日報の意味とは?無駄にならない運用方法・書き方・目的・メリット・デメリット

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日報の意味とは?無駄にならない運用方法・書き方・目的・メリット・デメリット

日報は、毎日時間をかける業務であるために、価値を見出せないと「めんどくさい」となりがちです。
実際に、日報で検索すると「意味がない」「無駄」というワードが並びます。

確かに、日報は目的を理解して効果的に活用できないと、意味のないただの作業となってしまいます。

一方で、日報を活かすことさえできれば、生産性が高いチームを創り出し、目標を達成することができるでしょう。

日報の意義を理解し、賢く活用することで、日報を「無駄な作業」でなく「強い味方」に変えましょう。


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日報とは

日報とは、毎日行う報告のことです。

その日の業務報告はもちろん、個人の一人一人の体調やモチベーション、思考を「見える化するツール」として多くの企業で導入されています。

週報や月報との大きな違いは、日々の変化を示すということです。

週報や月報は、業務の大きな進捗や仕事の流れを確認できますが、個人の思考や日々の具体的な行動まで把握することはなかなか難しいものです。

一方で、日報は毎日報告するため、日々のコンディションや業務の進捗状況を把握できます。

日報により、日々の行動が少しずつ改善されることで、結果的には組織に大きな影響を与えるのです。

日報のデメリット・無駄だと思われがちな理由

日報を導入しているにも関わらず、「全然機能してない!」「時間の無駄じゃないか?」「めんどくさい!」と感じる方も少なくないはずです

しかし、会社が「意味のない作業」をわざわざ導入するわけがありません。
日報には、時間をかけるだけの価値と意義が存在します。
それなのに、なぜ日報は無駄な作業だと思われてしまうのでしょうか。

目的が明確でない

日報をなぜ取り入れているのかを理解しないと、日報はただの近況報告書となってしまいます。

しかし、日報はただの報告書ではありません。
業務の生産性を上げ、目標達成に近づくための重要なツールです。

上司と部下で目的を理解していなかったり、片方でも認識がずれてしまっていると日報が機能しなくなってしまいます。

作業化しやすい

「毎日書くことなんてない!」という声が挙がることもあります。

確かに、ルーティンの作業をこなしていくような仕事では、そのような事態もあり得るかもしれません。

しかし、多くの職種では改善点がゼロになることは難しいのではないでしょうか。

毎日、何かしら視点を変えて振り返ることで、日報は作業化してしまうどころか、より難易度の高い難しい作業と捉えられるでしょう。

作成や運用に時間がかかる

一般的に、日報作成に費やす時間は慣れるまでは約30分かかると言われています。

慣れていくと約10分で作成することが理想ですが、慣れるスピードには個人差があるでしょう。

また、紙で提出すると、リアルタイムで情報のやり取りができず、フィードバックにもかなりの時間がかかってしまいます。

行動を管理してしまう

日々の行動を他者に見られることで管理されているように感じてしまう人もいるのではないでしょうか。

確認される側と確認する側といった区分を設けず、上司にも日報を書いてもらうことで「管理されている感」を減らすことができるでしょう。

また、上司は部下の日報にフィードバックする際は「〇〇ではなく、△△しなさい」というように、相手の行動を管理するのでなく、「目標に対して今の思考は適切かどうか」という視点で行うことが重要です。


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日報の意味・目的・メリット(上司から見た場合)

「日報を書く意味があるのは、まだ仕事に慣れていない新人の頃だけでしょう?」「部下みんなの日報を確認するのはめんどくさい」

そのように感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、日報があることで、上司のマネジメントを手助けしたり、チーム全体の生産性を上げたりと、上司の方にとっても大きな価値が存在します。

部下への的確な指示の助長

メンバーの状態(業務内容・成果・モチベーション・思考)が日報により一目でわかることで、誰にどのようなフォローをいつ入れたら良いのかが明らかになります

上司とメンバーで発生しがちな、仕事への優先度や重要度といった認識のズレがなくなると、全員が注力すべき作業に取り組める理想の状態を作ることができるのです。

信頼関係を構築する

成果のみの結果からは「なぜまだこの業務が終わっていないのか?」「なぜ数字として成果に現れないのか?」といった相手の背景は見えません

日報では、成果や行動だけでなく、一人一人の思考やモチベーションも見える化するため、上司と部下のミスコミュニケーションを防止します。

さらに、日報の共有やフィードバックによりコミュニケーションが活性化することで、部下は上司が自分を見てくれているという安心感を感じることができるのです。

人材の育成

部下にとって、重要度の高い仕事を優先的に効率よく行う上司は、理想の姿と言えるでしょう。

いち早く部下が上司と同じ視点を業務に落とし込めるようになるためには、上司の業務を部下が把握しておくことも重要です。

日報では、部下だけでなく上司も提出することで、ブラックボックス化しがちな上司の業務を部下が把握することができるのです。

日報の意味・目的・メリット(部下から見た場合)

「仕事に慣れるのも精一杯なのに、日報に時間を費やすのがもったいない!」
「書いたところで何の意味があるの?」

そのように感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

日常の業務を覚えるのも精一杯の中、日報に費やす時間を無駄に感じてしまうかもしれません。

しかし、日報に時間をかけることは、無駄な時間でなく、日々の成長を促してくれるための貴重な時間なのです。

1日の業務振り返り

毎日業務を振り返ることで、目標達成にあたり、今後どのような行動を取れば良いのか論理的に仮説を立てる力をつけることができます。

振り返りの精度が上がるにつれて、始業から終業までの時間を効率的に使えるようになり生産性の高い働き方が実現します。

成長を後押しする

1日単位でPDCAを回すことで、自己成長を促します。

  • 目標(Plan)
  • 行動 (Do)
  • 改善点の整理(Check)
  • 具体的な行動の整理(Action)

また、上司から適切なタイミングでフォローを受けられることで、無駄な作業に時間を費やすことなく、効率の良い時間の使い方をすることができます。

日報の意味・目的・メリット(経営者から見た場合)

日報を用いることは、個々の成長だけでなく、会社全体に良い影響を与えます。

上司と部下の方だけでなく、経営の立場にある方にもメリットをもたらすということを是非知っておきましょう。

会社全体の生産性が向上する

日報により、チーム内で業務の進捗状況やメンバーのコンディションが共有されます。

日々、業務の進捗状況が見える化することで、問題や改善点が見つかるため、目標達成のためには欠かせない生産性向上のツールになるのです。

会社経営に役立つ情報やノウハウが蓄積する

日報により、成長が早い人の行動や思考を可視化することで、他の人にとって貴重な参考資料となります。

これらの情報が溜まると、社内の貴重なノウハウとして残していくことができるのです。

また、経営者の方にとっては、現場の情報をキャッチアップできるという意味でも日報は価値のあるツールになるでしょう。

日報の効果的な運用方法

日報は残念ながらうまく運用されないと、ただの報告書で終わってしまいます。

効果的に運用することで、日報に価値を持たせましょう。

毎日2回書く

日報は始業と就業のタイミングの2回行うことが理想的です。

始業時は当日行う業務の報告、就業時は当日の業務振り返りを行います。

始業時にも書くことで、1日の流れを整理してから業務に取り掛かれるため、作業効率を上げることができます。

毎日2回の日報を繰り返すことでより成長を促すことができるのです。

共有する

「日報は共有されないと意味がない!」と断言できるくらい、共有することは重要です。

日報が共有されないと、上司や他のメンバーからのフォローを得ることができないため、なかなか成長に繋げることができません。

さらに、業務の進捗状況を別で行わなければならないことになり、二度手間となってしまいます。

そのため、できるだけチーム全員で日報を共有していることが理想の状態となります。

フィードバックを行う

フィードバックが行われないと、「書いたのに誰も見てくれない」と書く意味を見出せなくなり、だんだん作業化してしまいます。

フィードバックを行う際は、相手の行動を管理するような形ではなく、相手の思考を促すような形であることが適切です。

日報の書き方のポイント

それでは、日報を目標達成のための重要なツールにするためには、どのような内容を落とし込めばいいのでしょうか。

日報はできるだけシンプルに、かつ具体的な内容である必要があります。

ここでは、最低限押さえるべきポイントを紹介します。

当日の業務内容・成果

就業時の振り返りの際には、1日の業務内容と成果を記す必要があります。

成果を書く際は、できるだけ定量的に数字として正確に記載すると良いでしょう。

また、業務によっては場所や使用設備、取引相手の名前を記入しておくことで、業務の進捗状況をより具体的に共有できます。

事実と所感

次に、事実と所感を記入します。

このとき注意したいのが、所感は人によって異なるということです。

人によって捉え方に差が生まれない事実も所感とともに記載する必要があります。

ビジネスにおける「所感」は「うまくいかなかった」「嬉しかった」「〇〇と思った」といった感想とは異なります。

PDCAを意識し、業務内容や成果の堀り下げ、具体的な解決策の設定、成功した要因の分析などを行い、簡潔に記載する必要があります。

GoodとMore

そして、Good(良かった点)とMore(改善点)のどちらも記入することが大切です。

特に新人のうちは、良い点に目が向けられず、改善点によりがちになってしまいます。

改善点ばかりではなく、良い点も書き出すことで、自信に繋げ、モチベーションを高めることができます。

日報で用いるべきツールとは?

企業によって様々な方法で日報が実践されています。

ノート等の紙媒体で書くケースもあれば、メールやツール等の電子媒体を活用するケースもあります。

目的や社内事情に応じたツール選択をする事が重要であるため、それぞれのツールのメリットとデメリットを紹介します。

紙・ノート

紙とペンさえあればどこでも書くことができます。

また、手書きによってより温かみのあるコミュニケーションが実現できるでしょう。

しかし、机に向かうことが少ない職種(外回りの営業など)では隙間時間に書くことが難しくなっています。

さらに、紙でのやりとりは、フィードバックのタイミングが遅くなってしまったり、紛失してしまう恐れがあります。

メール

メールは、携帯さえあれば時間と場所を問わず書くことができます。

しかし、返信に時間がかかったり、大量のメールの中に埋もれてしまうといった問題が発生します。

埋もれてしまうと、そもそも共有されないため、日報が活用しきれずに終わってしまう恐れがあります。

日報管理ツール

日報管理ツールは、携帯さえあれば、時間と場所を問わない上に、リアルタイムでのやりとりが可能になります。

また、情報として蓄積しやすいことも大きなメリットです。

人によっては運用に慣れるまでに時間がかかってしまったり、運用や導入にコストを費やすため、自社に合ったツールかどうかを見極めることが重要となるでしょう。

Co:TEAM(コチーム)の紹介

日報をよりうまく活用するためのツールとして「Co:TEAM(コチーム)」を紹介します。

コチームは、組織に発生する「仕事への認識」のズレを可視化、注力すべきポイントを明確にすることで最適なコミュニケーションを可能にする日報ツールです。

コチームを活用する事で、マネージャーは、チーム及びメンバーの目標と目標に紐づくアクションの進捗度と優先順位を簡単に確認出来るようになり、生産性と成果をさらに向上させる事が可能になります。

まとめ

「めんどくさい!」「本当に意味があるの?」と思われがちな日報。

しかし、日報の意義を理解し、うまく運用することさえできれば、目標を達成するための強力なツールとなります。

運用や書き方のポイントに注意する事で、日報を味方にし、生産性の高い組織づくりを実現しましょう。


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