良い朝会とは?会社で実践すべき内容・ポイント・やり方・目的【事例付き】

22520
良い朝会とは?会社で実践すべき内容・ポイント・やり方・目的【事例付き】

会社で行われる朝会はもう古い文化なのでしょうか?「みんな集中して聞いてくれない」、「有意義な時間になっていない」など、朝会が儀式的な時間になってしまっている企業様も多いと思われます。

しかし、目的やポイントを意識して実施すれば、短時間でチームビルディングの向上を狙える有意義な場になります。

本記事では、株式会社O:のインサイドセールスチームの朝会を例として、朝礼の目的、方法、ポイントを解説していきます。

会社の朝会の目的

朝会の目的とは何でしょうか?目的を理解しないまま会議をしても形骸化をしてしまいます。

  • 進捗の可視化
  • チームビルディングの向上
  • ゴールの共有
  • 課題の解消

本パートでは、朝会の目的を4つ解説します。

進捗の可視化

朝会の目的の1つ目は、「進捗の可視化」です。

プロジェクトに向け、今チームがどのような状況にあるのかをメンバーに共有することで、チームの中でどこが成功、または失敗要因になっているかが明確になります。

そして、個々人が自分に課された必要な工数を把握してスムーズに業務ができます。

また、プロジェクトが遅延しそうなのであれば他のメンバーがカバーに回ることができるでしょう。

チームビルディングの向上

朝会の目的の2つ目は、「チームビルディングの向上」です。

課題感ををメンバー同士が解消していくことによってチームとしての一体感が高まることこそが朝礼の1つの目的です。

意見をくみ取ってもらえるか、自分のことを気にかけてくれているかメンバーが必ず気にするポイントであり、軽視するとチーム内で認識のズレが起き、最悪離職につながることもあります。

また、チームビルディングの向上を図りたい方は、以下の記事もご覧ください。

ゴールの共有

朝会の目的の3つ目は、「ゴールの共有」です。

メンバーが、自分の遂行している業務のゴールが見えなければ期限や工数の設定が曖昧なまま業務を進めてしまい、自分で考えることをしなくなり、指示を待つだけの人材になってしまう危険性があります。

したがって、ゴールの共有を目的にして朝会を進めていくことが大事です。

また、目標設定のノウハウに関しては以下の記事で解説していますので、ぜひご覧ください。

課題の解消

朝会の目的の4つ目は、「課題の解消」です。

朝会で定期的にメンバーとコミュニケーションをとることによって、業務の進行を妨げている要因を特定し、みんなで解消していくことが大事です。

このサイクルができれば、個人としても疑問が解消され、チームとしてもナレッジがたまってくるためチーム全体として生産性が上がる事につながるでしょう。

良い朝会で話す内容

朝会で話す内容について、何を話せばいいのだろうか、と悩んでいる方は多いのではないでしょうか?

具体的に、どのような流れでどのような内容を話すのか分かりやすいように、弊社のインサイドセールスチームの朝会の様子をご紹介します。

  • Good&New
  • 本日の個人目標
  • 進捗、目標の共有
  • 業務の課題

本パートでは、朝会で話す4つの内容を解説します。

Good&New

所用時間:3分

朝会で話す内容の1つ目は「Good&New」です。

Good&Newとは、メンバーが1人ずつ「24時間以内にあった良い出来事」について軽く話す、というものです。

O:のISチームでは、「子育てが順調」、「新しい趣味ができた」など、業務外の出来事をフランクに話し合っています。

一見ただの雑談のようですが、Good&Newを実施するメリットは2つあります。

  1. 業務外のことを話すことでメンバー同士の距離が近くなる
  2. 1日をポジティブな思考から始めることによって会社全体の雰囲気を明るくする

「良いこと」の定義に決まったものはなく、人それぞれ違う話が出るため、退屈になることはありません。

また、人数が多い場合にはグループ分けをして行うのもよいでしょう。

本日の個人目標

所用時間:2分

朝会で話す内容の2つ目は「本日の個人目標」です。

O:のISチームでは、架電の業務を「コール数、コネクト数、会話成功数、アポイント成立数」といった項目からメンバーそれぞれが稼働時間から逆算して目標を宣言します。

その日の目標を明確に定めてそれに向かって1日努力できるように、宣言させるのは大事なことです。

業務が終わって夕会で振り返るときにも、朝会で立てた目標と実績を照らし合わせながら課題を見つけ出すことができます。

例えばO:では、コール数の実績が目標より低かった場合、何に時間を取られてコールが出来なかったのか、そもそも個人の時間単価に合った正確な目標であったのかを明らかにして、次回アクションを決めることで解決を図り、共有することでチームとしての生産性をあげています。

以上のように、その日の目標を明確にすることは業務生産性をあげることに繋がります。

進捗、目標の共有

所用時間3分

朝会で話す内容の3つ目は「本日の個人目標」です。

O:のISチームでは、営業マネージャーが、今月のチームの総アポイント目標を提示し、現在の途中経過を共有します。

そのペースが遅れているのか、順調なのかを説明し、本日の稼働ではどの程度の数値を求めているのかを説明します。

このように、マネージャーや部門ごとのリーダーがチームの進捗と最終ゴールをメンバーに共有しましょう。

メンバー自身が自分のしている業務の現状や、ゴールがどこにあるのかを理解できれば、その目標に向けた正確な工数設定をできるようになります。

定性的であるより、定量的な目標であればメンバーは工数の設定、修正をしやすくなるでしょう。

業務の課題

所用時間:5分~7分

朝会で話す内容の4つ目は「課題の解消」です。

メンバーに遂行中の業務の課題を共有してもらいましょう。

O:のISチームでは、マネージャーが日報や以前のミーティングの情報からメンバーが課題と感じていることを抽出し、チームに共有して解決を図る事もあります。

業務上わからないことがあれば直ぐに教えてあげましょう。

1回教えたことでも無理やり思い出させたり、怒ることに時間を費やすより直ぐに教えてあげたほうが時間効率が上がるでしょう。

ただ、コーチングをすることで、自分で考える癖をつけることも時には大事です。

例えばO:のISチームでは、ツールの使い方など、調べるしか手段がないものに関しては直ぐに教えます。

しかし、電話の時の話し方など調べるだけでは答えが導き出しづらく、応用が効くものに関してはマネージャーがヒントを出してその人に答えを出してもらうといった風に、ティーチングとコーチングを使い分けています。

良い朝会にするポイント・やり方

良い朝礼にするポイントについて、話す内容が理解できてもポイントが抑えられていなければ有意義な時間にはなりません。

  • 15分以内で終わらせる
  • 議事録をとる
  • メンバー全員に発言させる

本パートでは、株式会社O:のISチームが意識している朝会の3つのポイントについて解説します。

15分以内で終わらせる

朝会のポイント1つ目は、「15分以内で終わらせる」ことです。

「朝会の内容」のパートで説明した項目の全ての所用時間を足しても15分以内になるはずです。

このように、弊社では朝会を15分以内に終えるように意識しています。

なぜなら、時間が長い朝会にはデメリットが2つあるからです。

  1. 話が冗長になっている証拠であり、何が重要事項かがわからなくなる
  2. 業務の工数設定(目標)に影響が出る 

したがって15分以内には終わるようにしましょう。

議事録をとる

朝会のポイント2つ目は、「議事録をとる」ことです。

O:のISチームでは、必ず議事録をオンライン情報アプリ上に残し、蓄積させていきます。

チームとして生産性を上げるためにはナレッジをためることが重要です。

業務の成功・失敗要因を特定した後、朝会の短い時間で聞いただけではその知識は蓄積はされないでしょう。

したがって、議事録を残しておくことでメンバーが振り返られる状況にすることが最適だと言えます。

メンバー全員に発言させる

朝会のポイント3つ目は、「メンバー全員に発言させる」ことです。

O:のISチームで意識していることは、あくまで「メンバーが朝会を運営する」ということです。

そして、マネージャーは必要情報の共有に徹しています。

「メンバーが朝会を運営する」ことは、メンバーに自主性をもって活動する目的のほかに、メンバーのコミュニケーションを活性化させる目的があります。

形骸化してしまう朝会でアリがちなのが、役職者が一方的に話して終わってしまう朝会です。

コミュニケーションをせず、メンバー個々人の課題が無視される状況は、メンバーのコミットメントの向上を阻害します。

したがって、あくまで朝会はコミュニケーションの場にすることが大事であるため、メンバー全員に発言機会を与えましょう。

まとめ

朝会は目的や話す内容等を意識して行えば有意義な場になります。

形骸化してしまう朝会の例は、
・マネージャーが一方的に話す
・進捗のみを話す
というパターンがほとんどです。

あくまでも朝会はコミュニケーションの場だということを強く意識したうえで、本記事を参考にしていただけると幸いです。