管理職研修は効果ない?成果が出ない5つの原因と効果を高める方法

管理職研修を実施しても現場が変わらないと感じている経営者や人事担当者は少なくありません。しかし、研修そのものに効果がないわけではなく、実施方法に問題があるケースがほとんどです。

本記事では、管理職研修の効果が出ない5つの原因と、成果を上げるための具体的な方法を解説します。


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▼ この記事の内容

  • 効果を妨げる要因: 「目的の曖昧さ」「現場課題との乖離」「座学のみの学習形態」が、研修を形骸化させる主な原因です。学びが現場で再現されないのは、フォローアップの仕組みが欠けているためです。
  • 成功への5つのステップ: 求めるリーダー像の「明確化」、自社課題への「カスタマイズ」、50%以上の時間を割く「実践演習」、そして研修後の「1on1による伴走」と「数値による効果測定」が不可欠です。
  • 投資対効果の最大化: カークパトリックの4段階評価モデルを活用し、満足度だけでなく「行動の変化」や「業績(離職率低下・生産性向上)」への寄与を段階的に測定し、改善サイクルを回します。

管理職研修は本当に効果がないのか?

管理職研修の効果は、実施方法によって大きく異なります。産労総合研究所の「2024年度 教育研修費用の実態調査」では、研修を導入している企業の約6割が組織課題の解決に貢献したと回答しています。

一方で約4割は効果を実感できておらず、この差は研修の設計やフォロー体制に起因しています。効果を実感できた企業に共通するのは、研修の目的を明確にし、自社の課題に合わせて内容をカスタマイズしている点です。

また、研修後のフォローアップの有無も成果を大きく左右します。効果を実感している企業の多くは、研修後に1on1ミーティングや振り返りセッションを設け、学習内容の定着を支援しています。

このように、研修は単発のイベントではなく、継続的な育成施策の一部として位置づけることが成果につながります。

(参考)2024年度 教育研修費用の実態調査|株式会社産労総合研究所

管理職研修の効果が出ない5つの原因

管理職研修で成果が出ない企業には共通するパターンがあります。ここでは、代表的な5つの原因を順番に見ていきます。

  • 研修の目的が明確でない
  • 現場の課題と内容が合っていない
  • 座学中心で実践の機会がない
  • 研修後のフォローがない
  • 効果測定の仕組みがない

研修の目的が明確でない

研修の効果が出ない最大の原因は、なぜこの研修を行うのかが明確になっていないことです。目的が曖昧なまま実施すると、受講者は何を学ぶべきかわからず、人事担当者も成果を評価できません。

IT企業でマネジメント力向上を掲げて研修を実施する場合でも、具体的に何ができるようになればよいのかが不明確では、受講者は自分ごととして捉えられません。研修後に部下全員と定期的な1on1を実施するといった行動レベルの目標があれば、達成すべきゴールを共有できます。

研修を企画する段階で、この研修で解決したい課題は何か、受講後にどのような行動変容を期待するのかを言語化している企業ほど、研修効果が高い傾向があります。

現場の課題と内容が合っていない

研修の目的が明確でも、内容が現場の実態と合っていなければ成果にはつながりません。汎用的なプログラムをそのまま導入すると、受講者は自分の職場には当てはまらないと感じ、学びを実践に移せないことが多いです。

部下とのコミュニケーション不足が課題の組織に経営戦略の研修を実施しても、現場の問題解決にはつながりません。小売業でスタッフのシフト管理に悩む店長の場合、労務管理と動機づけを組み合わせた内容のほうが実務に活かせます。

研修設計の前に各部署の管理職や部下にヒアリングを行い、今何に困っているか、どんなスキルがあれば解決できるかを把握できていれば、ミスマッチを防げます。

座学中心で実践の機会がない

講師が一方的に話す座学形式だけでは、実際の業務で使えるスキルは身につきにくいものです。知識としてわかることとできることには大きな差があり、その差を埋めるのが実践です。

アメリカ国立訓練研究所が提唱したと言われるラーニングピラミッドでは、講義を聞くだけの学習は定着率が5%にとどまる一方、実際に体験や練習をすると75%まで高まるとされています。

知識を行動に変えるには、ロールプレイングやケーススタディなどのアウトプットの機会を研修に組み込んだほうが定着率が高くなります。

(参考)平均学習定着率が向上する「ラーニングピラミッド」とは?|キャリア教育ラボ

研修後のフォローがない

研修が終了した時点で取り組みが止まってしまうと、学んだ内容は定着しません。ドイツの心理学者エビングハウスの忘却曲線では、人は学んだ内容の大部分を短期間で忘れるとされています。

コーチング研修を受けて意気込んで職場に戻っても、翌週から通常業務に追われて実践の機会を逃してしまうケースは珍しくありません。

研修は終わりではなく始まりと捉え、1on1ミーティングや受講者同士の情報交換会など、フォローの仕組みがある企業ほど、投資効果が高い傾向があります。

効果測定の仕組みがない

研修の成果を数値で把握できなければ、改善のしようがありません。多くの企業が研修後のアンケートで満足度を測るにとどまり、実際の行動変容や業績への影響を測定していないのが現状です。

ドナルド・カークパトリックが提唱した4段階評価モデルでは、研修効果を以下の4つのレベルで測定することを推奨しています。

  • レベル1 反応:受講者の満足度
  • レベル2 学習:知識やスキルの習得度
  • レベル3 行動:現場での行動変容
  • レベル4 成果:業績への貢献

多くの企業はレベル1の反応で止まっていますが、研修の投資効果を示すには、レベル3・4の測定が不可欠です。効果測定の仕組みがあれば、研修の価値を客観的に示すことができ、次回以降の改善にもつなげられます。

(参考)The Kirkpatrick Model|Kirkpatrick Partners

管理職研修で成果を出す5つのポイント

前章では効果が出ない原因を確認しました。ここからは、それらの原因を解消し、確実に成果につなげるための具体的な方法を5つ紹介します。

  • 組織課題と求める管理職像を明確にする
  • 自社の課題に合わせて設計する
  • 座学とロープレを組み合わせる
  • 1on1やコーチングで実践を支援する
  • 数値で効果測定する

組織課題と求める管理職像を明確にする

研修で成果を出すには、まず自社がどのような管理職を育てたいか明確にするところから始まります。ゴールが曖昧なままでは、受講者も人事担当者も何を目指せばいいかわかりません。

海外展開を計画している企業の場合、異文化マネジメントができるリーダーという具体的な人物像が見えてきます。そこから現状の管理職に不足しているスキルを特定できれば、研修で何を学ぶべきかが明確になります。

経営戦略と連動させて求める管理職像を定義し、現状とのギャップを洗い出している企業は、研修設計がスムーズに進みます。

自社の課題に合わせて設計する

汎用的なパッケージをそのまま使うのではなく、自社の状況に合わせてカスタマイズすることで研修効果は高まります。現場のリアルな悩みに応える内容であれば、受講者の当事者意識も高まるからです。

建設業で若手職人の定着率低下が課題となっている場合、現場監督向けの研修に世代間コミュニケーションの要素を追加することが考えられます。実際に起きたトラブル事例をケーススタディとして使えば、受講者が自分ごととして考えられるようになります。

研修会社には自社のこういう課題を解決したいという明確な要望を伝え、事例やワークを自社仕様にアレンジしてもらうと、受講者の当事者意識が高まります。

座学とロープレを組み合わせる

知識の習得と実践練習をバランスよく組み合わせることで、学習効果が高まります。インプットだけでなくアウトプットの機会を設けることで、実際に座学を行動に移せるようになります。

フィードバック研修の場合、講義で学んだ手法をその場で受講者同士がペアになって練習する形式が効果的です。上司役と部下役を交代で演じ、終了後に互いに感想を伝え合うことで、実践的なスキルが身につきます。

座学よりも実践演習の比率を高めた研修ほど、受講者は明日から使えるスキルを持ち帰れます。

1on1やコーチングで実践を支援する

研修で学んだ内容を現場で活かすには、継続的なフォローアップが重要です。研修当日のやるぞという気持ちを維持し、実際の行動変容につなげるには、周囲のサポートが欠かせません。

効果的なフォロー方法として、研修後に上司との週1回の振り返り面談を一定期間継続する方法があります。研修で何を学んだか、今週どう実践したか、困っていることは何かを確認する場として機能させることで、学びが定着しやすくなります。

研修効果を最大化するには、上司も巻き込んでいる企業では、行動変容が定着しやすくなっています。

数値で効果測定する

研修の効果を可視化するために、測定指標を事前に設定している企業は、改善サイクルを回しやすくなっています。効果測定ができれば、研修が本当に役立っているのか判断でき、次回以降の改善にもつなげられます。

測定の具体的な方法として、研修前の1on1実施状況を把握し、研修後に改善されたかどうかを追跡する方法があります。同時期の離職率や従業員満足度の変化と合わせて確認することで、研修効果を複数の視点から評価できます。

研修コストと比較してどの程度のリターンがあったかを把握できれば、経営層への説明もしやすくなります。

管理職研修で成果が出た企業事例

ここまで解説してきたポイントを実践すれば、管理職研修は成果につながりやすくなります。ここでは、実際に効果を上げた3社の取り組みを紹介します。

キヤノン|360度評価と連動した行動変容

キヤノン株式会社では、管理職研修と360度評価を組み合わせた育成システムを構築しています。

研修前に上司、部下、同僚からの多面的フィードバックを収集し、受講者自身の強みと課題を可視化します。その結果をもとに研修で重点的に学ぶ領域を決め、現場で実践した後に再評価を行うという流れです。

このように評価と研修を一体化させることで、研修を受けて終わりという状態を防いでいます。

(参考)人材育成と成長支援 取り組み|キヤノン

リゾートトラスト|1on1・マネジメント研修の実践

会員制リゾートホテル・ゴルフ場の運営を行うリゾートトラスト株式会社では、組織の永続的な発展に向けて1on1・マネジメント研修を導入しています。

同社メンバーシップリレーション部では、ベテラン社員が多く在籍する中で次世代の人材育成が課題となっていました。マネージャーがプレイヤー業務と並行して部下の指導・育成を行う状況において、マネジメント強化による負担軽減とメンバーの効果的な活用を目指しています。

研修では対面形式を採用し、1on1の実践スキルや承認・共感・フィードバックといった具体的な技術を習得。受講者の72.7%が満足と回答し、ほとんどの参加者が1on1を実施した方が良いと感じる結果となりました。

この事例のポイントは、短時間のエッセンス研修をきっかけとして、継続的な取り組みで組織への定着を図るという設計思想です。

(参考)1回で確かな手応えを感じた、1on1とマネジメントのエッセンスが凝縮された管理職向け研修|Co:TEAM

島津アクセス|研修とOJTの連動設計

島津製作所のグループ会社である島津アクセス株式会社では、研修で学んだ内容をすぐに現場で実践し、先輩管理職がフォローする連動型の設計を採用しています。

集合研修でスキルを学んだ翌週から実際の部下にそのスキルを使い、うまくいかないときはメンターの上級管理職に相談できる仕組みです。

この事例から学べるのは、研修を点ではなく線として設計するという考え方です。

(参考)島津アクセス|マイナビ研修サービス

管理職研修には、対象者の階層や習得したいスキルによってさまざまな種類があります。自社の課題に合ったプログラムを選べるかどうかが、効果を左右します。

  • 新任管理職向け研修
  • 中堅・上級管理職向け研修
  • リーダーシップ研修
  • コーチング・1on1研修
  • 課題解決・戦略思考研修

新任管理職向け研修

新任管理職向け研修は、初めて管理職になった社員がマネージャーとしての基本を身につけるためのプログラムです。プレイヤーからマネージャーへの役割転換を支援し、部下を持つうえで必要な心構えとスキルを体系的に学びます。

優秀なプレイヤーだった人ほど、自分でやったほうが早いと考えがちです。しかし管理職になった以上、自分の手を動かすのではなく、部下の力を引き出すことが求められます。

この段階でマネジメントの基礎を身につけた管理職は、その後の成長が早い傾向があります。

中堅・上級管理職向け研修

中堅・上級管理職向け研修は、ある程度の経験を積んだ管理職がさらにレベルアップするためのプログラムです。より大きな組織を率いるための戦略的思考や、経営視点でのマネジメントを学びます。

新任管理職が自チーム中心の視点で考えるのに対し、中堅・上級管理職は部門全体や会社全体を見渡す視座が求められます。

また、次世代リーダーの選抜と育成も重要なテーマです。自分がいなくても組織が回る状態を作ることが、上級管理職に期待される役割です。

リーダーシップ研修

リーダーシップ研修は、チームを導き、組織を動かすためのリーダーシップを磨くプログラムです。管理職としての役職権限だけでなく、人間的な影響力で人を動かす力を養います。

リーダーシップに唯一の正解はなく、カリスマ的に引っ張るスタイルもあれば、サーバント型で支えるスタイルもあります。大切なのは、自分の強みを活かしたスタイルを見つけ、状況に応じて使い分けられるようになることです。

自己理解を深め、状況対応力を高めることがこの研修のゴールです。

コーチング・1on1研修

コーチング・1on1研修は、部下の成長を支援するためのコミュニケーションスキルを身につけるプログラムです。一方的な指示命令ではなく、対話を通じて部下自身に考えさせ、主体的な行動を引き出す力を養います。

傾聴力、質問力、承認力、フィードバック力といったスキルを学びます。特に若手社員は、対話を通じた納得感を重視する傾向があります。

部下の主体性を引き出せる管理職を増やすことで、組織全体の活力が高まります。

課題解決・戦略思考研修

課題解決・戦略思考研修は、複雑な問題を分析し、効果的な解決策を導き出す思考力を養うプログラムです。感覚や経験則に頼らず、論理的・構造的に考える力を身につけます。

ロジカルシンキング、MECE、仮説思考といったフレームワークを学び、データにもとづいた判断ができるようになることがゴールです。

研修では実際のビジネスケースを使った演習が中心となり、正解のない問いに向き合う経験を積みます。

効果を出す管理職研修の選び方

研修プログラムは数多く存在しますが、自社に合ったものを選ばなければ期待した効果は得られません。ここでは、研修を選ぶ際に確認しておきたい3つの観点を紹介します。

  • 自社の課題に合った内容か
  • カスタマイズ対応力があるか
  • フォロー体制があるか

自社の課題に合った内容か

研修選びで最初に確認したいのは、プログラムの内容が自社の解決したい課題に対応しているかどうかです。評判が良い研修でも、自社のニーズと合っていなければ効果は限定的になります。

部下とのコミュニケーション改善が課題の場合、コーチングや1on1に特化したプログラムが適しています。一方、事業戦略の立案力強化が課題であれば、戦略思考の研修を選ぶ必要があります。

研修会社の担当者には、この研修を受けた他社でどんな成果が出たかを質問することで、適合性を判断する材料が得られます。

カスタマイズ対応力があるか

次に確認したいのは、研修会社が自社の要望に応じてプログラムをカスタマイズできるかどうかです。既製品のパッケージをそのまま提供するだけでは、自社の課題にフィットした研修は期待しにくいものです。

カスタマイズ対応力のある研修会社は、複数回の打ち合わせで課題を深掘りし、自社の事例をケーススタディに組み込むといった提案をしてくれます。

事前のヒアリングに時間をかけてくれるか、講師が柔軟に対応できるかといった点も、判断材料となります。

フォロー体制があるか

3つ目の観点は、研修終了後のフォローアップ体制が整っているかどうかです。研修は終わりではなく始まりであり、フォローの有無が成果を大きく左右します。

フォローアップ研修の有無、研修後の講師への相談対応、eラーニングによる復習コンテンツの提供といった項目を確認しておくことが望ましいです。

研修会社を選定する際には、研修後はどのようにフォローしてもらえるかを質問してみると、その会社の姿勢が見えてきます。

管理職研修の費用と効果の関係

研修には費用がかかるため、投資に見合った効果が得られるかどうかは重要な検討事項です。ここでは、費用の相場から効果を高めるためのポイントまでを解説します。

費用相場の目安

管理職研修の費用は、研修形式、期間、講師のレベル、参加人数によって大きく異なります。予算策定の参考として、研修形式ごとの費用相場を以下の表にまとめました。

研修形式費用の目安特徴
公開型セミナー(1日)3万〜10万円/人異業種の受講者と学ぶ。汎用的な内容が中心
企業向け個別研修(1日)20万〜50万円/回自社専用にカスタマイズ可能。講師派遣型
オンライン研修(1日)15万〜40万円/回移動コスト削減。地方拠点も参加しやすい
eラーニング1万〜3万円/人/年自分のペースで学習。繰り返し視聴可能
長期プログラム(半年〜1年)30万〜100万円/人選抜型の幹部育成。ビジネススクール連携など

公開型セミナーは1人あたりの費用が比較的安く、少人数での参加に向いています。一方、参加者が10名を超える場合は、企業向け個別研修のほうが1人あたりの費用を抑えられることが多いです。

オンライン研修やeラーニングを活用すれば、移動コストの削減やスケジュール調整の容易さというメリットがあり、全体費用を抑えることも可能です。ただし、実践演習が必要なテーマでは、対面形式のほうが効果が高いケースも見られます。

投資対効果の観点で判断している企業ほど、研修予算を有効活用できています。格安の研修では講師の質が低かったり、フォロー体制がなかったりするケースもあります。費用そのものではなく、投資に対してどれだけのリターンが見込めるかという観点で判断することが重要です。

外部研修と社内研修の使い分け

研修には外部の研修会社に依頼する方法と、社内で企画・実施する方法があり、それぞれ特徴が異なります。テーマや目的に応じて使い分けることで、費用対効果を高めることが可能です。

外部研修は専門性の高い内容や最新のトレンドを学ぶのに適しており、プロの講師による質の高い学習体験が期待できます。一方、社内研修は自社の文化や事例に即した内容を扱えるため、現場への応用がしやすいという特徴があります。

リーダーシップ理論やコーチングスキルといった汎用的なテーマは外部研修で学び、自社の評価制度の運用方法は社内研修で対応するという組み合わせが効果的です。

費用対効果を試算する方法

研修への投資判断を行うには、費用に対してどれだけのリターンが見込めるかを試算することが有効です。感覚ではなく数字で判断することで、経営層への説明もしやすくなります。

研修のROI(投資対効果)は、以下の計算式で算出できます。

ROI(%)=(研修による効果の金額 − 研修コスト)÷ 研修コスト × 100

研修コストには、講師料、会場費、教材費、受講者の人件費、交通費などが含まれます。効果の金額換算としては、離職率低下による採用コスト削減、生産性向上による売上増加、残業削減による人件費削減などが挙げられます。

離職コストは一般的に年収の50〜200%とされており、年収500万円の社員1名が離職した場合、採用・教育コストとして150〜300万円が発生します。研修によって離職が1名でも防げれば、それだけで研修コストを回収できる計算になります。

(参考)SHRM|Retaining Talent: A Guide to Analyzing and Managing Employee Turnover

費用対効果を高めるポイント

限られた予算で最大の効果を得るには、いくつかの工夫があります。研修内容をカスタマイズして不要な項目を削る、オンライン研修で会場費を抑える、助成金を活用するといった方法です。

厚生労働省の人材開発支援助成金を使えば、条件を満たせば研修費用の一部が助成されます。正社員だけでなく、契約社員やパート従業員を対象とした研修でも申請可能なため、幅広い人材育成に活用できます。

(参考)厚生労働省 |人材開発支援助成金

また、受講者を絞って社内で学びを共有する仕組みを作れば、1回の投資で組織全体のスキルアップが可能です。


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管理職研修と併用すべき施策

研修だけで管理職のスキルを高めるには限界があります。研修の効果を最大化し、学びを現場で定着させるためには、他の施策と組み合わせることが効果的です。

  • 1on1ミーティング
  • 外部コーチング
  • OJT・メンタリング

1on1ミーティング

1on1ミーティングは、研修で学んだスキルを実践する場として非常に効果的です。上司と部下が定期的に1対1で対話することで、傾聴力やフィードバック力といったコーチングスキルを日常的に使う機会が生まれます。

週1回15分から30分程度の1on1を継続することで、部下の状況把握、課題の早期発見、信頼関係の構築につながります。

1on1が定着している組織では、研修で学んだスキルが自然と実践されています。

外部コーチング

外部コーチングは、社内では相談しにくい悩みを打ち明けられる場として機能します。社外のプロフェッショナルコーチが、管理職の成長を客観的な視点から支援するサービスです。

経営幹部候補の育成や、重要ポジションの管理職支援に特に効果を発揮します。自社のしがらみがないため客観的な意見をもらえ、守秘義務があり、本音で話せます。

上司との関係に悩んでいる場合や、大きな意思決定を前に迷っている場合など、社内では相談しにくいテーマについてもフランクに話し合えます。

OJT・メンタリング

OJTとメンタリングは、研修で学んだ内容を現場で実践する際のサポートとして機能します。日常の業務を通じて学び、経験豊富な先輩が伴走してくれる環境があれば、学習スピードが上がります。

集合研修でスキルを学んだ翌週から実際の部下に実践し、うまくいかないときはメンターに相談できる仕組みが理想的です。

研修はきっかけに過ぎず、持続的な成長は現場での実践から生まれます。


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よくあるご質問(FAQ)

Q1. 忙しい管理職が研修を「面倒なイベント」と捉えています。

A. 研修の「目的」を個人の評価や課題解決に直接紐付けましょう。 「会社に言われたから」ではなく、「今のチームの離職率を下げるため」「自身のマネジメント負荷を減らすため」といった、本人にとってのメリットを事前に上司から伝えることが動機づけに有効です。

Q2. 汎用的なパッケージ研修では効果が薄いでしょうか?

A. 基礎知識には有効ですが、行動変容には「カスタマイズ」が必須です。 自社の実際のトラブル事例や、独自の評価シートを使ったロールプレイングを組み込むことで、受講者が「これは自分のことだ」と自分事化でき、翌日からの実践率が飛躍的に高まります。

Q3. 研修の効果を「数値」で測る具体的な指標はありますか?

A. 研修テーマに合わせて「先行指標」と「遅行指標」を設定しましょう。

  • 先行(行動): 1on1の実施率、フィードバックの回数、eラーニング完了率
  • 遅行(成果): 離職率の変化、エンゲージメントスコア、チームの目標達成率 これらを研修前後で比較し、ROI(投資対効果)を可視化します。

Q4. 研修後の「フォローアップ」には何をすべきですか?

A. 「研修後の1on1」と「実践報告会」が最も効果的です。 研修から1ヶ月後に、学んだことをどう実践したか上司と振り返る場を設けます。また、受講者同士で「うまくいった事例」を共有し合うことで、モチベーションの維持とノウハウの横展開が可能になります。

Q5. 外部講師と社内研修、どちらを優先すべきですか?

A. 「最新スキル」は外部、「自社ルール」は社内と使い分けましょう。 コーチングやリーダーシップ理論など、専門性が高く最新の知見が必要な分野は外部プロに任せ、評価制度の運用や社内マニュアルの徹底などは、内部事情に詳しい社内講師が担当するのが最もコストパフォーマンスが良い方法です。

まとめ

管理職研修は効果がないという声の多くは、研修制度そのものの問題ではなく、実施方法に起因しています。目的の明確化、現場課題との整合、実践機会の確保、継続的なフォロー、効果測定の仕組みという5つのポイントを押さえれば、研修は行動変容や離職率改善といった具体的な成果につながりやすくなります。

研修は単発のイベントではなく、人材育成サイクルのスタート地点です。管理職が成長すれば、その下で働く部下も成長し、組織全体の生産性やエンゲージメントが高まります。

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