1on1ミーティングで使える13個のフレームワーク|目的別の選び方

▼ この記事の内容

1on1ミーティングのフレームワークは、面談の目的に合わせて選ぶ型です。関係づくり、目標設定、振り返り、課題整理、育成支援で使う型は異なります。13個を丸暗記するより、場面ごとに一つ選ぶ運用が定着しやすいです。

1on1が形だけ続くと、上司は何を聞けばよいか迷い、部下は何を話せばよいか分からなくなります。対話の型があると、毎回の面談で扱うテーマをそろえやすくなります。

ただし、型を増やすだけでは面談の質は上がりません。面談の目的と合わない型を使うと、質問が増え、部下の本音が出にくくなります。

実務では、関係づくり、目標設定、振り返り、課題整理、育成支援のどれを扱うかを先に決めます。目的を決めてから型を選ぶと、短い時間でも会話が散らばりにくくなります。

面談を組織でそろえる場合は、話すテーマ、記録の残し方、次回行動の追い方を同じ流れにします。上司ごとのばらつきを減らすことで、部下も準備しやすくなります。


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1on1ミーティングのフレームワークは目的別に選ぶ

1on1の基本的な意味や全体像については、1on1ミーティングとはで詳しく解説しています。

1on1のフレームワークは、会話を型にはめる道具ではありません。目的に合う質問順と記録の視点をそろえる道具です。

目的使いやすい型主な使い方
関係づくりアクティブリスニング、ジョハリの窓話しやすさを作り、本人の自己理解を広げる
行動支援GROW、フィードフォワード次に試す行動を本人が選べるようにする
目標設定SMART、OKR目標と成果指標を明確にする
振り返りKPT、PDCA、YWT、STAR経験から学びを取り出し、次回行動へつなぐ
育成判断SBI、Will Can Must、9ボックスフィードバックや育成方針を具体化する

公的な人材開発の制度を確認する場合は、人材開発支援に関する制度情報も参考になります。

13個を目的別に使い分ける

1on1で使う型は、関係づくり、行動支援、目標設定、振り返り、育成判断の五つに分けると選びやすくなります。上司は面談前に目的を一つ決め、合う型だけを選ぶと安全です。

13個をすべて覚えるより、今の面談で何を決めたいかを先に決めます。相談を深めたい日と、目標を確認したい日では、必要な質問が変わります。

目的別に分けると、部下にも準備してほしい内容を伝えやすくなります。面談前に話題を選べる状態にすると、報告だけで終わりにくくなります。

一覧表は、管理職が面談前に迷わないための早見表として使います。実際の面談では、一つの目的と一つの型に絞る方が会話しやすくなります。

型を選ぶ前に1on1の基本目的を確認すると、面談で扱うテーマと扱わないテーマを分けやすくなります。

すべてを毎回使わない

1回の1on1で複数の型を重ねると、会話が質問票のようになります。部下が話す時間より、上司が進行する時間が増えやすくなります。

基本は、面談一回につき一つの型に絞ります。目標設定の日はSMART、振り返りの日はKPT、行動支援の日はGROWというように分けます。

型を絞ると、記録も短くなります。次回行動、支援者、確認日だけを残せば、面談後の運用にもつなげやすくなります。

管理職同士で使う型をそろえる場合も、最初は少数に限定します。運用が安定してから、キャリア相談や育成判断の型を追加します。

型を使う時間を決める場合は、1on1の時間設計を確認すると、短い面談でも優先順位を付けやすくなります。

面談の前後で使う型を分ける

面談前は、部下が話したいテーマを選ぶための型を使います。面談中は、質問順を整える型を使い、面談後は次回行動を残す型を使います。

同じ型を全工程に使う必要はありません。たとえば、面談前はアジェンダ、面談中はGROW、面談後はKPTで振り返る流れでも運用できます。

前後の型を分けると、面談が単発で終わりにくくなります。部下が次回までに何を試し、上司が何を支援するかを追いやすくなります。

前後の流れを決めておくと、新任管理職も進行に迷いにくくなります。部下にとっても、準備と振り返りの負担が見えやすくなります。

関係づくりと対話に使うフレームワーク

関係づくりでは、助言よりも聞き方を整えます。話しやすさがないまま型を使うと、部下の発言が浅くなります。

アクティブリスニングは話しやすさを作る

アクティブリスニングは、相手の話を遮らず、要約や確認を通じて理解を示す聞き方です。1on1では、部下が安心して話し始める土台になります。

使う場面は、部下が悩みをうまく言葉にできないときです。上司はすぐに助言せず、聞いた内容を短く返し、本人の言葉を増やします。

注意点は、共感だけで終わらせないことです。最後は、次に確認することや試す行動を一つだけ決めると、対話が前に進みます。

部下が話す内容を準備しにくい場合は、部下側が準備する話題を使うと、対話の入口を作りやすくなります。

GROWは行動を引き出す

GROWは、Goal、Reality、Options、Willの順に確認するコーチング型です。目標、現状、選択肢、実行意思を分けるため、次の行動を決めやすくなります。

1on1では、本人が何を目指しているかを聞き、現状との差を確認します。そのうえで選択肢を出し、本人が取り組む行動を選びます。

上司が答えを渡しすぎると、GROWの効果は下がります。選択肢を一緒に広げたあと、最後は本人の言葉で行動を決めることが大事です。

SBIはフィードバックを具体化する

SBIは、Situation、Behavior、Impactの順に伝えるフィードバック型です。状況、行動、影響を分けるため、人格評価に見えにくくなります。

1on1では、良かった行動や改善が必要な行動を具体的に伝える場面で使います。いつ、どんな行動があり、周囲にどんな影響が出たかを短く示します。

注意点は、影響を盛りすぎないことです。事実に基づいて伝え、最後に本人の受け止めや次回行動を確認します。

対話の聞き方を整える場合は、1on1を進めるコツを合わせて確認すると、質問とフィードバックの使い分けがしやすくなります。

目標設定と振り返りに使うフレームワーク

目標設定と振り返りでは、会話の結論を曖昧にしない設計が求められます。何を目指し、何を次に試すかを明確にします。

SMARTは目標を具体化する

SMARTは、具体性、測定可能性、達成可能性、関連性、期限の五つで目標を確認する型です。1on1では、曖昧な目標を行動と期限に落とし、合意を明確にする場面で使います。

たとえば、頑張るという表現では、上司と部下の認識がずれます。SMARTを使うと、何を、どの水準で、いつまでに進めるかをそろえられます。

注意点は、測定しやすさだけを優先しないことです。本人の成長や業務上の意味とつながっているかも、同時に確認します。

目標を具体化する場合は、SMARTで目標を設定する観点を確認すると、1on1での合意内容を明確にしやすくなります。

OKRは挑戦目標と成果指標を分ける

OKRは、ObjectiveとKey Resultsを分けて考える目標管理の型です。1on1では、目指す方向と測る結果を混同しないために使えます。

部下が目標の意味を見失っている場合は、Objectiveを確認します。進捗が曖昧な場合は、Key Resultsを見直し、何を見れば前進と言えるかを決めます。

OKRを1on1で扱うときは、評価の詰問にしないことが大事です。進捗の遅れを責めるより、障害と支援内容を確認します。

KPTは短い振り返りに向いている

KPTは、Keep、Problem、Tryの順に振り返る型です。よかったこと、課題、次に試すことを分けるため、短い1on1でも使いやすいです。

週次や隔週の面談では、KPTを一つずつ聞くだけでも十分です。Keepで継続行動を確認し、Problemで詰まりを把握し、Tryで次の行動を決めます。

注意点は、Problemばかりに時間を使わないことです。最後にTryを決めないと、振り返りが反省会で終わります。

振り返りを次回行動へつなげる場合は、面談記録を目標や評価へつなぐ考え方を確認すると、記録の扱いも整理しやすくなります。

PDCAは継続改善の流れを作る

PDCAは、計画、実行、確認、改善の流れで行動を見直す型です。1on1では、同じ課題を継続して追う場面に向いています。

使うときは、前回決めた行動が実行されたかを確認します。うまくいかなかった場合は、原因を責めるのではなく、次の実験を小さく決めます。

PDCAは長期の運用に強い一方、面談中に細かく回しすぎると重くなります。1on1では、次回までの行動を一つに絞ると続けやすくなります。

課題整理と育成支援に使うフレームワーク

課題整理では、本人の希望、能力、期待役割を分けて見ます。育成支援では、経験から何を学ぶかを言語化します。

Will Can Mustはキャリア相談を整理する

Will Can Mustは、本人がやりたいこと、できること、求められていることを分けて考える型です。キャリア相談や役割期待の確認に向いています。

1on1では、本人の希望だけでなく、現在の強みと組織からの期待も並べて確認します。三つの重なりを探すと、次に伸ばす領域を決めやすくなります。

注意点は、Mustだけを押し付けないことです。本人のWillとCanを聞いたうえで、期待役割との接点を一緒に探します。

若手や新人の育成で使う場合は、新人1on1で扱うテーマを参考にすると、相談内容を段階ごとに分けやすくなります。

9ボックスは育成方針を考える

9ボックスは、成果と能力などの二軸で人材を整理する型です。1on1そのものより、上司が育成方針を考える準備に向いています。

面談では、9ボックスの位置を本人にラベルとして伝える必要はありません。上司側が支援方針を整理し、本人には期待行動と支援内容を具体的に伝えます。

育成方針を考えるときは、現在の評価だけで決めないようにします。直近の成果、成長余地、本人の意欲を合わせて確認します。

育成方針を整理する場合は、9ボックスを1on1に活用する方法を確認すると、面談前の見立てを作りやすくなります。

YWTとSTARは経験の学びを言語化する

YWTは、やったこと、分かったこと、次にやることを整理する型です。STARは、状況、課題、行動、結果の順に経験を振り返ります。

YWTは短い振り返りに向き、STARは具体的な成果や失敗を深く扱う場面に向きます。どちらも、経験を次の行動へ変えるために使います。

注意点は、出来事の説明だけで終わらせないことです。本人が何を学び、次に何を変えるかまで確認します。

ジョハリの窓とフィードフォワードは視点を広げる

ジョハリの窓は、本人が知る自分と周囲が見る自分の違いを整理する型です。フィードフォワードは、過去の指摘より未来の行動に焦点を当てます。

自己理解を広げたいときは、ジョハリの窓が使いやすいです。改善行動を前向きに決めたいときは、フィードフォワードが向いています。

どちらも、上司の決めつけで使うと逆効果です。本人の受け止めを確認し、次に試す行動を本人が選べるようにします。

13個を現場に定着させる進め方

13個を現場に定着させるには、型の数を増やすより運用を軽くします。面談目的、アジェンダ、記録の流れをそろえることから始めます。

面談目的ごとに使う型を一つだけ選ぶ

現場で定着しない原因は、型が多すぎることです。管理職が毎回選び直す状態では、面談前の準備が重くなります。

まずは、関係づくり、目標設定、振り返り、育成支援の目的ごとに一つずつ選びます。全社で同じ型を使うより、目的に応じて選べる状態にします。

最初の運用では、GROW、SMART、KPT、SBIのように使う場面が分かりやすい型から始めます。慣れてから選択肢を増やす方が続きます。

面談目的を事前に共有する場合は、1on1のアジェンダ例を使うと、部下が話すテーマを選びやすくなります。

アジェンダと記録を同じ型にそろえる

面談中だけ型を使っても、記録が自由記述だけだと次回につながりにくくなります。アジェンダと記録を同じ型にすると、会話の流れを追いやすくなります。

たとえば、KPTで話すなら記録もKeep、Problem、Tryに分けます。GROWで話すなら、目標、現状、選択肢、次回行動を残します。

記録は詳しすぎる必要はありません。本人が合意した次回行動と、上司が支援する内容が残っていれば、次の面談で確認できます。

記録をそろえる場合は、1on1シートの作り方を確認すると、面談後に残す情報を絞りやすくなります。

頻度と時間に合わせて軽く運用する

1on1の頻度が高い場合は、毎回深い型を使う必要はありません。短い面談ではKPTや簡単なGROWに絞ると、負担を抑えられます。

月次や四半期の面談では、SMART、OKR、Will Can Mustを使い、目標やキャリアを広く確認します。頻度に合わせて型の重さを変えると続けやすくなります。

運用を軽くするには、最初から完璧な記録を求めないことです。上司と部下が次に何をするか分かる状態を優先します。

型の重さを調整する場合は、1on1の頻度の決め方も参考にすると、週次と月次で扱うテーマを分けやすくなります。

組織全体で運用する場合は、1on1の社内ルール設計を確認すると、上司ごとのやり方をそろえやすくなります。

よくある質問

1on1で毎回フレームワークを使うべきですか?

毎回すべてを使う必要はありません。面談の目的に合わせて一つだけ選び、話す時間を奪わない範囲で使うと、部下の発言量を保ちやすくなります。慣れるまでは少数で十分です。

部下が話さないときはどの型から使うとよいですか?

まずはアクティブリスニングやGROWの質問を使います。助言を急がず、事実、気持ち、次に試したい行動を順に聞くと、会話の入口を作りやすくなります。沈黙も急がず扱います。

13個のうち最初に定着させるならどれですか?

最初はGROW、SBI、KPTの三つに絞ると運用しやすいです。行動を引き出す、具体的に伝える、短く振り返るという基本動作をそろえられます。面談記録にも落とし込みやすいです。

まとめ

1on1ミーティングのフレームワークは、面談を機械的に進めるためではなく、目的に合う対話を選ぶための型です。関係づくり、目標設定、振り返り、課題整理、育成支援で使う型は変わります。

最初から13個すべてを使う必要はありません。GROW、SBI、SMART、KPTなど、使う場面が明確な型から始め、アジェンダと記録をそろえると定着しやすくなります。

1on1の進め方と記録の型を整え、上司と部下の対話を組織でそろえたい場合は、以下の資料をご活用ください。


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