタマイズしていくという支援の形を作りたいと思っています。
– なるほど、ありがとうございます。素晴らしいですね。その中で今回ご一緒に取り組ませていただいているのはテトラcocoの人事領域で、ミッション・ビジョン・バリューの見直し、浸透、これからやることとしては、マネージャーの育成、評価制度設計と運用の改善、採用の強化ですね。この一連の取り組みをパフォーマンス・マネジメントと言いますが、これらの人事施策をやらなきゃまずいなと思った契機について教えてください。
本当に困ったのは、三、四年前ぐらいからですかね。
-そうなんですね。結構前なんですね。
そうです。もうね、どんどん人が辞めていってしまう時期がありました。
-離職ってことですね。
その時私は原因がわからなかったんです。社会からのニーズはものすごく高くて、やっていることの社会的意義も強くて、そこにすごく興味を持って賛同して入ってきてくれてたのに、なんでこんなにみんな辞めていってしまうのか。
-はい。
大体がみんなもうしんどいですと言って辞めていきました。私は、しんどいってことはわかって入ってきたでしょって思っていました。しんどいですよって最初から伝えていて、それでもやりたいですって入ってきてるのに・・・と思っていました。だから、なんでみんな同じキーワードで辞めていくのかがもう全然わからなかったんです。もう相性の問題だ、みたいにその頃の私は思っていました。その人が目指す支援のあり方とテトラcocoのやり方の相性が合わなかったのかなぐらいの感じで、実はあんまり深く原因を考えてなかったんですよ。
-うん、なるほど。
募集すれば一時的に人は増える、けれども同じことが繰り返されるっていう中で、私はその原因が評価制度かと思ったんです。それで評価制度を色々研究して作り直してきたんですが、今度はうまく評価が回らないという状態になりました。評価の難しいところは最終的に感覚みたいなところにあって、頑張ってるじゃんとか、一生懸命やってるよね、みたいな感じになってしまって上手く回らないんです。
それで社内の人事領域のことで3年悩むわけですよ。そして谷本さんと出会うのが去年なんですけど、人事評価について外部から何か新しいシステムを取り込もうと思っていろいろ調べ出したっていうのが御社にあたる経緯になるわけでございます。
-弊社と出会う前に評価制度を自社でゼロから作り上げたところがすごいと思うんですが、その時はどう作られたんですか。
私自身が松下電器(現パナソニック)の出身で、ここは私が勤めていた35年前当時から人事評価制度が非常にしっかりしていたんですよね。当時から1on1もあって、組織体系とかもきちんとしているので、その頃のことを思い出しました。それをベースに、いろんなところの人事評価表って公開されてるものを沢山集めて、その中から自分のところでできそうなことを取捨選択して、1個に集約していくみたいな形で人事の評価制度を作ったんです。
-ご自身のご経験をベースに現在の状況を情報収集して作ったのですね。すごいですね。実際それを作る上で他のメンバーの協力は得たのでしょうか。
他のメンバーに協力を得ることはしなかったんです。全くしなかったのが良くなかったと、今は反省しています。
私がやりたかったのはエビデンスを集めるっていう人事評価だったんですよ。だからできるだけ定量的にやりたかったっていうのがあって、自分の業務を分析して、それがどれぐらいの達成度だったかを振り返る感じでやろうとしたのですが、定量的に評価するってことに当時、他のメンバーは興味がないというか、そんなことできるの?という感じだったんです。
-なるほど。日報など、定量的な毎日のスコアを取ったりとかそういうのもされてましたよね。
そうです、日報管理システムを採用していました。
-なるほど。
でも集計の方法がうまくいかない、できない。例えば1週間40時間働くんですけど、自分の仕事をタスクに分けて、それに週で何時間ぐらいかかってましたかっていうのを書かせるんです。そしたら20時間ぐらいしかないんですよ。残業のアベレージスコアも出してるから残業もこれぐらいやってんのに、じゃあ実際には何やってんのみたいになるんですよ。
そうすると、もうスタッフは適当に時間を埋めてくるわけです。日報管理システムを取り入れたのは、日報が全部集計できて業務を定量化できるっていう一点にメリットを感じて取り入れたんですが、でも結局事実を正しく書けないなら意味がないなと思いました。
-人事施策の取り組みにもそういった経緯があったのですね。今までの試行錯誤をお聞きしてきましたが、次は今新しく取り組み始めたところに話を移していければと思います。今現在ミッション・ビジョン・バリューを作り直して、これから浸透のフェーズですね。
あとは若手を中心とした採用。元々年間で何人採用していくという目標を作っていらして、人事施策のミッションとしては、職員の採用定着を目指して今やっている状態ですね。まずこの数ヶ月やってみていかがですか。やってみての感想とか、まだやり始めてこれからやることもいっぱいあるんですけども、藤井さんの所感をお聞きしても良いですか。
ひとつは、採用の手法が私が知っている以前の手法と全く変わっているということに気が付きました。そこを今まで知らなかったことが、この何年間もテトラcocoのミッションに合う人が集まってこなかったっていう最大の原因だったんだなと思いました。
-採用は確かに十年前、二十年前とは大きく変わっていますね。
こういう会社に入りたいとか自分の職業や自分の理想の働き方を見つけていくにあたって、世の中ではチャンネルが変わっていたのに、私は昔のチャンネルに合わせてたんだなと思いました。なのにやろうと思ってることは結構新しくて、そこのところにミスマッチ、、があったなっていうのは一番感じてます、今は。
-なるほど。そちら少し深堀りしてお聞きしたいんですが、どういうような採用に変わってきてると思われてますか、今。
そうですね、今までは募集要項に条件だけ出して、面接では一般的なこと聞いて、何をやりたいかとかもあんまり聞かなかったんですよ。応募者の中から「よさそうな人」を選ぶ、というやり方でした。うちはこういう会社です、あなたはどういう方ですか、で入ってもらって、入ってもらった後に実はこんなことやって欲しかったんですよ、みたいな対応の形だった気がします。うちは組織が少数で新しいことをやろうとしているわけですし、ピンポイントで欲しい人が決まっていてこういうことをやって欲しいという像が具体的にある割には、そういう採用の仕方をしてこなかったと思います。
会社はこういうミッションを負っていて、こういう社会を目指しているんだ、というのを予め理解してもらった上で、じゃあそこで、あなたは何ができて何をやりたくてどうなっていきたいですか?とうまく組み上げていくっていう形にしないといけなかったんだとわかりました。
-なるほどありがとうございます。御社のような法規制に関わるビジネスの難しいところで、最低限必要な配置要員など満たさなければいけないラインがあったり、特定の職種の人がいれば加算(国から支給される処遇改善加算)が得られるとか、どうしても採用のハードルを一般企業より下げざるを得ないのかなと思っていて。そのあたり藤井さんはどうお考えですか。
そうですね。加算というのは、優秀な人もそうでない人も同じ額なんです。なので人がどんどん辞めていく中で、人を埋めないといけないという頭になってしまって、履歴書で一番最初に見るのは資格の欄、みたいになってしまっていました。それは一番だめでしたよね。
今、保育士持ってる人が欲しいけど、この人は児童指導員しか持ってないのか、じゃあ見送りで、みたいな感じだったり。そもそも児童指導員の有資格者以上しか募集していなかったので、これは今思えばだめだったと思うんですよね。
-採用というものが非常に変わりつつある中で、藤井さんが今後もう少しここやらなきゃなと思ってるところとかってどのあたりになりますか。
育成ですね。それはもう、入ってからの育成です。うちの場合はコア技術がエビデンスをちゃんと集めて、それを分析して子供にカスタマイズしていくというところですが、それってどこでどんなことをやってきた人でもできないんです。テトラcoco独自のカスタマイズ技術なので、入ってもらってそこをきちんと育成するプログラムが必要だし、育成がうまくいくかどうかっていうのが、事業成長の点でも今後のキーになるかなって思ってます。
-人を育てるということが事業成長において大切なことですよね。新しく入社された方だけでなく、マネージャー、リーダー層の育成っていうところにも、これから力を入れていこうとしていますけども、これまでその部分はどういうふうに捉えられていたかお聞きしてもよろしいでしょうか。
いやもう全く捉えられていなくてですね。単なる年功序列で、指導員・プレイヤーとして優秀だった人、一応プレーヤーとしての技術を一定習得した人を順番に教室長に当ててるっていう。谷本さんと一緒にやり始めてからいろいろ教えてもらって、一番あかんかったと思いました。もうそれに関して言うと、どうしていいかもわからないです。
どういう人にマネージャーをやってもらったらいいのか、マネージャーになるのに重要な要素って何か、その要素があったとしてどういうふうに育成していくの、って。事業のコア技術に関わる育成はわかるんですけど、マネジメントに関してはさっぱりです。元々その資質があるなしが大きいのか、後はポジションが人を作るのか。もうね、正直全然わからないですね。
-なるほどなるほど。ちょっと今この話を聞いてよかったですね、私(笑)難しいですよね。ここは弊社と一緒になんとかしましょう。
ただ私は一般企業とは違うマネージャー層のあり方を考えないといけないんじゃないかと思っているんです。マネジメントできるっていうことはもちろん学習支援の技術とは別の技術である、ということは理解したのですが、テトラcocoではやっぱり一定の支援技術レベルにないと、みんながついていかないのではないかと。リスペクトというのはすごく大事なので。
-なるほど。そうお考えになるのもわかります。でもスポーツとかそうなんですけど、日本以外の国では、例えば野球とかサッカーでも、プロじゃない人が監督やって活躍してたりとかあるんですよ。
そうなんですか。
-あります。日本はなぜかないんです。
うちもそんな感じですよ。優秀なプレーヤーでなくてもいいかもしれないんだけど、プレイングマネージャー的な立ち位置がないと難しいと今も思ってしまっています。そこが駄目なのかもしれない。
-なるほど。どっちもできればかなり稀有ですからね。指導員として優秀で、マネジメントができるっていう。ただでさえ御社の業界はプレイヤーが少ない、専門性を持っている方が少ないですから。
育成に関わるところでいうと評価もありますね。ご自身で制度設計はできたけれど、直感的な評価しかできない、なかなか定量化できないってお話ありましたけども、現在藤井さんとしてはどういうような評価を実現していきたい、と思われていますか。
まずはそれぞれの職務をちゃんと明確にするということが一つです。職務レベルに合わせて担うべき内容っていうのが本当は分かれているべきだと思っています。今まではそうなってはいなくて、マネージャー陣がマネジメントの知識が何もない中でやっていたから仕方がなかったと思います。キャリアパスっていうことを言い出したのも、マネージャーの意識を統一させる基準を作らないといけないと思ったんですよ。
評価制度の中では職務レベルに合わせた担うべき役割っていうのを文言化して出したんですけど、それがなかなか運用にはまらなかったんですよ。だいぶ前から書いてたのに、それをちょっと浸透させることができたのは1月の一件以来です。
-1月の例の一件ですね。
それで、自分が担うべき役割ってこういうことだったんだっていうのをスタッフに直接的に言われました。ずっと前から配っていたものでしたし、私としてはみんなに理解してもらっているものと思っていたのですが。
-4年ぐらい前から人が辞めているというお話だったのですが、象徴的な出来事、お話しいただきにくいところはあると思うんですけど、改めてお聞きしても良いですか。これはインパクトがあったなという出来事です。
ミッション・ビジョン・バリュー作るときにも出てましたけど、マネジメントが全くなされていないことをとても実感した場面があったんです。
-どういった件だったんでしょうか。
リファラルで入った優秀な方がいるんです。真面目だし能力も高くて良い人材だったのですが、配属先でマネジメントがきちんとなされなかったんです。ベースの力がすごくあったから、どんどん仕事を振られても頑張ってくれてたんですよね、マネージャーからのフィードバックやフォローがなくても。能力が高かっただけにやれるだろうと、あれもこれもお願いしてしまいました。でもこちらは何のオンボーディングもしないし、フィードバックもしないし、本人も我慢強いのでヘルプを出さない、どんどん蝕まれていく状態だったんだと思います。
-なるほど。組織として何が原因だったとお考えですか?
ひとつは中途採用など元々一定の能力がある人たちが入ってきても、それをテトラcocoの形にカスタマイズする技術がなかったということです。組織としてメンバーをきちんとマネジメントする人がいなくて勝手にみんながやっていた。そこに私が気付かなかったんです。
私がフラットな組織を目指しすぎて、きちんと回収するシステムを考えていなかったことが原因だと思っています。課題感に対してチームで話し合うみたいなことがなくて、みんながツブツブの状態だったと思います。また、心理的安全性がなかったのもあると思います。
-なるほど、ありがとうございます。そういった状況で今ご一緒させていただいてますけども、今回、我々と一緒にやりたいと思ってくださった決め手はどこにあったのでしょうか。
そうですね、その頃私は自分の会社に対して、実はかなり自信がない状態でした。事業としてのニーズが高いのはわかっていた、やってることの方向性が間違えてるとも思ってなかったし、これはきちんと社会的意義もあって、やらんとあかんと思ってたんですけど、会社の作り方そのものには疑問があってですね、何か変わらなきゃっていう気持ちがありました。
そのときに、エビデンスドベースの評価に変えたいと思ったんです。ずっと目指してきたけどうまくいってなかった。それで、新しいシステムを探していて、いくつかZoomでのプレゼンテーションを受けてたんですけど、その中で谷本さんが「御社はきっと良い会社になると思います」とおっしゃったんです。谷本さんは覚えてるかどうかわかりませんが、もうその一言です。
-そうなんですか。
うん。本当ですかって聞いたと思うんですよ。確かにニーズのある事業で、やってることが間違いじゃなくて技術もあるんだけど、組織としてはぐちゃぐちゃになってたわけです。なので、谷本さんの言葉が本当ですかっていう感じだったんですよ。ひょっとしたら谷本さんには私には見えてない課題が見えているのかもしれないと思って、もう即決したのはそこです。
-なるほど、ありがとうございます。言っといてよかったですね (笑)
-その次にお聞きしたいのは、課題感のところなのですが、今藤井さんがお話してることっていうのは他のメンバーは、同じように思っていましたか。
いや、思ってなかったですよ。
-なるほど。今は他のメンバーを意識的に巻き込みながらミッション・ビジョン・バリューを作ったりとか、オンボーディングプログラムを作ったりしているのですが、他のメンバーを巻き込む際に苦労されましたか?
そこはすごく大変でしたよね。最初は、「また藤井が勝手に何か新しいことっていうか、変なこと始めた」ぐらいの感じですよね。でも今少し変わったのは、以前にテトラcocoの指針っていうのを紙で配ったことがあったのですが、それを貼ってる人は誰もいなかったんです。
-ええ。
でも今回一緒に作ったミッション・ビジョン・バリューは印刷してみんなに配りましたが、多くの人たちが自分の机の前に貼ってます。
-それは自分もすごく嬉しいですね!大きな変化ですよね。
全員ではないですけど、教室の中の自分の席の近くに貼っている人が多いです。私が前に出したやつは、教室長に言わないと貼ってもらえなかったんですよ。でも今回作ったものは違うんです。
-それは嬉しいですね。その違いのポイントってどこだと思われますか。
-ひとつは新しく作ったMVVは元気になる言葉だったんだと思います。建設的というか、頑張ろうって思える言葉だったと思うんですよ。以前に私が一人で作ったものは「何々しろ!」みたいな言葉が多くて、指示系だったんですよ。見て、「はぁ・・・」て気の重くなる言葉と、見て、「そうだ」って思う前向きな言葉との違いは一番大きいと思います。
-なるほど。今回意識的に取り組んだこととして、藤井さんはじめ経営陣だけで作った言葉をみんなでやってもらうという方式から、みんなを巻き込んで一緒に作った、ということがあります。すごく大きな違いの一つだと思うんですけれども、そこが何か作用している印象ってありますか。
それはもちろんありますよ。ワークショップに参加したメンバーにとっては、言葉の裏に、自分たちが話したことが見える。一方、ワークショップに参加してないメンバーでもそれを見て、いいな、そうだよなって思えているところがあるんだと思います
-いいですね。すごく良い出だしだと思います。
出だしはいいですね。出だしはいいんですけど、まだまだ文字面なんです。新しいMVVを見て、自分の目標を再認識して意欲的に行動に移してくれたメンバーもいるので、すごく良かったなと思うんですけど、まだまだ字面っていうところはあるのでね。実際の行動、つまりどんなふうに自分の業務の中に現れてくるのかっていうのは、これからだなと思ってます。
-いいですね。ありがとうございます。では次に、未来の話についてお聞きしていきたいと思います。改めて今後どういうような組織にしていきたいと思っているか、これからやろうとしてることをお聞かせください。
専門性の高い新規の事業を立ち上げることです。一方で、幅広く支援を届けること。ベースとして福祉事業があって、でも福祉事業の範疇では救いきれない子供たちがいて、その子たちに対しては新しいプログラムでやっていきたいと思っています。
ただ、法に基づいた事業と、そこには収まらない独自の事業とをうまく共存させていこうとしたときに、どういうテトラcocoであったらいいのかっていうのが、実は、今まだ私の中ではモヤモヤとしてるんです。オンボーディングもそうだし、採用もそうだし、組織そのものもどういう形にするか、ちょっとまだ決めきれていないんです。
ただこれからの組織を作るときに絶対に考えていきたいなと思っているのは、自分が女性として人生のステージを経験してきたこともあるので、やっぱり女性の活用ということですね。そこはすごく重要視しているので、女性が活躍できる組織体制だったり、制度設計っていうのはやっていきたいなと考えています。
テトラcocoは最初、小さいサークルぐらいの人数で始まってるから、最初はみんな楽しくやってたんですよ。だけどだんだん人が増えてきて色んな衝突が起きたり、もう辞めてやる!みたいなことがたくさんありました。人が入ってきても辞めていくことの原因の掘り下げ方は、いまいち甘いなって、今ちょっと話しながらも思ったりはしています。
でも今テトラcocoが生まれ変わろうとしている中で、失敗をちゃんと踏まえるところがすごく大事だし、次を担う人たちにもそこを心に留めてやっていってほしいと思っています。
-本日はかなり赤裸々に組織のことをお話しくださいました。ありがとうございました。
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