▼ この記事の内容
1on1チェックシートは、準備、対話、合意、振り返りの4フェーズで使うと、面談の質をそろえやすくなります。15項目を上司と部下の両方で確認し、次回行動まで記録すると、話しっぱなしの面談を減らせます。継続も支えます。
1on1は定期的に実施していても、毎回の会話が近況確認だけで終わることがあります。確認欄を決めておくと、話す前の準備と面談後の見返しがしやすくなります。
チェック欄が多すぎると、記入そのものが目的になりやすくなります。面談の流れに合わせて、準備、対話、合意、振り返りの順に整理します。
マネージャーは、部下の状態を評価するためだけに使いません。本人が話したいこと、上司が確認したいこと、次回までの行動を同じ記録に残します。
面談の目的と会話の流れをそろえると、対話後の記録を育成に使いやすくなります。
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1on1チェックシートで見る4フェーズ
1on1チェックシートは、面談前後の抜け漏れを減らすために使います。準備、対話、合意、振り返りの順に見ると、会話の目的と記録が分かれます。
1on1チェックシートは対話の順番をそろえる
1on1チェックシートは、上司が聞きたいことを並べる紙ではありません。部下の準備、当日の対話、次回行動、振り返りを同じ順番で残し、面談ごとの差を減らすために使います。
順番がそろうと、面談ごとの差を減らせます。たとえば前回の約束を確認してから近況を聞くと、雑談だけで終わる流れを避けやすくなります。
シートは記録欄を埋めるためではなく、会話の質を確認するために使います。空欄が出た場合は、話せなかった論点として次回に戻します。
この順番を固定すると、新任管理職でも面談の進め方を再現しやすくなります。部下側も、何を準備すればよいかを事前に把握できます。
4フェーズ×15項目の全体像
4フェーズ×15項目は、面談前の準備、面談中の聞き取り、行動の合意、次回の振り返りに分けます。各欄を会話の順番に並べると、進行メモと記録を兼ね、抜け漏れも減らせます。
準備では目的、話題、前回行動を確認します。対話では事実、感情、支援要望を聞き、合意では行動、期限、支援者を決めます。
振り返りでは、実行結果、障害、次回に残す論点を見ます。4つに分けると、面談後に何を見返すべきかを判断しやすくなります。
15項目は、すべてを毎回埋める前提ではありません。当日の目的に合う欄を使い、次回に戻す情報だけを残すと運用しやすくなります。
| フェーズ | 確認項目 | 記入の目的 |
|---|---|---|
| 準備 | 目的、話題、前回行動 | 話す前に論点を合わせる |
| 対話 | 事実、感情、課題、支援要望、認識差 | 本人の状況を具体化する |
| 合意 | 次回行動、期限、支援者、評価外の扱い | 行動に移す条件を決める |
| 振り返り | 実行結果、障害、次回論点 | 次の面談へ記録をつなぐ |
上司と部下で記入欄を分ける
上司と部下の記入欄を分けると、同じ出来事への見方の差が分かります。上司だけが書く形式では、本人の関心や不安が記録に残りにくくなります。
部下欄には、話したいこと、困っていること、支援してほしいことを入れます。上司欄には、確認した事実、合意した行動、次回見る点を入れます。
両方の欄を比べると、期待のずれが早く見つかります。ずれがある場合は、どちらが正しいかより、次回までに確かめる行動を決めます。
欄を分けることで、上司の解釈と本人の言葉を混ぜずに残せます。あとから見返したときも、合意した内容と相談内容を区別できます。
1on1そのものの目的から確認する場合は、1on1の目的と基本設計を合わせて読むと、面談で見る範囲を決めやすくなります。
準備フェーズの確認項目
準備フェーズでは、面談前に話す目的と材料をそろえます。上司と部下が同じ前提で始めると、限られた時間を相談と合意に使えます。
目的と話題を1つに絞る
準備フェーズの最初は、今回の1on1で扱う目的を1つに絞ります。業務相談、キャリア、目標、体調、関係性のどれを扱うかを先に決めます。
話題が複数ある場合は、本人が今もっとも困っていることを優先します。上司が聞きたい論点だけで始めると、部下は報告に寄りやすくなります。
記入欄には、今日扱う話題、扱わない話題、次回に回す話題を分けます。話題の数を絞るほど、面談後の行動も決めやすくなります。
部下が事前に近況を記入する
部下の事前記入欄には、最近うまくいったこと、困っていること、相談したいことを入れます。先に書くことで、面談中に言い出しにくい内容も扱いやすくなります。
近況は自由記述だけにしないほうが使いやすくなります。仕事量、関係者、目標進捗、心身の負荷など、選択式と短文を組み合わせます。
上司は記入内容を見て、詰問ではなく確認の問いを準備します。聞く順番を決めておくと、本人の話を遮らずに深掘りできます。
メンバーに事前記入を促す場合は、部下側の話題準備を共有すると、本人が面談前に考える内容をそろえやすくなります。
前回アクションを確認する
準備フェーズでは、前回決めた行動を面談前に見返します。実行できたかだけでなく、実行できなかった理由や助けが必要だった場面も確認します。
前回欄が空のままだと、1on1は毎回新しい話題で始まります。小さな約束でも残しておくと、面談が継続した支援の場になります。
確認欄には、実行結果、障害、次に続けるかを入れます。できなかった場合も責めずに、条件を変えれば実行できるかを話します。
対話フェーズの確認項目
対話フェーズでは、本人の話を事実、感情、課題、支援要望に分けて聞きます。分けて記録すると、助言が早すぎる面談を減らせます。
事実と感情を分けて聞く
対話フェーズでは、起きた事実と本人の感情を分けて聞きます。事実だけでは温度差が見えず、感情だけでは次の行動を決めにくくなります。
たとえば、業務量が多いという相談では、件数、期限、関係者、本人の負荷感を分けます。数と受け止めを分けると、支援の出し方が変わります。
記入欄には、観察できる事実と本人の言葉を分けて残します。上司の解釈は別欄に置き、本人の表現を勝手に置き換えません。
課題と支援要望を聞く
課題欄では、本人が何に困っているかを具体的に聞きます。支援要望欄では、上司に助言、調整、同行、情報共有のどれを求めているかを確認します。
上司がすぐに解決策を出すと、本人の考えが残りにくくなります。先に本人の案を聞き、そのあとで上司が足りない条件を補います。
支援要望は、実行者と期限まで書くと使いやすくなります。誰が何をいつまでに行うかが決まると、次回の確認もしやすくなります。
面談で扱う話題を広げたい場合は、話題の選び方を参照すると、業務相談以外の論点も選びやすくなります。
期待と認識のずれを確認する
対話の最後には、上司の期待と本人の認識がずれていないかを確認します。目標、役割、優先順位の受け止めが違うと、行動の選び方も変わります。
ずれを見つけたら、どちらかを否定する前に、根拠になっている情報を確認します。情報の差が原因なら、共有する資料や相手を決めます。
記入欄には、ずれていた点、合意できた点、次回までに確かめる点を分けます。曖昧なまま終えないことが、面談後の迷いを減らします。
合意フェーズの確認項目
合意フェーズでは、話した内容を行動に変えます。次に試す行動、期限、支援者、評価との切り分けを明記すると、面談後の動きが安定します。
次回行動を1つ決める
合意フェーズでは、次回までに実行する行動を1つに絞ります。複数の約束を並べるより、本人が確実に試せる行動を選ぶほうが見返しやすくなります。
行動は、考える、意識するのような表現で終えません。誰に相談する、資料を作る、予定を入れるなど、実行したか判断できる形にします。
記入欄には、行動内容、期待する変化、確認方法を入れます。次回の冒頭で見返す前提にすると、記録が面談外でも使えます。
支援者と期限を記録する
次回行動には、本人だけでなく支援者と期限も添えます。上司が何を助けるかを記録すると、支援が口約束で終わりにくくなります。
期限は次回1on1までに置くと確認しやすくなります。長い課題の場合も、次回までに進める最小の行動へ切り分けます。
支援者が別部署の場合は、依頼する相手と伝える内容も書きます。本人任せにせず、上司が調整する範囲を明確にします。
1回で扱う範囲に迷う場合は、面談時間の決め方を確認すると、時間に合わせて合意内容を絞りやすくなります。
評価や査定の話題を分ける
合意フェーズでは、評価や査定に関わる話題を混ぜすぎないようにします。評価を意識しすぎると、部下が不安や失敗を話しにくくなります。
評価に関係する内容を扱う場合は、記録の使い道を先に伝えます。育成のための記録なのか、評価資料にも使うのかを分けます。
記入欄には、評価外で扱う相談、評価に反映する事実、別面談で扱う内容を分けます。透明性があるほど、本人も話題を出しやすくなります。
振り返りフェーズの確認項目
振り返りフェーズでは、記録を次回の面談に戻します。実行結果、障害、次回論点を見返すことで、1on1を単発の会話で終わらせにくくなります。
実行結果を次回に戻す
振り返りフェーズでは、前回決めた行動がどうなったかを最初に確認します。実行できた、できなかった、途中まで進んだの3つに分けると話しやすくなります。
実行できなかった場合は、本人の意欲だけに原因を置きません。時間、関係者、権限、情報不足など、行動を妨げた条件を分けます。
記録欄には、結果、障害、次に変える条件を入れます。同じ障害が続く場合は、個人面談だけで扱わず、上司側の調整課題にします。
記録欄を増やしすぎない
チェック欄を増やしすぎると、面談の前後で入力負荷が高まります。すべてを記録するより、次回の対話に戻す内容だけを残すほうが続けやすくなります。
記録欄は、目的、話題、本人の状態、合意行動、次回確認の5つを軸にします。自由記述欄は補足として使い、主な判断欄を固定します。
入力が負担になっている場合は、欄を減らす前に使われていない欄を確認します。使わない欄を残すほど、面談記録の信頼性が下がります。
形骸化の兆候を見直す
振り返りでは、1on1が形骸化していないかも確認します。毎回同じ話題、空欄の多い記録、次回行動の未確認が続く場合は、運用を見直します。
形骸化の兆候がある場合は、頻度を増やす前に会話の目的を戻します。面談の回数より、本人が話したいことと上司が支援することの一致を見ます。
記入欄には、同じ課題が続く理由と、次回変える面談の進め方を残します。シート自体を直す対象として扱うこともあります。
面談の流れを見直す場合は、1on1の進め方を確認すると、準備から次回確認までの順番を整えやすくなります。
チェックシートを育成へつなぐ
1on1チェックシートは、面談ごとの記録だけで終えると活用が広がりません。育成課題、チームの傾向、支援の優先順位へつなげると、管理職の判断材料になります。
面談ログを育成課題と結びつける
面談ログは、本人の育成課題と結びつけると活用しやすくなります。毎回の相談内容を、スキル、役割理解、関係者調整、目標管理のどれに関わるかで整理します。
厚生労働省の能力開発基本調査では、企業の教育訓練や能力開発に関する情報が公表されています。1on1の記録も育成活動の材料として扱えます。
育成課題に結びつける際は、本人の弱点だけを集めません。本人が伸ばしたい方向と、職場で求められる役割を並べて確認します。
組織で見る指標を決める
組織で見る指標は、実施率だけにしないほうが実態をつかみやすくなります。次回行動の設定率、実行確認率、相談内容の分類などを合わせて見ます。
数だけを見ると、面談の質が見えにくくなります。記録欄の空白、同じ相談の反復、支援依頼の未完了など、管理職が直せる兆候も確認します。
指標は管理のためだけでなく、上司への支援にも使います。たとえば相談内容が偏る部署には、面談設計や問いかけの支援を追加します。
1on1の運用を数値で見たい場合は、1on1を指標で見直す方法を読むと、実施率以外の見方を設計しやすくなります。
システムで管理する範囲を決める
システムで管理する場合は、すべての会話を細かく保存するより、見返す範囲を先に決めます。目的、合意行動、次回確認、支援状況を中心に残します。
閲覧範囲も事前に決めます。本人、直属上司、人事、上位管理職のどこまで共有するかを明記すると、安心して相談しやすくなります。
入力欄を固定しすぎると、自由な相談が減る場合もあります。固定欄と自由欄を分け、組織で見る情報と本人の相談を混ぜない設計にします。
よくある質問
1on1チェックシートは毎回すべて埋めますか?
毎回すべて埋める必要はありません。準備、対話、合意、振り返りの流れは保ちつつ、当日の目的に合う欄を使います。空欄は失敗ではなく、次回扱う論点として残し、無理な入力を避けます。
部下にも事前記入してもらうべきですか?
部下にも短く記入してもらうと、本人が話したい内容を扱いやすくなります。近況、困りごと、相談したいことを先に書く形式にすると、上司主導の報告会になりにくくなります。
1on1チェックシートが形骸化したらどうしますか?
形骸化した場合は、欄を増やす前に目的を見直します。次回行動が決まらない、前回記録を見ない、同じ話題が続くなどの兆候を確認し、使う欄を減らして再開します。負担も見ます。
まとめ
1on1チェックシートは、準備、対話、合意、振り返りの順に設計すると、面談で扱う内容と記録の使い道がそろいます。上司と部下の記入欄を分けることで、認識のずれも見つけやすくなります。
運用時は、欄を増やすより次回に戻せる記録を残します。目的、本人の状態、合意行動、支援者、次回確認を押さえると、面談後の行動を追いやすくなります。
面談記録の型を見直し、管理職とメンバーの対話を育成に活かす設計へ変えていきましょう。以下のガイドもご活用できます。
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