SMARTの法則とは?目標設定の具体例と運用手順を解説

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SMARTの法則は、目標を具体性、測定可能性、達成可能性、関連性、期限の5要素で整える方法です。人事評価やMBOで使う場合は、数値、行動、期限、支援内容をそろえます。運用まで決めると、目標の形骸化を防ぎやすくなります。

目標管理では、期初に立てた目標が期中に使われないまま評価時期を迎えることがあります。SMARTの法則は、目標を評価や1on1で確認しやすい形に整えるための枠組みです。

ただし、5つの要素を埋めるだけでは十分ではありません。人事担当者は、組織目標との接続、評価基準、上司の支援、進捗確認まで合わせて設計します。

SMARTの意味、5要素、目標設定の手順、職種別の具体例、運用上の失敗を整理します。MBOやOKRで目標を扱う企業向けに、実務で使える形で示します。

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SMARTの法則とは何か

SMARTの法則は、目標を5つの観点で確認する考え方です。評価や面談で扱える目標にするには、成果、行動、期限を明確にします。

SMARTは目標を5要素で確認する考え方

SMARTの法則は、Specific、Measurable、Achievable、Relevant、Time-boundの頭文字を取った目標設定の考え方です。目標を曖昧な希望ではなく、確認できる約束に整えます。

人事評価で使う場合は、目標を本人と上司が同じ意味で理解できる状態にします。表現が曖昧なままだと、期末評価で認識の差が生まれます。

SMARTは、目標を細かくするだけの方法ではありません。組織目標、評価基準、行動計画、支援内容をつなげるための確認軸として使います。

期初の目標設定では、5要素を上司と本人で読み合わせます。認識差を早い段階で減らすと、期末評価の説明も進めやすくなります。

SMARTが目標管理で使われる理由

SMARTが使われる理由は、目標を評価可能な形にしやすいからです。抽象的な目標を、数値、行動、期限、確認方法に分けて整理できます。

上司は、期中の1on1で進捗を確認しやすくなります。本人も、何を達成すれば評価されるのかを理解しやすくなります。

人事は、部署ごとの目標の粒度をそろえやすくなります。目標の質がそろうと、評価者会議での確認もしやすくなります。

目標管理で使う際は、提出された目標を人事が点検します。部署ごとのばらつきを見つけ、修正例を現場へ返す運用にします。

MBOやOKRでは運用の粒度をそろえる

MBOやOKRでSMARTを使う場合は、制度の目的に合わせて粒度を調整します。MBOでは評価との接続、OKRでは挑戦度と学習の確認が焦点になります。

すべての目標を同じ形式で書かせると、制度の意図とずれることがあります。評価対象の目標と、挑戦目標を分けて扱う設計にします。

人事は、目標シートの記入例だけでなく、期中の見直し方法も示します。運用の粒度がそろうと、制度が現場に定着しやすくなります。

MBOでは、評価者が判断できる表現かを確認します。OKRでは、達成率だけでなく学びや次の改善も記録します。

SMARTの5要素と確認ポイント

SMARTの5要素は、目標の抜け漏れを確認するために使います。各要素を別々に見るのではなく、評価や支援につながるかで確認します。

要素確認する内容目標文での見方
Specific対象と行動が具体的か誰が何を変えるかが読める
Measurable測定方法があるか数値や確認方法が入っている
Achievable達成可能性があるか現状値と支援策がある
Relevant組織目標と関係するか部門目標との接続がある
Time-bound期限があるかいつ確認するかが決まっている

Specificは行動と成果を具体化する

Specificは、目標の対象と行動を具体化する観点です。売上を伸ばすだけではなく、どの顧客、どの業務、どの行動を変えるかまで明確にします。

人事評価では、具体性が低い目標ほど評価者の解釈が分かれます。本人と上司が同じ行動を思い浮かべられる表現にします。

具体化するときは、成果だけでなく行動も書きます。成果指標が未達でも、期中の改善行動を確認できるようになります。

Measurableは測定方法を先に決める

Measurableは、達成度を測れる状態にする観点です。数値目標だけでなく、提出物、完了条件、確認頻度なども測定方法になります。

測定方法がない目標は、期末に主観で判断されやすくなります。評価者と本人が同じデータを見られる状態を作ります。

定量化が難しい業務では、行動回数や期限内の完了率を使います。成果指標とプロセス指標を分けると、目標が扱いやすくなります。

Achievableは現実的な達成水準にする

Achievableは、現状から見て達成可能な水準かを確認する観点です。高すぎる目標は、本人の納得感を下げ、期中の行動にもつながりにくくなります。

達成可能性を見るには、過去実績、担当範囲、利用できる支援を確認します。本人の努力だけで届かない条件も整理します。

目標を下げることだけが目的ではありません。支援策やリソースを合わせて決めることで、挑戦できる水準を作ります。

Relevantは組織目標とのつながりを見る

Relevantは、個人目標が組織目標や部門方針と関係しているかを見る観点です。本人の業務だけで完結する目標では、組織成果に接続しにくくなります。

関連性を確認するには、部門目標から個人目標へ分解します。目標設定では組織目標との整合性も見ます。参考として厚生労働省の目標設定に関する留意事項も確認できます。

関連性が明確になると、優先順位も決めやすくなります。複数の目標がある場合でも、組織への貢献度で判断できます。

Time-boundは期限と確認日を決める

Time-boundは、期限と確認日を決める観点です。期末だけを期限にすると、途中で軌道修正する機会が少なくなります。

期限は、最終期限と中間確認日に分けます。1on1や月次面談で進捗を見る日を決めておくと、目標が放置されにくくなります。

期限を決めると、上司の支援タイミングも明確になります。遅れが出たときに、行動計画を見直す判断がしやすくなります。

SMART目標を作る手順

SMART目標は、目的、現状値、達成水準、行動計画、確認タイミングの順で作ります。最初から文章を整えるより、判断材料を先に集めます。

目的から成果指標を選ぶ

最初に、目標で何を変えたいのかを確認します。売上、品質、生産性、育成、定着など、目的によって選ぶ指標は変わります。

成果指標は、組織目標や部門目標とつながるものを選びます。個人が操作できない指標だけにすると、行動計画が作りにくくなります。

成果指標が決まったら、補助となる行動指標も置きます。行動指標があると、期中の1on1で改善点を確認しやすくなります。

現状値と達成水準を決める

次に、現在の実績や行動量を確認します。現状値がないまま目標値を置くと、達成可能性の判断ができません。

達成水準は、過去実績、役割期待、部門計画を見て決めます。上司と本人が根拠を共有すると、目標への納得感が高まります。

水準を決めたら、評価時に何を見ればよいかを確認します。数値だけでなく、成果物や行動記録も判断材料に含めます。

行動計画と支援内容を合わせる

目標値を決めた後は、達成までの行動計画を作ります。週次で何を行うか、誰が支援するか、どの場で確認するかを決めます。

行動計画がない目標は、期中に振り返りにくくなります。本人の努力だけにせず、上司が提供する支援も書きます。

支援内容を合わせると、未達時の原因も確認しやすくなります。本人の行動不足か、環境や支援の不足かを分けて見られます。

1on1で進捗確認のタイミングを決める

最後に、進捗確認のタイミングを決めます。月次や隔週の1on1で、数値、行動、支援内容を確認する流れを作ります。

確認タイミングを決めておくと、期末に初めて未達が分かる状態を避けられます。必要に応じて目標や行動計画を見直します。

人事は、目標設定シートと1on1記録をつなげます。制度と日常面談が分断されないように、記録の項目をそろえます。

SMART目標設定の具体例

SMART目標は、職種ごとに成果指標と行動指標を変えます。ここでは営業職、人事部門、管理部門の例を示します。

営業職のSMART目標例

営業職では、売上や商談数だけでなく、提案品質や案件化率も確認します。目標文には、対象顧客、行動量、成果指標、期限を含めます。

仮に、既存顧客20社に四半期内で更新提案を行い、更新率85%以上を目指す目標が考えられます。提案前の準備や上司レビューも行動に入れます。

営業目標は外部要因の影響も受けます。受注額だけでなく、商談化率や提案実施率を合わせると、期中の改善が進めやすくなります。

人事部門のSMART目標例

人事部門では、採用、評価運用、研修、定着などの目的に応じて指標を選びます。成果物の提出期限や運用完了率も測定方法になります。

仮に、次回評価開始前までに評価者向け説明会を2回実施し、評価コメントの差し戻し率を前回比20%減らす目標が考えられます。

人事目標では、現場への影響も確認します。制度を作るだけでなく、説明、利用、改善までを目標に含めます。

管理部門のSMART目標例

管理部門では、業務品質、処理時間、ミス削減、問い合わせ対応などを指標にできます。数値化しにくい業務も、期限と完了条件で測定します。

仮に、月次締め処理のチェック項目を見直し、四半期末までに差し戻し件数を30%減らす目標が考えられます。

管理部門の目標は、周囲の協力が必要なこともあります。関係部署への依頼期限や確認方法を入れると、実行しやすくなります。

SMART運用で避けたい失敗

SMARTを導入しても、数値偏重、達成困難な水準、期中確認の不足があると形骸化します。目標文だけでなく運用を整えます。

数値だけを置いて行動が曖昧になる

SMART目標では数値が必要ですが、数値だけでは行動が見えません。売上、件数、削減率だけを置くと、本人が何を変えるべきか分かりにくくなります。

目標には、成果指標と行動指標を合わせて入れます。行動指標があると、期中の面談で進捗と支援内容を確認できます。

数値化しにくい業務では、完了条件や品質基準を使います。無理に数字へ置き換えるより、評価時に確認できる状態を作ります。

達成困難な目標で納得感が下がる

高すぎる目標は、本人の納得感を下げます。現状値や支援策を確認せずに目標値だけを上げると、期中の行動につながりにくくなります。

達成可能性は、本人の担当範囲や環境条件を見て判断します。本人が操作できない要因が大きい場合は、行動指標を補います。

挑戦度を持たせる場合も、支援策をセットにします。上司がどの場面で支援するかを決めると、目標が現実的になります。

期中の見直しがなく形骸化する

SMART目標は、作成後に確認しなければ形骸化します。期初の目標設定だけで終わると、評価面談で初めて課題が見つかります。

期中の1on1では、進捗、行動、支援、環境変化を確認します。必要に応じて、行動計画や確認方法を見直します。

人事は、目標の提出率だけでなく、期中の確認実施率も見ます。運用状況を確認することで、制度の改善点が見えます。

SMARTを目標管理に定着させる方法

SMARTを定着させるには、評価基準、目標の定量化、1on1記録、部門別の例をつなげます。人事が運用の型を用意します。

評価基準と目標を同じ言葉で管理する

評価基準と目標の言葉がずれると、期末の判断で認識差が生まれます。評価項目と目標文を同じ言葉で管理します。

たとえば、主体性や改善行動を評価するなら、目標にも行動例を入れます。評価者が期中に確認できる形にします。

人事は、評価シート、目標設定シート、面談記録の項目をそろえます。記録がつながると、評価者会議でも確認しやすくなります。

目標の定量化と1on1記録をつなげる

定量化した目標は、1on1で継続して確認します。数値だけを管理するのではなく、行動、課題、支援内容も残します。

1on1記録と目標がつながると、未達の原因を分けて確認できます。本人の行動、上司の支援、環境要因を整理しやすくなります。

人事は、1on1で確認すべき項目を標準化します。目標の進捗と支援内容が残ると、評価面談の根拠にもなります。

部門ごとの目標例を蓄積する

SMART目標を定着させるには、部門ごとの良い記入例を蓄積します。営業、人事、管理部門では、成果指標も行動指標も異なります。

例を蓄積すると、評価者の指導負担が下がります。新任管理職でも、目標の粒度や確認方法を理解しやすくなります。

人事は、毎期の目標を点検し、使いやすい例を更新します。制度を一度作って終わらせず、運用データから改善します。

目標管理制度との関係を整理する場合は、MBOと目標管理の違いを確認すると、評価との接続を設計しやすくなります。

組織目標から個人目標へ分解する場合は、組織目標を個人目標へ落とす方法も参考になります。部門方針との関連性を確認できます。

定量化しにくい目標を扱う場合は、目標を定量化する考え方を確認すると、測定方法を決めやすくなります。

営業職の例をさらに確認する場合は、営業目標設定の実務ポイントも参考になります。成果指標と行動指標を分けて考えられます。

管理部門の目標例を作る場合は、管理部門の目標設定例を確認すると、間接部門の指標を設計しやすくなります。

目標設定後の面談運用を整える場合は、1on1で目標を扱う方法もあわせて確認します。期中の支援内容を残しやすくなります。

関連する目標管理の論点は、目標管理に関する補足情報として確認できます。制度全体を見直す際の参考になります。

よくある質問

SMARTの法則は人事評価で常に使うべきですか?

必須ではありませんが、目標を評価や1on1で確認しやすい形に整える方法として有効です。評価基準、組織目標、支援内容と合わせて使うと、期末の認識差を減らしやすくなります。

SMART目標で数値化できない業務はどう扱いますか?

完了条件、期限、品質基準、確認頻度を使って測定方法を決めます。無理に売上などの数値へ置き換えず、本人と上司が同じ状態を確認できる指標にし、期中の面談で確認します。

SMART目標とOKRは同じものですか?

同じものではありません。SMARTは目標文を確認する観点で、OKRは目標と主要結果を運用する制度です。OKRで使う場合は、挑戦度や学習の扱いを評価制度と分けて設計します。

まとめ|SMART目標は運用設計まで決める

SMARTの法則は、目標を具体性、測定可能性、達成可能性、関連性、期限の5要素で確認する考え方です。目標文を整えるだけでなく、評価や1on1で扱える状態にします。

人事担当者は、組織目標との接続、現状値、行動計画、支援内容、期中確認をそろえます。SMARTを運用に接続すると、目標の形骸化を防ぎやすくなります。

目標設定と1on1を同じ流れで運用したい場合は、評価基準、面談記録、進捗確認をまとめて管理できる資料をご活用ください。


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