新卒の新入社員は企業の未来を担う重要な人材です。その一方で、新卒の新入社員が早期退職をしてしまうと、特に他の年齢層に比べて、企業に様々な悪影響を与えてしまいます。そのため、会社の経営層や人事部は新入社員の退職を下げる対策を講じなくてはなりません。
しかし、新入社員の退職理由は多岐にわたるため、その対策を講じるのは非常に難しいです。そのため、本記事では新卒社員が辞めてしまうことで生じる影響や新卒が辞めてしまう理由について説明し、新卒が辞めない企業づくりについて紹介します。
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目次
離職率とは?
離職率とは、「一定期間に組織を離職した労働者の割合」のことを指します。つまり、ある時点で所属していた従業員数のうち、どれだけの割合の人が離職したのかを表す数値です。計算する際に設定する一定期間によって離職率は前後しますが、新卒の離職率を考える際には一般的に、3年が目安とされています。また、離職率が高いと、一定期間内で辞めた人が多く、逆に離職率が低いと一定期間内で辞めた人が少ないことを指します。
令和2年度の新入社員の離職率は約3割!
厚生労働省は毎年、新卒社員の離職率のデータを公表しています。令和4年版(平成31年卒業者が対象)のデータによれば、3年以内の新入社員の離職率は約3割であることが報告されています。加えて、退職する新入社員の10%が最初の1年目で退職しています。
出典)厚生労働省(2023年10月)『「新規学卒者の離職状況』
そして、この傾向は直近の数年ではなく、昭和62年からこの傾向が続いています。そのため、数十年の間、日本企業の新入社員は毎年30%程度離職していると考えることができます。
離職率は事業所規模によって変わる
離職率は事業所規模によって変動することが知られ、事業所規模が増加するにつれて、離職率が減少する傾向があります。この傾向も厚生労働省が公表するデータから読み取ることができます。
出典)厚生労働省(2023年10月)『「新規学卒者の離職状況』(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000137940.html)
離職率は業種によって大きく変わる
学歴や、事業所規模によって離職率が変動することが分かりましたが、離職率は産業(業界)によっても大きく変動します。
出典)厚生労働省(2023年10月)『新規学卒者の離職状況』
業界ごとに離職率にバラつきが生まれるのは、業界ごとで働き方や給与水準が変わることからある程度は仕方ないでしょう。その他を除き、特に離職率が高い5業種は「宿泊業・飲食サービス業」、「生活関連サービス業、娯楽業」、「教育業・学生支援業」、「小売業」、「医療・福祉」です。これらの業種はBtoCと呼ばれるような企業がモノやサービスを直接個人(一般消費者)に提供するビジネスモデルです。個人にサービスを提供する都合上、休日・祝日や深夜勤務なども働かなくてはいけなくなり、「週休2日・9時5時勤務」のような働き方が難しくなってしまいます。そのため、ビジネスモデルの都合上、離職率が高くなりやすくなってしまっていると考えることができます。
しかし、ここで注意しなくていけないことは、これらの5業界はあくまでも離職率が高くなりやすい要因をビジネスモデル上で抱えているだけであるということです。5業界の企業だから必ず、離職率が高いというわけではありません。離職率が高い業界でも、離職率の水準が低い企業は存在します。その逆に、離職率が低い業界でも、離職率が高い企業は当然存在します。
したがって、離職率を改善したい場合は、離職率が高い要員がその企業特有の問題なのか、ビジネスモデル(産業構造)上の問題なのかを判断する必要があるということです。
飲食店勤務の方が祝日に出勤することになった状況を例に挙げて考えてみましょう。祝日は飲食店にとって書き入れ時です。そのため、人手が足りなく(出勤の必要性が高い)、利益を出すために祝日も出勤することになるのは、産業(業界)の構造の原因です。したがって、ビジネスモデルの都合上、完全に祝日出勤を無くすことは難しいでしょう。しかし、離職率を下げる施策を講じることは可能で、祝日出勤の負担を減らすことが改善策として考えられます。具体的な改善策としては、人手を増やす、社員数を増やして祝日出勤数を減らすことや平日に代休を取れるようにするなどが考えられます。
一方で、飲食店の人手が足りている(出勤の必要性が低い)のに、上司に言われて無理やり出勤することになった場合は、その企業特有の問題として考えることができます。したがって、離職率を下げる施策としては、コンプライアンスを社内に徹底させるなどの働き方や従業員の意識を変える施策を講じる必要があります。
新卒が辞めてしまうことで企業に与える影響
新卒社員が辞めてしまうことは、企業に様々な悪影響を与えます。本項では、新卒が辞めてしまうことで生じる影響を3つ紹介します。
- 従業員エンゲージメントが低下する
- 技術や文化の継承が円滑に行えなくなる
- 新卒採用の経済的損失を受ける
従業員エンゲージメントが低下する
新卒社員が辞めてしまうことで生じる影響の1つ目は、「従業員エンゲージメントが低下する」です。新卒が退職してしまうことで、企業に残っている従業員のエンゲージメントが低下してしまうことがあります。
新卒社員がネガティブな理由で退職してしまうことにより、残った社員は自分のまだ知らない会社の悪い部分があるのかと感じてしまい、不安になってしまいます。この不安が蓄積してしまうと、会社における心理的安全性が低下し、最終的には社員全体のエンゲージメントが低下してしまうことになります。その結果、全体における離職率の向上や生産性の低下を生んでしまいます。
技術や文化の継承が円滑に行えなくなる
新卒社員が辞めてしまうことで生じる影響の2つ目は、「技術や文化の継承が円滑に行なえなくなる」です。新卒社員の退職は技術や文化の衰退に繋がります。
新卒社員は企業の未来を担う人材で、企業の技術や文化の継承を行うことが重要になってきます。しかし、新卒社員が辞めてしまうと、在籍している社員がのちに退職する際の引継ぎ相手の母数が少なくなってしまいます。これにより、社員一人に対する負担が大きくなる、あるいは知識や技術が体系化されずに消失され、技術や文化の衰退に繋がってしまうでしょう。このような社員一人の負担の増大や知識・技術の消失による生産性の低下が起こってしまうと、企業にとって大きな損失に繋がります。このような状況を防ぐためにも、新入社員の定着は重要です。
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新卒採用の経済的的損失を受ける
新卒社員が辞めてしまうことで生じる影響の3つ目は、「新卒採用の経済的損失を受ける」です。新卒採用には、非常に高いコストがかかります。そのため、新卒社員が早期退職をしてしまうと、新卒採用にかけたコストが無駄になってしまいます。
新卒を採用するために企業は様々なものに費用や時間をかけます。例を挙げると、求人広告費、面接官や人事部の人件費などが挙げられます。また、採用コストだけではなく、新卒社員が早期離職をしてしまうと、育成コストも無駄になってしまいます。また、新卒社員が抜けた穴を中途採用で補ったり、残されている従業員の仕事量が増えるなどと副次的に様々なコストが発生します。そのため、新卒社員が辞めてしまうことで受ける経済的損失は予測以上に大きくなってしまいがちです。
では、具体的に新卒社員が早期退職をしてしまうことで受ける経済的損失はいくらなのでしょうか?経済的損失を実際に計算してみましょう。
まずは新卒社員の採用コストについてです。就職みらい研究所の「就職白書2020」によると、新卒採用では93.6万円、中途採用では103.3万円が1人あたりの平均コストとして報告されています。この数値は2020年卒のものですが、採用コストは年々増加傾向にあるため、現在の採用コストはよりかかることが考えられます。
次に、新卒社員の育成コストについてです。教育のコストは、産労総合研究所の「2019年度大学・大学院卒新入社員教育の実態調査」によれば、新入社員1人当たりの教育費用の平均額は、入社前教育で53,548円、導入教育で209,736円と報告されています。そのため、新卒社員の育成コストは、合計すれば約26万円程度になることが分かります。
そのため、新卒社員が退職することによって、1人あたり約120万円が無駄になってしまうことが分かります。
93.6万円+26万円=120万円
しかし、これはあくまで、採用コストと育成コストを足しただけです。実際は、人事の人件費や新入社員の給与などとより多くのコストが無駄になると考えられます。また、新入社員が辞めずに将来的にその企業で創出する価値まで計算に入れ始めると、新卒社員が辞めてしまうことで受ける経済的損失は120万円の何倍にも大きくなるでしょう。そのため、新入社員が辞めてしまうことで失う120万円は最低ラインの経済的損失と考えるべきでしょう。
新卒が辞めやすい企業の特徴
新卒社員が辞めてしまうことで企業に様々な悪影響を及ぼすことが分かりました。
では、新卒社員が辞めてしまう企業にはどのような特徴があるのでしょうか。
本項では、新卒社員が辞めてしまう企業の特徴について3つ紹介します。
- 新卒採用時に相互コミュニケーションが不足している
- 職場環境に不満を感じやすい環境にある
- 毎年多くの社員が退職する
新卒採用時に相互コミュニケーションが不足している
新卒社員が辞めてしまう企業の特徴の1つ目は、「新卒採用時に相互コミュニケーションが不足している」です。採用時に相互コミュニケーションが欠けていると新卒社員は退職しやすくなってしまいます。相互コミュニケーションが欠けているほど、新卒社員が働いた際にギャップを感じやすくなってしまいます。その結果、理想と現状のギャップによって新卒社員が退職することに繋がります。
職場環境に不満を感じやすい環境にある
新卒社員が辞めてしまう企業の特徴の2つ目は、「職場環境に不満を感じやすい環境にある」です。現在の人材の流動性が上がっています。特に第二新卒という言葉があるように、年次が低いほど転職活動は上手く行きやすくなります。そのため、職場環境に不満を感じやすい環境だと、新卒社員は辞めやすくなってしまいます。
毎年多くの社員が退職する
新卒社員が辞めてしまう企業の特徴の3つ目は、「毎年多くの社員が退職する」です。毎年多くの社員が退職してしまうと、新卒社員の不安感を煽ることに繋がってしまうでしょう。なぜなら、新卒社員が自分の職場にいて本当によいのかと思ってしまうからです。そのため、毎年多くの社員が退職している環境だと、新卒社員は辞めやすくなってしまいます。
新卒が辞めてしまう理由
前項で、新卒社員が辞めてしまう企業の特徴について紹介しました。これらの特徴がなぜ新卒社員が辞めてしまうことに繋がってしまうのでしょうか。
本項では、新卒社員が辞めてしまう理由について4つ紹介します。
- 人間関係にストレスを感じる
- 労働環境・職場環境に不満を抱えている
- 将来(キャリア)に不安を感じる
- 理想と現実のギャップを感じる
人間関係にストレスを感じる
新卒社員が辞めてしまう理由の1つ目は、「人間関係にストレスを感じる」です。近年、働きやすい環境構築に向けた動きが多くみられる中で、特に注目されている離職原因です。
新卒社員が人間関係にストレスを感じる原因は2つあります。
1つ目は、同期や上司と上手くコミュニケーションが取れないことによるストレスです。新卒社員の中には、上司や部下と上手くコミュニケーションができず、人間関係にストレスを感じてしまうことが原因です。これは新卒社員が職場に馴染めていないことが考えられるので、上司は新卒社員に積極的に話しかけることや職場内の風通しを良くする等の対策を講じましょう。
2つ目は、厳しい上司や先輩から受ける心理的苦痛によるストレスです。新卒社員は、初めは仕事ができないものです。そのため、厳しい上司や先輩からの指導を受け、ストレスを感じてしまうことが考えられます。行き過ぎた指導は、ハラスメント問題につながるので気を付けましょう。
これらのストレスを受け続けた結果、ストレスが原因で仕事そのものが辛くなってしまい、新卒社員が退職してしまうことが考えられます。
労働環境・職場環境に不満を抱えている
新卒社員が辞めてしまう理由の2つ目は、「労働環境・職場環境に不満を抱えている」です。労働環境・職場環境への不満は離職原因として非常に多いです。
新卒社員が抱える不満としては、残業時間が多く余暇時間が取れないことや、労働に見合った給与でない点、職場環境が合わないなどが挙げられます。新卒社員のうちは給与などが少なく、労働環境・職場環境に不満を感じやすいです。また、社会人になりたての時は、税金や保険料の仕組みが分かっておらず、余計に給与が低いと感じてしまいます。このような労働環境・職場環境への不満が溜まってしまうと、新卒社員の転職や退職のきっかけになってしまうでしょう。
将来(キャリア)に不安を感じる
新卒社員が辞めてしまう理由の3つ目は、「将来(キャリア)に不安を感じる」です。会社の方向性や体制の将来性、自分のキャリアなど、自分の関わる未来への疑問が新卒社員の退職の理由になってしまうことがあります。
新卒社員は自分自身の未来に明るいイメージを持っていることが多いです。そのため、上司の昇進スピードやスキルが見につかないなどの現状からイメージできる未来に危機感や不安を感じてしまうことにより、キャリアに不安を感じてしまうでしょう。これらの未来へのギャップを感じた結果、新卒社員が退職してしまうことが考えられます。
理想と現実のギャップを感じる
新卒社員が辞めてしまう理由の4つ目は、「理想と現実のギャップを感じる」です。新卒社員は就業経験が無く、学生気分から抜け出すことができないことはよくあります。そのため、採用時に働き方や給与などの学生が想像していた社会人像と実際の社会人像にギャップを感じてしまうことがあります。このギャップが大きければ大きいほど、新卒社員が辞めてしまう原因になってしまいます。
プログラマーをはじめIT業界で新卒が離職する理由については下記記事も併せてご覧ください。
【必見】新卒プログラマーが「辛い」と感じてしまう理由|DAINOTE(株式会社インディバース)
新卒の離職を未然に防ぐために必要なこと
新卒社員が辞めてしまう原因は多岐に渡ることが分かりました。では新卒社員が辞めてしまうためにはどうしたらよいでしょうか。
本項では、新卒の離職を未然に防ぐために必要なことを5つ紹介します。
- 採用時のミスマッチを防ぐ
- 社内コミュニケーションを活性化させる
- キャリア形成を支援する
- 労働条件や環境を改善する
- 上司のコミュニケーションスキルを向上させる
採用時のミスマッチを防ぐ
新卒の離職を未然に防ぐために必要なことの1つ目は、「採用時のミスマッチを防ぐ」ことです。採用時に理想と現実のギャップを少なくすることで、採用時のミスマッチを防ぎ、新卒社員の退職を防ぐことができます。
採用時のミスマッチを防ぐためには、新卒社員が考えている労働と実際に働くということには違いがあるということを知ってもらう必要があります。そのため、会社説明会の場や面接などの機会で新卒社員と相互コミュニケーションを取りましょう。相互コミュニケーションでは良い面だけではなくて、悪い面も伝えることが重要です。
具体的施策は以下の通りです
- 内定承諾前に人事と話す機会を設ける
- 面接時に逆質問の時間を長めに取る
社内コミュニケーションを活性化させる
新卒の離職を未然に防ぐために必要なことの2つ目は、「社内コミュニケーションを活性化させる」です。社内でコミュニケーションが活発に行われ、良好な人間関係が構築できていることで新卒社員が退職するのを防ぐことができます。
社内コミュニケーションが活発化することで新卒社員の退職率と密接な関係があります。例えば、新卒社員は社会人になったばかりで、仕事に慣れていないことが多く、仕事に関して悩みや不安を抱え込みやすいでしょう。この不安や悩みが解決することがないと、新卒社員は次第に働くことがストレスになり、辞めるきっかけになってしまいます。そのため、社内コミュニケーションを活性化し、上司や先輩社員が悩みや不安を解決することで、新卒社員の退職を未然に防ぐことができます。そのため、新卒社員の離職率を低めるためには、社内コミュニケーションを活性化させることが重要です。
具体的施策は以下の通りです
- 1on1を定期的に実施
- 情報共有を気軽にできるツールの導入
- 社内イベントを開催する
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キャリア形成を支援する
新卒の離職を未然に防ぐために必要なことの3つ目は、「キャリア形成を支援する」です。新入社員が長期的にはどのような目的・目標意識をもって業務に取り組んでいるのかを上司との間で共有することで、それに応じたサポートを行うことができます。キャリア支援を積極的に行うことで、新卒社員のモチベーションが向上し、新卒社員の退職率を下げることができます。
キャリア支援を行うと、新入社員にとっても自分の目的・目標を言語化することが可能です。そのため、自分が会社で何をやりたいのかが定かになり、モチベーションが向上することにつながります。相談機会においては、1on1ミーティングのような形式で新入社員が主体的に話せる場とし、上司は傾聴することが重要です。この環境を作ることにより、新入社員が上司の顔色をうかがうことなくキャリアプランを語ることができます。
具体的施策は以下の通りです。
- 1on1を定期的に実施
- キャリア面談を開催する
労働条件や環境を改善する
新卒の離職を未然に防ぐために必要なことの4つ目は、「労働条件や環境を改善する」です。労働条件や環境を改善することで、新卒社員の不安感を無くすことができ、新卒社員が退職するのを防ぐことができます。
新卒社員の離職を防ぐために、福利厚生を充実させることが効果的です。福利厚生とは、企業が従業員に提供するサービスのことであり、従業員の生活や健康などの向上を包括的に行う施策を指します。新卒社員は最初給与が少なく、満足な生活がしにくいです。しかし、福利厚生がしっかりとしていると、新卒社員も生活に満足でき、安心して働くことができます。その結果、新卒社員の従業員満足度の向上や生産性の向上、従業員エンゲージメントやモチベーションの向上などに寄与するため、効果的と言えます。
労働条件の問題の1つに、長時間労働が考えられます。現在長時間労働が常態化している場合は早急に対策・改善が必要です。業務効率化の見直しや勤怠管理システムの導入などを検討し、労働時間の改善を試みましょう。また、労働条件の改善は、精神的な条件の改善も重要です。精神的な労働条件の改善としては、ハラスメント対策や定期的な従業員アンケートを行うなどが挙げられます。
具体的施策は以下の通りです。
- 社内イベントを開催する住宅手当
- 雇用保険や健康保健
- 社員食堂
- レジャー施設などの利用補助
- 資格取得支援
上司のコミュニケーションスキルを向上させる
新卒の離職を未然に防ぐために必要なことの5つ目は、「管理職・マネージャーのコミュニケーションスキルを向上させる」です。新卒社員に対して、やる気を促進させるようなマネジメントを実施することにより、部下の従業員エンゲージメントが向上します。その結果、新卒社員が辞めにくくなるでしょう。
出典)エン・ジャパン株式会社(2018)『「仕事のやりがいと楽しみ方」調査』
エン・ジャパン株式会社が2018年に実施した調査によると、従業員が仕事に対してやりがいを感じることは「お礼や感謝の言葉をもらうこと」(62%)が1番で、次いで「仕事の成果を認められること」(56%)、「目標を達成すること」(50%)となっています。
他にも「尊敬できる人と一緒に仕事をすること」など上司に関わる項目もやりがいに影響していることがわかります。
そのため、上司と部下の1on1や面談の機会で、普段の仕事ぶりに対してポジティブなフィードバックを行ったり、仕事の成果を認めたり、目標を達成するための支援をしたりするマネジメントを行うことによって、従業員エンゲージメントは向上するでしょう。その結果、新卒社員が辞めにくくなるでしょう。
具体的な施策には以下のようなことが考えられます。
- 管理職・マネージャーにマネジメント力向上の研修を受講させる
- 上司と部下の1on1等の定期的な面談の機会を設ける
企業で実践できる新卒が辞めにくくする施策例
前項まで、新卒社員の退職を未然に防ぐ方法と具体的な施策例について解説しました。
本項では、企業で実践できる新卒が辞めにくくする施策例のうち、特にオススメな2つの施策例を紹介します。
1on1ミーティングを導入する
企業で実践できる新卒が辞めにくくする施策例のオススメの1つ目は、「1on1ミーティングを実施する」です。1on1ミーティングを行うことで、新卒社員の一人一人の悩みやキャリア希望に寄り添い、深く新卒社員が社員の離職を予防することができます。
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このように、優秀な上司やロールモデルとなりそうな管理職と接する機会を設けると、新卒社員もその会社での自分のキャリアやそこで働くメリットを感じやすく、会社への定着につながります。
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評価制度を見直す
企業で実践できる新卒が辞めにくくする施策例のオススメの2つ目は、「評価制度を見直す」です。評価制度を見直すことは、評価への納得感を高め、新卒社員の会社への定着を促進することができます。
会社が評価制度をブラッシュアップし、公平かつ納得感のある評価(例えば人事評価方法や給与のはじき出し方に透明性がある)を行うことは、新卒社員側の仕事へのやりがい・モチベーションにつながります。例えば、新卒社員に現状の評価制度への不満などがないかアンケートを行って定期的に改善を行ったり、360度フィードバックを導入するなど行うと良いでしょう。
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まとめ
本記事では、新卒社員の退職の原因や防ぐ方法を説明しました。特に新卒社員の退職を未然に防ぐ方法を5つ紹介しました。新卒社員の退職を防ぐことができれば、企業には多くのメリットがあり、企業の持続的な成長を遂げることができます。ここまでお読みいただきありがとうございました。
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