人事評価のフィードバック面談とは?目的・効果・進め方・手順・注意点・避けるべきこと

6493
人事評価のフィードバック面談とは?目的・効果・進め方・手順・注意点・避けるべきこと

フィードバック面談とは、人事評価の結果を伝える面談のことです。

ただ結果を部下に伝えるのではなく、手順に則って丁寧に進めることで面談をより効果的なものにできます。

ここではフィードバック面談の目的や進め方、効果的に進めるコツについて解説します。


人事評価は納得感が重要!
従業員の納得感を高める1on1のやり方を解説したマニュアル「1on1パーフェクトガイド」はこちらからダウンロード!

フィードバック面談とは

フィードバック面談とは特に、人事評価や人事考課の中で、上司が従業員に評価の結果やその課題を共有し、一緒に話し合う面談を指します。

そもそも、ビジネスシーンでのフィードバックとは、結果を受けて主に上司が部下にその評価や課題を共有するものです。

近年はパフォーマンスマネジメントが取り入れられ始めている影響もあり、ただ人事の評価を伝えるだけではなく、どのように伝えるか、どのように改善していくかといった点を個人個人に合わせて話していくことができるフィードバック面談はとても重要になっています。

フィードバック面談の目的・効果

フィードバック面談を行う目的とはなんなのでしょう。

  • 評価への納得度を高める
  • 次の課題が明確になる
  • モチベーションを上げる

ここでは大きく分けてこの3つを解説します。

評価への納得度を高める

フィードバック面談では、紙で評価を渡したり結果のみをただ伝えるだけではなく、上司が実際に口頭で本人に説明し一緒に課題や解決策を考えます

そのため、なぜこの様な評価に至ったのかを理解してもらいやすいという特徴があります。

また、結果を上司が直接説明することで、従業員の理不尽さや不公平感の削減にもつながります。

>>3人中2人が自社の人事評価制度に不満あり?現代に即した人事評価制度の運用のコツはこちらから

次の課題が明確になる

フィードバック面談は、結果を伝えるだけでなく、課題や原因を上司が一緒に考えられる場所です。

現場を見ている上司が、課題を共有し、そしてさらに解決への具体的なアドバイスを提案することで、それが従業員の次回の目標につながります

モチベーションを保持する

フィードバックとは未来に向けてのアドバイスでもあります。

数字や結果のみを報告するのではなく、具体的な功績を交えて伝えることで、従業員のモチベーションを保つことができます。

また、評価が例え悪い結果でも、上司が一緒に、面談内で、過去の原因・未来に向けての改善法を考えることで、相手を落ち込ませずに次の業務に向かわせることができます。

フィードバック面談前の準備・やっておくべきこと

フィードバック面談の事前準備を行うことは、当日の面談を確実に進行できるように欠かせません。

  • 早めに部下のスケジュールと場所を押さえる
  • 相手への伝え方を考えておく

ここではこの2つを解説します。

早めに部下のスケジュールと場所を押さえる

フィードバック面談では、上司が一方的に日時を決定するのではなく、相手の希望に沿って日時を押さえてあげることで相手の心理的なプレッシャーを軽減できるでしょう。

また、人事評価面談の時期は会議室が混雑します。

場所を早めに押さえるのが良いでしょう。

相手への伝え方を考えておく

人事の評価結果を読み、どう伝えれば相手に効果的な面談にすることができるのか考えましょう。

また、もし悪い結果だとするならあくまで結果を伝えて相手の功績を否定しないように心がけるなど、注意すべき点を事前にリストアップして考えておくようにしましょう。

これにより、本番にうっかり相手が傷ついてしまうようなことを言うことを避けることができます。

フィードバック面談の進め方・手順

フィードバック面談の進め方について具体的に意識して進められている人は少ないでしょう。

体型だった進め方を頭に入れて面談を進めることで、安定して効果的な面談内容にすることができます。

1. 場を温める(アイスブレイク)

人事評価の結果報告というのは、どうしても厳格な雰囲気になりがちです。

一対一の面談の、場の緊張をほぐすためにも、まずは簡単なアイスブレイクから始めるといいでしょう。

アイスブレイクを行うことは、相手の緊張を和らげるだけでなく、その後も自分のことを話してもらう際の足掛かりになり部下の口を滑らかにするという狙いもあります。

2. 自己評価を行ってもらう

一年を通しての自己評価を行ってもらうことはとても大事です。

自分で考えてみることを習慣づけることにもなりますし、自分自身の振り返りを行った後に実際の評価結果を聞くことで、今後の評価への認識の齟齬が減少します。

3. 実際の評価結果を共有する

ここで、初めて、相手に評価結果を伝えましょう。

重要なのはただ評価結果を伝えるのではなく、どうしてこの評価になったのか理由を具体的に説明することです。

従業員自身が行った評価結果を人事部や上司が実際はどのように観察しどのように評価を下したのか、なぜそのように考えたのかなど詳しく説明することで、相手の評価への理解が深まります。

4. 課題の共有をする

そのあとはその結果を受けた課題の共有です。

これは相手に改善してもらいたい点なので、極力具体的に、論理立てて説明し、共有するようにしましょう。

「どこを直したらもっと良かったな、と思いますか?」など相手に問いかけて一緒に考えるのもいいかもしれません。

5. 今後の目標設定をする

課題の共有まだ終えたら、今後の目標まで決めてしまうようにしましょう。

なぜなら、ここでは、従業員が一番はっきり自分の課題や評価結果に対して認識しているからです。

この段階で設定する目標設定はとても具体的で良質な目標となります。

フィードバック面談の際の効果的な実施のコツ

フィードバック面談を効果的に進めるためには、簡単なコツをご紹介します。

  • たくさん褒める
  • 評価の根拠を正確に伝える
  • 未来に向けてのアドバイスを伝える
  • 普段からコミュニケーションをとる

ここでは4つのコツをご紹介します。

たくさん褒める

まずは部下をたくさん褒めるようにしましょう。

上司があらかじめ褒めると、面談の雰囲気が良くなるのはもちろん、部下も自分の良かったことを話せることで、その他の課題点や原因などについての話もしやすくなります。

評価の根拠を正確に伝える

評価だけを伝えられても、なぜそんな評価になったのか理由が不透明では部下に不信感が残ってしまいます。

評価の根拠は具体的に、相手が望む限りできる限り詳細に伝えるようにしましょう。

未来に向けてのアドバイスを伝える

ここでは、あくまで上司は助言をする立ち位置です。

部下が自発的に考えるといった場であることを尊重しつつ、答えへのヒントとなるような質問をしてみるなど、手助けになるようなアドバイスをするようにすると良いでしょう。

普段からコミュニケーションをとる

人事評価を伝える面談というのはどうしても深刻な雰囲気になりがちです。

アイスブレイクも有効な手段ですが、日常での何気ないコミュニケーションでそういった場でも良好な面談を行える関係性を構築するのが一番いいでしょう。

イマドキマネージャーのメンバー育成マニュアル

フィードバック面談の際の注意点・避けるべきこと

フィードバック面談という場はどうしても深刻な雰囲気になりがちです。

面談の時に避けた方がいい点を頭に入れておくことで円滑な面談にしましょう

  • 高圧的な表現を避ける
  • 会社や制度への批判をしない
  • 上司ばかりが話さない

ここでは3つの注意点を解説します。

高圧的な表現を避ける

当然ではありますが、部下への高圧的な態度・表現を避けるようにしましょう。

また面談を通して、相手の状況を気遣う言葉をかけてあげるようにするのもいいでしょう。

例えば「〇〇の企画の時はたくさん考えてくれてたよね」、「この××との打ち合わせの時は助かったよ、準備は大変だった?」などの合間合間の些細な声かけが、相手とのアイスブレイクにもなるでしょう。

会社や制度への批判をしない

「自分はこうは思わないけど会社側の制度が悪い」というような、会社批判や制度批判は避けるようにしましょう。

結果を伝える上で、相手側に肩入れをせずにあくまで、客観性を保ちながら進行することが重要です。

上司ばかりが話さない

フィードバックを行う上で、上司が自分の話を押し付けないように意識することはとても重要です。

フィードバック面談では、上司ではなく、部下が自分を振り返り、考える場でもあります。

自分の話は30%程度にとどめて、残りの70%は部下が話して考えさせるような面談にしましょう。

まとめ

フィードバック面談の手順や目的をしっかりと認識して、面談を行うことで、この人事評価をより有効なものにすることができます。

次の面談ではぜひ体形だったフィードバック面談を活用してみてはいかがでしょう。

フィードバックの質を上げるならCo:TEAM(コチーム)の研修!

コチームコンサルサイト

コチームは、マネジメントの最先端「パフォーマンスマネジメント」を支援する国内初のマネジメントツールです。
パフォーマンスマネジメントとは、米国TOP500の世界的企業約30%が採用する、メンバーのパフォーマンスを高めるため、一人ひとりの持つ能力やスキル、モチベーションを引き出すと同時に、上司が効果的なフィードバックを行い、目標達成を目指すマネジメント手法です。

コチームを開発・運営する株式会社O:(オー)では、管理職向けのマネジメント研修も提供しています。コチームを使用しながら研修を行うことを特徴としており、通常の業務状態と関連付けながら研修を行うことができるため、研修終了後の再現性が高く、質の高い1on1を実現可能です。

また、助成金を活用して研修を行うこともできますので、活用できる助成金についてはこちらの記事をご覧ください!