目次
部下が辞めていく上司の特徴
部下が辞めていく会社の上司の特徴にはどのようなものがあるのでしょうか。
本パートでは、部下を退職に追いやってしまう上司の特徴について、4つに分けて解説していきます。
能力と態度が合致していない
1つめの特徴は、能力と態度が合致していない点です。
仕事において部下から見られる中での上司の能力と、上司の部下に対する態度が合致していないと、部下は上司に対する不満を抱えてしまいます。
具体的には、上司自身が失敗してしまったにもかかわらず、それを棚に上げて部下に対して語調など強く指導している場合が挙げられます。
これに対しては、指導すべきときに適切な指導法をとることはもちろん、自分の失敗を棚に上げずに向き合う姿勢を見せることも重要です。
コミュニケーションスタイルが適切でない
2つ目の特徴は、部下に対するコミュニケーションスタイルが適切でない点です。半ば前の項目と重複しますが、ここでは部下とのコミュニケーションすべてを指します。
部下に高圧的であったり、パワハラ・セクハラがあったり、部下に対する態度が一貫していないなど、部下に対する接し方が適切でないと部下にストレスがたまり、離職につながってしまいます。
これに対しては、自身のコミュニケーションスタイルを見つめなおすとともに、360度フィードバックなどで部下からもフィードバックをもらえるようにするとよいでしょう。
人材育成に消極的
3つめの特徴は、人材育成に消極的という点です。
部下に仕事を教えなかったり、部下の状況を気にかけずにフォローしないといった状態が続くと、成長できるはずの部下も成長できず、モチベーションが低下し、離職につながってしまいます。
これに対しては、マイクロマネジメントにならないように気をつけつつ、部下が何を求めているのか、どのような成長を欲しているのかを1on1などでヒアリングすることが有効でしょう。
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リーダー・マネージャーとしての行動が適切でない
4つめの特徴は、リーダー・マネージャーとしての行動が適切でないという点です。
具体的には、部下の仕事の責任を取らないという場合や、公平に部下を評価していない、力量・状況を考慮せずに仕事を押し付けるという場合が挙げられます。
これらが続いてしまうと、部下が自分の実力を100%発揮できていない、環境が合わないと感じてしまい、離職につながるリスクが増えてしまいます。
これに対しては、部下からのフィードバックを得るだけでなく、リーダー・マネージャーとして適切な方法を学ぶためのセミナーやコーチングを受けることも解決策として考えられます。
部下が辞めないために上司が重要な理由
部下の離職を防止するために、なぜ上司のコミュニケーションやマネジメントが重要になるのでしょうか。
様々な調査における離職理由として、以下が頻繁に挙げられます。
- 職場の人間関係が合わない
- 上司と合わない
- 報酬を上げたい
- 会社の将来に不安を感じる
はじめの2点についてにおける上司によるかかわりは言うまでもありませんが、あとの2点についても直属の上司のかかわりがないとはいえません。
「報酬を上げたい」という点においては、もちろん会社の業績や給与システムに依存するところは大きいですが、「このまま籍を置いても給与が上がらない・役職が上がらない」と思わせてしまっていることにおいて上司に責任がある可能性があります。
また、「会社の将来に不安を感じる」という点においては、会社のこれからの成績に対して不安を感じることに加え、その会社に身を置いている自分の将来への不安という要素が絡んでいることも考えられます。
これらに対して上司がマネジメントの質を向上させることにより、離職を未然に防げる可能性は大いにあるのです。
部下が辞めていくことによる上司のデメリット
部下が辞めていくことにより、会社に悪影響があることは想像に難くないですが、上司個人にも悪影響があります。
本パートでは、部下が退職することによる上司に対するデメリットを2つに分けて紹介します。
新人教育に工数がかかる
1つめの上司に対するデメリットは、新人教育に工数がかかることです。
部下が退職してしまうことで、人員を補充するために採用や異動を経て、新しい社員が加わります。
その際に業務に関するレクチャーや、チームとしてメンバーを受け入れ、フォローすることによる工数がかかってしまいます。
それらの工数がかかることにより、普段の業務にかけるべき工数が圧迫され、プロジェクトの進むスピードが鈍化してしまいます。
残ったメンバーのモチベーションが下がる
2つめの上司に対するデメリットは、残ったメンバーのモチベーションが下がるという点です。
メンバーにとっての同僚や先輩・後輩が退職することにより、そのチーム・部署に対する不安感や不信感が発出する可能性があります。
また、退職したメンバーのポジションによっては上司のマネジメント力の不足が問われることもあり、評判の低下にもつながる可能性があります。
それらが悪化し、連鎖退職を生んでしまうと、大幅な組織改編を迫られたり、採用や育成により膨大な工数がかかってしまう可能性があります。
部下が辞めていくことによる会社のデメリット
部下が退職することによる上司に対するデメリットは以上の通りですが、会社にとっても大きなデメリットも伴います。
本パートでは、部下が辞めていくことによる会社のデメリットについて2つに分けて紹介します。
新規採用のコストがかかる
1つめの会社に対するデメリットは、新規採用のコストがかかるという点です。
ある部署に欠員が出た際に、それを補充するために新卒中途を問わず採用活動を行う必要があります。
それに伴い、人事部は本来生じるはずのなかった採用活動に対する工数を割かなくてはなりません。
これにより、本来会社の業績を上げるために割くはずだった人事部の工数を割かなくてはならないことになり、企業としての成長が鈍化する可能性があります。
業績が下がる
2つめの会社に対するデメリットは、業績が下がるという点です。
退職した社員がある程度長い期間働いており、業績を上げていた場合、前述の育成や採用の工数だけでなく、直接的に組織の業績に悪影響が出てしまいます。
多方面に悪影響を及ぼすという点においても、社員の離職は未然に防げるに越したことはないといえます。
部下が辞めないための対策
部下が辞めてしまうことによる会社・上司に対するデメリットは以上の通りですが、実際に退職を未然に防ぐためにどのような対策をとればよいのでしょうか。
本パートでは、部下の退職を防ぐ対策を2つに分けて解説していきます。
社員のキャリアをサポートする
1つめの対策は、社員のキャリアをサポートすることです。
1on1ミーティングなどで社員のキャリアビジョンを共有してもらい、それに対して上司がどのようにアプローチできるか、社員自身はどのようなマネジメントを望んでいるかをコミュニケーションによって明らかにします。
また、上司が直接サポートしなくても、メンター制度を設けることにより、第三者的視点からメンバーのキャリアをサポートすることも可能です。
これにより、離職を防止するだけでなく、社員それぞれが自分のキャリアビジョンを描きつつ業務に取り組めることから、より目的意識をもって日々の業務を行うことができます。
人間関係を明確にする
2つ目の対策は、部署内の人間関係を明確にすることです。
組織をまとめる立場として、社員同士の人間関係が不明確で、それらによって業務に支障が出ることは可能な限り避けなくてはなりません。
そのため、部署の中で人間関係がどのようになっているのかをマネージャーとして把握し、業務が円滑に行われるよう考慮する必要があります。
これにより、離職を防止するだけでなく、社員が人間関係における懸念なく働けることにより、生産性の向上が期待できます。
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部下が辞める前に上司がすべき対応
以上のような対策をとっても、部下の退職を止められない場合があります。その際に、退職する社員に悪い印象を持たせずに送り出すだけでなく、残ったメンバーに不安を抱かせないような対応をとることが重要です。
本パートでは、部下が退職する直前に上司がとるべき対応について2つに分けて解説していきます。
部下の本当の退職理由を聞く
1つめは、部下の本当の退職の理由を聞くことです。
部下は上司に退職の意思を告げ、理由を説明する際に本当の理由を話すことは多くはありません。
しかし、上司として本当の退職の理由を知らなければ次に部下の退職を防ぐために有効な学びを得られません。
そのため、腰を据えて自分の何が悪かったのかなどを聞き出す機会を設けるなど、部下の退職を自らの改善につなげられるよう行動するとよいでしょう。
これにより、自らのマネジメントの改善に活かすことができるだけでなく、退職する部下にとっても本音を話す場としてポジティブに働くことが考えられます。
業務の引継ぎを行う
2つめは、業務の引継ぎを行うことです。
前述の通り、部下が退職することにより多くの悪影響が出てしまいますが、その悪影響をできるだけ小さく抑えることも退職を防止することに並んで重要です。
そのために、業務の引継ぎを行い、後任者ができるだけスムーズに業務に入ることができるようにすると業績の一時的な落ち込みを最小化することができます。
業務の引継ぎに手間取らないために、普段から業務のオペレーションを一つにまとめておくことも考慮するとよいでしょう。
まとめ
以上のように、本記事では部下が退職してしまう上司について、その特徴や会社・上司へのデメリット、対策などのついて解説してきました。
チーム全体のパフォーマンスを高いレベルで維持するためにも、メンバーの離職はなくさなくてはなりません。離職防止の取り組みを始めるにあたり、本記事の内容を参考にしてみてはいかがでしょうか。
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パフォーマンスマネジメントを実践することにより、離職防止効果以外にも、売上向上など上記のような効果が期待できます。
その理由は、パフォーマンスマネジメントにより、上司が部下に適切なフィードバックを高頻度で与え、評価制度への満足度も高くなるなどによるものです。
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