経理の目標設定が決められない!具体例とポイントを解説!

経理部門に所属している方のなかには、「目標を設定するのが難しい」と感じる方も多いのではないでしょうか。しかし、目標を設定するその目的とコツさえ掴んでしまえば、スムーズに目標を立てられるようになります。

本記事では経理に目標設定が必要な理由、目標設定のコツ、おすすめの目標、具体的な目標の例とともに解説します。

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経理に目標設定が必要な理由

経理に目標設定が必要な主な理由は、業務の効率化とコスト削減を図るためです。

ただ、経理職は数値化によるわかりやすい目標設定が難しいとされています。営業部やマーケティング部のように売上に直結する部門とは異なり、定量的に成果を測定できないためです。また、経理職の業務内容はほとんどの場合定型化されていることから、目標そのものの設定が困難ということがあります。

具体的には、経費の削減、作業時間や日数の短縮、残業の削減、物品使用量の削減、ペーパーレス化、ミスの回数の削減などが挙げられます。これらの項目は数値化しやすく、目標の達成度を客観的に測定できます。

また、目標設定には心理的な効果もあります。目標に向かって取り組むことで、部署内のチームワークが高まり、個々の従業員のモチベーションが向上します。さらに、目標達成のプロセスを通じて、経理スタッフの成長や新しいスキルの習得にもつながります。

加えて、目標設定は経理部門の役割を明確にし、会社全体の戦略との整合性を保つ上でも重要です。財務状況の予測や戦略的な資金管理など、経理事務・財務の専門性を活かした目標を設定することで、企業全体の成長に貢献できます。

そのため、経理部門における目標設定は、業務効率化やコスト削減だけでなく、スタッフの成長、部門の価値向上、そして企業全体の発展につながる重要な取り組みです。適切な目標設定を通じて、経理部門はより戦略的で価値ある存在となり得るのです。

経理の目標設定における基本

経理の目標設定の基本的なポイントとして、具体的な目標を設定し、それを数値化することが重要です。経理の目標設定においては、業務効率を上げることや残業時間の削減も大切な要素です。

以下3つの経理の目標設定における基本を参考にしてみてください。

  • 業務改善アイデアを考える
  • できる限り数値目標に落とし込む
  • 部署の目標から個人の目標を作成する

業務改善アイデアを考える

経理部門において、業務改善アイデアを考えるという目標設定は非常に重要です。この目標は、部門の効率性と生産性を向上させる大きな可能性を秘めています。

業務改善アイデアを考えることで、経理チームは日々の業務プロセスを見直し、非効率な部分を特定し、より効果的な方法を見出すことができます。例えば、請求書処理の自動化、経費報告システムの最適化、月次決算プロセスの簡素化、IT化などが考えられます。

具体的には、OCR技術を活用して請求書のデータ入力を自動化したり、クラウドベースの経費管理ツールを導入して承認プロセスを迅速化したりすることが可能です。

このような業務改善アイデアを考えることにより、作業時間の短縮、ミスの削減、データの正確性向上が実現し、結果として経理部門全体の生産性が大幅に向上します。継続的な業務改善の文化を醸成することで、経理部門は組織の戦略的パートナーとしての役割を果たすことができます。

できる限り数値目標に落とし込む

2つ目は「できる限り数値目標に落とし込むこと」です。数値化された目標は、進捗管理や成果の測定が容易になり、部門の生産性向上につながります。

数値目標を設定することで、具体的な行動計画が立てやすくなり、チーム全体の方向性が明確になります。例えば、「月次決算の処理時間を前年比10%削減する」という目標を立てれば、業務プロセスの見直しやシステム化の検討など、具体的な改善策を考えやすくなります。また、「経費・給与精算のミスを50%削減する」といった目標は、チェック体制の強化やマニュアルの整備など、具体的なアクションにつながります。

具体的な数値目標を設定することで、経理部門の貢献度が可視化され、経営陣や他部門からの理解も得やすくなります。結果として、経理部門の戦略的な位置づけが高まり、組織全体の成長に寄与することができるのです。

部署の目標から個人の目標を作成する

3つ目は「部署の目標から個人の目標を作成する」です。この方法により、組織全体の方向性と個人の役割が明確に結びつき、より効果的な目標達成が可能となります。

部署の目標を個人レベルに落とし込むことで、各メンバーが組織の成功にどのように貢献できるかを具体的かつスムーズにに理解できます。例えば、部署の目標が「月次決算の処理時間を20%短縮する」の場合、個人の目標として「担当する仕訳入力の時間を15%削減する」や「チェックリストを作成し、エラー率を10%低下させる」などを設定できます。これにより、各個人が自分の役割を明確に認識し、具体的な行動計画を立てやすくなります。

結果として、個人の目標が部署の目標達成に直接貢献することで、経理部門全体のパフォーマンスが向上し、組織の戦略的目標の実現にもつながります。

1人で決めるのが難しい場合は、1on1などで上司と仕事内容と話し合い、個人目標を設定するのもいいでしょう。

SMARTの法則を活用する

目標設定において、SMARTの法則は非常に有効な手段です。SMARTの法則とは、目標の作り方のこと。SMARTとは、

  • Specific:「具体的、分かりやすい」
  • Measurable:「計測可能、数字になっている」
  • Achievable:「同意して、達成可能な」
  • Relevant:「関連性」
  • Time-bound:「期限が明確、今日やる」

それぞれの頭文字を取った言葉で、これら5つの要素は、目標を達成し成功をつかむための5因子とされているのです。

SMARTの法則は、目標達成の精度を格段に高めてくれる力を持っています。SMARTの法則を知っておくと、目標設定や目標達成に活用できるでしょう。

以下では、SMARTの各要素について具体的に解説していきます。

S:Specific(具体的な目標)

具体的な目標設定(Specific)は、SMARTの法則の中で最も重要な要素の一つです。具体性を持たせることで、目標達成への道筋が明確になり、行動に移しやすくなります。

具体的な目標の例としては、「3か月以内に、請求書発行のダブルチェック体制を構築し、ミスを現在の月平均5件から1件以下に削減する」が挙げられます。これに対し、具体的でない目標の例は「請求書のミスを減らす」となります。

前者は誰が見ても明確な目標であり、達成したかどうかを判断しやすいです。また、具体的なアクションプランを立てやすく、進捗も測定可能です。一方、後者は曖昧で、どの程度減らせば達成したと言えるのか不明確です。

別の例として、「経理業務の効率を上げる」という具体的でない目標があります。これを具体的にすると、「6か月以内に、経理システムを更新し、月次決算の作業時間を現在の5日間から3日間に短縮する」となります。

ただし、過度に細かい目標設定は柔軟性を失う可能性があるため、注意が必要です。状況に応じて適宜調整することも大切です。

このように、Specific(具体的)な目標設定は、経理部門の業務改善や効率化への道筋を明確にし、効果的な目標管理の基盤となります。

M:Measurable(計測可能な目標)

計測可能な目標設定(Measurable)は、進捗管理と成果評価に不可欠です。数値化や具体的な指標を用いることで、目標達成度を客観的に把握できます。

計測可能な目標の例:

  • 月次決算の処理時間を現在の5日間から3日間に短縮する
  • 経費精算のエラー率を10%から5%に削減する
  • 四半期ごとの財務レポート提出を2日早める

計測不可能な目標の例:

  • 経理業務の効率を上げる
  • 財務報告の質を向上させる
  • チームワークを改善する

これらの計測不可能な目標は、具体性に欠け進捗評価が難しいです。計測可能な目標設定のポイントは、具体的な数値や比率、期限を含めることです。例えば「来年度末までに、経費処理時間を1件あたり平均15分から10分に短縮する」といった具合です。

ただし、数値化できない質的な目標も重要です。その場合は、具体的な行動指標を設定するなど工夫が必要です。計測可能な目標を設定することで、目標達成に向けた進捗を定期的に評価し、必要に応じて戦略を調整することができます。経理部門においても、この原則を適用することで、より効果的な業務改善や生産性向上を実現できるでしょう。

A:Achievable(達成可能な目標)

達成可能な目標設定(Achievable)は、モチベーション維持と実質的な成果につながる重要な要素です。適切な難易度の目標は、挑戦意欲を刺激しつつ、達成の喜びを味わえる機会を提供します。

良い例としては、「3ヶ月以内に経費精算プロセスを見直し、処理時間を現在の平均30分から20分に短縮する」が挙げられます。この目標は具体的で、努力次第で達成可能な範囲内にあります。

悪い例の一例としては、「今年度中に全ての経理業務を完全自動化する」があります。この目標は非現実的で、達成が極めて困難です。

達成可能な目標設定のポイントは、現状の業務プロセスや能力を正確に把握し、適度な挑戦レベルもしくはややそれを上回る程度の目標を設定することです。例えば、「四半期ごとに1つの経理業務プロセスを改善し、年間で合計4つのプロセス改善を実施する」といった具合です。

適切な難易度の目標を設定することで、経理部門のスタッフは着実に成長し、業務効率の向上を実現できます。同時に、達成感を得ることでモチベーションも高まり、さらなる改善への意欲が生まれるでしょう。

R:Relevant(現実に即した目標)

現実に即した目標設定(Relevant)は、経理部門の役割や会社全体の戦略と整合性を持つことが重要です。適切な目標は、部門の価値を高め、組織全体の成功に貢献します。

良い例としては、「今年度中に経費精算システムを導入し、処理時間を30%削減しながら、経費の可視化と分析精度を向上させる」が挙げられます。この目標は経理部門の効率化と戦略的な経費管理の両方にメリットがあり、会社全体の利益向上にも繋がります。

一方、悪い例としては、「営業部門の売上を20%増加させる」があります。これは経理部門の直接的な責任範囲を超えており、現実的ではありません。

現実に即した目標設定のポイントは、経理部門の役割と会社の経営方針を理解し、それらに沿った目標を立てることです。例えば、「四半期ごとの財務報告の精度を向上させ、経営陣の意思決定をサポートする」といった目標は、経理部門の専門性を活かしつつ、会社全体に貢献する現実的な目標といえます。

適切な目標を設定することで、経理部門は自らの価値を高めながら、組織全体の成功に貢献できます。これにより、部門の重要性が認識され、さらなる成長と改善のサイクルが生まれるでしょう。

T:Time-bound(期限のある目標)

期限のある目標設定(Time-bound)は、行動の優先順位付けとモチベーション維持に不可欠です。明確な期限があることで、目標達成に向けた具体的な行動計画を立てやすくなります。

良い例としては、「今年度末までに月次決算の処理時間を現在の5日間から3日間に短縮する」が挙げられます。この目標は具体的な期限と達成すべき数値が明確で、進捗管理がしやすくなります。

一方、悪い例としては、「できるだけ早く月次決算の処理時間を短縮する」があります。この目標は期限が曖昧で、いつまでに達成すべきかが不明確です。

期限設定のポイントは、目標の規模や難易度に応じて適切な期間を設定することです。例えば、「3ヶ月以内に経費精算システムを導入し、処理時間を20%削減する」といった具合です。

適切な期限を設定することで、経理部門は計画的に業務改善を進められ、目標達成に向けて効果的に取り組むことができます。また、定期的な進捗確認も容易になり、必要に応じて軌道修正を行うことも可能になります。

経理の目標設定の具体例(年齢別)

経理の目標設定は年齢や経験に応じて変わります。ここでは、20代から50代の年次別の具体例を紹介します。若手経理からベテランまで、それぞれの年代で適切な目標設定を行うことで、業務の効率化やスキルアップが実現されます。

20代前半(若手経理)の目標設定の例

20代前半(2年目〜5年目)の若手経理担当者にとって、適切な目標設定は将来のキャリア形成に大きな影響を与えます。この時期は基礎的なスキルの習得と業務範囲の拡大に焦点を当てるべきです。

良い例としては、「今年度末までに月次決算業務を独力で完遂し、処理時間を現在の7日間から5日間に短縮する」が挙げられます。この目標は具体的で測定可能であり、基本的なスキル向上と業務効率化を両立しています。一方、悪い例としては、「経理部門のトップになる」があります。この目標は長期的すぎて具体性に欠け、現在の立場から達成するには非現実的です。

20代前半の目標設定のポイントは、基礎的な経理スキルの習得、資格取得と業務範囲の拡大です。例えば、「四半期ごとに1つの新しい経理業務(例:税務申告補助、固定資産管理など)を習得し、年間で4つの新規業務をマスターする」といった目標が効果的です。

適切な目標設定により、若手経理担当者は着実にスキルを向上させ、将来のキャリアに向けた基盤を築くことができます。同時に、達成可能な目標を設定することで、モチベーション維持と自信の構築にもつながります。


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20代後半(中堅経理)の目標設定の例

20代後半の中堅経理は、基礎的なスキルを習得し、より高度な業務への挑戦が求められる時期です。この段階での適切な目標設定は、将来のキャリア発展に大きな影響を与えます。

良い例としては、「今年度中に連結決算業務を習得し、四半期決算の作成時間を現在の〇〇日間から〇〇日間に短縮する」が挙げられます。この目標は具体的で測定可能であり、スキルアップと業務効率化を両立しています。さらに、「IFRS(国際財務報告基準)の知識を深め、社内勉強会を四半期に1回開催する」といった目標も、自己成長と組織貢献を兼ねた良い例でしょう。

一方、あまり良く無い例としては、「経理部門のトップを目指す」があります。前述の通り、この目標は長期的すぎて具体性に欠け、現在の立場から達成するには非現実的です。また、「日々の業務を確実にこなす」という目標も、成長の要素が乏しく、中堅社員としては物足りません。

20代後半の中堅経理の目標設定では、実務の量・質的向上、専門性の向上と組織への貢献を意識することが重要です。具体的かつ挑戦的な目標を設定することで、自身のキャリアアップと企業価値の向上に繋がります。

30代経理の目標設定の例

30代の経理担当者にとって、適切な目標設定は専門性の向上とリーダーシップの発揮が重要です。この時期は個人のスキルアップと組織への貢献を両立させる必要があります。

良い例としては、「今年度中に管理会計システムを導入し、月次レポートの作成時間を30%削減しながら、経営陣への財務分析レポートの質を向上させる」が挙げられます。この目標は具体的で測定可能であり、業務効率化と戦略的な貢献を両立しています。一方、悪い例としては、「会社の利益を増やす」ことが挙げられます。この目標は抽象的すぎて、経理部門の直接的な貢献度を測定することが困難です。

30代経理の目標設定のポイントは、専門性の深化と組織全体への影響力の拡大です。例えば、「四半期ごとに1つの新しい財務分析手法を習得し、経営戦略立案に活用する」といった目標が効果的です。また、「若手社員向けの経理研修プログラムを開発し、年間で3回実施する」など、リーダーシップを発揮する目標も重要です。

適切な目標設定により、30代の経理担当者は自身のキャリアを発展させながら、組織全体の成長にも貢献できます。同時に、達成可能な挑戦的目標を設定することで、モチベーション維持と自己成長の機会を確保できます。

40代経理の目標設定の例

40代経理の目標設定では、マネジメント能力の向上と戦略的思考の強化が重要です。適切な目標設定により、部門全体の生産性向上と自身のキャリア発展につながります。

良い例としては、「今年度中に経理部門の業務効率を20%向上させ、月次決算の処理時間を3日間短縮する。同時に、四半期ごとに経営陣向けの財務分析レポートを作成し、戦略的意思決定に貢献する」が挙げられます。この目標は具体的で測定可能であり、部門の効率化と戦略的貢献の両方を含んでいます。一方、悪い例としては、「経理部門の業績を改善する」があります。この目標は抽象的すぎて、具体的な行動計画や成果の測定が困難です。

40代経理の目標設定のポイントは、立場の重要性から部門全体のパフォーマンス向上と個人の専門性深化を両立させることです。例えば、「若手社員向けのメンタリングプログラムを立ち上げ、年間で3名の部下を育成する」や「新しい財務分析ツールを導入し、経営陣への月次レポートの質を向上させる」といった目標が効果的です。

適切な目標設定により、40代の経理担当者は自身のキャリアを発展させながら、組織全体の成長にも貢献できます。同時に、達成可能な高い目標を設定することで、モチベーション維持と自己成長の機会を確保できます。

50代経理の目標設定の例

50代経理の目標設定では、戦略的思考とリーダーシップの発揮が重要です。経験を活かしつつ、組織全体の財務戦略を牽引する役割が求められます。

良い例としては、「今年度中に経理部門の業務効率を30%向上させ、同時に若手育成プログラムを確立し、3名の後継者を育成する。また、四半期ごとに経営陣向けの財務戦略提案を行い、中長期的な企業価値向上に貢献する」が挙げられます。この目標は具体的で測定可能であり、部門の効率化、人材育成、戦略的貢献を包括しています。

50代経理の目標設定のポイントは、組織全体の財務戦略の立案と実行、次世代リーダーの育成、そして自身の専門性をさらに高めることです。例えば、「新しい財務管理システムを導入し、リアルタイムでの経営判断を支援する体制を構築する」や「経理部門の人事評価制度を刷新し、より公平で成長を促す仕組みを確立する」といった目標が効果的です。

適切な目標設定により、50代の経理リーダーは自身の経験を最大限に活かしながら、組織全体の成長と次世代の育成に貢献できます。同時に、挑戦的な目標を設定することで、自己成長の機会を確保し、組織にさらなる価値をもたらすことができます。

経理の目標設定で気をつける事

目標設定は企業の成長や個人の成長に直接影響する重要な要素です。しかし、その設定にあたっては注意すべきポイントがいくつか存在します。本パートでは、経理の目標設定において気をつけるべき具体的な事項4つを解説します。

  • 目標が会社の事業貢献から外れないようにする
  • 無理に数字に紐付けすぎないようにする
  • 減点評価でなく加点評価でつけるように心がける
  • 他の部門と定期的に目線合わせをする

目標が会社の事業貢献から外れないようにする

1つ目の経理の目標設定で気をつける事は「目標が会社の事業貢献から外れないようにする」です。これにより、経理部門の活動が組織全体の成功に直接的に寄与し、部門の存在価値を高めることができます。

会社の事業目標と整合性のある目標を設定することで、経理部門は単なる後方支援部門から戦略的パートナーへと進化します。例えば、「原価管理システムを改善し、製品別の収益性を可視化することで、経営陣の意思決定を支援する」という目標は、会社の収益性向上という事業目標に直接貢献します。また、「財務予測モデルの精度を向上させ、新規事業の投資判断をサポートする」といった目標は、会社の成長戦略を財務面から支える重要な役割を果たします。

このような目標設定のメリットは多岐にわたります。まず、経営陣からの理解と支援を得やすくなり、必要なリソースの確保が容易になります。また、他部門との連携が強化され、全社的な視点での業務改善が可能になります。さらに、経理部員のモチベーション向上にもつながり、より高度な専門性の追求や創造的な問題解決が促進されます。

結果として、会社の事業貢献に沿った目標設定は、経理部門の価値向上と組織全体の成功を同時に実現する効果的な方法となります。経理部門は、単なる数字の管理者から、企業価値創造の重要な担い手へと進化することができるのです。


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無理に数字に紐付けすぎないようにする

2つ目の経理の目標設定で気をつける事は「無理に数字に紐づけないようにする」です。

経理部門の目標設定において、無理に全ての目標を数字に紐付ける必要はありません。数値化できない質的な改善や長期的な成長も重要だからです。

数字に縛られすぎると、短期的な成果に偏重し、長期的な視点や質的な向上が疎かになる恐れがあります。例えば、「月次決算の処理時間を20%削減する」という目標だけでなく、「財務分析スキルを向上させ、経営陣への提言力を高める」といった定性的な目標も設定することが大切です。

このアプローチにより、経理部門の総合的な能力向上や、戦略的な役割の強化につながります。また、数値目標のプレッシャーから解放され、より創造的で柔軟な業務改善のアイデアが生まれやすくなります。

結果として、経理部門は単なる数字の管理者から、企業の戦略的パートナーへと進化し、より高い価値を組織にもたらすことができるのです。

減点評価でなく加点評価でつけるように心がける

3つ目の経理の目標設定で気をつける事は「減点評価ではなく加点評価でつけるように心がける」です。

経理の目標設定では、減点評価ではなく加点評価を心がけることが重要です。加点評価は、ポジティブな行動や成果を評価することで、モチベーション向上と創造的な問題解決を促進します。

減点評価は、ミスを恐れるあまり消極的な行動を助長し、改善策の提案を躊躇させる可能性があります。一方、加点評価は新しいアイデアや改善策の提案を奨励し、組織の成長につながります。

例えば、「ミスの回数を減らす」という減点的な目標ではなく、「ミス防止のための新しいチェック体制を提案・実施する」という加点的な目標を設定することが望ましいです。これにより、ミスを隠すのではなく、積極的に改善策を考える姿勢が育まれます。

結論として、加点評価を取り入れることで、経理部門の創造性と生産性が向上し、組織全体の成長に貢献する前向きな環境を作り出すことができます。


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他の部門と定期的に目線合わせをする

最後の経理の目標設定で気をつける事は「他の部門と定期的に目線合わせをする」です。

経理部門が他部門と定期的に目線合わせをすることは、組織全体の調和と効率的な目標達成のために不可欠です。部門間の連携を強化し、互いの目標や課題を理解することで、より効果的な経理業務の遂行が可能になります。

例えば、経費削減目標を設定する際、営業部門との事前協議なしに会食回数の削減を決定すると、営業活動に支障をきたす可能性があります。代わりに、営業部門と協議し、「顧客との関係維持を考慮しつつ、会食費用を10%削減する方法を共同で検討・実施する」といった目標を設定することで、両部門の利害を調整できます。

このアプローチにより、部門間の相互理解が深まり、全社的な視点での目標設定が可能になります。また、潜在的な問題を事前に回避し、より実現可能で効果的な目標を設定できます。さらに、部門間の協力体制が強化され、組織全体のパフォーマンス向上にもつながります。

結果として、他部門との定期的な目線合わせは、経理部門の目標設定の質を高め、組織全体の成功に貢献する重要な取り組みとなります。

まとめ

本記事では、経理の目標設定が必要な理由、年齢別の具体的な目標例、気をつける事を解説してきました。

経理の目標設定は、組織全体の成長や個人のキャリア発展に非常に役立ちます。目標を設定することで、経理部門が直面する課題に効果的に取り組むことができ、業務の品質向上しやすいです。

また、SMART目標設定法を利用することで、具体的かつ実現可能な目標を作れます。短期目標と長期目標の両方を設定すれば、日々の業務で小さな成功を積み重ね、将来の大きなビジョンに向かって進むことが可能です。

本記事で紹介した事例を参考に経理の目標設定をして、目標達成していきましょう。

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