▼ この記事の内容
公務員の目標設定は、住民サービスの質や業務改善を、担当者の行動と達成基準へ落とす作業です。行政職、福祉職、技術職など職種別に具体例を置き、期限、確認方法、面談記録までつなげると評価の納得感が高まります。
公務員の目標設定は、民間企業の売上目標のように数字だけで整理しにくい場面があります。住民対応、制度運用、庁内調整など、成果が見えにくい仕事も多いためです。
ただし、数値化しにくい業務でも、到達状態、期限、確認方法を決めれば目標として扱えます。人事は職種ごとの例を示し、上司と本人が同じ基準で話せる状態を作ります。
この記事では、公務員の目標設定の考え方、書き方、職種別の具体例、評価面談で確認すべきポイントを整理します。
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公務員の目標設定とは
公務員の目標設定は、自治体や部署の方針を、本人が担う業務の成果と行動に置き換えることです。職務の公共性と評価基準をつなげます。
住民価値と担当業務をつなげる
公務員の目標設定では、住民サービスの質、手続きの正確性、業務改善などを本人の担当業務に結びつけます。部署方針をそのまま写すのではなく、自分が変えられる行動へ落とします。
たとえば窓口担当なら、待ち時間の短縮や説明のわかりやすさが目標になります。企画担当なら、関係部署との調整や施策資料の質が対象になります。
人事は、組織方針、職務分掌、等級期待を合わせて確認します。本人が担える範囲に絞ると、評価時の責任範囲も明確になります。
目標を住民価値と結びつけると、通常業務の説明だけで終わりません。本人の改善行動を評価で確認しやすくなります。
制度の周辺情報は、政府公開情報も確認できます。記事では自治体や部署ごとの目標設定運用に置き換えて整理します。
成果目標と行動目標を分ける
成果目標は到達したい状態を示し、行動目標はその状態に近づくための取り組みを示します。公務員の仕事では、両方を分けると評価材料を残しやすくなります。
成果だけを置くと、制度変更や突発対応の影響を受けやすくなります。行動目標を併せて置けば、本人が実行した改善も確認できます。
成果目標には、年度末に確認したい状態を置きます。行動目標には、期中に本人が継続して取り組む行動を置きます。
二つを分けると、未達だった場合も原因を確認できます。結果が出なかったのか、行動が不足したのかを面談で話せます。
目標設定の基本手順を広く確認する場合は、目標設定方法を整理する流れを合わせて確認できます。職種を問わず使える型を把握できます。
数値化できない業務は状態で示す
相談対応や庁内調整のように数値化しにくい業務は、達成後の状態で目標を表します。関係者が何を確認できれば達成かを先に決めます。
たとえば、説明資料を標準化する、問い合わせ分類を整理する、関係部署の合意形成を進めるなどです。状態を示せば定性目標でも評価しやすくなります。
目標文には、期限、対象、確認方法を入れます。抽象語だけで終わらせず、面談で確認できる証跡を残せる形にします。
状態で示す目標は、上司の確認方法も先に決めます。資料、記録、会議での合意など、評価時に見返せるものを残します。
公務員の目標設定の書き方
公務員の目標設定は、施策方針、担当業務、達成基準、支援内容の順に書くと整理しやすくなります。期初面談で合意する前提です。
施策方針から個人目標へ落とす
公務員の目標設定は、部署の重点施策から本人の担当業務へ落とす順序で考えます。方針と個人目標が切れると、日々の業務が評価や住民価値の向上に結びつきにくくなります。
まず、部署が今年度に改善したい住民対応、制度運用、庁内連携を確認します。次に、本人が担当する範囲で変えられる行動を選びます。
最後に、達成した状態を一文で書きます。目標文は長くせず、上司と本人が同じ意味で読める表現にそろえます。
期限と達成基準をそろえる
目標文には、いつまでに、何を、どの状態にするかを入れます。公務員の業務でも、期限と達成基準があると期中の進捗確認がしやすくなります。
達成基準は、件数、処理日数、資料完成、運用開始、関係者合意などで表せます。数値だけにこだわらず、確認できる状態を選びます。
目標文を具体化する際は、SMART目標の作り方を参考にできます。期限や測定方法をそろえやすくなります。
面談で支援内容まで合意する
期初面談では、目標の難易度だけでなく、上司の支援内容も合意します。人員、情報、関係部署との調整が必要な目標は、本人だけでは進めにくいためです。
上司は、どの会議で確認するか、どの資料をレビューするか、誰との調整を支援するかを明確にします。支援内容も評価記録に残します。
合意した内容は、目標シートと1on1記録の両方に残します。期末に認識差が出た場合も、期初の合意へ戻って確認できます。
職種別の目標設定具体例
公務員の目標設定は、職種ごとに成果の見え方が違います。ここでは行政職、福祉職や窓口職、技術職や現場職の例を示します。
行政職の具体例
行政職の目標は、制度運用、庁内調整、文書作成、住民説明などを対象にします。成果が見えにくい場合は、資料の完成状態や調整の完了条件で示します。
例として、年度内に申請手続きの案内資料を更新し、問い合わせの多い項目をFAQへ反映する、という目標が考えられます。確認方法は更新履歴と問い合わせ記録にします。
別の例では、関係部署との確認会を月1回実施し、制度変更時の確認漏れを減らす、という行動目標にできます。会議メモを残せば評価時に振り返れます。
福祉職や窓口職の具体例
福祉職や窓口職の目標は、相談品質、説明のわかりやすさ、対応記録の整備を対象にします。件数だけでなく、対応後の状態を確認できる形にします。
例として、初回相談で必要情報を整理するチェックリストを作成し、担当内で使える状態にする、という目標が考えられます。運用開始日を決めると進捗を追えます。
窓口職では、よくある質問を月次で整理し、説明資料を更新する目標も有効です。住民対応のばらつきを減らす目的と結びつけます。
技術職や現場職の具体例
技術職や現場職の目標は、保守点検、工程管理、事故予防、改善提案などを対象にします。安全性と継続性を損なわない範囲で改善を示します。
例として、点検記録の様式を見直し、担当者間で確認すべき項目を統一する、という目標が考えられます。改定後の様式を共有記録として残します。
現場対応が多い職種では、突発対応の振り返りを月次で行い、再発防止策を共有する行動目標も設定できます。共有会の実施記録を確認材料にします。
公務員の目標設定で起きやすい失敗
公務員の目標設定では、抽象語、通常業務の列挙、期中確認不足が失敗につながります。書いた後の運用まで設計します。
抽象語だけで終わる
住民満足度を高める、業務を効率化する、連携を強化するだけでは、達成判断がぶれます。抽象語は、行動と確認できる状態へ分解します。
たとえば、効率化であれば、どの手続きのどの工程を見直すかまで書きます。連携であれば、誰と何を確認するかを決めます。
人事は、提出された目標文を第三者が読んでも理解できるか確認します。言い換えが必要な目標は、期初面談で修正します。
通常業務の列挙になる
担当業務をそのまま並べるだけでは、目標設定になりません。通常業務の中で、何を改善するか、何を安定させるかを一つ選びます。
目標は、普段の仕事に追加するものとは限りません。既存業務の質、速度、引き継ぎやすさを上げることも目標になります。
職務分掌と目標を分けて整理すると、評価面談で話す論点が明確になります。担当業務の説明だけで終わらせず、改善する状態を一つ選びます。
期末まで見直さない
期末まで見直さない運用では、目標が評価時の書類になります。途中で方針変更や業務量の変化が起きても、目標を調整できません。
月次や隔月の1on1で、進捗、障害、支援要望を確認します。公務員の業務では、突発対応をふまえた見直しも必要になります。
1on1で目標を扱う進め方は、1on1で目標管理を進める方法で確認できます。評価材料を日常の対話から残しやすくなります。
評価制度に定着させるポイント
目標設定を評価制度に定着させるには、進捗記録、評価者基準、次年度改善をつなげます。人事が運用を支えます。
1on1で進捗と障害を記録する
1on1では、目標の進捗だけでなく、障害、支援内容、次回までの行動を記録します。期末評価の根拠を日常の対話から残します。
記録は細かすぎると続きません。本人の行動、上司の支援、業務環境の変化に絞ると、現場の負荷を抑えられます。
記録の形式をそろえる場合は、目標管理ツールを選ぶ観点も参考になります。面談と評価を同じ情報でつなげやすくなります。
評価者の判断基準をそろえる
評価者の判断基準がずれると、公務員の目標設定は納得感を失います。同じ目標でも、難易度や成果の見方が違えば評価差が生まれます。
人事は、評価者会議や研修で判断例を共有します。達成度、業務環境、支援の有無を同じ順序で確認します。
基準をそろえる作業は、点数を平均化することではありません。評価理由を説明できる状態にして、本人の次の行動へつなげます。
次年度の業務改善へつなげる
目標設定は、期末評価で終わらせず、次年度の業務改善へつなげます。達成できた行動と不足した行動を分け、次の目標に反映します。
未達だった場合も、本人の努力不足だけで判断しません。目標の難易度、支援量、業務環境の変化を確認し、次回の設計を変えます。
人事は、目標設定から評価までの記録を見て、制度と現場運用のずれを直します。小さく改善を重ねると、目標管理が定着しやすくなります。
よくある質問
公務員の目標設定で数値目標は必須ですか?
必須ではなく、数値化しにくい業務では達成後の状態、期限、確認方法を決めます。資料の整備、手続きの標準化、関係部署との合意なども目標として扱えます。面談で確認する記録も先に決めます。
公務員の目標設定は何個が適切ですか?
半期や年度で3個前後に絞ると運用しやすくなります。担当業務をそのまま並べるのではなく、重点施策や改善したい業務に関わる目標を選び、面談で優先順位を確認します。年度途中でも見直します。
通常業務も目標にできますか?
通常業務も目標にできます。ただし、業務名を並べるだけでは不十分です。処理品質、説明資料、引き継ぎやすさ、記録方法など、改善したい状態を入れると評価しやすくなります。
まとめ
公務員の目標設定は、住民価値や部署方針を、本人の担当業務と達成基準へ落とす作業です。
職種別の具体例を示すと、上司と本人が同じ基準で目標を考えやすくなります。抽象語だけで終わらせず、期限と確認方法を入れます。
評価制度に定着させるには、1on1で進捗を記録し、評価者の判断基準をそろえ、次年度の業務改善へつなげることが重要です。以下の資料をご確認ください。
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