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業績評価を半年に1回は実施すべき理由│フィードフォワード・フィードバック・期待値の調整

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多忙なマネジャーにとって、半年に1回の業績評価は、余計な仕事のように感じられるかもしれません。

しかし、期中に行われるパフォーマンスレビューは適切に実施することで、次のようなメリットがあります。

  • 年次評価よりもリラックスしてフィードバックを共有できる
  • 従業員の学習と開発に対するサポートの意志を伝達できる
  • チームメンバーが期末の目標に向けて順調に進んでいることの確認できる

中途半端な評価やフィードバックでは、従業員からの信頼を得ることはできません。

実際に、2019年のある調査では、従業員の3分の1が上司からもっとフィードバックを受けたいと考えていることがわかっています。

また、同じ調査では、1on1ミーティングや雑談の中で定期的なフィードバックを受けている社員の60%近くが、仕事に熱心に打ち込めていることも明らかになりました。

従業員と企業双方にとってメリットがあるため、中間レビューはパフォーマンスマネジメントにおいて重要役割を果たしています。本記事では、年次評価だけでなく、中間レビューを実施すべき5つの理由を紹介します。

1. 効果的なフィードバック

中間レビューは、年次レビューに比べてよりリラックスした環境でフィードバックを共有できる機会です。

年次の業績評価は、過去の業績を振り返り、今後の目標を話し合う機会でもありますが、フォーマルで形式的な色合いが強く、それゆえに、昇給や昇進などの重要な結果に結びついています。

一方で、ほとんどの企業では、中間業績評価は正式な評価プロセスではないケースが多いため、プレッシャーの少ない環境でフィードバックを行える機会となっています。

管理職は、中間評価において、目標の到達段階に応じた会話を通して、チームメンバーに支援・知見・リソースを提供することで、障害を取り除くことができます。

さらに、中間レビューという小さな枠組みの中では、従業員にとっても緊張感が高くないので次のようなメリットがあります。

  • 聞きにくいフィードバックを受けられる
  • 懸念事項を共有できる
  • より野心的な目標を提示できる

年1回の期末レビューでは、進捗状況を確認し、それに基づいて評価を行いますが、年2回実施することで期中レビューでは、堅苦しくない雰囲気の中で、より建設的な話をすることができます。

2. 信頼関係の強化

従業員の多くは、画一的ではない、自分自身のために最適化されたフィードバックを望んでいます。

しかし、チームを監督するマネージャーとして時間を割いて、各従業員の要望に応えるのは困難と言えるでしょう。

中間レビューを含む定期的な対話は、マネージャーが従業員の成功に寄与し、彼らのキャリアや成長を配慮していることを従業員に再確認させる方法です。

年に一度の正式なレビューよりも頻繁にフィードバックを行うことで、従業員の成長を意識的に気にかけていることを伝えることができます。

そうすることで、評価するだけではなく、コーチングすることもできるのです。

多くの組織では中間レビューの実施は必須にはしていませんが、時間をかけて徹底的に考え抜いたレビューを準備・実施することで、従業員に対して、あなたが彼らのキャリアと成長に投資していることを伝えることができます。

マネージャーは、中間レビューを従業員との双方的な対話にすることで、関係を強化することができます。

従業員に以下の点について聞いてみましょう。

  • 今年の成果はどうだったか?
  • 今後の目標は何か?
  • その目標を達成するためにどんなサポートが必要か?

半期評価の際にこのような質問をすることで、多くのマネジメントのヒントを引き出し、管理職が従業員の話を評価していることが伝わるのです。

さらに一歩進んで、「あなたが目標を達成するために、私は何ができるか」というようなフォローアップの質問をすることで、マネージャーが従業員の成功に真摯に向き合っていることが伝わるでしょう。

3. 未来志向のフィードフォワード

年次レビューは、従業員の過去のパフォーマンスに焦点を当てるため、後ろ向きなものになりがちです。

過去の業績は、昇給や昇進によって報われますが、場合によっては書面による警告や業績改善計画の対象となるなど、ペナルティを課せられることもあります。

中間の業績評価も過去に焦点を当てますが、パフォーマンスを改善し、年度末までに発展的な目標を達成するという課題解決志向のスタンスで行われます。

中間レビューは、従業員の功績を称え、次の6カ月間の継続的な成功に向けてチームメンバーのモチベーションを高めるだけでなく、必要に応じて改善策を共同で検討するための理想的な機会と言えます。

しかし、あらゆるパフォーマンスマネジメントに言えることですが、中間評価を効果的なものにするには、有用なフィードバックを提供することが重要です。

例えば、プレゼンテーションスキルを向上させる必要がある従業員の場合、次のように具体的で詳細なフィードバックを行いましょう。

実用的なフィードバックは、マネージャーが期待値を明確にし、従業員がより良いパフォーマンスを発揮するための計画を提供するのに役立ちます。

  1. 先月のX社とのミーティングで、素晴らしいなプランを作っていた
  2. ですが、Q&Aになると準備不足が露呈してしまった
  3. 事前に模擬練習をして、想定質問リストを作成できるようにしましょう
  4. 次のレベルに行くためには、プレゼンテーション能力を高める必要がある

曖昧で主観的なフィードバックは混乱を招くかもしれませんが、具体的で実行可能なフィードフォワードは、従業員に解決策を提供します。

4. 期待値の調整

業績管理の原則は、被評価者を驚かせない=常に評価における認識のズレを解消することです。

中間評価は、年次評価や定期的なチェックを含むパフォーマンス管理の全体像の一部であり、マネージャーは賞賛や懸念を伝える機会が多くあります。

逆に、新しい情報を従業員に押し付けることは、緊張感を生み、信頼関係を低下させます。

「驚きを与えない」の基本からはずれてはいけませんが、以前に話し合った業績不振や改善の機会をフォローアップすることは、時には必要な方法です。

できるだけ詳細なフィードバックを行うこと心がけましょう。

  • マネージャーの期待に応えているのか?
  • 期待に対して上回っているのか?下回っているのか?

現在の評価を実際に従業員に伝え、期末の公式なレビューや賞与検討のプロセスが始まる前に改善するチャンスを与えられるようにしましょう。

従業員は、マネージャーが自分のパフォーマンスをどのように評価しているかはすでに知っているはずですが、中間レビューを行うことで、年末までに優れた成果を上げるために何をすべきかを従業員が理解できるようになります。

5. ハイパフォーマーの巻き込み

従業員エンゲージメントが、特にトップパフォーマーの従業員維持の鍵であることは疑いようがなく、多くの企業にとって、従業員の離職は依然としてコストのかかる問題でもありません。

マネージャーは、中間レビューを、個人面談などの定期的なチェックと合わせて活用することで、感謝されていない、エンゲージメントがないと感じるなど、従業員が離職する理由を見つけ出せます。

中間レビューは、パフォーマンスの高いチームメンバーのエンゲージメントを向上させる絶好の機会です。

マネジャーは、成果を認め、示唆に富む質問をし、意見やアイデアを求め、新たな課題を提示しましょう。

そうすることで、授業員の貢献や意見を評価し、彼らの向上心を尊重し、彼らが会社に残り、自分の役割やその先で成功することを望んでいることを伝えられます。

まとめ

半年に1度の評価は、全体的なパフォーマンスマネジメントを実践する上で非常に重要な役割を果たします。

中間レビューは、マネージャーが必要に応じて従業員を軌道修正したり、パフォーマンスの高い従業員に賞賛や評価、新たなチャレンジを提供したりする機会となります。

一方、従業員は、自分がうまくいっている点や改善すべき点を聞き、上司に質問したり、自分のキャリア目標を再確認したりすることができます。

総合的なパフォーマンスマネジメントプログラムの一環として使用される場合、中間評価は、上司や組織から認められている、サポートされていると感じられる、意欲的で価値のある、生産性の高い従業員を構築するための強力なツールとなるでしょう。