1on1ミーティングでメモを取る6つのメリット!取り方や記録の活用方法を解説!

昨今ビジネス業界では特に、1on1ミーティングが注目されています。
1on1ミーティングの導入と実施において、よくある疑問の一つが、記録の必要性と取り方です。
マネージャーの中には「1on1ミーティングでは、評価面談とは異なるため、記録を残す必要はないのではないか」と考える方もいます。
しかし、1on1を行った際には、その内容をきちんと記録しておくべきです。記録を残すことで、1on1で話した内容が明確になり、後で振り返ることができるようになるのがその理由の1つです。

本記事では、1on1の時にメモをとるメリットや活用方法、注意点などについて解説していきます!

そもそも「1on1ミーティングとは?」を知りたい方はこちらの記事をご覧ください


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1on1ミーティングでメモを取ることは効果的な1on1の一歩

1on1ミーティングを効果的なものにするためにメモは非常に重要な要素です。
メモを残すことで、1on1の記録を取ることができ、上司と部下のコミュニケーションの内容を残すだけでなく、後から自分のマネジメントを振り返ることにも活用できます。

また、組織として1on1を導入している場合は、記録の方法をあらかじめ決めておくことが重要です。
何を記録すべきか」「記録した内容をどう活用すべきか」という点について、社員にしっかりと説明する必要があります。
組織共通のメモのテンプレートを準備することで、上記のような悩みを解決することができるため、メモをフォーマット化して配布することもおすすめです。

1on1ミーティングで用意するべきメモは2種類!

1on1ミーティングで用意するべきメモは2種類あります。
それは、1on1の時に話す内容について記入している「アジェンダメモ」と1on1の時に部下の様子や気づきなどを個人的にメモをとっておくための「個人用メモ」です。

それでは、2つのメモについて説明していきます。

話す内容を記載したアジェンダメモ

1on1の時に話す内容を記載した「アジェンダメモ」は、1on1の時に話したいテーマや質問事項をメモに記入しておき、1on1でその質問等について話した内容をメモするものです。

例えば、部下のキャリアについて話し合いたいときは、「将来的に関わりたい仕事やキャリアの方向性があれば教えてください」という質問項目を置いておくことが考えられます。
また、この質問項目を事前に部下に共有して、回答を書いてもらうことで、1on1の時に話す内容が明確になるだけでなく、準備時間の削減にもつながるのでおすすめです。

そして、1on1の時に話した内容をメモを取ることで、どんな内容を話したのかが記録できるようになります。

1on1では、目的に応じた1on1を実施することが重要です。そのためには、目的ごとのアジェンダのテンプレートを持っておくと良いでしょう。
下記記事で目的ごとの話題をまとめたアジェンダ集を紹介しておりますので、是非ご覧ください。

個人用の記録メモ

アジェンダメモの他に、部下に共有しない「個人用の記録メモ」を準備しておくことも大切です。
1on1を実施していて感じた部下の様子や体調などについて、自分用に記録するためのメモです。

1on1での気づきをメモとして残しておくことで、次回の1on1の時に活用できたり、日常業務の中でのサポートなどに使えたりします。

また、普段から部下の様子を観察して、部下の動きや変化などを個人用メモに記入しておくことで、1on1の時にフィードバックしたり、承認してモチベーションを上げたりすることにも活用できます。

そのため、アジェンダメモの他に自分用のメモを準備しておくと良いでしょう。


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1on1ミーティングでメモを取る6つのメリット

それでは、1on1の時にメモを取るメリットについて解説していきます。

1on1でメモを取るメリットは以下の6つです。

  1. 1on1の記録を残すことができる
  2. ミーティング中の対話の質が上がる
  3. 認識の違いを防ぐことができる
  4. 異動時に引き継げる
  5. 部下の成長過程が記録できる
  6. 人事評価業務が楽になる

1.1on1の記録を残すことができる

まず、メモを取ることで「1on1の記録を残すことができる」ということです。

上司は1人で複数名の部下と1on1を行なっているため、話が混同してしまったり、他の人の1on1の内容を間違えて話してしまったりする可能性もあります。
また、1on1に限らず、コミュニケーションは生ものであるため、どの会議でも議事録をとっていないと話した内容を忘れてしまったりする可能性があります。
部下としても一度話した内容を忘れられていたり、話してほしくない内容を他の人に話されると信頼関係を構築できる1on1の効果を台無しにしてしまう可能性もあります。

そのようなリスクを避けるために、話した内容のメモを毎回残しておくことで、上記のようなリスクを回避することができます。

2.ミーティング中の対話の質が上がる

次のメリットとして、「1on1ミーティング中の対話の質が上がる」ということがあります。

1on1ミーティングはお互いの業務時間を割いて行うものであるため、短時間でも有意義なミーティングすることが重要でしょう。
また、特にマネージャーは多忙なので、基本1on1直前まで別の仕事をしていて、1on1用の脳のスイッチが入っていません。この状態だと「最近どう?」「あれどうなった?」といった会話や雑談で終わってしまう場合も少なくありません。

特にアジェンダメモを活用することで、1on1前にその内容を上司と部下で共有しておけば、内容のポイントを事前に整理することができます。
アジェンダメモで整理されている内容に沿って、1on1を進めることができるので、話すべきことを話す要点を押さえた1on1を実践することができ、質の向上が期待できます。

3.認識の違いを防ぐことができる

メモを残すメリットの3つ目は、「上司・部下との認識の違いを防ぐ」ことができます。

1on1で話した内容をメモとして残しておくことで、話した内容が明確になります。
仮に、双方の認識が違った場合にもすぐに気づくことができ、修正することができます。
特に行動ベースのネクストアクションを立てる時に双方の認識を揃えることで、迷いなく実行することができるようになります。

また、1on1中に次回までの宿題を出すこともあると思います。
その宿題をしっかりと共通認識としてもち、次回の1on1の時に進捗をチェックすることもできるでしょう。

4.異動時に引き継げる

メモを残すメリットの4つ目は、「異動時に引き継げる」ことです。

どの会社でも異動はつきもので、上司のマネジメントラインから部下が異動することもあると思います。
メモを取っておくと、新しい上司に対して、部下の方はどのような人物でどのような成長をしてきたのかの情報を簡単に共有することができます。

新しい上司も部下の状況がわかり、マネジメントをスムーズに移行することができます。
そのため、1on1を制度として導入している組織は特に、1on1のメモを取っておくことで、会社内のマネジメントが円滑に実施することができるため、メモを取るようにすることをおすすめします。

5.部下の成長過程が記録できる

メモを残すメリットの5つ目は、「部下の成長過程が記録できる」ことです。

1on1ミーティングの目的の1つに部下の成長を促進し、育成することがあります。

1on1において、部下に対して的確にフィードバックすることで、その部下の成長を促進することはもちろんですが、1on1のメモを残しておくことで、その部下の成長過程を時系列上に記録することができます。

そのため、違う部下を育成する際にも過去の1on1の記録は活用でき、当時の先輩社員がどのような悩み・壁を持ち、どのようにしてそれを乗り越えたかの過程がリアルに記録されています。
これらの記録が集積することができると、マネジメントに活かすだけでなく、共通する課題を特定することで人事施策に活用することもできるでしょう。

このように、1on1でメモを残しておくことで、人材育成の効率化にも非常に役立ちます。

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6.人事評価業務が楽になる

メモを残すメリット6つ目は、人事評価の業務が非常に楽になります。

日々の1on1ミーティングで、評価の際に活用できる評価材料を集めることで、実際の評価の際は過去の1on1のメモを見るだけで、評価できるようになります。
また、部下が評価期間中にやってきたことが記録されているので、評価の直前に印象の良かった人が高評価になりやすいというバイアスがかかった評価ではなく、公平な評価も実現できます。

評価材料収集のための事項を記入したアジェンダメモを作成することで、公平で満足度の高い評価を実現することができるでしょう。


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1on1ミーティングのメモを取る方法

これまでは、1on1でメモを取るメリットについてお伝えしてきましたが、具体的にどのように取り、管理していくのかのやり方について説明していきます。

有料・無料の方法をあわせて以下のような方法があります。

  • 1on1ツール・システムを導入する
  • Excel・Word

1on1ツール・システム

特におすすめしたい方法は、1on1を実施するために作られた専用の支援ツール・システムなどのサービスを導入することです。
1on1専用のツールやシステムを使うことで、1on1のメモをスムーズに取れるだけでなく、メモを保管したり、チーム内で共有できたりと様々な便利な機能があるでしょう。

1on1のツールを検討したい場合には、以下のような必要最低限の機能がついているのかを確認しましょう。

  • 1on1のアジェンダを作成できる
  • 1on1の履歴を保存することができる
  • 1on1の実施状況等を経営者・人事担当者などが確認できる

これらの最低限の機能だけでも、1on1のやりやすさが大きく異なるので、効率的・効果的な1on1を実施することができます。

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Excel・Word

ExcelやWordなどの表計算・文書ツールで管理するのも一つの方法でしょう。

すでに前者でMicrosoftのツールを導入している企業であれば、追加の料金は無しで活用できます。また、GoogleスプレッドシートやGoogleドキュメントなどを活用すると一定のデータ量までは無料で活用できるでしょう。

しかし、個人で管理するには適しているのですが、会社全体として良かった1on1の事例やノウハウを共有したり、従業員に共通する課題を特定して人事制度に活かしていくことを実現するには少し難しいでしょう。
また、1on1の履歴を見て、実施状況を確認することも少し手間がかかってしまうでしょう。

無料でできるメモの記録方法は、紙で記録しファイリングすることです。

こちらは無料でできることが最大の魅力です。
しかし、管理・運用コストが非常に高く、1回のみの1on1であればあまり支障はないのですが、定期的に開催される1on1の記録を手書きで記入することは負担が大きいですし、ミーティングシートに書いた内容の共有も難しくなります。

普段から部下の様子や動きを記録する「個人用メモ」は、手のひらサイズのメモ帳で気付いた時にメモを取るという使い分けをしても良いかもしれません。

そのため、予算が全くない・費用を1円もかけたくないなどの方以外は、紙で管理すると形骸化の可能性が非常に高いでしょう。

メモを取るときの注意点

1on1ミーティングでメモを取っていても、その取り扱いには注意が必要な部分もあります。
メモを取る際の注意点を理解しておかないと、せっかく実施した1on1が逆効果になってしまう恐れもありますので、注意点を確認していただけると嬉しいです。

それでは、1on1ミーティングを失敗しないためにも、詳しく注意点を説明していきます。

メモの共有範囲を部下と共通認識を取る

まず最初の注意点は、メモが閲覧できる範囲を上司・部下と共通認識を持っておくことが重要です。
1on1では部下からプライベートな相談などの個人情報がたくさんあり、勝手に公開することはNGです。
また、部下自身の情報がどこで公開されているのかがわからないと心配になり本音で話すことができない場合もあります。

例えば、「アジェンダメモ」に関しては、当事者同士と経営層・人事部が閲覧でき、同僚間では閲覧できないなど、事前に閲覧できる範囲を明確にしておくと良いでしょう

他にも、主に以下のような人たちが閲覧者に該当し、それらの共有範囲を組み合わせることをおすすめします。

  • 上司と部下などの1on1ミーティングをした当事者
  • 上司の上司
  • 人事担当者
  • 経営者

このように公開範囲を明確にしておくことで、部下は安心して1on1に参加することができるようになるので、事前に当事者間で納得のいく形にすることが重要です。

メモを取るのに集中しすぎない

1on1でメモを取っている時によくありがちなのが、メモを取ること自体に集中してしまい、肝心の対話がおろそかになってしまうということです。

あくまで1on1は上司と部下の対話の場ですので、メモは何を話したのかが記録できていれば十分ですので、しっかりと相手との対話を意識するようにしましょう。

また、話し手と書き手を役割分担して、相手が話しているときは自分が書き、自分が話しているときは相手が書くというルールを作ったり、話題ごとに記録するために少し待ってもらうことも考えられます。

1on1の頻度や設定するべきルールについてはこちらの記事をご覧ください!

完璧にメモを取ろうとしない

メモを取る中で「正しくメモを取らねば…」「一言一句漏らさないように…」という思いを強く持ってしまう方もいらっしゃいます。

あくまでメモはメモですので、一言一句を書き写す完璧な書類を作ろうとせずに、何について話したのか、結論としてどうなったのかが明らかになっていれば良いでしょう。

組織としてメモを導入したいという場合は、メモはどのようにして取るべきかのガイドラインを設定しておくと効果的です。

まとめ

本記事では、1on1のメモの取り方や活用方法、注意点について説明してきました。
以前から1on1を実施しているが、メモを取っていない方がいらっしゃいましたら、ぜひこの記事を参考にしていただけますと幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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