ITSSとは|7段階のレベルと11職種、スキルマップへの活用方法

▼ この記事の内容

ITSSとは、IT人材の職種とスキル水準を共通言語で整理する指標です。7段階のレベルと11職種をそのまま評価に使うのではなく、自社の職務や育成課題に合わせてスキルマップへ落とし込むことで、人材育成と配置判断に活用できます。

IPAが公開するITSSは、IT人材のスキルを職種とレベルで整理するための代表的な指標です。IT部門やDX推進組織で、育成計画やスキル可視化の土台として使われます。

一方で、ITSSのレベル表をそのまま評価シートへ貼り付けるだけでは、現場で使いにくくなります。職種名やレベルの抽象度が高いため、自社の業務、役割、評価制度に合わせて翻訳します。

この記事では、ITSSの基本、7段階のレベル、11職種、スキルマップへの活用手順を整理します。人事担当者が育成基盤として使う前提で、運用時の注意点も解説します。


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ITSSとは何か

ITSSとは、ITサービスの提供に必要な職種とスキル水準を体系化した指標です。人事制度では評価基準そのものではなく、職務要件、育成計画、スキルマップを作るための参照軸として使います。

ITSSはIT人材の職種とスキル水準をそろえる指標

ITSSは、ITスキル標準の略称です。IPAのITスキル標準では、ITサービスに関わる職種とレベル1から7のスキル水準を整理しています。 人事は運用場面まで確認します。

組織内でスキルの呼び方がばらつくと、育成課題や配置判断が曖昧になります。ITSSを参照すると、職種、役割、スキル水準を同じ言葉で確認できます。

人事担当者にとっての価値は、IT人材の成長段階を見える化できる点です。採用、育成、評価、配置の会話を同じ基準で進めやすくなります。

ITSSはIT人材の職種とスキル水準をそろえる指標を運用に落とす際は、本人と上司が同じ基準で確認します。記録を残すことで、次の育成行動を決めやすくなります。

人事制度では評価基準ではなくスキル定義として使う

ITSSは便利な標準ですが、そのまま処遇評価へ直結させるものではありません。標準のレベル表は広い業務領域を対象にしているため、自社の役割期待と完全には一致しないからです。

評価制度に組み込む場合は、まずスキル定義として使います。どの職種で、どの行動や成果物がどの水準に当たるのかを自社向けに具体化します。

処遇判断では、スキルだけでなく成果、行動、役割期待、組織貢献も見ます。ITSSは評価材料の一部として位置づけると、制度とのずれを抑えられます。

人事制度では評価基準ではなくスキル定義として使うを運用に落とす際は、本人と上司が同じ基準で確認します。記録を残すことで、次の育成行動を決めやすくなります。

スキルマップに落とすと育成課題を見える化できる

ITSSをスキルマップへ落とすと、個人と組織のスキル状況を一覧で確認できます。誰がどの領域に強く、どこに育成課題があるかを把握しやすくなります。 人事は運用場面まで確認します。

可視化することで、研修テーマやOJTの優先順位を決めやすくなります。特定のスキルが一部の社員に偏っていれば、配置や引き継ぎのリスクも見つけられます。

スキルマップは作って終わりではありません。1on1や評価面談で更新し、育成計画に反映することで、ITSSを日常運用に接続できます。

スキルマップに落とすと育成課題を見える化できるを運用に落とす際は、本人と上司が同じ基準で確認します。記録を残すことで、次の育成行動を決めやすくなります。

ITSSの7段階レベル

ITSSのレベルは、エントリ段階から高度専門家までの成長段階を示します。人事運用では、レベル名を覚えるより、自社で観察できる行動へ置き換えて確認します。

レベル目安人事運用での見方
1最低限の知識を持つ段階指導を受けながら基本業務を学ぶ
2限定された業務を遂行する段階標準手順に沿って実務を進める
3要求された作業を自律して遂行する段階担当領域で安定して成果を出す
4専門領域で成果を創出する段階難度の高い課題を主導する
5組織内で高度な専門性を発揮する段階育成や標準化にも影響する
6市場でも認められる専門家段階複数組織へ影響を与える
7業界をリードする専門家段階標準や市場形成にも関与する

レベル1から2は指導を受けながら実務を進める段階

レベル1から2は、基礎知識を学びながら実務経験を積む段階です。上司や先輩の支援を受けて、定型業務を正しく進められるかを確認します。 人事は運用場面まで確認します。

この段階では、評価よりも育成計画が重要になります。何を学び、どの業務で経験し、いつ振り返るかを具体化します。

スキルマップでは、未習得、学習中、支援付きで実行可能などの表現に落とすと、現場で判断しやすくなります。

レベル3から4は自律して成果を出す段階

レベル3から4は、担当領域で自律して成果を出す段階です。決められた手順をこなすだけでなく、課題を整理し、関係者と調整する力も見ます。 人事は運用場面まで確認します。

人事制度では、この層を中核人材として育成する視点が必要です。後輩への支援、改善提案、ナレッジ共有も確認対象に入ります。

スキルマップでは、単独遂行、改善提案、レビュー担当などの行動に分けます。抽象的なレベル表を、現場が観察できる基準に変換します。

レベル5から7は組織や市場へ影響を広げる段階

レベル5から7は、高度専門家として組織や市場へ影響を広げる段階です。個人の実務遂行だけでなく、標準化、育成、技術選定、組織成果への貢献を見ます。 人事は運用場面まで確認します。

この層は人数が限られるため、全社員に同じ基準で求める必要はありません。自社で必要な専門性と役割期待を絞って定義します。

評価で扱う場合は、成果物、社内展開、後進育成、外部発信など複数の材料を確認します。レベル名だけで判断せず、具体的な貢献事実を残します。

ITSSの11職種

ITSSでは、ITサービス提供に関わる職種が整理されています。人事が活用する際は、標準職種をそのまま使うのではなく、自社の組織名や役割へ対応づけます。

区分主な職種例確認する観点
企画・営業系マーケティング、セールス顧客理解、提案、事業貢献
設計・開発系ITアーキテクト、アプリケーションスペシャリスト設計、開発、品質、技術判断
運用・支援系ITサービスマネジメント、カスタマーサービス安定運用、改善、利用者支援
専門支援系プロジェクトマネジメント、ITスペシャリスト推進力、専門性、リスク管理

企画・営業・コンサルティング系の職種

企画・営業・コンサルティング系では、顧客課題を理解し、ITサービスの価値へつなげる力を確認します。技術知識だけでなく、提案や要件整理の力も重要です。 人事は運用場面まで確認します。

人事がスキルマップを作る場合は、商談、要件定義、課題整理、提案資料作成など、業務場面で項目を分けます。

営業職やコンサルタントを同じ表で扱うと粗くなります。職種ごとに必要な行動を分け、自社の役割名へ置き換えます。

開発・運用・サポート系の職種

開発・運用・サポート系では、設計、実装、テスト、運用改善、問い合わせ対応などのスキルを整理します。職種ごとに成果物が異なるため、評価材料も分けます。 人事は運用場面まで確認します。

たとえば開発職では設計品質やレビュー対応が重要です。運用職では障害対応、手順改善、サービス安定性への貢献を確認します。

サポート職では、利用者対応の品質やナレッジ化も対象になります。ITSSの職種を、自社の業務プロセスに合わせて分解します。

職種を自社ロールへ置き換える

ITSSの職種名と自社の職種名が一致しない場合は、自社ロールへ置き換えます。標準に合わせることより、現場が理解できる分類にすることが大切です。 人事は運用場面まで確認します。

置き換える際は、業務内容、成果物、関係者、必要スキルを確認します。同じ職種名でも部署によって求める水準が違う場合があります。

人事は、現場責任者と一緒に対応表を作ります。対応表があると、採用要件、育成計画、配置判断にも展開しやすくなります。

ITSSをスキルマップに活用する方法

ITSSを活用するには、対象範囲を決め、スキル項目とレベル定義を自社向けに調整し、1on1や評価面談で更新します。標準を翻訳して運用に落とすことが要点です。

対象職種と業務範囲を決める

最初に、対象職種と業務範囲を決めます。全職種へ一度に展開すると、項目が増えすぎて運用が止まりやすくなります。 人事は運用場面まで確認します。

まずはDX推進部門、情報システム部門、開発チームなど、育成課題が明確な範囲から始めます。対象を絞ると、現場と基準を合わせやすくなります。

範囲を決める際は、評価制度との接続も確認します。評価に使う項目と育成だけに使う項目を分けると、現場の心理的負担を抑えられます。

スキル項目とレベル定義を自社向けに調整する

次に、ITSSのスキル項目とレベル定義を自社向けに調整します。標準表現をそのまま使うと、現場が自分の業務に引き寄せて判断しにくくなります。 人事は運用場面まで確認します。

調整では、具体的な成果物や行動を入れます。設計書をレビューできる、問い合わせを原因別に分類できるなど、観察可能な表現にします。

レベル数も自社に合わせて簡略化できます。7段階をそのまま使わず、初期運用では3段階や4段階に変換する方法もあります。

1on1と評価面談で育成計画に接続する

スキルマップは、1on1と評価面談に接続して初めて育成に使えます。更新されない一覧表は、すぐに実態とずれてしまいます。 人事は運用場面まで確認します。

1on1では、伸ばすスキル、次に経験する業務、上司の支援を確認します。評価面談では、期間中の行動事実と成長度合いを振り返ります。

人事は、スキルマップの更新頻度と記録方法を決めます。運用の責任者を明確にすると、属人的な管理になりにくくなります。

スキル可視化の基本から確認する場合は、スキルマップの作り方も参考になります。 関連する観点を先に押さえると、施策設計を進めやすくなります。

評価基準への落とし込みは、スキル評価基準の設計で整理できます。 関連する観点を先に押さえると、施策設計を進めやすくなります。

ISO対応で力量管理を整える場合は、力量管理表の運用観点も確認できます。 関連する観点を先に押さえると、施策設計を進めやすくなります。

新入社員育成へ展開する場合は、新人育成でのスキルマップ活用が役立ちます。 関連する観点を先に押さえると、施策設計を進めやすくなります。

ツール選定まで進める場合は、スキル管理システムの比較観点も確認できます。 関連する観点を先に押さえると、施策設計を進めやすくなります。

目標管理と接続する場合は、SMART目標の作り方が参考になります。 関連する観点を先に押さえると、施策設計を進めやすくなります。

関連するスキル管理の論点は、スキル管理の関連情報も確認できます。 関連する観点を先に押さえると、施策設計を進めやすくなります。

ITSS活用で失敗しやすいポイント

ITSS活用では、標準をそのまま評価に使う、対象範囲を広げすぎる、更新責任が曖昧になる失敗が起きやすくなります。運用設計まで決めてから始めます。

レベル判定を処遇に直結させない

ITSSのレベル判定を、そのまま給与や等級に直結させると現場の反発が起きやすくなります。標準の水準と自社の役割期待が一致しない場合があるためです。 人事は運用場面まで確認します。

処遇に使う場合は、職務等級、成果、行動評価との関係を整理します。ITSSはスキルを確認する材料として位置づけます。

まずは育成目的で運用し、データが安定してから評価制度との接続を検討します。段階的に扱うことで、制度への信頼を損ないにくくなります。

すべての職種へ一度に展開しない

すべての職種へ一度に展開すると、項目設計と説明に時間がかかります。現場の理解が追いつかず、入力だけが目的化しやすくなります。 人事は運用場面まで確認します。

初期運用では、対象部署や職種を絞ります。育成課題が明確なチームで試し、基準や更新方法を改善してから横展開します。

小さく始めると、現場から具体的な改善意見を集めやすくなります。成功事例を作ることで、他部署にも展開しやすくなります。

更新頻度と責任者を決める

スキルマップは、更新頻度と責任者が曖昧だと古くなります。作成時点では正しくても、担当業務や技術環境が変わればすぐに実態とずれます。 人事は運用場面まで確認します。

半期ごとの評価面談、月次1on1、プロジェクト終了時など、更新するタイミングを決めます。誰が入力し、誰が承認するかも明確にします。

人事は運用状況を定期的に確認します。更新率、未入力項目、育成計画への反映状況を見れば、形骸化の兆候を早めに把握できます。

よくある質問

ITSSとスキルマップの違いは何ですか?

ITSSはIT人材の職種やスキル水準を整理した標準です。スキルマップは、自社の社員や職種ごとのスキル保有状況を一覧化する表です。ITSSを参照して、自社向けのスキルマップを作ります。

ITSSの7段階レベルはそのまま使うべきですか?

初期運用では、そのまま使わなくても問題ありません。現場で判断しやすいように3段階や4段階へ簡略化し、必要に応じて7段階へ戻す方法があります。自社の役割期待に合わせます。

ITSSは人事評価に使えますか?

人事評価の参考には使えます。ただし、ITSSだけで処遇を決めるのは避けます。成果、行動、役割期待、育成状況と合わせて確認し、自社の評価基準へ翻訳して面談で使います。

まとめ|ITSSを自社の育成基盤に落とし込む

ITSSとは、IT人材の職種とスキル水準を共通言語で整理する指標です。7段階レベルと11職種を理解すると、育成課題や配置判断を整理しやすくなります。

実務では、ITSSをそのまま評価に使うのではなく、自社の職種、業務、役割期待に合わせて翻訳します。スキルマップへ落とし込み、1on1や評価面談で更新します。

IT人材の育成を継続的に進めたい場合は、目標管理、1on1、人事評価の記録をつなげる仕組みを整えます。


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