OKRの具体例を部門別に紹介|良い例・悪い例と自社用に作る手順

▼ この記事の内容

OKRの具体例は、Objectiveで目指す状態を示し、Key Resultsで達成度を測る形に分けると作りやすくなります。部門別例はそのまま写さず、自社の戦略、課題、指標、1on1での確認方法に合わせて調整します。

OKRを導入する企業では、例文の写し替えだけでは運用に残りにくい課題があります。部門ごとの責任範囲と、四半期で変えたい行動を分けて確認します。

OKRの例を探す段階では、営業、人事、マーケティングなどの部門名に目が向きます。しかし実務では、Objectiveの言葉より、Key Resultsで何を測るかが運用品質を左右します。

この記事では、部門別のOKR具体例、良い例と悪い例の違い、自社用に直す手順、KPIやMBOとの混同を避ける考え方、1on1で使い続ける方法を整理します。


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OKRの具体例を部門別に紹介

OKRは、部門の役割に合わせてObjectiveとKey Resultsを分けると設計しやすくなります。弊社が目標管理の設計支援で確認する「OKR運用三点確認」は、四半期で変える行動、測定に使う記録、1on1で確認する問いを先にそろえる考え方です。

部門別に見るOKRの具体例

OKRの部門別具体例は、Objectiveを状態、Key Resultsを測定指標として分けると整理できます。営業なら信頼される商談づくり、人事なら採用後の活躍、開発なら顧客価値と品質を軸にします。

営業部門の例は、Objectiveを「重点顧客から信頼される営業組織になる」と置きます。Key Resultsは重点顧客の商談化率、紹介商談数、失注理由の記録率などに分けます。

人事部門の例は、Objectiveを「入社後に活躍し続ける組織を作る」と置きます。Key Resultsは入社後面談の実施、育成計画の合意、配置後の支援状況で確認します。

経営・事業部門のOKR例

経営・事業部門では、全社スローガンではなく重点市場や顧客に対する状態変化をObjectiveにします。売上額だけでなく、どの顧客層で選ばれるかを明確にします。

Key Resultsには、重点顧客の商談化、継続率、粗利率、重要施策の進捗などを置きます。指標を選ぶときは、四半期で意思決定に使える粒度かを確認します。

OKRの考え方を整理する際は、Google re:WorkのOKR導入ガイドのように、目標と測定結果を分ける資料も参考になります。

参考:Set goals with OKRs|Google re:Work

営業・マーケティング部門のOKR例

営業部門は、売上だけでなく重点顧客との接点や提案品質を見ます。マーケティング部門は、リード数だけでなく営業が追うべき商談の質まで含めます。

営業のKey Resultsは商談化率や紹介商談数、マーケティングのKey Resultsは有効商談化率や重点業界からの資料請求などです。部門間で受け渡す指標をそろえます。

問い合わせ数だけを追うと、営業が対応しきれない低温度リードが増える場合があります。OKRでは、次の部門が行動できる状態を成果として定義します。

人事・開発・バックオフィスのOKR例

人事は採用人数だけでなく、入社後の定着や育成を含めて見ます。開発はリリース本数だけでなく、顧客価値、品質、利用状況を同じ目標内で扱います。

バックオフィスでは、処理件数ではなく事業が止まらない状態をObjectiveにします。Key Resultsは月次締め、差し戻し、問い合わせ対応などの業務品質で確認します。

ソフトウェア組織のOKR研究では、目標設定と測定の難しさが示されています。開発OKRではObjectives and Key Results in Software Teamsのような研究資料も確認材料になります。

参考:Objectives and Key Results in Software Teams|arXiv

良いOKRと悪いOKRの違い

良いOKRは、戦略、現場行動、測定指標がつながっています。悪いOKRは、KPIの羅列や通常業務のToDoへ寄りやすいです。

良いOKRは戦略と行動がつながる

良いOKRは、経営や部門の重点課題と、現場が毎週変える行動を接続します。Objectiveを読んだ担当者が、今日の判断を変えられるかが見分ける基準です。

営業部門なら、重点顧客から信頼される営業組織になる、というObjectiveに対し、商談化率や失注理由の記録率を置きます。数字は行動を確認するために使います。

OKRの定義から確認したい場合は、OKRの基本構造を先に整理すると、ObjectiveとKey Resultsの役割を分けやすくなります。

悪いOKRはKPIやToDoの羅列になる

悪いOKRは、売上、商談数、資料作成数、会議実施数のような項目を並べただけの状態です。何を変える目標なのかが見えず、進捗会議も報告中心になります。

通常業務をToDoとして並べると、未達時に学習や支援の論点が残りません。Objectiveには状態変化を置き、Key Resultsには達成判断に使う指標を絞ります。

KPIやToDo自体が不要という意味ではありません。OKRの中で扱うなら、成果指標、先行指標、作業項目を分け、Key Resultsには成果に近いものを選びます。

悪い例は測定可能で挑戦的に直す

悪い例を直すときは、言い換えより分解を優先します。売上を増やす、ではなく、重点顧客から相談される状態を作る、と置くと行動の方向が見えます。

Key Resultsには、重点顧客の商談化率、紹介商談数、失注理由の記録率などを置きます。達成できたかを後から説明できるため、振り返りでも論点が残ります。

修正版が良いOKRになる条件は、挑戦性と測定可能性の両立です。簡単に達成できる数値だけで固めず、未達時に学びが残る指標を含めます。

自社に合うOKRを作る手順

OKRを自社用に作るには、経営戦略、Objective、Key Results、担当者、チェックイン頻度の順に決めます。例文から先に選ぶとずれやすくなります。

経営戦略と四半期の重点課題を確認する

最初に確認するのは、四半期で最も変えたい経営課題や部門課題です。部門別の例文は、その課題に合うかを判断するための材料として使います。

営業なら重点顧客の商談化、人事なら入社後の活躍、開発なら顧客価値と品質の両立などです。課題を一つに絞ると、Key Resultsも選びやすくなります。

目標管理全体の運用を見直す場合は、目標管理を運用に乗せる方法で、目標設定から進捗確認までの流れを確認できます。

Objectiveは行動が浮かぶ一文にする

Objectiveは、一文で読んだときに現場が次の行動を想像できる言葉にします。成長する、強くなる、満足度を高める、だけでは行動の方向が曖昧です。

営業なら重点顧客から信頼される営業組織になる、人事なら入社後に活躍し続ける組織を作る、のように主語と状態を入れます。

Objectiveを一文に絞ると、入りきらない論点が出ます。その論点はKey Resultsや施策へ分けると、目標文が長くなりすぎません。

Key Resultsは測定可能な成果指標に絞る

Key Resultsは、Objectiveの達成度を判断できる指標に絞ります。成果指標、先行指標、行動指標を混ぜすぎると、優先順位がぼやけます。

営業なら、商談数だけでなく重点顧客の商談化率や失注理由の記録率を見ます。人事なら面談実施率だけでなく、育成計画の合意状況も確認します。

数値は達成できそうな範囲だけに寄せすぎないことも大切です。ただし、記録が取れない指標や担当者が変えられない指標はKey Resultsから外し、未達時に学習と支援の論点が残る指標へ置き換えます。

OKRとKPI・MBOを混同しない考え方

OKR、KPI、MBOは似ていますが、役割が異なります。OKRは挑戦的な状態変化、KPIは進捗指標、MBOは評価制度との接続を扱いやすい方法です。

OKRとKPIの違い

OKRは達成したい状態と測定結果をセットで扱う目標管理の方法です。KPIは進捗や成果を測る指標で、Key Resultsの候補として使えます。

KPIをそのままOKRに置き換えると、通常業務の管理表になりやすくなります。Objectiveで状態変化を示し、Key Resultsで測定方法を決めます。

KPIは日々の進捗確認に向き、OKRは四半期で何を変えるかをそろえる場面に向きます。使い分けると、数字管理と挑戦目標を混同しにくくなります。

OKRとMBOの違い

MBOは評価制度と接続しやすい目標管理で、個人目標の達成度を確認する場面に使われます。OKRは組織やチームの挑戦目標を共有する場面に向きます。

OKRを賞罰と直結させると、達成しやすい目標だけが選ばれやすくなります。挑戦目標として使うなら、学習や支援の状況も一緒に確認します。

評価制度との接続を設計する場合は、人事評価の作り方で、評価項目と目標の関係を整理できます。

評価と運用を分けて設計する

OKRを評価へ使う場合でも、設定、進捗確認、評価判断を同じ場で混ぜないことが必要です。進捗確認では、障害、支援、次回行動を中心に扱います。

評価面談では、達成率だけでなく、行動の変化や周囲への貢献も確認します。OKRが未達でも、学習と支援の材料が残っていれば次の改善へつながります。

運用と評価を分けると、メンバーは未達を隠しにくくなります。早い段階で相談できるため、マネージャーも支援内容を変えやすくなります。

OKRを1on1と振り返りで運用する

OKRは、設定後のチェックインで進捗、障害、支援、次回行動を確認して初めて運用に残ります。作成後は、誰がどの頻度で何を聞くかまで決めます。

チェックインで進捗と障害を確認する

チェックインでは、Key Resultsの数字だけでなく、進捗を妨げている障害を確認します。数字の報告で終わると、次に何を変えるかが残りません。

人事やマネージャーは、達成率、行動、支援依頼を分けて聞きます。未達の理由を責めるのではなく、次回までに動かす条件をそろえます。

確認頻度は週次または隔週を基本にします。変化が速い部門では短い間隔で確認し、安定してきたら月次の振り返りへ移します。

1on1で次の行動を更新する

1on1では、Objectiveの意味、Key Resultsの進捗、次に試す行動をつなげて確認します。数字だけを報告する場にすると、OKRは形骸化します。

面談では、今週進んだこと、止まっている理由、必要な支援、次回までの行動を短く確認します。同じ問いを使うと、マネージャーごとの差を減らせます。

1on1で目標設定を扱う場合は、1on1で目標設定を扱う進め方も参考になります。OKRを日々の対話へ接続しやすくなります。

四半期の振り返りを次のOKRにつなげる

四半期末には、達成率だけでなく、何を学び、次に何を変えるかを確認します。未達を失敗として片づけると、次のOKRが保守的になります。

振り返りでは、Objectiveが適切だったか、Key Resultsが測れたか、チェックインで支援できたかを分けます。次の四半期では、指標や頻度を調整します。

この流れを続けると、OKRは例文の管理ではなく、組織の学習サイクルになります。振り返りで責任追及だけが増える場合は運用設計が合っていないため、設定、確認、支援、評価判断を分けて扱います。

よくある質問

OKRの具体例は何ですか?

営業部門ならObjectiveを「重点顧客から信頼される営業組織になる」と置き、Key Resultsを商談化率、紹介商談数、失注理由の記録率などで測ります。部門の役割に合わせて調整します。

良いOKRと悪いOKRの違いは何ですか?

良いOKRは戦略、現場行動、測定指標がつながっています。悪いOKRはKPIの羅列、通常業務のToDo、評価目標の置き換えになりやすく、次の行動と支援内容が見えません。

OKRは評価制度に使ってよいですか?

OKRは挑戦目標の進捗確認に向くため、賞罰と直結させると保守的な目標になりやすいです。評価では達成率だけでなく、行動、学習、支援状況、次回の改善条件を分けて確認します。

まとめ|OKRの具体例は運用条件まで合わせて使う

OKRの具体例は、部門ごとの役割に合わせてObjectiveとKey Resultsを分けると作りやすくなります。営業、人事、マーケティング、開発などで見る指標は異なります。

良いOKRは、戦略、現場行動、測定指標がつながっています。悪いOKRは、KPIの羅列、通常業務のToDo、評価目標の置き換えになりやすいです。

自社用に直すときは、経営戦略、Objective、Key Results、担当者、チェックイン頻度の順に決めます。例文は完成形ではなく、調整するための材料として扱います。

OKRを作って終わらせず、1on1や振り返りで進捗、障害、支援、次回行動を確認したい方は、目標管理シートテンプレ集で運用項目を整理できます。


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