進行中の仕事のスケジュールや品質、人員などをしっかりと把握してスムーズに業務を進めるためにも、目標やタスクの進捗管理は欠かせません。
しかし、進捗管理方法は多種多様にあり、またそのメリットや効果を正しく理解している人はあまり多くありません。
一方で、2020年から急速に日本社会にリモートワーク(テレワーク)が浸透した事によって、進捗管理を大抵的に行う事の重要性が高まってきています。
なぜなら、これまで職場で対面で気軽にコミュニケーションを取ったり、仕事ぶりの様子や画面で簡単に確認出来ていた「進捗」が一気にブラックボックス化されてしまったからです。
本記事では進捗管理とはなんなのか、そのメリットやうまくいかない原因、上手な進捗管理のための効果的な方法についてご紹介します。
目次
進捗管理とは
進捗管理とは、目標や業務、タスクなどの計画を元に、それがどの程度完成していくか、ズレがないかを確認して、時には修正を行うことです。
進捗管理は、業務やタスク完遂という目的に向かってその道のりを確認していく作業と言ってもいいでしょう。
つまり、その間で間違いが判明したら軌道修正を行い、また予定にそって正しく進められたら最短距離で無駄なく目的を達成できます。
進捗管理は大きく分けて、
- タスク(やらなきゃいけないこと・仕事)
- 管理ツール(手帳、日報、エクセルのリスト、管理ツール)
- 他システム(共有カレンダー、メール、掲示板)
の3要素で構成されています。
まずタスクがあり、それを管理ツールで整理して、そして他のシステムに反映させます。
管理ツールと他システムが兼用されることも多いです。
進捗管理の意味・目的・メリット
進捗管理を行う意味やメリットはなんなのでしょうか。
それは大きく分けて三つあります。
- 生産性をあげる
- トラブルの早期発見
- 負荷や能力の平準化
ここではこの三つの点について詳しく解説していきます。
1)生産性をあげる
進捗管理を行うと、誰がどの工程にどのくらい時間を割いているのかを可視化することができます。
また過去のデータからノウハウも蓄積されます。
これらによって業務効率が向上します。
またゴールを定期的に確認することでタスクごとに達成意識を保つことができます。
2)トラブルの早期発見
仕事が遅れる原因には、想定外のトラブルや異常事態の発生などがあります。
これらは定期的に仕事の計画を見直したり、進捗を確認したりすることで事前に防ぐことができます。
3)負荷・能力の平準化
進捗が分からないということは、仕事の標準化が進まないことにも繋がります。
誰が何をどのペースでこなしているのか分からないと、仕事の割り当てが非効率になり、できる人が大量のタスクを抱えているというような状況になってしまいます。
進捗を管理することはこのような仕事量の均一化にも役立ちます。
進捗管理がうまくいかない原因
進捗管理がうまくいかない原因には大きく分けて三つあります。
- 進捗管理の形骸化
- 共有機会が少ない
- 信頼関係が築けていない
ここではこの原因について詳しく見ていきます。
1)進捗管理の形骸化
進捗管理の目的がしっかりと理解されていないと、進捗管理をしているはずなのに、いつまでも業務が完了しなかったり遅延したりするようになります。
これは、チーム内の進捗管理に対する認識が曖昧であったり、進捗をとりあえず形だけ確認していただけだと進捗管理をしている意味は実質ありません。
2)共有機会が少ない
進捗結果をつけているだけの場合、定期的にチームのメンバーに共有するというステップは無視されがちになります。
このように進捗管理の精度が低いと現状を把握できなくなるため軌道修正が遅れたりアウトプットの質が低下します。
3)信頼関係が築けていない
業務でのミスや遅延などは必ずと言っていいほど発生します。
しかしチーム内の信頼関係が築けていないと、そういった報告がなかなか上に言い出せないことがあります。
大事な進捗報告が遅れることは、結果的に不要な仕事が増える原因にもなります。
進捗管理を効果的に進めるコツとポイント
いくつかのコツを知っておくだけで、進捗管理が効果的に進められます。
- 常に現状把握
- 作業工程の洗い出し
- 進捗率の認識共有
- 数字だけで判断しない
- 報告しやすいチーム作り
ここでは五つのコツをご紹介します。
1)常に現状把握
進捗結果をつけるだけでなく、チーム内に状況を共有するという意識を持ちましょう。
また内容を相互に確認し合うことで全体の完成度が見える化されるため、チーム内のモチベーションが向上して仕事を計画通りに進めやすくなります。
2)作業工程の洗い出し
進捗をみるだけでなく、最初に立てた見積もりをその都度見直してみましょう。
当初の見積もり工数が実際の工数から大幅にオーバーしていた場合、その業務に遅延がうまれるだけでなく、その後の業務にも遅延や無駄が発生します。
計画と現状にギャップはないかを確認して、変更があるなら計画をアップデートしましょう。
3)基準の設定
報告する進捗率は主観なのか、それとも工数から計算するのか、また、どの程度の問題が発生したら報告すればいいのか、など、チーム内の基準がバラバラだと進捗を確認する上でとても非効率です。
数字の認識や報告基準をあらかじめ統一しておくことで、報告抜けなどを防ぐことができます。
4)数字だけで判断しない
進捗率の数字自体がとても重要なわけではありません。
その数字をみて、現場の状況や緊急の課題などの原因を考え、計画に反映していくことが大切です。
5)報告しやすいチーム作り
なんでも言い合えるチーム作りは仕事を円滑に進める上でとても重要です。
予想もしない問題や計画通りに進まない遅延などは、少なからず発生します。
それを報告しづらいチームの雰囲気は、結局プロジェクト全体を遅延させることになります。
風通しのいいチーム作りが大事と言えるでしょう。
進捗管理を見える化する方法・手法
進捗管理に使われる方法はたくさんあり、その向き・不向きもシーンによってさまざまです。
- 日報
- カレンダー
- ガントチャート
- 進捗管理ツール
ここでは進捗管理を見やすくするために代表的な方法を四つ、メリットとデメリットも踏まえてご紹介します。
1)日報
日報は一日ごとに、その日にどのような業務をしていたかを記入するものです。
その日の業務内容がすぐわかるので状況を把握しやすいところが利点と言えます。
しかし、毎日同じフォームに記入しなければいけないところがかえって煩わしく、形骸化しやすいところがデメリットです。
チーム内に日報を書く意味をしっかりと認知させる、また日報のクラウドサービスを活用するのもいいでしょう。
2)カレンダー
カレンダーに同時にタスクを書き込むことで進捗管理ができます。
その月の長めのプロジェクトやタスクがわかり、また未来のタスクを思いついた時に書き込めるところが大きなメリットです。
しかし、タスクの大まかな管理はできても、各タスクの細かい進捗の把握には不向きと言えます。
そんな人は進捗確認をカレンダーに頼り切らず、あくまでスケジュール確認として他ツールと併用して使うと良いでしょう。
3)ガントチャート
ガントチャートはエクセルなどで作成する進捗管理表の一つです。
横軸に日程、縦列にタスクを入れていくのが一般的で、さまざまなテンプレートがあります。
複数のタスクを長期にわたって整理できるので、マルチタスク向きの方法と言えます。
しかし、タスク同士の相互関係や工数が把握しづらいため、細かい進捗を把握することには向いていません。
工程表の進捗を信じ過ぎず、口頭やメッセージで実際の現場担当者に直接確認を取ることが大切です。
4)進捗管理ツール
あらかじめ出来上がっている工程表を利用できるので、ツールを利用するのも一つの方法です。
専用のツール内で情報共有ができるため、各工程の把握が楽になり、全体のタスクが把握しやすくなります。
しかし、導入にコストがかかること、またツールによっては機能を使いこなすまでに時間がかかることがデメリットです。
とはいえ、昨今はさまざまな形態・価格帯のツールがありますから、きっとぴったりのツールが見つかるはずです。
まとめ
進捗管理は業務を進めていく上で必須の工程といえます。
たくさんある進捗管理方法の中から自分のチームにぴったりのものを見極めれば、効率的に仕事を進めることができます。
また進捗管理のやり方を見直すことは、業務の無駄を減らすだけでなく、チーム内の信頼関係の向上にもつながるでしょう。
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