目次
チームビルディングとは
チームビルディングとは、「チームの目標を達成するために、生産性高いチームを作り上げるための取り組み」のことです。
チームとはただの人の集まりではありません。
チームとは、ある共通の目的を達成するための組織のことです。
優秀なメンバーを集めるのではなく、異なる個人の特性や経験が十分に活かされ、チームとしての生産性が向上することが理想の状態です。
チームビルディングの意味をより詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてみてください。
効果的なチームとは
Googleのリサーチチームは、以下の4つの視点から「効果的なチーム」を定義しています。
- マネージャーによるチームの評価
- チームリーダーによるチームの評価
- チームメンバーによるチームの評価
- 四半期ごとの売上ノルマに対する成績
定量的な売り上げ結果と、チームメンバーによる定性的な指標で総合的に効果的なチームかどうか判断できるということです。
本パートでは、効果的なチームを作るために重要な要素やメンバー構成について解説します。
チームの最適人数
チームメンバーには最適な人数があり、多くの研究結果で4~8人と言われています。
例えば、AmazonのCEOジェフ・ベゾスは、「2枚のピザ理論」を提唱しています。この理論では、チームの適正人数は2枚のピザが分けられるまで(最大8名)と定義しています。
しかし、チームの適正人数はチームの業務内容や仕事の進め方によっても異なるはずです。
自分のチームの特徴を考えた上で、最も適しているチームの人数を定めていきましょう。
課題解決型チーム
課題解決型チームとは、「何をいつまでにどのように行うか」をゼロから決めていくチームのことです。
この場合、決まったプロセスが存在しないため、チームメンバーが共通の認識を持って仕事に取り組まないと機能しません。
解決型チームにおける適正人数は4-8人です。
人数が増えすぎると、コミュニケーションを気軽に取ることが難しく、意思疎通が困難になってしまいます。
リーダーの業務量によっても異なりますが、日本のリーダーは、自らの業務とマネジメント業務を両立させている方がほとんどです。
そのため、チームメンバーが10人超えてしまうと、リーダーがメンバーを管理しきれなくなってしまう可能性が出てきます。
日本のマネージャー・リーダーの業務実態について知りたい方は下記をご覧ください
オペレーション型チーム
オペレーション型のチームでは、日々の業務やプロセスがある程度固定化されています。
連絡事項に関しては「業務に遅れはないか」「通常通り進んでいるか」といった確認が中心となるため、最低限のコミュニケーションでも業務を進めることができるでしょう。
そのため、オペレション型チームにおける適正人数は15人前後と言われています。
業務が複雑化した場合には、業務を階層ごとに分けると効率よく作業を進めることができるでしょう。
チームメンバー構成
チームビルディングにおいては、個人の異なる能力や特性を発揮し、それぞれが強みを活かして、し足りない部分は補い合えるチームを作ることが重要です。
チームメンバーの具体的な役職・性格といった要素はチームによって大きく異なるでしょう。
しかし、どの組織におけるチームでも変わらないとされるチームメンバーの要素は以下の3つです。
- リーダー
- フォロワー
- メンバー
上記の役割について詳しく解説します。
リーダー
チームメンバーに必要な役割の1つ目はリーダーです。
リーダーは、組織のメンバーを統括し、目標達成へ向けてチームを導く役割を持っています。メンバーのお手本になるよう、自らが積極的に行動していく必要があります。
しかし、リーダーばかりがチームを引っ張っていては、「リーダーが存在しないと機能しない」組織になってしまう恐れがあります。
リーダーは、自らが先導して引っ張っていくだけでなく、他のメンバーが自ら進んで仕事に取り組めるような仕組みを作っていかなければいけないでしょう。
フォロワー
チームメンバーに必要な役割の2つ目はフォロワーです。
フォロワーは、チームを導くリーダーを支える役割を持っています。
チームメンバー全員でリーダーを支える状態が理想ではありますが、フォロワーは他のメンバー以上にリーダーを支援するサブリーダーのような側面を持っています。
リーダーの足りない部分を、先回りしてフォローすることでリーダーの負担を軽減するだけでなく「リーダー1人だけが主体的に動く組織」から脱することができるでしょう。
メンバー
チームメンバーに必要な役割の3つ目はメンバーです。
メンバーは、リーダーとフォロワーに支えられ、導かれる役割を持っています。
しかし、メンバーはただリーダーについていけば良いのではありません。
リーダーの思考を読み取り、受け身ではなく能動的に・自律的に考え、行動していく必要があります。
最もチームの人数を占めるメンバーの行動こそ、チームの文化を醸成していく重要な役割を担っています。
メンバーがどれだけ当事者意識を持ってチームに貢献できるかによって、チームの雰囲気は大きく左右されるでしょう。
チームに重要な要素
チームに最も重要な要素は、メンバー全員ががチームの文化にマッチしていることです。
チームでは、優秀な人が集まることでなく、できるだけ様々な能力や考え方を持った人が集まり、それぞれの持つ強みを最大化していることが重要となっています。
異なる特徴を持つ人たちが共通して持っておくべき要素は、チーム文化へマッチしていることです。
チームの雰囲気や文化にマッチしていると、チームへの居心地が向上し個々が自らのスキルを最大限発揮しやすくなります。
そのため、チームを作る際には「チームの文化や特徴」をしっかりと定義した上で、適したメンバーを集める必要があるでしょう。
優れたチームの特徴
チームメンバーに求められるのは、どれだけチーム全体の力を最大化できるかということです。優れたチームには以下の特徴があります。
- チーム目的の共有
- 支え合う意識
- 活発なコミュニケーション
本パートでは、上記の優秀なチームの特徴について解説します。
チーム目的の共有
優れたチームの特徴1つ目は、チーム目的が共有されていることです。
成功するチームは、メンバーが高いエンゲージメントで働くことができるような、共有された目的を持っています。
チームメンバーで目的の認識に違いが生じていれば、結果としてアウトプットの質や量に差が生まれてしまいます。
そのため、チームメンバー間で前もって、チーム目的が共有されていることが重要です。
チームで目的を定める際には、チームメンバー全員が目的に共感して入ることや、モチベーション高く業務に取り組めるような目的であることが大切です。
従業員エンゲージメントについて知りたい方は下記を参考にしてみてください。
支え合う意識
優れたチームの特徴2つ目は、チームメンバー間で支え合う意識があることです。
チームで目標達成を目指す場合、個人が自分の業務のみをこなしていても目標を達成できません。1人で達成が難しい目標を実現するために、チームがあります。
そのため、チームメンバーが協働し、支え合いそれぞれの能力を発揮することが重要となります。
「個人としての責任でなくチームとしての責任」のもと行動するようになると、チームのしての成果に対してお互いに責任を持つようになっていきます。
全員がチームでのと仕組みに当事者意識を持つようになることで、よりチームの目標達成に近づくでしょう。
活発なコミュニケーション
優れたチームの特徴3つ目は、活発なコミュニケーションがとれていることです。
メンバー同士で活発なコミュニケーションをとり、メンバーの業務進捗状況・考えを共有しあっていることが重要です。情報が共有されることで、互いの理解と信頼感を深められます。
また、メンバーの状態が共有されていることで、困っている人には手を差し伸べ、互いに助け合うチームが機能するようになります。
活発なコミュニケーションが取れるようにするためには、心理的安全性が保たれていること、コミュニケーションをとる手段があることが必要です。
心理的安全性についてより詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
テレワークでわかったチームビルディングの重要性
近年、新型コロナウイルスでテレワーク(リモートワーク)が主流になりました。新入社員の研修のみテレワークで進めているといった企業も増加しているようです。
テレワークで顔を合わせて社員でコミュニケーションをとる機会が減ったことにより、チーム単位で仕事を進めている実感が湧かない方もいるのではないでしょうか
お互いの様子が見えづらいオンラインだからこそ、”チーム”として他のメンバーを意識して仕事に取り組んでいくために、チームビルディングの取り組みを強化することが重要です。
オンラインでのチームビルディング
社員と直接顔をあわせることができなくても、チームビルディングは実践することができます。
対面でないと、1箇所に集まり運動をすることや、旅行へ行くといった交流の取り方は難しいかもしれません。
しかし、下記の2つがクリアできれば、チームビルディングは実現できます。
- チームメンバーで活発に意見を交わせること
- 互いの性格や情報を知るためのコミュニケーションがとれること
上記の2つを考慮すれば、工夫次第でオンライン上でのチームビルディングが行えるでしょう。
オンラインでのコミュニケーションを効率化するためにも、ツールを賢く活用しましょう。
チームビルディングツールを選ぶポイント
オンライン上でのチームビルディングは、ツールを活用することで効果的に取り組むことができるでしょう。
チームビルディングツールを選ぶポイントは以下の通りです。
- 定性情報を把握できるかどうか
- 目的に応じたツールかどうか
- 自社の社員が使いやすいかどうか
本パートでは、上記のチームビルディングツールを選ぶポイントについて解説します。
定性情報を把握できるかどうか
チームビルディングツールを選ぶポイント1つ目は、定性情報を把握できることです。
チームビルディングのツールでは、業務内容や数値としての定量的な結果だけでなく、メンバーの考えや体調といった定性情報まで共有されるかが重要です。
なぜなら、チームビルディングのためには、メンバーが他のメンバーについての理解を深め、互いに支え合える状況を作るべきだからです。
相手の考え方や性格といった情報が多く共有されるほど、メンバー同士で理解が深まり、円滑なコミュニケーションが取れるようになるでしょう。
目的に応じたツールかどうか
チームビルディングツールを選ぶポイント2つ目は、目的に応じたツールであることです。
ツールを選ぶ前に、自社のチームビルディングの目的を始めに整理する必要があります。
「目標達成に向けてメンバーの考えや思考を知りたい」
「チームの文化を醸成したい」
といったように、チームビルディングの取り組みの結果どのような効果が得たいのかを言語化しましょう。
自社の社員が使いやすいツールかどうか
チームビルディングツールを選ぶポイント3つ目は、自社の社員が使いやすいツールであることです。
チームビルディングツールを導入する際には、社員のITリテラシーに合っていて、使いやすいと感じてもらえるツールであるかが重要です。
なぜならば、コストを費やしてツールを導入したとしても、社員に使われなかったら何の意味もなさないからです。
ツールを使うようになるために労力を使うことは無駄な時間です。
自分のチームメンバーが使いやすいツールであるかどうかを吟味した上で、ツールを導入するか決めましょう。
チームビルディングにおすすめツール6選
オンラインのチームビルディングで活用できるツールを紹介します。本記事で紹介するツールは以下の通りです。
- Co:TEAM
- Unipos
- Habi*Do!
- THANKS GIFT
- TUNAG
- RECOG
上記のツールの特徴を比較し、自社に適したツールを見つけましょう。
他のツール比較も参考にしたい方は下記をご覧ください。
1)Co:TEAM(コチーム)
チームビルディングにオススメのツール1つ目はCo:TEAM(コチーム)です。
コチームは株式会社O:(オー)によって運営されている「日報・タスク管理・目標管理」の3つの機能を一つにまとめたツールです。
特徴
コチームの特徴は以下の通りです。
- 日報管理で、モチベーションや体調といった社員の定性情報から、業務の進捗状況までを把握できる
- チームメンバーの状況がチーム内で常に共有されているオープンな状態を作ることができる
- 日々の日報提出により、チームメンバーのコミュニケーションを促進する
コチームが向いている方
コチームでは、目標達成と紐付けてチームメンバーの定性情報やタスク状況を管理できます。
そのため、目標達成するためのチームビルディングを大きな目的としている方にオススメです。
料金
コチームは、1ユーザーあたり月額1,500円から使用可能です。
2)Unipos
チームビルディングにオススメのツール1つ目は、Uniposです。
UniposはUnipos株式会社によって運営されている、従業員同士がお互いの貢献に感謝を送り合えるプラットフォームです。
特徴
Uniposの特徴は以下の通りです。
- 感謝の気持ちに、ポイント(ギフトや少額の金銭に交換可能)を添えたメッセージを投稿できる
- 感謝や賞賛を伝える場があることで、信頼しあえる関係性の構築や、心理的安全性の向上に役立つ
Uniposが向いている方
Uniposでは、感謝を伝え合う文化を作ることで、チームメンバー同士の信頼関係を交渉させることができます。
そのため、心理的安全性を高めたチームを作りたい方にオススメです。
料金
Uniposの料金形態は以下の通りです。
Enterprise Plus | 導入や日々の運用の工数を削減し、組織改善に集中したい 詳細なデータを用いて、組織課題の分析・改善を行いたい |
Enterprise | 詳細なデータを用いて、組織課題の分析・改善を行いたい |
Basic | Uniposの基本的な機能を用いて、組織活性をしたい |
詳しい料金は、組織の人数や用途によって異なるため、詳細は問い合わせる必要があります。
3)Habi*Do!
チームビルディングにオススメのツール3つ目は、Habi*Do!です。
Habi*Do!は、株式会社Be&Doが運営するパフォーマンスの「発揮」を支援するツールです。
タスクの設定と習慣の実施/がんばりや振り返りの共有化といった機能があります。
特徴
Habi*Do!の特徴は以下の通りです。
- 社員一人一人のコミットメント/パフォーマンス/組織への貢献/行動性向タイプを判断し情報を蓄積できる
- 一人一人に合わせた柔軟なタスク設定が可能
Habi*Do!が向いている方
Habi*Do!では、1人1人の頑張りを可視化することができます。
そのため、チームメンバーが適切なコミットメントをして組織に貢献しているかどうか知りたい方にオススメです。
料金
Habi*Do!の料金形態は以下の通りです。
プライベートプラン | 8IDまで1IDあたり 570円/月 |
ビジネスプラン | 9ID以上から1IDあたり 780円/月 |
4)THANKS GIFT
チームビルディングにオススメのツール4つ目は、THANKS GIFTです
THANKS GIFTは、株式会社Take Actionによって運営されている社内SNSツールです。
ありがとうカード/チャット機能/エンゲージメント診断/MVP表彰機能/経営ビジョンブック/ポイント制度といった機能があります。
特徴
THANKS GIFTの特徴は以下の通りです。
- 上司部下や従業員同士で「感謝」「称賛」を伝えあえる
- 送ったありがとうカードは見える化され、他の従業員にも普段の貢献が伝わる
- 会社のビジョンや文化浸透に役立つ
- ポイント制度は福利厚生の一つとしても使える
THANKS GIFTが向いている方
THANKS GIFTでは、ありがとうカードや表彰機能を用いて、組織に感謝の風土を根付かせることができます。
そのため、感謝や賞賛といった組織の文化を醸成したい方にオススメです。
料金
THANKS GIFTでは、導入コストとランニングコストがかかります。詳しい料金は問い合わせとなっています。
5)TUNAG
チームビルディングにオススメのツール5つ目は、TUNAGです。
TUNAGは、株式会社スタメンが運営する情報の一元管理や社内SNS機能を利用して状況を可視化・共有できるツールです。
会社の人について知るプロフィールやタイムライン機能/会社の文化や方針を知る社内制度といった機能があります。
特徴
TUNAGの特徴は以下の通りです。
- メンバーが会社のことや他のメンバーについて理解を深め”知らない”状態を脱する
- 100社100とおりの社内制度を設計可能
TUNAGが向いている方
TUNAGでは、チームメンバーのことを知ることで、信頼関係を築くきっかけを作ることができます。
そのため、チームメンバーがより互いのことを理解し、信頼しあってほしいと考えている方にオススメです。
料金
TUNAGでは、初期費用と月額費用がかかります。詳しい料金はお問い合わせとなっています。
6)RECOG
チームビルディングにオススメのツール6つ目は、RECOGです。
RECOGは、株式会社シンクスマイルによって運営されているチームワークアプリケーションです。
メンバー同士で褒めあうレター機能で日常の感謝を伝え合うと社内で共有されます。
また、業務連絡を行える掲示板/気軽にコミュニケーションが取れるチャット機能といった機能があります。
特徴
RECOGの特徴は以下の通りです。
- メンバーへの親近感や信頼が高まることでチームワークが向上する
- 褒めあう文化が広まる
- これまで焦点が当てられなかった社員の頑張りが可視化される
RECOGが向いている方
RECOGでは、レター機能やチャット機能を通してメンバーとのコミュニケーションを促進します。
そのため、チームメンバーと気軽にコミュニケーションを取り合うようなチームを作りたい方にオススメです。
料金
RECOGの料金形態は以下の通りです。
50人まで | 30,000円 / 月 |
100人まで | 50,000円 / 月 |
200名まで | 90,000円 / 月 |
200人以上 | お問い合わせ |
まとめ
チームビルディングは、チームの生産性を高め目標達成するために重要です。
チームビルディングが成功している組織と、そうでない組織では、従業員の働きがいも大きく変化します。
テレワークが増えてきて、チームメンバーと顔を合わせにくくなっている今だからこそ、チームビルディングの取り組みを強化するべきです。
自社に適したツールを導入することで、優れたチームを生み出しましょう。
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