チームワークを高めるチーム目標設定方法を具体例でわかりやすく解説!

チーム目標とは、チームが全体として達成すべきマイルストーン(中間目標)のことを指します。チーム目標を設定することで、ビジョンを効率的に実現できるだけでなく、チームとして成果を出す意識を高めることができます。

しかしながら、「チームワークを最大限発揮させるチーム目標設定」ができていない企業は意外と多いのではないでしょうか?

本記事では、チーム目標を設定する理由・メリット、目標達成に向けた手順、さらには目標を設定する際に意識・注意するべきことまで解説しています。本記事が少しでも自社のチーム目標設定に役立てば幸いです。

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チーム目標を設定する理由

ビジネスにおいて、なぜチーム目標を設定することが大切なのでしょうか?

チーム目標を設定する主な目的は、「チームメンバー全員の進むべき方向を明確にすること」です。もし、チームの方向性が不明確であった場合、以下のような懸念点が生じてしまいます。

  • メンバーが達成感を感じにくくなり、努力し続けるモチベーションが下がってしまう
  • メンバー間の協力・コミュニケーションが減り、チームの結束力が低下してしまう
  • 人手や時間の無駄使いが生じ、チームの生産性が低下してしまう
  • チームとして意思決定を行う場面で迷いが生じてしまう

以上のような経営・マネジメントの障壁となり得る懸念点を払拭するためには、チーム目標の設定が不可欠なのです。

チーム目標を立てるメリット

それでは、チーム目標を立てるメリットについて見ていきましょう。

チームワークが高まる

チーム目標を立てるメリット1つ目は、チームワークが高まることです。各メンバーの個人目標をチーム目標とすり合わせることで、「自分一人の成果がチームとしての成功につながる」という認識を持たせることができます。

その結果、メンバー同士がお互いにライバル意識を持つのではなく、「仲間と協力しながらチーム一丸となって成果をあげよう」という仲間意識を持つことができるでしょう。仲間意識が強いことで、何かトラブルが生じれば積極的に助け合い、継続的に結果を出せるようなチームワークを高めることができます。

チームでの共通理解が深まる

チーム目標を立てるメリット2つ目は、チームでの共通理解が深まることです。チームプロジェクトを円滑に進めるためには、メンバー全員が「チームが達成しようとしている目標(What)」と「なぜその目標を達成する必要があるのか(Why)」に対する共通理解を持つことが重要です。

この共通理解を持つことで、役割分担やタスクの優先順位付けなど、「誰が目標達成のために何をすべきか」が明確化されます。その結果、メンバーが相互に協力してプロジェクトを成功に導けるチーム体制が整うでしょう。

モチベーション向上

チーム目標を立てるメリット3つ目は、メンバーのモチベーションが向上することです。明確な目標があることで、「自身の努力がどのようにチーム目標達成に貢献しているか」を理解することができます。その結果、チームへの帰属意識が高まり、仕事へのモチベーション向上につながるでしょう。

さらに、チーム目標が設定されていると、各メンバーのパフォーマンスを客観的に評価しやすくなります。例えば、営業部門のチーム目標として、「月間営業売上1000万円」を掲げたとしましょう。チームメンバーは自身の成果をチーム目標と比較することができ、理想と現状のギャップを可視化することが可能となります。すると、自身の成果に対する人事評価への納得感が高まるでしょう。パフォーマンスが正当かつ公平に評価されていると感じることで、「さらに高いパフォーマンスを発揮したい」という意欲ややる気が高まるでしょう。

チーム単位でPDCAサイクルを回す思考力がつく

チーム目標を立てるメリット4つ目は、チーム単位でPDCAサイクルを回す思考力がつくことです。目標を達成するためには、Plan(計画)、Do(実行)、Check(測定・評価)、Action(対策・改善)のプロセスを繰り返すことが不可欠です。このPDCAサイクルは目標達成にとどまらず、人材マネジメントや業務改善、経営管理など、さまざまな場面で活用されています。

そのため、個人単位だけでなくチーム単位でPDCAサイクルを回す思考力がつくと、次期リーダー候補が現れやすくなります。「人材育成がうまくいっていない」「リーダー格の人材が出てこない」などの悩みを抱えている管理職は、チームメンバーのPDCAサイクルを回す思考力を養うという効果も期待できます。

チーム目標の設定方法

ここでは、チーム目標設定の基本である「SMARTの法則」を紹介します。

目標設定で使えるフレームワーク「SMARTの法則」

SMARTの法則とは、下記の5つの要素の頭文字を取った言葉です。

  • S:Specific(具体的・5W1Hが明確)
  • M:Measurable(数字で測定可能)
  • A:Achievable(達成可能)
  • R:Relevant(上位目標との関連性がある)
  • T:Time-bound(期限が明確)

これらの5要素は、現実的に達成できる目標を設定するためには不可欠だと考えられています。SMARTの法則を意識せずに目標を立ててしまうと、ゴールが不明瞭なチーム目標となってしまうため注意が必要です。

NG例とOK例

ここでは、営業部門におけるチーム目標設定を例にあげて、NG例とOK例をそれぞれ紹介していきます。

  • Specific(具体的・5W1Hが明確)
    • NG例:「日本中のお客様から受注を獲得する」
    • OK例:「千代田区の新規顧客から月間800万円の受注を獲得する」
  • Measurable(数字で定量的に測定可能)
    • NG例:「千代田区で新規開拓を行う」
    • OK例:「千代田区の新規顧客から月間800万円の受注を獲得する」
  • Achievable(達成可能)
    • NG例:「今月中に2000万円の受注を獲得する」
    • OK例:「現状の月間受注が500万円のため、来月中に600万円超えを目指す。毎月同じペースで受注を増やし続け、2年以内に1000万円の受注を獲得する。」
  • Relevant(上位目標との関連性がある)
    • NG例:「会社目標である『売上を1.4倍に向上させたい』を達成するために、既存顧客との信頼関係を構築する。」
    • OK例:「会社目標である『売上を1.4倍に向上させたい』を達成するために、新規顧客からの月間受注を200万円アップさせる。同時に、顧客訪問頻度を増やし、顧客との信頼関係を構築することで、既存顧客からの受注数量を維持する。」
  • Time-bound(期限が明確)
    • NG例:「来年までに受注を倍にする」
    • OK例:「来年度末までに、月間受注を現状の500万円から1000万円にアップさせる。」

チーム目標設定のステップ

ここでは、チーム目標設定の具体的なステップを説明します。

ステップ1:会社ビジョンの共有

チーム目標を設定するためには、まず最上位目標である会社ビジョンをメンバー全員と共有することが重要です。組織の核心的な価値観や方向性が共有されることで、チームメンバー全員を同じ方向に向かせることができるでしょう。これにより、今後チーム目標を設定していく上で重要な、「メンバー全員のチーム目標に対する納得感」を高められます。

ステップ2:チームビジョンの作成

会社ビジョンが明確になったら、チームビジョンを作成していきましょう。会社ビジョンがある上で、このチームでは「何を大事にするのか」「どんなチームでいたいのか」「何を目標にするのか」という、チームの将来像を決定していきます。このチームビジョンを作成する際の注意点として、リーダーが一方的に押し付けるのではなく、メンバー全員で話し合いながら決めることが大切です。社員の意見・考えを取り入れることで、チームの団結力・結束力がより一層高まります。

ステップ3:目標の設定

チームの将来像が明確になったら、チーム目標を設定していきましょう。チームビジョンから逆算して短期的な目標を立てていくことで、将来的に成し遂げたいビジョンまで一歩ずつ前進していくことができます。例えば、「お客様に笑顔になっていただけるようなサービスを提供する」をチームビジョンとして掲げたとしましょう。このビジョンを実現する過程で何を達成するべきかを考えてみると、「6ヶ月で売上2000万を上げると同時に、顧客満足度90%を目指す」といった目標が見えてくると思います。また、実際に目標を立てる際には、SMART原則(具体的、測定可能、達成可能、関連性、期限)を意識することがおすすめです。

ステップ4:タスクを洗い出す

チーム目標を達成するためには、目標設定で終わるのではなく、具体的なタスクを洗い出すことが重要です。タスクを洗い出すことで、チームの目標達成度を把握しやすくなり、「目標達成までに何をしなければいけないのか」が明確になります。

タスクの洗い出しの手順は以下の通りです。
1. チームで話し合いながら、目標達成に必要な全てのタスクを洗い出す
書き出すほどではないと思ってしまうような「小さなタスク」から、達成するのは難しそうと思われる「大きなタスク」、関係ないかも?と感じる「関連性が微妙なタスク」まで、思いつくままに徹底的にリストアップしましょう。

2. 洗い出したタスクを細分化する
タスクが大きすぎると、「何から手をつければいいか」で迷ってしまいます。一方、タスクが小さすぎると、タスクの量が膨大になってしまいます。タスクをどの程度分解するかのルールを事前に設け、タスクの粒度を一定にすることを意識しましょう。

3. 各タスクの優先順位を決定する
目標達成に必要なタスクを緊急性・重要性に基づいて順位付けしていきましょう。具体的には、「そのタスクを実行しないことで、目標達成にどの程度の影響を与えるか」に焦点を当てながら、タスクに優先順位をつけていくことをおすすめします。

4. 所要時間の見積もり
あまりにもタイトなスケジュールを組んでしまうと、常に期限に追われ、その焦りからミスやトラブルが頻発してしまいます。ある程度余裕を持った所要時間の見積もりを心がけましょう。

ステップ5:担当者を設定する

続いて、チームメンバーに役割と責任を割り当てましょう。役割分担を決める際のポイントとして、各メンバーの強み・弱みやキャリアプランを把握した上で担当者決めを行うことが重要です。各メンバーの強みを活かせるような業務を割り当てて上げることで、仕事のストレスが軽減され、パフォーマンス向上が見込めるでしょう。

また、メンバーのキャリアプランに有益な経験・知識が得られる業務を担当させることで、仕事へのモチベーション向上につながります。このように、各メンバーに「自分の強みを活かせる仕事」「自分のキャリアプランに合った仕事」を任せることで、困難やトラブルに直面した際に、諦めずに乗り越えようと努力することができるでしょう。

ステップ6:目標達成のための具体的なプランの策定

最後に、目標達成のための具体的なプランを策定します。以下の手順に沿って計画してみましょう。

1. 状況確認
現在の状態や課題を分析し、目標達成に向けて何を改善する必要があるのかを可視化しましょう。

2. リソースの特定
利用可能なリソースの中から、各ステップに必要なリソース(人材、時間、予算、ツール)を確保しましょう。

3. アクションプランの作成
目標達成に向けた具体的なアクションステップをリスト化しましょう。具体的には、チームの誰が、何の責任を持ち、何をいつまでに完了させるかを明確にします。また、チーム内でコミュニケーションや協働を活発化させる手段についても策定しておきましょう。

4. 実行
アクションプランに基づいて計画を実行してみましょう。

5. モニタリングとフィードバック
チームの進捗状況を定期的にチェックしましょう。目標達成度を評価し、成功要因や課題を分析していきます。ここで必要があれば、プランに修正・改善を加えていき、目標達成に近づけていくことが重要です。

チーム目標設定における注意点

続いて、チームの目標設定における注意点を紹介します。

メンバーの個人目標とチーム目標の方向性をすり合わせる

チーム目標設定における注意点1点目として、メンバーの個人目標とチーム目標の方向性をすり合わせるようにしましょう。チーム全体でチーム目標を共有することで、各メンバーがチームの方向性についての理解を深めることができます。また、個々の目標とチーム目標がかけ離れていた場合は、双方の目標を融合、または関連付けることで、チーム全体として共通の目標に向けて協力し合うことができるでしょう。

例えばメンバー本人が「従来の市場には無い、新しい価値を生み出したい」と熱望しており、チームとしては「今後3年間で売上高を10%アップさせる」ことを目標にしているとします。この場合、「新しい価値の創造」と「売上高」をどのように関連付けられるかに焦点を当てて、メンバーとコミュニケーションを取っていきましょう。

例として、以下のようなすり合わせが考えられます。
「新しい価値を生み出すために、現在の市場に存在しない革新的な商品を開発しましょう。その商品の開発・市場投入が成功すれば、既存の顧客だけでなく新規の顧客も獲得でき、売上高の増加に繋がります。」
以上のようなコミュニケーションを行うことで、個人目標とチーム目標が融合された、メンバーが納得できる形の目標設定が実現することでしょう。

メンバー全員が理解できる明確な表現を心がける

チーム目標設定における注意点2点目として、メンバー全員が理解できる明確な表現を心がけましょう。

曖昧な表現で目標を立ててしまうと、チームメンバーは抽象的なゴールしか把握することができません。そのため、チーム目標を設定する際は、具体的な数値、期限、行動基準などを明確にすることを意識しましょう。

例えば、「顧客満足度を向上させ、売上を上げる」というチーム目標を立てたとしましょう。このような目標だと、「どのような行動を取ることで、顧客満足度を何%向上させ、売上をどのくらい上げたいのか」が不明瞭なため、メンバーは目標達成に向けた行動を取れなくなってしまいます。

しかし、この目標を「アンケートなどで顧客の声を商品に反映させることで、顧客満足度を前年比で7%向上させ、売上を10%向上させる」と修正すれば、目標達成に向けた具体的な方向性を示すことができます。

このように、明確な表現を用いて目標を設定することで、チームメンバー全員が同じ方向を向いてゴールを目指せるようになるでしょう。また、数値や期限を含めた目標を設定することで、チーム内での意思決定や情報共有におけるトラブルの防止につながります。その結果、チームワークを効率的に築くことができるでしょう。

評価と目標設定に矛盾がないようにする

チーム目標設定における注意点3点目として、評価と目標設定に矛盾がないようにしましょう。

業績評価では、「仕事の質」「勤務状況」「仕事の量」が評価基準項目として一般的によく用いられます。しかしながら、客観的な数値で評価することが難しい場合は、「誰がどの業務をどのような質でどのくらいの量をこなしたのか」の切り分けが難しいことが多々あります。
このような状況では、目標設定と評価に矛盾が生じてしまい、「個人としてチーム目標達成に貢献したはずなのに、正当に評価されていない」と感じるメンバーが出てきてしまいます。

この問題を解決するために、「チームとして達成したい目標」と「個人で成し遂げるべき目標」をそれぞれ設定すると良いでしょう。そうすることで、「チームに対してできたこと」と「個人で成し遂げたこと」を分けて評価することができます。その結果、メンバー個人の成果がチーム全体の成果に埋もれることなく、正当に評価されることにつながるでしょう。

チーム目標設定のやり方のコツ

ここでは、チームの目標設定のやり方のコツを解説します。

メンバー全員と合意形成を行う

チーム目標を達成するためには、メンバー全員が納得できる目標を設定することが大切です。そのため、リーダー1人が独裁的に決めた目標を一方的に押し付けるのではなく、チーム全員で目標を共有し、メンバーと協力しながら目標達成に向けた計画を策定するようにしましょう。

具体的には、目標達成に必要なタスクやプロセスについて話し合います。そうすることで、現場で働くメンバーの現実的な意見・考えを取り入れることができ、最終的にはメンバー全員が一致団結して目標達成のために努力できるようになります。

また、それは自分たちで決めた計画であるため、チーム目標に対する理解度や納得度も高まります。そのため、計画により忠実に従って業務に取り組むようになるでしょう。

各メンバーの個人目標とチーム目標の方向性をすり合わせる

チーム目標を設定する際に、各メンバーの個人目標とチーム目標の方向性をすり合わせることは非常に重要です。 目標設定時によく見られるのが、チーム目標を達成できる個人目標になっていないことが挙げられます。

たとえば、あるチームでの目標が「年間売上を前年比で20%アップすること」とすると、個人目標には「自分が担当する商品カテゴリーの売上を10%アップすること」などがあるかもしれません。この場合、チーム目標と個人目標の方向性が合っているかどうか、すり合わせが必要です。

目標設定に必要なスキルを持ち合わせていないメンバーも中に入るので、時間はかかっても1on1ミーティングなどでチーム目標から個人目標に落とし込んでいく取り組みが非常に重要です。

このように、チーム目標と各メンバーの個人目標がつながり方向性が一致することで、チーム全体が一丸となり、目標達成に向けて努力することができます。

個人目標を聞くコツ1:部下の性格に合わせたコミュニケーションをとる

個人目標を聞くコツの1つ目として、部下の性格に合わせたコミュニケーションをとることが挙げられます。まず、各メンバーをソーシャルスタイルごとに分類していきます。種類としては、主導型、促進型、分析型、指示型があり、その性格に応じて適切なコミュニケーションを選択していきましょう。

  1. 主導型 (Dominant)
    • 特徴:
      • 主導型の人は、結果志向で迅速な意思決定を好みます。また、リーダーシップを発揮し、自信に満ちた行動を取る傾向にあります。
    • コミュニケーション方法:
      • 目標や結果に焦点を当てる
      • ポイントを簡潔に伝え、決断を促す
  2. 促進型 (Influencing)
    • 特徴
      • 促進型の人は、自分の周りへの影響力を大切にしています。そのため、自分のオリジナルのアイディアを否定されることを嫌う傾向にあります。
    • コミュニケーション方法
      • オリジナルなアイディアの長所を伝える
      • 彼らの影響力を誉める
  3. 分析型 (Analytical)
    • 特徴
      • 分析型の人は、データや事実に基づいて論理的に考えることを好みます。詳細な情報を重視し、慎重な意思決定を行う傾向にあります。
    • コミュニケーション方法
      • データや事実を基に論理的な会話を意識する
      • 目標について話すときは、ゴールまでのステップやリスクなどを明確にする
  4. 安定型 (Steadiness)
    • 特徴:
      • 安定型の人は、人間関係を重視し、コミュニケーションを通じて他人とつながることを好みます。人の期待に応えようと行動するため、対立を避ける傾向があります。
    • コミュニケーション方法:
      • 相手のアイディアを尊重し、共感を示す
      • ポジティブな声がけを心がける

↓部下のソーシャルスタイルを判別する方法はこちら!

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個人目標を聞くコツ2:問いかけを中心にコミュニケーションをとる

個人目標を聞くコツの2つ目として、問いかけを中心にコミュニケーションをとることが挙げられます。意識するポイントとしては、会話を「横に展開する」「縦に深ぼる」「仮説を持って問いかける」ことが大切です。

まず、メンバーがどんな事を考えて業務をしていたかを網羅的に聞いていきましょう。横に会話を展開することで、メンバーの現状を把握することができます。質問例としては、「〇〇が上達したけど、意識したことはある?」「他に意識したことはある?」などの質問が挙げられます。

次に、会話を横に展開していく中で、もっと深ぼって聞くと良さそうと思った話を、マネージャーが縦に深ぼって聞くことでメンバーの考えをより明確にし教訓にできるようにします。質問例としては、「具体的にはどんなことしたの?」という質問が有効的です。

それでも、なかなかメンバーの考えを引き出せないことがあると思います。そんなときは、リーダーが仮説を持って問いかけることをおすすめします。メンバーによっては、抽象的な質問を繰り返しされるよりも、ある程度の選択肢を与えられた方が答えやすかったりします。

例えば、「〇〇にこだわって業務しているのかなと思ったんだけど、合ってたりする?」と聞かれると、「特に意識していなかったけどリーダーにはそう見えていたのか」「そう言われると自分は〇〇にこだわっていたのかも」「いや、それとは違うことを意識していたな」など、自分の中で自問自答する機会を与えることができます。

以上のように、「横に展開する」「縦に深ぼる」「仮説を持って問いかける」を意識して、メンバーの本音を引き出していきましょう。

個人目標を聞くコツ3:クローズドクエスチョンとオープンクエスチョンを使い分ける

個人目標を聞くコツの3つ目として、クローズドクエスチョンとオープンクエスチョンを使い分けることが挙げられます。

クローズドクエスチョンとは、「YES/NO」の二択の中から答えを出せる質問のことです。メリットとしては、相手がシンプルに答えやすくなることが挙げられます。その一方、オープンクエスチョンとは、自分自身の答えを自由に出せる質問のことです。メリットとしては、相手が話す内容が濃くなるため、会話が縦と横の両方に広がりやすいことが挙げられます。

基本的にはオープンクエスチョンで「Aさんの解決したい課題は何ですか??」と答える範囲の広い質問をしましょう。ただ、メンバーが言葉に詰まってしまうなど会話が止まった時は、「Aさんは現在の営業資料に課題を感じていますか?」とクローズドクエスチョンで「Yes/No」で答えれる質問をする事で、部下の考えを探っていく事をおすすめします。

まとめ

本記事では、チーム目標を設定する理由やメリット、チーム目標の設定方法について解説しました。チーム目標を達成するには、ただ目標を決めるのではなく、「メンバー全員と合意形成を行う」「あらかじめメンバーに個人目標を聞いておく」「メンバーの個人目標とチーム目標の方向性をすり合わせる」「メンバー全員が理解できる明確な表現を心がける」「評価と目標設定に矛盾がないようにする」などの点を意識することが大切です。これらの点を意識して目標達成までのステップを実行し、チームワークを高めながら目標達成を目指しましょう。

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