1on1ミーティングをやりたくない人への原因と対策を徹底解説!

「1on1ミーティング」とは、上司と部下で一対一でミーティングを行うという日本でも近年注目されているマネジメント施策ですが、中には「やりたくない」「面倒くさい」と感じる人もいるようです。しかし、どのような心理や要因によって1on1にそのようなネガティブなイメージを抱いているのかというプロセスが分かれば、適切なケアや対策を打ち出すことが可能です。

こちらのコラム記事では1on1へネガティブなイメージを持ってしまう理由と、それを解消するための対策も併せて詳しくお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてみてください。

そもそも1on1ミーティングについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください!

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1on1ミーティングをやりたくない人の心理

どのような心理で1on1ミーティングを「やりたくない」と思うに至るのかは人それぞれですが、代表的と思われるようなもの3つ紹介します。

  • 業務での1on1の優先順位が低い
  • 話すことがない・やり方がわからない
  • 面倒くさいと感じる

それぞれ詳しく解説していくので、どのタイプに該当するのかを念頭に置きながら確認してみましょう。

業務での1on1の優先順位が低い

業務量が多かったり大変だったりする時ほど、直接的に業務状況を打開できるわけではない1on1に割けるリソースは減り、優先順位が下がることは明確です。

1on1は長い目で見れば目標達成やコミュニケーションの強化に非常に有効ですが、目前に納期や迫っていたり業務が山積みされているような状況で、「一旦切り替えて1on1しよう」となるのは非常に難しいです。

突き詰めると、このような判断は時間や労力といったような限りあるリソースを割いて得られる効果として、「通常業務>1on1が妥当」という思考の天秤をベースに行われています。しかし、そもそも1on1は長い目で見て従業員の業務効率や達成度を向上させるためのものであり、「業務か1on1か」という二項対立なものではなく「業務のための1on1」であるという点に注意しましょう。

そのため、1on1は「業務の時間を奪うもの」ではなく「業務の進捗を向上させるための先行投資的なもの」であるという考え方を持ってもらうと良いでしょう。

また、この「先行投資的なもの」であるという認識を具体的に持ってもらうためには、1on1の目的やメリットをまず理解してもらう必要がありますが、こちらは「1on1ミーティングをやりたくない人への対策」にて詳しく後述します。

話すことがない・やり方がわからない

そもそも普段から話すことが苦手だったり、目上の人である上司を相手にして緊張してうまく言葉や話題が出なくなってしまう人などは、1on1に苦手意識を持ってしまうことも無理ありません。また1on1は比較的新しい施策であるため、前例も多くなくそもそものやり方が分からないという人もいるでしょう。

しかしこのような場合は、苦手意識や知識・経験不足による「できない」であって「したくない」ではないため、1on1へのモチベーション自体は決して低くない可能性があります。よって、緊張をほぐすためのアイスブレイクを行って会話のきっかけを作ったり、1on1の進め方について基本的なレールを敷いてリードしてあげるなど、形式的な面さえ工夫してあげれば解決することが多いでしょう。

↓1on1で「話すことがない」と感じる人向けのより詳細な記事はこちら

面倒くさいと感じる

1on1はメンバーの主体性を養うためのものでもあり、往々にしてアジェンダの準備から当日の進行までメンバーがメインで行うため、「面倒くさい」という声が出てきてしまうのも無理ありません。

「面倒くさい」と感じるのは、とどのつまり「やること・考えることが多い」からです。

例えば、何の詳細な指示なしに「明日1on1やるから準備と進行お願い」と上司に丸投げされるようなケースがあったとします。そうするとメンバー側は、どのような資料やデータを準備すべきか?そもそもアイスブレイクと業務的な会話どちらメインですべきなのか?進行の順番と時間配分は?などをすべて自身で決定する必要があります。

上司と一対一という非常にデリケートな場で、且つ人事評価が絡むかもしれないという不安もあるために浅慮な決定ができず、一度きりならまだしも定期的にその作業が発生することも考えると部下の負担が大きくなると言わざるをえません。

1on1を実施する際にはツールを使用してアジェンダの決定などを行うと部下の負担が減らせるのでお勧めです。

1on1ミーティングをやりたくない人が多い原因

1on1を「やりたくない」と感じるようになる原因もいくつか解説していきます。
解決策を導き出すためにも、まずは部下の「やりたくない」がどこからくるのかを特定してみましょう。

  • 1on1ミーティングの目的を伝えられていない
  • 1on1ミーティングをやるメリット・効果を実感していない
  • 1on1の公式ルールがない
  • 1on1のアジェンダがない
  • 1on1の時間が作れないほど業務が多い

1on1ミーティングの目的を伝えられていない

そもそも「1on1ミーティングの目的を知らない」と、1on1へのモチベーションを持つことができません。

1on1ミーティングの目的を理解しないまま、「会社のルールだから」「上司の指示だから」と1on1ミーティングを設定されても、有意義性を全く感じられません。目的意識なしに作業や仕事を行うと、強制されている感じや義務感を感じてしまい身が入らず、期待できる効果の大部分を引き出せずに終わってしまう原因にもなります。

1on1ミーティングをやるメリット・効果を実感していない

1on1ミーティングのメリットや効果を感じられずやる意味を見いだせない」と感じてのも、1on1をやりたくないと感じる要因の一つです。

例えば、1on1ミーティングを通して部下が知りたい内容や得たい知見に対して、上司の回答やアドバイスがてんで的外れで役に立たないものだと、部下は「時間を無駄にした」と感じてしまいます。あるいは終始雑談ばかりだったり、逆に業務連絡のみで終わってしまったりすると、わざわざまとまった時間を使って1on1を設けている意味が感じられません。その1on1が他の業務に充てられたかもしれない貴重な時間を割いて設定しているのであればなおさらです。

効果やメリットを実感できないような無意味な施策や作業を切り捨てたいと感じるのはごく当たり前のことで、効率を重視して時間やリソースを有効に使いたいと感じるような部下であればあるほど、「1on1に時間を割きたくない」と感じる傾向があります。

1on1の公式ルールがない

具体的な雛型やテンプレートのような「公式ルール」がないと、主軸となって進めなければならないメンバー側としては1on1を設計することが困難です。

何の雛型も与えられていないオープンエンドな状態で手探りに話題や進め方を考えるのは非常にストレスですし、模範的な事例などが分からないと、「本当にこのような1on1の構築の仕方で合ってるのか?」という不安を常に抱えながら進めてしまうことになります。


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1on1のアジェンダがない

1on1のアジェンダがない、思いつかない」ことも1on1をやりたくないと思ってしまう要因のひとつです。

特に大きなトラブルも成果もなく平穏に業務が進んでいたり、会社や待遇についてのこれといった不満や要望もないような場合は、わざわざマネージャー相手に話すべきアジェンダが思いつかないのも仕方ありません。

しかし、チームの一員として日々業務に取り組んでいるのですから全くもって話すことが無いなんてことはないはずです。さしあたった本音としては「アジェンダがない」ではなく、1on1という場で改めて設定するべき「適切なアジェンダが分からない」ではないでしょうか。そのような人に向けて1on1で設定すると効果的な具体的なアジェンダの例なども後述しているので、ぜひ最後まで確認してみてください。

1on1の時間が作れないほど業務が多い

業務があまりにも忙しいと、1on1に割く時間を取りづらくなってしまいます。

1on1をする際は30分~1時間ほどのまとまった時間が必要になり、余りにも業務量が多かったり納期や〆切が近づいていると、1on1の時間を捻出することよりも目の前のタスクを片付けることを優先させてしまいがちです。

1on1は定期的に実施することこそが肝であり、「忙しいから」と間隔を開けすぎるとアジェンダの鮮度が失われたり、せっかく改善したメンバーとマネージャーの距離感が元に戻ったりしてしまったりと、1on1によって得られるポジティブな効果を最大限引き出せなくなります。また、あまりにも1on1を実施できない期間が続くと、最終的には1on1というシステム自体が形骸化してしまうリスクも招くため非常に悪手です。

1on1ミーティングをやりたくない人への対策

これまで1on1をやりたくないと感じる心理や原因を紹介しましたが、それに対してアンサーとなる実践的な働きかけや対策の例を紹介していきます。部下の状況を見極めながらどのような対策が有効かを吟味して、1on1を成功させられるように行動してみましょう。

  • 1on1ミーティングの目的・メリットを伝える機会を作る
  • 1on1ミーティングの公式ルールを作る
  • 1on1のアジェンダリストを配布する
  • 1on1への向き合い方や心持ちを伝える
  • 1on1の時間を全社で作る

1on1ミーティングの目的・メリットを伝える機会を作る

1on1ミーティングの目的・メリットを伝える機会を作る」ことは、1on1へモチベーションを以って臨んでもらう上で最も重要です。

1on1の優先順位が低かったり義務感でやっているような部下にこそ、1on1の目的やメリットはきちんと理解してもらうようにしましょう。1on1は目に見えてメリットや効果を実感しにくいですが、長い目で見れば目標達成や人間関係の強化に非常に有効であることを理解してもらえると、1on1へ取り組むモチベーションに繋がるでしょう。

1on1ミーティングの公式ルールを作る

1on1ミーティングの公式ルールを作ることで、1on1を準備するメンバーの負担を軽減することができます。

メンバーが1on1を「面倒くさい」と感じていることについては上述しましたが、このような「面倒くささ」の対処法としては、メンバーの考えることや負担を減らして「スムーズ化」をしてあげることがポイントです。1on1の準備にかける時間や労力、あるいは実際に1on1を行った時のテンポ感が改善されて一連の流れをスムーズに行えるようになれば、1on1を「めんどくさい」と感じることもなくなるはずです。

企業側やマネージャーはただ1on1を導入して終わりではなく、具体的な例は後述しますが、1on1においての鉄板のアジェンダリストや理想的な1on1の事例といった役に立つ情報を不足なく提供して、メンバーが1on1の設計に困らないようにサポートしてあげると良いでしょう。

↓1on1公式ルールについて詳しく知りたい方はこちらから

1on1のアジェンダリストを配布する

1on1のアジェンダの選択肢を予め与えておくことにより1on1のおおよその指針が見えるようになるため、メンバーにとっては非常に強力なサポートとなります。特に、「何を話せば良いのか分からない」という不安を抱える部下には積極的に活用してもらいましょう。

1on1では業務面やキャリア面、あるいは個人的な領域についても上司と幅広く双方向のコミュニケーションが取れることが魅力です。ここでは、実際に1on1で活用できるおすすめのアジェンダの具体例をいくつか紹介していくので、アジェンダに悩んでいる場合は状況に合わせて中から選んでもらい、選んだアジェンダに沿って相談や質問をしてもらうようにしましょう。

  • 1)業務進捗や目標管理について
    • 進捗の確認
    • 一週間分の業務の振り返り(自己分析、マネージャーからのフィードバックなど)
    • 目標の確認、現時点での達成度と照らして必要に応じて調整
  • 2)キャリアプランについて
    • 今後のキャリアパスについて
    • どのようなスキルや資格を身に付けるべきか
    • 身に付けたいスキルや資格が決まっている場合は、その習得のための相談(利用できる社内制度、効率的な学習方法など)
  • 3)個人的な悩みや要望について
    • ・人間関係での悩み
    • ・ワークライフバランスや福利厚生等の会社環境への不満や要望

1on1への向き合い方や心持ちを伝える

まずはマネージャー自身の1on1への向き合い方や心持ちを自己開示した上で、メンバーの1on1へのモチベーションの変化を誘いましょう。

きちんとメンバーと信頼関係を深めて且つ業務面やキャリア面をサポートする姿勢を、マネージャー側が先ず十分に示すことから始めましょう。メンバー側が「自分の話に向き合って、一緒に考えてくれてるんだ」と実感できて初めて、同じような熱量で1on1に取り組んでくれるようになるでしょう。

1on1の時間を全社で作る

会社全体で1on1の時間を設定することによって、決め事として1on1の実施を習慣化していきましょう。

1on1は定期的に実施しないと意味がないことは前述しましたが、逆に週1回というベストなペース維持しながら1on1の実施を継続できるようになると、より先を見据えたマネジメントや目標管理が可能となるので、さらなる部下の成長やパフォーマンスの向上を引き出せるようになります。


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まとめ

このように、1on1を「やりたくない」と感じてしまうに至るまでには必ず理由があり、理由が分かればその後の解決の道筋も見えてきます。

1on1は、個々の状況にあったアジェンダを選びながら定期的なペースを守って実施することにより、目標管理や達成度を「見える化」しつつお互いの解像度を大幅に上昇させることができる、非常に画期的な目標管理及び人材育成ツールです。「やりたくない」という意見に折れて諦めてしまうのではなく、積極的に活用したいと思ってもらえるようになるまで、ここで紹介した内容を参考にしながら働きかけてみましょう。

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