ヘルプデスクやカスタマーサポート部門の目標設定を具体例と共に解説!

ヘルプデスクは、高品質な応対により顧客満足度の向上やロイヤルティ獲得といったビジネス成果に貢献できる一方で、定量目標を設定することが難しく、目標設定に悩む方も少なくありません。本記事ではヘルプデスクの目標設定について、具体的な事例と共に解説していきます!

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ヘルプデスクとは

ヘルプデスクは、企業や組織の成長を支える重要なサポート部門です。社外の顧客だけでなく、社内の従業員を対象に、技術的な問題の解決や製品・システムの利用方法に関する問い合わせ対応を行います。一部の企業では「テクニカルサポート」と呼ばれる場合や、カスタマーサポートの一部門として運用される場合もあります。

具体的な業務内容としては、パソコンやソフトウェアの使い方の説明、エラー対応、データベースの調査、ネットワーク状態の監視など、幅広い業務を担います。社外向けの対応の場合、顧客体験にもつながるため、迅速且つ正確な対応が必要になります。

そのため、システムやITに関する専門的な知識、齟齬なくやり取りができる高いコミュニケーション能力など、必要な能力も多岐に渡ります。

ヘルプデスクの対応は、顧客満足度の向上や従業員の業務効率など、企業の利益改善にも影響します。また、近年では各種の問題やお問い合わせに対する対応を通じて、顧客のニーズや問題点を把握し、それらの情報を組織全体で共有する役割も果たすことも増えてきているため、企業運営において非常に重要な部署です。

ヘルプデスクに必要なスキル

ヘルプデスクの多くは、企業のシステム部門やコールセンターに所属しています。主な業務は社内システム部門外の社員に、パソコンなどの機器やシステムの問い合わせに対応したり、製品を購入したユーザーに操作方法やトラブルの対応をします。

企業ごとの実務に必要なスキルは研修やOJTで身につけますが、入社前に以下にご紹介するような基礎スキルがあると、現場で活躍しやすいでしょう。
この章ではヘルプデスクとして働く際にあったら役立つスキルについて解説します。

1. IT知識

ヘルプデスクにおいて必要となるIT知識は、幅広い分野にまたがります。まず基本的なところであれば、コンピュータの仕組みや、オペレーティングシステム(OS)に関する知識が求められます。具体的には、WindowsやmacOS、Linuxといった主要なOSの操作や設定、トラブルシューティングのスキルが必要です。

また、社内のIT部門に所属しており社内ネットワークなどに関する業務も管轄となる場合、ネットワークに関する基礎知識も重要となります。例えば社内のネットワークインフラを整えるため、LANやWANの仕組み、IPアドレスの構成、ルーターやスイッチの役割について理解している必要があります。

上記のものに加え、近年企業のシステム管理においては、クラウドサービスが利用されることも増えてきているため、例えば、Microsoft 365やGoogle WorkspaceなどのSaaS(Software as a Service)ツールの運用や、セキュリティの観点から、ウイルス対策やファイアウォールの設定、不正アクセスのリスクに関しても理解が必要があります。

また、企業によっては社内SEというよりPC担当のような立ち位置である場合があります。そういった場合、ネットワークだけでなくハードウェアに関するトラブルにも対応する場面が多いため、パソコンやプリンター、電話などぼモバイルデバイスの修理や設定に関する知識も重要です。

こちらに関しては、企業によって問い合わせ先などが決まっていることも少なくないため、一般的な知識を事前に持っておき、入社後に対応できるようにしておくことが必要です。

2.トラブル対応能力

トラブル対応能力は、ヘルプデスク業務でも非常に重要なスキルの1つで、単に社員や顧客の問題を解決するというだけでなく、企業や組織の信頼性や効率性を高めるために重要なスキルです。

トラブル対応において重要にとなるのは、問題の本質を素早く捉える分析力です。トラブルが発生した際、焦って事実を誤認してしまうと適切な対応ができないだけでなく、社員やお客様からの期待や関係性を損なうことにも繋がりかねません。そのため、トラブルが発生した場合、相手の状況を適切にヒアリングし、最も良い解決策を最速で出すことが重要となります。

また、ヘルプデスクの役割として、再発防止の取り組みもあります。個別のトラブルを解決しただけでは終わらず、その原因を深く掘り下げ、他部門に連携、システムや機能、業務フローの改善提案を行うことが、ヘルプデスクの価値を高めるポイントとなります。

このような取り組みを行うことで、単に問題をその場で解決するだけでなく、関連部門と連携することで企業全体の仕組みを改善することにも繋がります。ここで重要となるのは、ヘルプデスクが蓄積したトラブル対応のデータを「組織知」に変えるプロセスです。例えば、繰り返し発生するトラブルのパターンを分析し、対応プロセスの標準化や自動化などに関して継続的にPDCAを回すことで、対応効率を向上させることができます。

業務を効率的にしていくためにも、トラブルに関するデータを蓄積し、定期的に業務フロー等を見直すことが重要になります。

3.コミュニケーション能力

ヘルプデスクにおけるコミュニケーション能力は、技術的な問題解決を支えるだけでなく、顧客や従業員との信頼構築を続けていくうえでも重要な意味があります。この能力は主に、ヒアリング力、説明力、共感力、情報共有力の4つに分けて整理できます。

まず、ヒアリング力は、ユーザーが抱える問題やその背景を的確に把握するために必要となります。例えば、一般的な社員やユーザーは、技術的な知識が少ないことも少なくありません。そのため、問い合わせ内容も必要な内容が不足していたり、曖昧な傾向があります。そういった場合、質問を工夫して実際のユーザーの状況を把握し、具体的な打ち手を検討するために必要な情報を集めていく必要があります。現状に対して適切な打ち手を検討するためにも、ヒアリング力は重要となります。

次に、説明力は、解決策をユーザーにわかりやすく伝えるためのスキルです。前述したようにユーザーは専門的な内容を理解できることはそう多くないため、専門用語を平易な言葉に置き換え、具体的な手順をとにかくわかりやすく伝える必要があります。この際、具体的な状況を把握するために、図や資料、画面共有などがあるとより対応の質が向上します。

3つ目の共感力は、トラブルに直面したユーザーの不安や苛立ちを和らげるために重要です。ただ淡々と解決策を提示するだけでは、トラブルによって困惑している相手に聞いてもらう姿勢を作ってもらいにくいため、相手の感情に寄り添い、状況を理解している姿勢を示すことで、信頼感を高めることができます。状況によっては感情的になってしまっている人もいるため、対応策の概要をしっかり相手に伝えるという目的を達成するためにも、このスキルは重要です。

最後に、情報共有力は、社内外の関係者と適切に連携するために必要です。問い合わせ内容や解決手順を簡潔かつ正確に記録し、チームや複数部門と共有することで、対応の効率化や組織全体の学習効果を促進します。また、ヘルプデスクの場合、電話やメール、チャットなど非対面のやり取りが増加する中で、明瞭で丁寧な表現を使う能力が重要性を増しています。

社内ヘルプデスクが目標設定するメリット

社内ヘルプデスクは、一般的に明確な目標がなく、問い合わせ対応のようなルーティン業務となってしまい、モチベーションが低下してしまうこともあります。この章では社内ヘルプデスクにおいて目標設定をするメリットについて解説します。

モチベーションの向上

社内ヘルプデスクにおいてモチベーションが低下する主な原因の一つは、業務が「反応的」であることです。

日々の業務が、「問い合わせを受ける→問題を解決する→次の問い合わせを受ける」という処理の流れを繰り返すだけになりやすく、業務に対する達成感や成長実感が薄れやすいという課題を持ちやすい業務です。

また、業務の影響範囲がユーザー単位に限定されるような印象を受けやすいため、自分の仕事が組織全体にどう貢献しているのかを実感しづらいことも、意欲を低下させる要因となります。さらに、日常的に問題解決に追われる中で、自己評価の基準が不明瞭な場合、自分のパフォーマンスが適切に人事上で評価されているのかが分からず、モチベーションが下がる傾向があります。

目標設定がこの状況を改善する理由は、まず業務に「目的」と「方向性」を与える点にあります。たとえば、「対応時間を平均〇分以内に短縮する」という具体的な指標や目標を設定することで、スタッフは単に問い合わせに対応するだけでなく、その対応を改善し、結果・業績を出すことに意識を向けるようになります。この過程で、自身の取り組みが成果として可視化され、達成感を得ることができるため、業務に対するモチベーションが向上します。

業務効率化

社内ヘルプデスクが目標設定を行うことは、業務効率化に大きく寄与します。前述したように、基本的には受動的な業務になりがちなヘルプデスクですが、業務効率化に関する明確な目標を設定することで、業務の優先順位が整理され、効率的に業務を行うことができるようになります。

例えば、「問い合わせ対応の平均時間を〇分以内に短縮する」という目標を設定すると、対応プロセスの中で不要なステップを見直したり、自動化ツールを導入したりといった業務改革が起こる可能性があります。

さらに、業務効率化という目標を達成するにあたり、日常業務のデータの積み上げをしていく必要があります。目標設定を通じて、元々1人1人に一人されていたような問い合わせ内容や対応時間、発生頻度などのデータ収集が進み、それをもとにボトルネックや課題を特定、解決策のシェアが可能になります。

例えば、「特定のソフトウェアに関する問い合わせが全体の30%を占めている」ことがわかれば、そのソフトウェアの利用マニュアルを改善したり、FAQを充実させるといった対応策を講じることで、同種の問い合わせを減らすことができます。

また、目標設定はチーム全体の作業プロセスを標準化しやすくする効果もあります。たとえば、「問い合わせの初回対応で解決率を〇%に引き上げる」といった目標を設定することで、共通の対応手順や基準が必要となり、全員が一貫した品質の対応を行えるようになります。

このような標準化は、業務を属人的なものからチーム全体で管理可能な形に変えるため、新しいメンバーが加わった際の引き継ぎや研修の効率化にもつながります。


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ヘルプデスクの目標設定のコツ・注意点

ここまで、ヘルプデスクが目標設定をするメリットについて説明してきました。この章では、具体的なヘルプデスクにおける目標設定のコツや注意点について解説します。

数字で測定できる目標にする

ヘルプデスクの目標を設定する際には、数字で測定できる形にすることが重要です。数字で見える形にすることで、業務の進捗や成果を明確にし、具体的な改善策を生み出すことができます。この際、SMARTの法則を採用することがおすすめです。

SMARTとは、「Specific(具体的)」「Measurable(測定可能)」「Achievable(達成可能)」「Relevant(関連性のある)」「Time-bound(期限がある)」の頭文字を取った目標設定のためのフレームワークで、これを用いることで良い目標が設定できるだけでなく、目標達成にも近づきます。

例えば、「問い合わせ対応を迅速にする」という最終的な目的がある目標を設定する場合、「6ヶ月以内に問い合わせ対応の平均時間を15分から10分以内に短縮する」という形にすれば、目標が具体的で測定可能になり、達成か未達かの判断も簡単になります。

また、目標設定の際には、現実的かつ意欲を引き出せる範囲で数値を設定することが大切です。たとえば、先ほどの「6ヶ月以内に問い合わせ対応の平均時間を15分から10分以内に短縮する」という目標が「2日以内に問い合わせ対応の平均時間を15分から10分以内に短縮する」という目標であれば、現実的に実現可能性が低く、目標達成にコミットするような環境を作れなくなってしまいます。そのため過去のデータなどを参照し、実現可能な目標を掲げることで、スタッフは具体的な成果を目指すための行動をとりやすくなります。

このように、SMARTの基本的な要素を取り入れつつ、数字で測定可能なKPI(Key Performance Indicator, 重要業績評価指標)にすることで、ヘルプデスクの目標は実行可能で効果的なものになります。

ワクワクする目標を設定する

前述したように、ヘルプデスクの業務は単調になりがちです。そのため、従業員がワクワクするような目標を設定することが必要となります。

おすすめとしては、業務効率化に関する目標を設定することです。業務効率化に関する目標を設定することで、ヘルプデスクの生産性を向上させるだけでなく、自身の業務改善にもつながるため、従業員がが業務に対して主体的かつ意欲的に取り組むことができるようになります。

魅力的な目標を設定する際には、業務効率化の具体的な成果を明確にイメージできる形にすることが重要です。例えば、「上期中に問い合わせ対応の平均時間を15分から12分に短縮する」という目標を立てる際、その結果として「チーム全体で1日に対応可能な件数が10件増える」といった具体的な効果を示すと、効率化のゴールが明確になります。

さらに、業務効率化の目標には、達成の過程で創意工夫や新しいアプローチを取り入れる余地を残すことが大切です。たとえば、「上期中に問い合わせ対応の平均時間を15分から12分に短縮する」という目標の場合、その達成に向けてチャットボットやFAQの拡充、問い合わせ管理システムの見直しといった施策を従業員自身が考え実行する仕組みを作ると、目標達成が単なる指示された作業ではなく、チーム全体で取り組むプロジェクトとして捉えられるようになります。

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減点方式にしない

ヘルプデスクの目標設定において、減点方式にしないことはスタッフのモチベーションを維持し、業務全体のパフォーマンスを向上させるために重要です。

減点方式とは、達成できなかった項目や不足している部分に焦点を当てて評価する方法です。一方で、加点方式は、目標に向けた努力や達成した成果に注目し、それを評価する方法です。

減点方式では、目標未達やミスが強調されるため、スタッフが失敗を恐れて消極的になりやすくなります。たとえば、「問い合わせ対応時間が規定を超えた」「解決率が目標に届かなかった」といった評価が続くと、失敗を避けるためにリスクを取らず、結果的に業務の停滞やイノベーションの欠如を招くことがあります。さらに、減点方式は心理的なプレッシャーを生み、従業員のモチベーションが低下してしまう可能性が高くなります。

一方で、加点方式は、従業員が努力を重ねるモチベーションを維持しやすい評価方法です。例えば、「問い合わせ対応時間を15分から12分に短縮できた」「初回解決率を昨年比で5%向上させた」といった達成項目を積極的に評価することで、成功体験を積み重ねる機会を増やします。この成功体験は、個々のスタッフに自己効力感を与え、挑戦をする理由にもなります。

とはいえ、ヘルプデスクの業務はミスが少ないことも重要な要素の1つであるため、加点方式ばかり、減点方式ばかりにならないように、目標の割合を調整しつつ、マネジメントしていくことが重要です。

達成可能な目標にする

目標設定の際には、過去データなどを参照した上で、達成可能な目標にすることが重要です。

ロック氏とレイサム氏が提唱した目標設定理論によれば、具体的で適度に挑戦的な目標は、個人のパフォーマンスを高める効果があるとされています。しかし、目標が過度に困難であったり、現実的でない場合、目標設定を実施したとしても、そもそもの達成可能性が感じられないため、逆にモチベーションの低下や業務効率の悪化を招く可能性があります。しかし、だからといって簡単すぎる目標では、人材の成長にも繋がらず、組織にとってのメリットも少なくなってしまいます。

そのため、現状や過去データなどを踏まえ、適度に難易度がありながら達成可能なレベルを探り、目標設定を行うことが重要です。

ヘルプデスクの目標設定例

ヘルプデスクの目標は、経験年数によって段階的に変化していきます。
ここでは、1年目、2年目、3年目それぞれの段階で求められるスキルと、それに応じた具体的な目標設定例をご紹介します。

1年目のヘルプデスクの目標設定

1年目のヘルプデスクの目標設定では、業務の基本を習得し、効率化を意識した成果を上げることを目指すのがおすすめです。

具体的な目標設定例は下記の通りです。

  • 上期中に問い合わせ対応の平均時間を15分以内に短縮する
  • 年度内に初回解決率を70%から80%に向上させる
  • 問い合わせ管理システムや社内ツールの基本操作を2か月以内に習得する
  • 年度内の対応後のアンケートで「満足」以上の回答率を80%以上に引き上げる

2年目のヘルプデスクの目標設定

2年目のヘルプデスクの目標設定では、1年目に習得した基礎スキルをさらに発展させ、より高度な業務効率化とチームへの貢献を意識した内容に進化させるのがおすすめです。
具体例は以下の通りです。

  • 年度内に問い合わせ対応の平均時間を12分以内に短縮し、年間で対応件数を昨年比で10%増加させる
  • 初回解決率を年度内に85%まで向上させる
  • 問い合わせ内容を分析し、改善提案を四半期ごとに1件以上行う
  • 年度内の対応後アンケートで「満足」以上の回答率を90%以上に引き上げる
  • チーム内で月1回のナレッジ共有会を主導し、メンバー間のスキル向上を図る

3年目のヘルプデスクの目標設定

3年目のヘルプデスクの目標設定では、1年目と2年目に培った基礎スキルや実務経験を基に、リーダーシップの発揮や組織全体の改善に寄与する取り組みを目指す内容が求められます。個人の成果だけでなく、チームや組織への貢献を強化し、より戦略的な視点を持つことが重要です。

具体例は以下の通りです。

  • 問い合わせ対応の平均時間を10分以内に短縮し、年間の顧客満足度を95%以上に維持する
  • 上期中に新たな業務プロセスを提案し、実施することで、チーム全体の対応件数を15%増加させる
  • 上期中にヘルプデスクの教育プログラムを策定し、下期の新人スタッフの初回解決率を70%以上に向上させる
  • 社内外の問い合わせ傾向を分析し、四半期ごとに経営層にレポートを提出する

ヘルプデスク業務効率化の例

ヘルプデスク業務の効率化を図るには、個人の努力だけでなく組織としての仕組みづくりが重要です。
日々の業務効率を高めるための具体的な方法を3つ紹介します。

ノウハウ・ナレッジの可視化と共有する

ヘルプデスク業務の効率化において、ノウハウやナレッジを可視化し、チーム内で共有することは欠かせない要素です。これを行うことにより、属人的な対応のばらつきを減らし、迅速かつ質の高いサービスを提供することが可能になります。

例えば、問い合わせ対応で得られた情報や解決方法を整理し、「ナレッジベース」として集約することがおすすめです。よくある問い合わせやその解決策をFAQ形式でまとめたり、問題解決の手順をドキュメント化したりすることで、誰もがアクセスしやすい形で知識を一元化します。

これにより、新人スタッフでも迅速に適切な対応が可能となり、全体の対応スピードが向上します。さらに、ナレッジの共有を促進するための定期的なミーティングや情報共有会の実施も効果的です。

社内FAQを整備する

ヘルプデスク業務の効率化において、社内FAQの整備は、問い合わせ対応の迅速化と品質向上を同時に実現する重要な施策です。

FAQ(Frequently Asked Questions)は、よくある質問やその回答を一元化したものであり、作ることで問い合わせ内容に対して即時回答できるようになります。まず、FAQの作成にあたり、過去の問い合わせデータを分析し、頻出する質問を洗い出します。

たとえば、「パスワードのリセット方法」や「特定のソフトウェアの操作手順」といった基本的な内容から、「エラー発生時の具体的な対応策」など、幅広い質問に対応できる項目を網羅します。この作業により、FAQのコンテンツが顧客や従業員の実際のニーズに合ったものとなります。

次に、FAQをわかりやすい形式で構築することが重要です。情報は簡潔かつ具体的に記載し、視覚的な要素(図解やスクリーンショットなど)を取り入れることで、利用者が内容を直感的に理解できるようにします。また、カテゴリ分けやキーワード検索機能を設けることで、必要な情報を迅速に見つけられるようにすることもユーザー目線では重要になります。

注意点として、FAQの内容は定期的に更新・改善する必要があります。問い合わせ内容やシステムの変更に伴い、新たな質問や改善点が生じるため、定期的にFAQを見直し、最新情報を反映する体制を整備します。これを行わないと、誤った内容を伝えることになりかねないため、適宜内容の見直しを行うような仕組みを作ることがおすすめです。

チャットボットのなどのツールを導入する

ヘルプデスク業務の効率化を図る上で、チャットボットなどの自動化ツールの導入は非常に効果的な施策です。

チャットボットを活用することで、よくある質問や基本的な問題に対する即時回答が実現します。自動応答による初期対応の分担によって、全体的な業務効率が大幅に向上します。

さらに、チャットボットは24時間対応が可能なため、営業時間外の問い合わせにも対応でき、顧客や従業員の利便性が向上します。特に、グローバル企業や多拠点展開している組織では、時差の影響を受けることなくサポートを提供できる点が大きな強みです。

ツール導入の際には、既存の問い合わせデータを活用し、チャットボットが対応できる内容を精査することが重要です。頻繁に寄せられる質問を分析し、それらをチャットボットの回答として組み込むことで、実用性の高いシステムを構築できます。また、ナレッジベースやFAQと連携させることで、チャットボットが最新の情報を元に正確な回答を提供できるようにします。

導入後は、ツールの運用状況を定期的にモニタリングし、必要に応じて改善を行うことが適切な運用のためには重要です。例えば、回答が不十分であったケースや対応できなかった問い合わせを分析し、チャットボットの機能をアップデートすることで、サービスの品質を継続的に向上させることが可能です。また、スタッフがチャットボットの対応状況を確認し、必要に応じて介入できる仕組みを設けることで、よりスムーズなサポート体制を整備できます。

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まとめ

この記事では、ヘルプデスクが目標設定をするメリットや注意点、具体例を解説してきました。
ヘルプデスク業務は日々の問い合わせ対応に追われ、ルーティン業務になりがちです。
適切な目標設定により従業員のモチベーションを向上させ、会社全体がより良くなるようにしていきましょう!

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