1on1ミーティングで退職を防げる理由!退職を未然に防ぐやり方を紹介!
近年では採用が難化している事もあり、離職防止のために様々な対策を打つ企業様が増えてきました。
そこで、今回は1on1で退職を防ぐ方法について解説します。
目次
1on1ミーティングとは?
1on1ミーティングとは、1対1で部下と管理職などの上司が定期的に話す施策のことを言います。実施目的としては、「部下の業務改善のサポート」「部下のモチベーションやパフォーマンスの向上」のような目的で実施することが多いです。
しかし、1on1の最上位の目的は「会社の課題を解決する事」です。そのため、「メンバーの離職が多い」という課題が会社にあるのであれば「メンバーのフォローをする場」として1on1をするとよいですし、「メンバーレイヤーが成長しないため、業績が上がりにくい」という課題が会社にあるのであれば「人材育成の打ち手」として1on1をすると良いでしょう。
1on1ミーティングと一般的な面談との違い
面談と1on1の違いを一言で言うと、1on1はメンバーと対話をすることが目的で、面談はメンバーに伝えることを目的としています。日本企業の多くは、目標設定や進捗管理、評価などのメンバーに何かを伝えて終わりの面談を行っている企業様が多いです。
もちろん面談には面談のメリットがありますが、離職防止施策としてはメンバーの意見を対話で聞くことができる1on1の方がおすすめです。
部下がいきなり退職するびっくり退職とは
会社に不満を抱えている様子を見せていなかった優秀な部下が、突然退職することを「びっくり退職」と言います。弊社で支援している企業様の中でも「びっくり退職」を経験したことがある方も増えています。
近年では、転職が当たり前な社会に近づいてきており、転職する気がなくても転職サービスをとりあえず登録する方も少なくありません。優秀な人材の流出は会社にとって大きな損失なので対策していきましょう。
新卒人材の退職についてまとめた記事はこちら↓
退職の原因
退職の原因は「待遇面の不満」「人事評価への不満」「人間関係への不満」「会社の将来性に希望が持てない」など多岐にわたります。ただ、中には「特に不満があるわけではないが良いオファーが来たので転職した」という方もいます。
そのため、1on1等の施策でメンバーが会社で叶えたいことや実践したい事をキャッチアップして、会社へのエンゲージメントを上げる必要があります。
部下が退職する前の兆候
部下が退職する際には兆候について複数パターン記載したので、自分の部下が当てはまっていないかチェックしてみてください。
退職の兆候について詳しく解説した記事はこちら↓
普段とは異なる態度や振る舞いが目立つ
普段とは異なる態度や振る舞いが目立ってきた場合、部下が退職する前の兆候の可能性があります。特に、急に物分かりがよくなって「それでいいと思います」などと、上司に意見を言わなくなる場合は要チェックです。
部下は、上司や会社が変わってくれると期待している間は意見を言いますが、上司や会社に諦めを感じると行動としては上司に従いつつ、裏で転職活動を始めます。また、上司側が「あいつ言うことを聞くようになったな」と、間違った認識をしてしまうケースもあるので気をつけましょう。
仕事の質が低下する
仕事の質が低下している場合、部下が退職する前の兆候の可能性があります。
退職前だと現在の仕事よりも次の転職先での準備が必要なので、どうしても仕事の質が低下します。また、退職を考えているメンバーは、会社やマネージャーへの忠誠心も低下していることが多いので、細かな業務連絡や報告などを怠る傾向が見られます。
そのため、普段のメンバーに比べて失敗が多かったり仕事の質が低いと感じたりした時は、びっくり退職の前兆を疑いましょう。
対話の機会、頻度、量が少ない
びっくり退職をするメンバーは、マネージャーや周りのメンバーとの対話の頻度や量が減る兆候が見られます。退職を決めているメンバーは、自分が退職すると言う情報を知られないように周囲とのコミュニケーションを避けるようになります。
そのため、コミュニケーション量が減っているメンバーがいないかをチェックしておくと良いでしょう。
不満や愚痴がなくなる
びっくり退職をするメンバーは不満や愚痴がなくなる傾向にあります。
基本的に退職は今の会社への不満が溜まった時に起きます。ただ、不満や愚痴を言っているうちは、退職の兆候で言うとまだ巻き返せる余地があります。なぜなら、会社や上司に対し「改善できたらよいのに」と期待をもつ証拠です。要望を聞ければ、企業も対策をする事ができます。
しかし、本気で退職を考える人はそのうち不満すら言わなくなります。理由としては、不満を言っても何も変わらないので、会社に対して諦めるので不満を言わなくなるからです。不満や愚痴を言っていた方が、不満や愚痴を言わなくなったら退職を考えている可能性が高いのでチェックしましょう。
遅刻・早退・急な休みが増えた
メンバーの遅刻・早退・急な休みが増えている場合、それは退職の兆候の可能性があります。
仕事のストレスで心身に支障をきたしていて、そのまま辞めてしまう事もありますし、新たな就職先を探すために、面接の時間を確保している可能性もあります。こうした状況は限りなく転職に近いものの、まだ就職先が確定しているわけではないため、早急にメンバーに話を聞き、対応しなければなりません。
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1on1ミーティングが退職を防ぐのに効果的な4つの理由
続いては、1on1ミーティングが退職を防ぐのに効果的な4つの理由について解説していきます。
対話の機会が増えるから
1on1ミーティングが退職を防ぐのに効果的な理由の1つ目は対話の機会が増える事です。
対話の機会を増やす事で、メンバーが困っている事や悩んでいる事を聞いてあげる事ができます。特に、優秀な方には有効です。なぜなら優秀な人に対しては、仕事を任せっきりになってしまいがちで、困っている事を聞きださない事が多いからです。
しかし、そのような人でも悩みはあるのでそこをマネジメントの中で聞かないと、社外からの声もかかりやすいので、いきなり転職してしまう事があります。1on1ミーティングで対話の機会を増やしておく事でメンバーの状況がわかり退職の防止になります。
部下が抱えている悩みを解決できるから
1on1ミーティングが退職を防ぐのに効果的な理由の2つ目は部下が抱えている悩みを解決できる事です。
1on1は部下の悩みを解決するのに適した手法です。そもそも職場の人に悩みを言いたくても、誰かに聞かれているかもと思うとなかなか相談できません。しかし、二人きりで話せる1on1の場がある事で悩みを相談できるため、その悩みを解決し、離職防止につなげることができます。
心理的安全性を担保できるから
1on1ミーティングが退職を防ぐのに効果的な理由の3つ目は心理的安全性が担保できるからです。
定期的に個人で話をする機会を設けることで、お互いの価値観が理解できるようになり心理的安全性が作られてきます。心理的安全性の担保ができたメンバーは、安心して仕事に集中でき、個人のパフォーマンスの向上にもつながります。
自分の価値観が認めてもらえて、パフォーマンスが出せる職場だと思えると離職率が低下します。
退職の兆しに気づけるから
1on1ミーティングが退職を防ぐのに効果的な理由の4つ目は退職の兆しに気づけるからです。
1on1の際に、相手の表情や声のトーンがいつもと違ったり、仕事について意見を言っていた方が意見を言わなくなったりした際は退職を考えている可能性があります。退職の兆しに気づいた場合、「転職しても意味ないよ、もっとこの会社で頑張ろうよ!」と声をかけてしまうとメンバーが心を開いてくれないことが多いです。
そのため、「転職も全然ありだと思う!ただ、〇〇さんが最大限力を発揮できる場所で働いてほしいから、今会社に求めているものとか聞いても良い?」と寄り添いながら状況を聞くのが良いでしょう。
1on1ミーティングでびっくり退職を減らせた事例
続いては、1on1ミーティングでびっくり退職を減らせた事例について解説します。
株式会社サイバーエージェント
最初に紹介する事例は、株式会社サイバーエージェントです。
サイバーエージェントでは2005年ごろに評価制度をバージョンアップする事をきっかけに1on1の運用を始めました。なぜ1on1に着目したかというと、評価の納得度が高い部署と低い部署での違いを調べたところ、納得度が高い部署は週か月に1回の頻度で、上司と部下が良く対話していることがわかったからです。
実際に1on1を取り入れた所、離職率も低下しました。また、1on1を行う際「正しい1on1のやり方がわからない」と言うマネージャーが多かったので、マネージャーに対し勉強会を実施しました。勉強会の内容の一部を抜粋すると「1on1では3つの内容についてを聞く」というものがあります。
内容は「先月の成果に対する振り返り」「今月や今後どうするのかという議論」「中長期のキャリアの話」の3つについて聞くという事です。また、先ほどの3つの項目を伝えた上で、ロールプレイングを導入しています。3人1組で上司役・部下役・オブザーバー役で5分間、面談をしていきます。
終わった後にオブザーバーから良い所と、課題点を必ず言ってもらうようにフィードバックをしてもらう事で、全てのマネージャーが1on1ができるようにしています。
テモナ株式会社
次に紹介する事例は、テモナ株式会社のカスタマーサクセス(CS)部門です。
カスタマーサクセス(以下、CS)は、昨今で、離職率が高い仕事の1つだと言われています。カスタマーサクセスは多くのお客様と良い関係を構築し続けないといけないので、業務量の多さや精神的ストレスが離職の理由になっています。
テモナ株式会社でもサービスが急成長していたこともあり、業務量が増え続け次第に社員が疲労し、離職者は年間で最大20%まで増加しました。そこで、テモナ株式会社では対策として下記3つのアジェンダで1on1ミーティングを実施しました。
- チームの良い点
- チームの課題点
- 上記で挙げた課題点はどうやったら改善することができるか
その結果、社員のコミュニケーション強化や、教育体制の整備等の22個もの課題を見つけ出しました。
例として課題を一つ挙げると「比較的入社の浅い社員が上司・先輩に対して指摘できない環境」があったそうです。
そこで、チームでの「ぶっちゃけ会」を実施したのです。ぶっちゃけ会は役職や職歴など関係無く自身が感じているチーム・個人の課題に対してどうしたら改善できるかを話し合う場なため、社歴関係なくメンバー同士の信頼度・団結力はあがり、社員全員で発生している課題に対して考えることができるチームになりました。
1on1ミーティングで退職者を減らす3つのポイント
続いては、1on1ミーティングで退職者を減らす3つのポイントについて解説します。
メンバーの考えや感情を聞き出す
1on1ミーティングでは、マネージャーがメンバーに話をする際、進捗確認や指示だけで終わってしまうことがあります。そうならないようにメンバーの考えや感情を上手に聞き出すことが重要です。
まずは、会話を横に展開しながら聞くことです。メンバーがどんな事を考えて業務をしていたかを網羅的に聞く事で、メンバーの状況を把握できます。質問例としては、「他にも意識したことはある??」という質問が有効です。
次は会話を横に展開していく中で、もっと深ぼって聞くと良さそうと思った話を、マネージャーが縦に深ぼって聞くことでメンバーの考えをより明確にし教訓にできるようにします。質問例としては、「具体的にはどんなことしたの??」という質問が有効です。
そして最後に、なかなかメンバーから意見が出てこない際にマネージャーが仮説を持って聞くことで、メンバーの話を広げるテクニックになります。質問例としては、「〇〇にこだわって業務しているのかなと思ったんだけど、あってたりする??」という質問が有効です。
メンバーがどこにこだわっているかを予想する能力が必要なので、テクニックが必要ですが、仮説が外れることをそこまで恐れなくても問題ありません。メンバーとしては、抽象度の高い質問ばかりされるよりも「〇〇にこだわって業務しているのかなと思ったんだけど」と聞かれる方が、「意識はしてなかったけどマネージャーにはそう見えていたのか」「無意識の中で自分は〇〇にこだわっていたのかも」と考える視点を与えることができるメリットがあります。
こちらの資料ではメンバーから話を上手に聞き出せる質問集を紹介しています。
無料でダウンロードできますので、ぜひご覧ください。
高頻度で定期的に行う
1on1ミーティングにおいて、高頻度で定期的に行うことはとても大事です。その理由は、短いスパンで1on1ミーティングを行うことで、1on1を行うメンバーが思う課題、そして1メンバーから見た組織の課題について情報収集できるからです。
基本的に課題や困りごとは早期に見つけておけば対策を打つことができるので、大事に至ることは少ないです。そのため、高頻度で定期的に1on1を行うことはとても重要になります。
また、高頻度で行う方が、PDCAサイクルを早いスパンで回せるのでメンバーの支援もしやすいので1on1は高頻度で定期的に行いましょう。
承認・共感を効果的に使う
マネージャーとしてはメンバーに成長してほしい、目標達成してほしいと思うが故にどうしても指摘や厳しいフィードバックが多くなることがあります。
これは一定しょうがない事ではあるものの、指摘が多くなるとメンバーが心を開いてもらいづらくなります。そのため、メンバーが話したくなるような承認や共感を効果的に使うことがとても重要です。
一般的には日本人は、Good Good Good moreの法則と呼ばれる程度、3回承認して1回指摘するくらいの頻度が良いとされています。そのため、「先週は取材をしっかりしていたから記事の内容が良かったね」「最近はセミナーを視聴して勉強しているらしいね」「言葉遣いが丁寧でいいね」と承認をした後に、「お客様が専門用語知らないから、お客様と共通の言語で話せるとより良いと思ったんだけどどう思う?」と指摘するくらいの頻度が良いでしょう。
また、指摘する際も「もっとお客様に合わせないとダメですよね。」と決めつけるのではなく、「もっとお客様に合わせるとより良いと思ったんだけどどう思う?」を疑問形で相手に合意を取らせる形の方が指摘感がなくなり、メンバーの意思で物事を進めることができるのでおすすめです。
退職数を減らすだけではない、1on1ミーティングの効果
1on1ミーティングには勘違い退職を減らす以外にも様々な効果が期待できます。
メンバーの成長促進
1on1ミーティングは社員の育成にも効果が期待できます。なぜなら1on1は経験学習サイクルを活用することができるからです。
経験学習サイクルとは「経験から気付きを得て、深く掘り下げていき学習する」ことを重視する手法で、「経験→内省→教訓→実践」の4段階で構成されています。このサイクルを繰り返していく事でメンバーに思考力がつき、成長します。参考までに書くフェーズの詳しい内容を記載します。
- 経験フェーズ
- このフェーズでは、実際に経験して学びます。ちなみに、人間は経験から7割、他人や文献から3割学ぶと言われています。
- 内省フェーズ
- このフェーズでは、失敗や成功から、自分自身が経験したことを多様な視点、俯瞰的な立場から振り返ることで原因、背景などを多角的に考察します。
- 教訓フェーズ
- このフェーズでは、経験した結果を内省して得たものをほかのケースでも応用できるよう教訓にします。
- 実践フェーズ
- このフェーズでは、得た教訓をまた実践し次の経験学習サイクルの糧にします。
マネージャーは内省フェーズで「なんで成功したの??」と成功や失敗の要因を解明するために質問したり、教訓フェーズで「この学びは何に応用できそう??」と他に何に応用することができるかを問いかけることで成長の手助けをします。
目標達成力が向上する
1on1ミーティングは目標達成力を向上させる効果が期待できます。
週一で「なぜ上手くいったのか?」「なぜ上手くいかなかったのか?」「上手くいっている人は何をやっているのか?」を話し合う事でメンバーの業務を改善していき、目標達成に繋げることができます。
また、入社月が浅い方には「今日何をするのか?」「今週何をするのか」等々細かくやることを決めていく事で、目標の進捗を細かく把握して未達しそうな時はマネージャーが介入することも可能です。
チームの雰囲気が良くなり、風通しが良くなる
1on1ミーティングはチームの雰囲気と風通しを良くする効果が期待できます。
1on1で自分の意見をマネージャーに言うことで、大勢の前で話すことができない方でも自己主張をすることができ、会社側もその意見を参考にしてメンバーの求める社風に合わせることができます。
また、1on1で定期的に企業のビジョンや経営メッセージを伝える事で、社員が同じ方向を持つ組織の実現も可能です。
納得度の高い評価を実施できる
1on1ミーティングによって納得度の高い評価運用を実施することができます。
メンバーが評価に納得しない時は、会社が評価したいと考えている人物像とメンバーが評価されると思っている人物像にずれがある場合が多いです。そのため、1on1の中で、メンバーに「何を達成したら評価できるのか?」「会社がどんな人材を評価するのか?」を話すことができるのでメンバーとしても評価への納得感が上がります。
例えば、個人業績よりもチームへの貢献度を評価する会社であれば、「Aさんは毎月目標を達成していてすごい!Aさんのその知見を社内に展開してくれたらもっとAさんを評価できる!」と伝えることで、メンバーが会社の求めている事を理解することができるようになります。
このように1on1を活用することで納得度の高い評価を実施することができます。
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逆効果になってしまう1on1ミーティングの特徴
次に逆効果になってしまう1on1ミーティングの特徴について説明します。
雑談のみ話している
1on1ミーティングが逆効果になるケースとして、雑談のみ話している場合が挙げられます。
アイスブレイクとして雑談は必要ですがプライベートの話題だけで終わってしまうと、1on1での目標達成やメンバーの課題の発見ができないことがあるので、雑談と仕事の話の時間配分をあらかじめ分けておくと良いでしょう。
また、目標達成や出世にモチベーションが高い方には、目標達成や評価に関わるテーマを多めにしたり、チームで何かを成し遂げることに価値を感じている方には、最近のチームについてのテーマを多めにしたりするなど、メンバーの特性に合わせて1on1のテーマを決めると良いでしょう。
目的を理解せずに実施している
1on1ミーティングが逆効果になるケースとして、1on1の目的を理解せずに実施してしまう事があります。
チームができたばっかりで1on1の目的が「上司と部下が仲良くなる事」であれば、雑談メインの1on1でも良いです。しかし、1on1の目的が「部下の職場での悩みを聞く」であれば、「部下が何に悩んでいそうなのか?」を予め考えておいたり、「もし、自分が部下だったらどんな質問の仕方だったら悩みを打ち明けることが出来るか」を考えておいたりするとと良いでしょう。
また、マネージャーは「メンバーの目標達成をさせるために1on1をしている」と思っていても、メンバーは「1on1で悩みを聞いてもらいたい」と思っていて、両者の目的が噛み合わないことがあるので、最初に1on1の目的を擦り合わせておくと良いでしょう。
双方向のコミュニケーションができていない
1on1ミーティングが逆効果になるケースとして、双方向のコミュニケーションができていない場合が挙げられます。
メンバーの生産性向上のために、ひたすらアドバイスを与えるマネージャーの方もいますが、1on1は双方でコミュニケーションを行わないと効果が期待しにくいです。メンバーの考え方や仕事で求めている価値観を知った上でのアドバイスをしないと、メンバーまで言葉が響かないことが多いです。
弊社で支援をさせていただいている中でも、マネージャーをやっている方はアドバイスは的確なものの部下まで響いていない方が多いので、まずはメンバーの話を聞くことから始めることをおすすめします。
優秀なメンバーを退職させない対策
続いては、優秀なメンバーを退職させない対策について解説します。
日頃からコミュニケーションを心がける
優秀なメンバーを退職させない対策としては、日頃からコミュニケーションを心がけることが重要です。
特に優秀なメンバーと1on1で話す際は、承認と褒めを意識してコミュニケーションをとると良いです。
アメリカ等の企業に比べ、日本企業だと優秀な方とそうでない方での給料差が少ないため、放っておくと優秀な方は給料の高い会社に移動していまします。
そのため、優秀な方を引き留めるには感情報酬が必要不可欠です。優秀なメンバーに日頃から「いつもありがとう」「〇〇さんのおかげでチームがうまく行っている」など承認や褒めを行うことで感情報酬を与えて退職を減らすことができます。
チームのことを一緒に考えてもらう
優秀なメンバーの退職理由に、「成長実感が得られない」や「勝ちパターンが分かってしまい飽きてしまう」ということが挙げられます。
優秀なメンバーは、頼られることでやりがいを感じる場合があります。
そのため、マネージャーから「チームのために一緒に取り組んでほしい」と伝える事で、「自分は必要とされている」と感じ退職を考え直すかもしれません。また、「チームの目標達成」は「個人の目標達成」に比べて難易度が高いので、メンバーが成長実感を得たり能力開発しやすいです。
評価の納得度を上げる
職場の環境がよくても評価に不満があり、退職を考えるケースはよくあります。
とくに、優秀なメンバーほど評価は適切に行わなければなりません。上記で、「チームのために一緒に取り組んでほしい」とメンバーにお願いするケースを紹介しましたが、メンバーがチーム単位で結果を出したのに評価をもらえず退職したというケースはとても多いです。
そのため、結果を出したメンバーをしっかり評価できるような評価制度を考えるようにしましょう。待遇が適切か、公平な評価が行われているかなど、メンバーのレベルに見合ったものだったか見直すことをおすすめします。
まとめ
今回は1on1ミーティングで退職を防ぐ方法について解説しました。
日本でも転職が当たり前の世の中になりつつあるので、優秀な方が流出しないように解説したテクニック使って、離職防止をしてみてください。
効果的な1on1を実施するなら「Co:TEAM(コチーム)」
1on1支援ツールの「コチーム」では1on1のよくある困りごとを簡単に解決できます!
- 1on1のスケジュールを何度も設定する
- 毎回1on1のアジェンダを決めるのに時間がかかってしまう
- 1on1の記録の管理が面倒くさい
- 従業員がどんな1on1を実施しているのか把握できない
- 1on1で話した内容をチャット形式で簡単に記録・管理・保存できる!
- 1on1で話すことに困らないアジェンダテンプレート機能!
- 1on1の対話を深める質問を提案するAIアシスト機能!
- 1on1の実施率・アジェンダの使用率がわかる分析機能!
- 従業員の特徴に応じたコミュニケーションを促進するソーシャルスタイル診断機能!
1on1に関するよくある質問
1on1ミーティングの適切な頻度とは?
1on1ミーティングの効果を最大限発揮させる頻度と時間は、週1回30分です。
1on1の期間が空いてしまうと、メンバーが抱えている悩みや課題のキャッチアップが遅くなってしまいます。その間、メンバーは同じ悩みなどを抱え続けることとなり、生産性が低下してしまうでしょう。
あくまで、おすすめの頻度・時間ですので、会社やチームの状況によって変わりますが、頻度や時間を決められていないという方は、まず週に1回30分の1on1を試してから、お互いにとって最適な頻度に調整してみてください。
お役立ち情報
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