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OKRの目標設定は、Objectiveで目指す状態を決め、KRで達成を測る成果条件を置く手順です。方向性と測定条件を分け、部門から個人へ展開し、定例レビューと1on1で支援へつなげると運用しやすくなります。
OKRは、ObjectiveとKey Resultsを分けて設定する目標管理の考え方です。言葉は知られていても、実際に作る段階で抽象的な目標や行動予定だけになりやすい点があります。
人事担当者が現場へ展開するには、良いOKRの型だけでなく、悪い例の直し方、部門から個人への接続、評価制度との関係まで説明できる必要があります。
この記事では、OKRの目標設定方法、Objectiveの作り方、KRの作り方、良い例と悪い例、設定後の運用ポイントを順に整理します。
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OKRの目標設定で最初に押さえる基本
OKRの目標設定では、Objectiveで目指す状態を決め、Key Resultsで達成を測る条件を置きます。役割を混ぜないことが出発点です。
ObjectiveとKRの役割を切り分ける
OKRの目標設定方法では、ObjectiveとKRの役割を分けます。Objectiveは到達したい状態を示し、KRはその状態へ近づいたかを測る成果条件です。最初に確認します。
Objectiveに数値を詰め込みすぎると、チームが何を変えたいのか分かりにくくなります。KRに抽象語を置くと判断が割れるため、先にObjectiveを一文で置き、その後に測定できるKRを選びます。
Google re:WorkのOKRガイドでも、目標と主要な結果を分けて扱います。Google re:WorkのOKR導入ガイドを参考に、目標文と測定条件を分けます。
参考:Google re:Work: Set goals with OKRs|Google re:Work
方向性と測定条件を分けて設計する
良いOKRは、Objectiveを読めばチームが変えたい状態が分かり、KRを読めば進捗の測り方が分かります。どちらか一方だけでは運用できません。
たとえば、顧客体験を改善するというObjectiveに対し、問い合わせ初回回答時間や継続利用率などをKRに置くと、行動と成果を結びやすくなります。
KRは、達成したかどうかを後から説明できる条件にします。担当者の努力量だけではなく、顧客、業務、成果物の変化で確認します。
運用へ落とし込む際は、判断条件、関係者、確認データをそろえます。対象範囲と例外条件を先に決めると、担当者ごとの判断差を抑えられます。
達成率を人事評価に直結させない
OKRは挑戦的な目標管理として使われることが多いため、達成率だけを人事評価へ直結させると保守的な目標が増えます。設計時に評価との距離を決めます。
評価制度と接続する場合は、OKR達成率、取り組み過程、学習、支援行動を分けて扱います。未達でも行動改善が進んだかを確認します。
人事は、OKRを評価に使う範囲を先に説明します。給与や等級判断と混同されると、現場は挑戦よりも無難な目標を選びやすくなるため、評価対象、確認データ、例外条件を事前にそろえます。
Objectiveを作る手順
Objectiveは、組織が変えたい状態を一文で表し、部門や個人の行動へ展開できる形にします。抽象語だけでは運用できません。
組織が変えたい状態を一文で示す
Objectiveは、組織が変えたい状態を一文で表します。売上を上げる、品質を高めるだけではなく、誰にどのような価値を届けるかまで含めます。
人事が全社OKRを設計する場合は、経営方針をそのまま貼るのではなく、現場が自分の業務へ翻訳できる文に直します。部門長とも表現を確認します。
Objectiveの候補を作ったら、メンバーが次の行動を想像できるかを確認します。行動対象が見えなければ、KRを作っても形だけになります。
抽象的なスローガンを行動対象に直す
抽象的なスローガンは、OKRではそのまま使いにくい表現です。最高の組織を作る、顧客満足を高めるなどは、変える対象を具体化します。
行動対象へ直すには、顧客、業務プロセス、チーム状態、提供価値のどれを変えるのかを選びます。対象が決まるとKR候補も絞れます。
Objectiveは長く説明しすぎないことも重要です。短くても、現場が迷わず行動対象を共有できる文にします。
部門と個人のObjectiveをつなげる
部門OKRと個人Objectiveは、上位目標を細かく分解するだけでは接続しません。部門が達成したい状態に対し、個人がどの貢献を担うかを決めます。
個人目標へ落とすときは、職種や役割ごとに貢献の仕方を変えます。同じKRを全員に配ると、役割に合わない目標が生まれます。
目標管理全体の運用設計は、目標管理を運用に乗せる考え方でも確認できます。OKRと日常業務のつながりを先に整理します。
KRを作る手順
KRは、Objectiveの達成を測る成果条件です。測れる指標に置き換え、先行指標と遅行指標を整理し、レビューできる数へ絞ります。
成果を測定できる指標に置き換える
KRは、成果を測れる指標へ置き換えて作ります。行動予定ではなく、Objectiveへ近づいたことを確認できる状態、件数、率、期限、品質条件を置きます。必ず測ります。
営業部門なら商談化率や受注見込みの改善、人事なら評価面談の完了率や目標設定レビューの品質など、職種の成果に合わせます。職種ごとに確認します。
測定できないKRは、週次レビューで感想になりやすくなります。数値が置けない場合でも、完了条件や判断者を明確にします。
先行指標と遅行指標を混ぜすぎない
KRには、先行指標と遅行指標があります。先行指標は途中で動かせる行動や状態、遅行指標は結果として表れる成果です。
遅行指標だけにすると、期末まで打ち手を変えにくくなります。先行指標だけにすると、行動量を増やしても成果につながったかを説明しにくくなります。
KRを作るときは、途中で見直せる指標と最終成果を分けます。両方を入れる場合も、レビューで何を変えるかまで決めます。
KRの数を絞りレビューしやすくする
KRは多すぎるとレビューできません。人事が運用する場合は、部門ごとに重要なKRを絞り、定例で確認できる量にします。OKR管理ツールの比較軸も確認します。
KRが増える理由は、関係者の期待をすべて入れようとすることです。Objectiveに直結しない指標は、参考指標として分けます。
レビューしやすい数に絞ると、進捗確認の質が上がります。未達の理由、次の支援、目標の修正要否を話しやすくなります。
OKR目標設定の良い例と悪い例
良いOKRは、ObjectiveとKRが対応し、現場の行動へ落とせます。悪いOKRは、行動予定や抽象語だけで終わります。
良い例は状態と成果指標が対応している
良い例では、Objectiveが変えたい状態を示し、KRがその状態を測る指標になっています。読む人が、何を達成すれば前進か判断できます。
たとえば、オンボーディング体験を改善するObjectiveなら、初回設定完了、問い合わせ削減、初月継続などのKRを置けます。体験の変化で確認します。
職種別のOKR例は、OKRの具体例を部門別に確認する方法でも整理しています。例を使うときは、自社の役割と業務範囲に合わせて修正します。
悪い例は行動予定だけで終わっている
悪い例は、KRが行動予定だけで終わっています。研修を実施する、会議を増やす、資料を作るだけでは、Objectiveに近づいたかを判断できません。
行動予定をKRにする場合は、成果条件を足します。実施した事実だけでなく、参加者の理解、運用開始、業務改善への反映まで確認します。
悪いOKRを直すときは、行動を消すのではなく、行動の結果として何が変わるべきかを問い直します。成果条件へ変換します。
職種に合わせてKRの置き方を変える
KRの置き方は職種で変わります。営業、開発、人事、カスタマーサクセスでは、成果が出るまでの流れと確認できるデータが違うためです。
共通テンプレートだけで作ると、職種ごとの貢献が見えにくくなります。部門のObjectiveに対して、各職種が動かせる指標を選びます。
人事は、各部門のKRを統一しすぎないようにします。比較しやすさよりも、役割に合った成果条件を優先します。
設定後の運用で崩れやすいポイント
OKRは設定して終わりではありません。レビュー頻度、1on1での支援、評価制度との関係を決めておかないと運用が崩れます。
週次や月次でKRを見直す
KRは、週次や月次で見直します。進捗率だけでなく、遅れている理由、前提の変化、次に必要な支援を確認します。
見直しの場がないと、OKRは期末の振り返り資料になります。途中で修正できない目標管理は、現場の行動改善につながりにくくなります。
レビューでは、達成率を責めるよりも、Objectiveに近づくための打ち手を決めます。必要ならKRの解釈や優先順位も見直します。
1on1で支援事項につなげる
OKRの進捗は、1on1で支援事項へつなげます。目標の遅れを確認するだけでなく、障害、意思決定、学習、協力依頼を扱います。
1on1で目標を扱う進め方は、1on1で目標設定を扱う進め方でも確認できます。KRの数字だけでなく、次の行動を決めます。
1on1では、上司が解決策を押し付けるのではなく、本人がObjectiveへ近づくために必要な条件を一緒に整理します。
評価制度との関係を先に説明する
OKRと評価制度の関係は、運用前に説明します。評価への反映範囲が曖昧だと、現場は達成しやすい目標を置きやすくなります。
挑戦的なOKRを促すなら、達成率だけで評価しない設計を明示します。過程、学習、貢献、支援行動も見ることを伝えます。
人事は、OKRレビューと評価面談の役割を分けます。日常のレビューは行動改善、評価面談は期間全体の成果と成長を扱います。
よくある質問
ObjectiveとKRはどう違いますか?
Objectiveは目指す状態を示す目標文で、KRは達成を測る成果条件です。Objectiveに方向性、KRに測定条件を置くと、現場が進捗を判断しやすくなります。
OKRのKRはいくつ設定すればよいですか?
KRはレビューできる数へ絞ります。多すぎると進捗確認が形だけになるため、Objectiveに直結する指標を優先し、参考指標や業務タスクは別に管理して月次で見直します。
OKRは人事評価に使ってもよいですか?
使う場合は達成率だけで評価しない設計が必要です。挑戦度、行動改善、学習、支援行動を分けて見ないと、無難な目標が増えやすくなるため事前説明と評価項目の分離が欠かせません。
まとめ
OKRの目標設定では、Objectiveで目指す状態を示し、KRで達成を測る成果条件を置きます。両者を混ぜないことが基本です。
Objectiveは抽象的なスローガンではなく、現場が行動対象を想像できる文にします。KRは成果を確認できる指標へ置き換え、レビューできる数へ絞ります。
設定後は、週次や月次のレビュー、1on1での支援、評価制度との関係説明まで含めて運用します。作って終わりにしない設計が定着につながります。
目標管理の制度設計と現場運用を整理したい場合は、以下の資料で目標設定からレビューまでの考え方を確認できます。
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