テレワークのおすすめツール比較6選│メリット・特徴・機能【カテゴリ別】

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テレワークのおすすめツール比較6選│メリット・特徴・機能【カテゴリ別】

新型コロナウィルスの流行に伴う緊急事態宣言により、地域により差はあれど、多くの企業がテレワークを導入せざるを得ない状況となりました。

2021年3月に経済産業省が公開した「コロナ禍の経済への影響に関する基礎データ」では、最も多い時で、大企業では4.5日/週、中小企業では3.6日/週の頻度でテレワークを導入していたと報告されています。

また、同調査では、ポストコロナにおいて、実に約8割の従業者がテレワークの継続を希望していると報告されています。

一方で、「職場勤務と比較してテレワークの生産性が低い」と労働者の82%、法人に至っては92%が回答しています。

本記事では、テレワークの課題・メリットを整理した上で、そのメリットを享受するために必要なツールを紹介します。

なお、テレワーク下のマネジメントについて知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

テレワークとは

テレワークとは、「ICT(情報通信技術)を利用し、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方」を指し、日本では2020年4月に発令された緊急事態宣言以降、広く浸透した概念です。

定義にも内包されている通り、テレワークの成否は「ICT/ITをどれだけ有効に活用出来るか」に左右されると言っても過言ではないでしょう。

なお、テレワークの形態として、以下3つの分類がありますが、本記事では全ての分類を含む「広義のテレワーク」について扱います。

  • 在宅勤務:自宅を就業場所とするもの
  • モバイルワーク:施設に依存せず、いつでも、どこでも仕事が可能な状態なもの
  • 施設利用型勤務:サテライトオフィス、コワーキングスペース、シェアオフィス等を就業場所とするもの

また、テレワークを頻度により分類するケースもあります。

「フルリモート」や「常時テレワーク」と呼ばれる形態以外にも、週1~2日や月数回のみテレワークを利用する「随時テレワーク」が存在します。

前述の経済産業省の調査によれば、回答者の約3割が頻度を減らしつつも在宅勤務の継続を希望しています。

したがって、ポストコロナにおいては、職種・業界・チーム編成等に応じて柔軟に頻度を調整しながら、「随時テレワーク」が採用されていく事が予想されるでしょう。

テレワークのメリット

テレワークは、新型コロナウィルスの流行という社会的にはネガティブな現象から浸透が進みましたが、数多くの導入メリットがある施策です。

  • 業務効率・生産性の向上
  • 採用力の強化(優秀な人材の獲得)
  • オフィスコストの削減

本パートでは、導入メリットの中でも、特に企業に与える影響が大きい上記3つのメリットについて解説をいたします。

業務効率・生産性の向上

テレワークの第1のメリットは「業務効率・生産性の向上」です。

テレワークは、移動時間やコストを大きくカット出来るため、業務の効率・生産性を大きく向上させるポテンシャルを秘めています。

訪問や移動が多い職種には特に影響が大きいと言われてますが、単純計算してみましょう。

例えば、移動に1日4時間、交通費を2,000円、年間240営業日と仮定した場合、年間50万円をコストカットし、960時間の余剰を生み出す事が可能です。

第二に、在宅勤務を採用する場合には、通勤にかかる時間や心理・身体的負担を軽減出来るというメリットがあります。

都市圏は特に、「痛勤」と揶揄されるほど、満員電車によるストレスに晒されていましたが、テレワークにより無駄に疲れを貯めることなく、業務に臨めるようになった方は少なくないでしょう。

採用力の強化(優秀な人材の獲得)

テレワークの第2のメリットは「採用力の強化(優秀な人材の獲得)」です。

2020年は落ち込みはしたものの、2008年以降有効求人倍率は右肩上がりを継続してきました。

その背景としては、中途採用の普及に伴う雇用の流動性の高まりや生産年齢人口比率の低下等が挙げられるでしょう。

今後は、働き手の割合が減っていく中で、企業の競争力を左右する人的資源を確保するための「採用」の重要度と難易度は並行して高まっていく事は予想に難くありません。

一方で、テレワークを導入する事によって、これまでの「勤務地」という制約から開放され、場所を問わず候補者にリーチする事が可能となります。

国内は勿論の事、エンジニアやデザイナー等の専門職においては、海外の人材を採用する事も選択肢となるでしょう。

限られたパイを奪い合う今後の採用市場において、テレワークの導入は、大手企業や有名企業と比較して、知名度やブランディングに劣る企業にとって福音となる事は間違いありません。

オフィスコストの削減

テレワークの第3のメリットは「オフィスコストの削減」です。

特に都市圏にオフィスを構える企業においては、オフィスコスト、つまり地代家賃は大きなコストとなります。

これまでは、好立地のオフィスに高いコストを支払う事は、採用力の強化や与信の観点から一定の効果がありました。

ですが、テレワークが徐々に浸透するに連れて、「都市部の便利でオシャレなオフィス」だけでなく「時間もコストも無駄にしないテレワーク」も労働者から一定の支持を得つつあります。

結果として、高いコストを支払って、都心部に高価なオフィスを構える事の企業側のメリットは、相対的に減少しつつあると言えるでしょう。

電通グループ、リクルートグループの売却検討のニュースは世間の注目を集めましたが、テレワークを導入し、働き手の生産性や満足度を高めながら、コストを抑制するというトレンドは、今後も継続していく事が予想されます。

事業継続性の確保(BCP対策)

テレワークの第4のメリットは事業継続性の確保(BCP対策)」です。

中小企業庁によれば、BCP(事業継続計画)の定義は以下の通りです。

状況:企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、

目的:事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、

内容:平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画

2020年は新型コロナウィルスの流行に注目が集まりましたが、日本は地震大国であり、事業継続性リスクが高い環境です。

オフィスにおける就業が困難となった場合にも、テレワークを導入出来るインフラを整備しておく事によって、速やかな復旧が可能である点も大きなメリットであると言えます。

テレワークの課題

テレワークには多数のメリットがある一方で、解消しなければならない課題も少なくありません。

  • 情報セキュリティの確保
  • コミュニケーションや情報共有の促進
  • 従業員の業務・工数管理

本パートでは、上記3つの観点からテレワークの課題について解説します。

情報セキュリティの確保

テレワークにおける第1の課題は、「情報セキュリティの確保」です。

テレワークで仕事をする場合、クラウドサービスの様なインターネットで提供されるツールを利用する機会が増える事になりますが、年々インターネット空間におけるサイバーセキュリティ上の脅威は高まっていると言われています。

一方で、テレワークにおけるセキュリティ対策としては、VPN接続が一般的ですが、インターネット接続の手間・時間(速度)面に大きな課題があります。

特に、対面と似たようなコミュニケーションを図れるWeb会議システムは、インターネット環境に動作が左右されやすく、VPN接続下では、満足なコミュニケーションが取れないケースも少なくありません。

経営層、情報システム部門にとっては、セキュリティと利便性を両立出来る環境を構築する事がテレワークの課題であると言えるでしょう。

コミュニケーションや情報共有の促進

テレワークにおける第2の課題は、「コミュニケーションや情報共有の促進」です。

経産省の同調査では、「コロナ禍の経済への影響に関する基礎データ」では、在宅勤務の生産性の低下要因として「対面での素早い情報交換ができない」が第1位となっています。

対面では、同じ空間で気軽に声をかけられたり、雑談の様な偶発的にコミュニケーションが発生する機会がなくなったという声は、各種調査結果から明らかになっています。

いずれは、従業員の環境やツールに対する慣れによって、時間が解決していく事が予想されますが、生産性や業績が改善されない状態を許容する事は多くの企業にとって難しいのではないでしょうか。

したがって、ツールの利活用の促進や制度設計等を通じて、テレワーク下でも生産性高く働ける環境を作っていく事が重要です。

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また、テレワーク下において円滑なコミュニケーションを行うための必要条件である心理的安全性については、下記記事について詳しく解説しています。

従業員の業務・工数管理

テレワークにおける第3の課題は、「従業員の業務・工数管理」です。

特に、在宅勤務の場合は、プライベートと仕事の境界線が曖昧になりがちです。

これは、「家族がいて仕事に専念出来ない」という集中力の問題だけにとどまらず、仕事をしている時間とそうでない時間が明確に線引き出来なくなるというリスクがあります。

実際に、テレワークの導入によって労働時間自体が伸びたという声も少なくありません。

したがって、従業員のメンタルヘルスや健康管理の観点からも、対面以上に従業員の業務・工数管理の重要性は増していると言えるでしょう。

特に若手のメンバーの場合には、どの業務にどのくらい時間をかけるべきかや成果物の基準が確立されていない事が多いため、オーバーワークのリスクが高くなります。

管理職には、リスクを把握した上で、部下の持っている業務や工数を把握し、必要に応じて業務分配を調整する等のマネジメントが求められています。

テレワークに必須のツールおすすめ6選│メリット・特徴・機能【カテゴリ別】

テレワークの生産性を上げるツールには様々な種類がありますが、全てを導入する事は、費用・手間両方の観点から現実的ではありません。

したがって、各ツールの特徴・機能・メリットを冷静に評価した上で、自社の状況や課題に合致したツールを選ぶ必要があります。

本パートでは、各カテゴリの中でも特にオススメのツールを1つずつ紹介し、カテゴリ及びツール毎の特徴・機能・メリット・向いている組織について解説します。

日報管理ツール「Co:TEAM(コチーム)」

日報管理ツール「Co:TEAM(コチーム)」

コチームは、「強いチームを、カンタンに」をコンセプトとする日報・目標管理・タスク管理一体型の日報ツールです。

日報は日本企業において極めて一般的なフォーマットであるため、テレワークをにおける情報共有やコミュニケーションの促進において、まず日報のデジタル化から着手するのは、リスクの少ない選択肢であると言えます。

一方で、テレワーク下でコミュニケーションが希薄化しがちな中で、従来のメールやエクセルによる日報は、その効果を最大限発揮出来ない点に注意が必要です。

一般的な日報ツールの機能は以下の通りです。

  • 日報の管理/投稿機能
  • 日報へのコメント機能(SNS機能)
  • ユーザー毎の日報一括閲覧機能

コチームは上記に加えて、以下の機能を備えています。

  • 健康/モチベーション等のコンディション管理機能
  • 目標/アクション管理機能
  • タスクの工数・進捗・難易度管理機能

従来の日報ツールでは、毎日の業務報告や振り返りは出来るものの、中長期の目標と日々の業務を紐付ける事が出来ませんでした。

また、目標管理制度の課題として、設定した目標が定期的にモニタリングされていないという「目標管理制度の形骸化」が挙げられます。

Co:TEAMは、単なる業務日報ツールにとどまらず、目標とタスクの進捗と所感を組織内に毎日共有する事によって、組織/個人の目標達成の促進を実現しています。

特に、営業職や日報が教育ツールとして有効に働きやすい新人・若手中心のチームにオススメです。

また、日報ツールについて詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

ナレッジ共有ツール「Kibela」

Kibelaは「個人の発信を組織の力にする情報共有ツール」をコンセプトとするナレッジ共有ツールです。

ナレッジ共有ツールとは、ドキュメント情報のストックに特化したツールで、社内・社外議事録やFAQ、業務マニュアル、レポート、仕様書の作成・管理等の目的で利用されています。

Kibelaは、ナレッジ共有ツールの中でも、シンプルな画面・操作性が特徴で、テレワーク下において重要となるナレッジ共有やドキュメント化の定着を強力にサポートします。

Kibela自体の機能としては、以下が挙げられます。

  • 記事の協同編集機能
  • 画像・動画の貼り付け機能
  • 外部共有機能
  • コメント機能

また、シングルサインオンやアクセス履歴の蓄積、2段階認証、IPアドレスアクセス制限等の高度なセキュリティ仕様を備えています。

導入規模や容量に制限はあるものの、無料から導入が可能なため、ナレッジ共有ツールを検討している場合は、実際に使ってみる事によって、動作や利便性を確認してみるのが良いでしょう。

タスク管理ツール「Asana」

Asanaは、2008年に公開された全世界で利用されているタスク管理ツールです。

タスク管理ツールの代表的な機能としては、以下が挙げられます。

  • タスクのスケジュール管理機能
  • タスクの工数管理機能
  • タスクのアサイン管理(担当者管理)機能

また、Asana自体の機能としては、以下が挙げられます。

  • かんばんボード機能
  • タイムライン(ガントチャート)機能
  • ダッシュボード機能
  • オートメーション機能

AsanaはUI/UXにも優れ、タスク管理ツールを初めて触る場合にもスムーズに運用を開始する事が可能な工夫が凝らされています。

後述のSlack連携の利便性が高く、チャットツール上からタスクを設定したり、担当者を振り分ける事も可能です。

金額は、無料から利用可能ですが、タイムラインやダッシュボード等高度な機能については、1ユーザーあたり月額1,200円のPremiumプラン以上の契約が必要となります。

Asanaは、コンサルティングや受託・制作等のステークホルダーが多く、期日が明確な事業を行っている企業に特にマッチしています。

グループウェア「Google Workspace」

Google Workspaceは、2020年10月に「G Suite」からリニューアルされた、Googleが提供するグループウェアです。

グループウェアは多義的な概念ですが、一言で言えば「情報共有やコミュニケーションを促し業務効率を上げるツールの集まり」です。

グループウェアの代表的な機能としては、以下が挙げられます。

  • 電子メール機能
  • ファイル共有機能(ストレージ機能)
  • スケジュール管理機能(カレンダー既往)
  • チャット機能
  • ワークフロー機能(承認機能)

Google Workspaceは、グループウェアの中でも広範な機能群を有してる事が最大のメリットです。

テレワークを行うためのツールを全く導入していない会社であれば、初めに導入すべきツールの最有力候補とも言えるでしょう。

なお、Google Workspaceは、一般的なグループウェアの機能以外にも、以下の機能を有しています。

  • ドキュメント機能(Google Document)
  • プレゼンテーション機能(Google Slide)
  • 表計算機能(Google Spreadsheet)
  • アンケート機能(Google Form)
  • Web会議システム(Google Meet)
  • etc.

料金は1ユーザーあたり月額680円から導入が可能です。

ビジネスチャットツール「Slack」

Slackは、2013年に公開された全世界で利用されているコミュニケーションツールです。

一般的なビジネスチャットツールは、以下の機能を有しています。

  • グループチャット機能
  • ファイル共有機能
  • 権限管理機能(例:チャンネルやアカウント等の発行権限設定)

Slackは、上記の機能に加えて、以下の機能を有しています。

  • 通話機能(画面共有も可)
  • 豊富な絵文字機能
  • 外部の組織やアカウントと共有チャンネルを作成出来る「Slackコネクト」

そして、Slackの最大の特徴は豊富な外部サービスとの連携機能です。

今回紹介した全てのツールはSlackと連携する事が可能であり、Slack上で各ツールを動かしたり、逆に、各ツール内で操作した内容をSlackに反映・通知する事が可能です。

この豊富な連携により、Slackは単純なビジネスチャットとしての活用にとどまらず、テレワークを強力にサポートするコミュニケーションプラットフォームとして機能します。

特に、様々なツールを活用して、効率的にビジネス推進していきたいという企業にとっては、Slackを導入するメリットは非常に大きいと言えるでしょう。

金額は無料から利用が可能ですが、共有出来るファイル総量や画面共有機能等に制限があります。

無料で始めて、活用度合いに応じて有料化を検討するのがオススメです。

Web会議システム「Zoom」

Zoomは、いつでも、どこでも、どの端末からでも複数人での同時参加が可能なWeb会議システムです。

一般的なWeb会議システムは、音声・映像のやり取り以外に下記の機能を有しています。

  • 画面共有(資料共有)機能
  • ホワイトボード機能
  • 録画機能
  • アンケート/投票機能

Web会議システムは、Microsoft TeamsやGoogle Meet等、多数のグローバル大手企業がプロダクトを提供している領域です。

その中でも、Zoomの特筆すべき点は、独自の配信技術により実現されている音声・映像の質の高さです。

Web会議システムを使っていて、音声・映像の遅延や乱れによって、スムーズに会議やコミュニケーションが成立しなくなるというのは誰しも経験があるのではないでしょうか。

Web会議を行う上で、最も重要ポイントにおいて最高品質の体験を提供している事がZoomの強みであると言えるでしょう。

金額は無料から利用可能ですが、3人以上が参加する場合40分の時間制限があります。
時間制限無しで利用したい場合には、1人あたり月額2,000円のプロプランの契約がオススメです。

スマホでZoomを利用したい方はこちらの記事をご参考ください。(外部サイトに接続します)

まとめ

いかがでしたでしょうか。

テレワークで事業の成功を収めるためには、ツールの導入は必須と言っても過言ではありません。

ですが、ツールはあくまで手段であるため、闇雲に選ぶのではなく、自社の課題やツールに求める機能や要件を明確にする事が重要です。

まずは、現状把握や社内分析から丁寧に進めていくことを推奨します。

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また、日報そのもの意義や効用について知りたい方は以下の記事をご覧ください。