商談管理ツールのおすすめ17選!比較表・選び方・導入効果まで完全解説

営業活動において、商談の進捗管理は業績に直結する重要な業務です。Excelでの管理に限界を感じている方や、チーム全体で情報を共有できる仕組みを探している方も多いのではないでしょうか。

本記事では、商談管理ツールの基本機能から選び方、業界・目的別のおすすめ17製品までを網羅的に解説します。導入メリットや運用のコツも紹介しているので、自社に最適なツール選びの参考にしてください。


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▼ この記事の内容

  • ツールの役割: 顧客との初回接触から受注までのプロセスを「データ」として蓄積し、チーム全体で共有する仕組みです。リアルタイムの進捗把握、精度の高い売上予測、スムーズな引き継ぎが可能になります。
  • タイプ別の選び方: 大企業やグローバル展開なら「Salesforce」や「Microsoft Dynamics」、中小企業やコスト重視なら「Zoho CRM」や「Mazrica Sales」など、自社の規模と営業スタイル(インサイド/フィールド)に合わせて選びます。
  • 成功へのステップ: 導入前に「フェーズの定義」を明確にし、最初は入力項目を最小限に絞ることが現場定着の鉄則です。マネージャーがツール上のデータをもとにフィードバックを行う習慣が、運用の質を左右します。

商談管理ツールとは

商談管理ツールとは、営業活動における案件の進捗状況や顧客情報を一元管理できるシステムのことです。見込み顧客へのアプローチから受注までの流れを可視化し、チーム全体で情報共有できる環境を整えられます。

従来のExcel管理では難しかったリアルタイムでの進捗把握や売上予測がデータで行えるため、営業マネージャーの意思決定をサポートします。

商談管理ツールの基本機能

商談管理ツールには、営業活動を効率化するためのさまざまな機能が搭載されています。どのような機能があるかを把握しておくことで、自社に必要なツールを選びやすくなります。

主な機能は以下のとおりです。

  • 案件管理
  • 顧客管理
  • 活動履歴
  • 売上予測
  • レポート作成

これらの機能の中でも、案件管理と活動履歴は商談管理の中核となる機能です。案件ごとにフェーズやステータスを設定することで、どの案件がどの段階にあるのかが一目でわかります。

SFA・CRM・MAとの違い

商談管理ツールを調べていると、SFA・CRM・MAという言葉をよく目にします。これらのツールは、それぞれ目的が異なります。

SFAは営業活動の効率化、CRMは顧客との関係構築、MAはリード獲得・育成の自動化が目的です。商談管理ツールはSFA機能を中心に持つことが多いですが、最近は3つの機能を統合した製品も増えています。

自社の課題が営業プロセスの可視化ならSFA、顧客情報の活用ならCRM、リード育成ならMAを重視して選びましょう。

商談管理で押さえるべき項目

商談管理ツールを導入しても、記録する項目が定まっていなければ効果を発揮できません。チーム全体で統一したフォーマットで入力することが、データ活用の第一歩です。

商談管理で押さえるべき基本項目は、案件名、顧客情報、担当者、商談フェーズ、受注確度、予定日、金額の7つです。

これらの項目を統一フォーマットで入力することで、チーム全体での情報共有がしやすくなり、データ分析の精度も高まります。ただし、入力項目が多すぎると現場の負担が増えて定着しにくくなるため、最初は必要最小限の項目からスタートするのがおすすめです。

Excel管理の限界と乗り換えのサイン

多くの企業がExcelで商談管理を始めますが、案件数や営業メンバーが増えると限界が見えてきます。同時編集ができない、最新版がわからなくなる、入力フォーマットがバラバラになる、集計に手間がかかるといった課題に心当たりがあれば、ツールへの乗り換えを検討するサインです。

以下の状況に該当する場合は、乗り換えを検討しましょう。

  • 営業メンバーが5名を超えた
  • 月間の案件数が50件以上になった
  • 案件の抜け漏れやフォロー忘れが発生した
  • マネージャーが案件状況を把握するのに毎回確認作業が必要

早めにツールを導入することで、データの蓄積が進み、将来的な分析や予測の精度も高まります。

商談管理ツールを導入するメリット

商談管理ツールを導入することで、営業活動の見える化が進み、チーム全体のパフォーマンス向上につながります。Excel管理からの脱却により、入力や集計の手間も大幅に削減できます。

  • 案件の進捗をリアルタイムで把握できる
  • 属人化を防ぎチームで情報共有できる
  • データ分析で受注率を高められる
  • Excel管理の手間から解放される

案件の進捗をリアルタイムで把握できる

商談管理ツールを使う最大のメリットは、案件の進捗状況をリアルタイムで把握できることです。ダッシュボードを開けば、全案件のフェーズや確度を一目で確認できます。長期間動きのない案件は自動的に検出されるため、フォローが必要な案件を見逃しません。

クラウド型のツールであれば、営業担当者が外出先からスマホで入力した情報がすぐにチーム全体に共有されます。帰社を待たずに最新の状況を把握できるため、停滞案件への早めのフォローや、受注確度の高い案件への注力がスピーディに行えます。

たとえば不動産業界では、物件ごとの商談進捗を営業チーム全員で共有することで、成約見込みの精度向上や月末の売上予測に役立てられます。確度と金額のデータをもとに、月末や四半期末の売上着地見込みを予測することも可能です。

属人化を防ぎチームで情報共有できる

営業活動は担当者個人の頭の中にノウハウが溜まりやすく、属人化しやすい業務です。商談管理ツールを活用することで、個人の知識を組織の資産に変えることができます。

過去の商談履歴ややり取りの内容をすべて記録に残せるため、担当者が退職や異動をしても引き継ぎがスムーズです。担当者が変わるたびにゼロから関係構築をやり直す必要がなくなり、顧客からの信頼も維持しやすくなります。

たとえば人材紹介業界では、求職者や企業担当者とのやり取り履歴を記録しておくことで、担当変更時にも過去の経緯を踏まえた対応が可能になります。トップセールスのやり方を記録として残すことで、チーム全体のノウハウとして活用できます。

データ分析で受注率を高められる

商談管理ツールに蓄積されたデータは、営業活動を改善するための貴重な材料になります。勘や経験だけに頼らず、データに基づいた意思決定ができるようになります。

どの段階で失注が多いのかを分析すれば、ボトルネックを特定できます。受注までの平均期間を把握することで、案件ごとの進捗が順調かどうかを判断する基準ができます。

たとえばIT業界のSaaS企業では、無料トライアルから有料契約への転換率を分析することで、フォローのタイミングや内容を最適化することが可能です。業種別の受注率を分析すれば注力すべきターゲットが明確になり、提案フェーズでの失注が多ければ提案資料の見直しを検討できます。

Excel管理の手間から解放される

商談管理ツールを導入することで、Excel管理で発生していた手間から解放されます。入力や集計にかかっていた時間を、本来の営業活動に充てることができます。

ファイルの共有やバージョン管理の煩雑さがなくなり、レポート作成のための集計作業も不要になります。入力フォーマットはツール側で統一されているため、管理の手間もかかりません。

たとえば広告代理店では、クライアントごとの案件管理と進捗報告をツールで自動化することで、週次レポート作成の時間を大幅に削減することが可能です。浮いた時間を顧客へのアプローチや提案準備に充てることで、営業活動の質を高められます。

商談管理ツールおすすめ17選【業界・目的別】

ここからは、商談管理ツールを業界・目的別に17製品紹介します。汎用型、中小企業向け、フィールドセールス向けなど、自社の特性に合わせて選べるようカテゴリ分けしています。

カテゴリツール名
汎用型Sales Cloud
Zoho CRM
Microsoft Dynamics 365 Sales
HubSpot Sales Hub
中小企業向けMazrica Sales
GENIEE SFA/CRM
ネクストSFA
Freshsales
Salesforce Essentials
フィールドセールス向けcyzen
UPWARD
製造業・卸売業向けeセールスマネージャー
Knowledge Suite
JUST.SFA
名刺・人脈管理重視Sansan
カスタマイズ重視kintone
海外展開向けPipedrive

※この記事の内容は2025年1月時点のものです。最新の情報については、各サービスの公式サイトをご確認ください。

汎用型(幅広い業種対応)

汎用型の商談管理ツールは、業種を問わず幅広い企業に対応できるのが特徴です。カスタマイズ性が高く、自社の業務フローに合わせて柔軟に設定できます。大企業から中堅企業まで導入実績が豊富で、サポート体制も充実している製品が多いです。

Sales Cloud(Salesforce)

Sales Cloudは、世界シェアNo.1のCRM/SFAプラットフォームであるSalesforceが提供する商談管理ツールです。AIを活用した売上予測やリードスコアリング機能が搭載されており、データに基づいた営業活動が実現できます。

大企業やグローバル展開企業、高度なカスタマイズが必要な企業におすすめです。

【主な特徴】

高いカスタマイズ性、AIによる売上予測、豊富な連携アプリ

【料金目安】

月額3,000円〜/ユーザー(プランにより異なる)

【ウェブサイト】

https://www.salesforce.com/jp/products/sales-cloud/

Zoho CRM

Zoho CRMは、低価格ながら多機能な点が魅力のクラウド型CRM/SFAツールです。案件管理、顧客管理、メール連携、ワークフロー自動化など、商談管理に必要な機能が一通り揃っています。

コストを抑えたい中小企業、SFA初導入の企業におすすめです。

【主な特徴】

低価格、無料プランあり、多機能、Zoho製品との連携

【料金目安】

無料プランあり、有料は月額1,680円〜/ユーザー

【ウェブサイト】

https://www.zoho.com/jp/crm/

Microsoft Dynamics 365 Sales

Microsoft Dynamics 365 Salesは、Microsoft社が提供するCRM/SFAソリューションです。OutlookやTeams、Excelなど、普段使い慣れたMicrosoft製品とシームレスに連携できるのが最大の強みです。

Microsoft 365を利用中の企業、大企業におすすめです。

【主な特徴】

Microsoft製品との連携、AIによる営業支援、高い拡張性

【料金目安】

月額8,125円〜/ユーザー

【ウェブサイト】

https://www.microsoft.com/ja-jp/dynamics-365/products/sales

HubSpot Sales Hub

HubSpot Sales Hubは、インバウンドマーケティングで知られるHubSpotが提供する営業支援ツールです。無料プランから始められ、必要に応じて機能を追加していける段階的な料金体系が特徴です。

マーケティングと営業を連携させたい企業、スタートアップにおすすめです。

【主な特徴】

無料プランあり、段階的な料金体系、マーケティング連携

【料金目安】

無料プランあり、有料は月額2,400円〜/ユーザー

【ウェブサイト】

https://www.hubspot.jp/products/sales

中小企業・スタートアップ向け

中小企業やスタートアップ向けのツールは、シンプルな操作性と手頃な価格が特徴です。ITに詳しくない担当者でも直感的に使え、短期間で現場に定着しやすいのがメリットです。

Mazrica Sales

Mazrica Sales(旧Senses)は、国産のSFA/CRMツールで、AIによる案件分析が特徴です。カード形式の案件ボードで進捗が直感的にわかる設計になっており、営業担当者が使いやすいと評価されています。

中小企業、営業プロセスを可視化したい企業におすすめです。

【主な特徴】

AIによる案件リスク分析、カード形式の案件ボード、国産

【料金目安】

月額5,500円〜/ユーザー

【ウェブサイト】

https://product-senses.mazrica.com/

GENIEE SFA/CRM

GENIEE SFA/CRMは、株式会社ジーニーが提供する国産の営業管理ツールです。シンプルな画面設計で、ITに詳しくない営業担当者でも直感的に操作できます。導入後のサポートも手厚く、初めてSFAを導入する企業でも安心です。

SFA初導入の企業、ITに詳しくない担当者が多い企業におすすめです。

【主な特徴】

シンプルな画面設計、低価格、手厚いサポート

【料金目安】

月額2,980円〜/ユーザー

【ウェブサイト】

https://chikyu.net/

ネクストSFA

ネクストSFAは、株式会社ジオコードが提供する中小企業向けのSFAツールです。使いやすさを重視した設計で、最短1週間での導入が可能とされています。無料サポートが充実しており、運用定着までしっかりとサポートを受けられます。

早く導入したい企業、サポートを重視する企業におすすめです。

【主な特徴】

最短1週間で導入可能、無料サポート充実、使いやすさ重視

【料金目安】

月額50,000円〜(10ユーザーまで)

【ウェブサイト】

https://next-sfa.jp/

Freshsales

Freshsalesは、Freshworks社が提供するCRM/SFAツールです。AIを活用したリードスコアリングやインサイト機能が特徴で、見込み度の高いリードを自動で判別してくれます。

スタートアップ、小規模チームにおすすめです。

【主な特徴】

AIによるリードスコアリング、直感的なUI、無料プランあり

【料金目安】

無料プランあり、有料は月額1,800円〜/ユーザー

【ウェブサイト】

https://www.freshworks.com/jp/crm/sales/

Salesforce Essentials

Salesforce Essentialsは、Salesforceが中小企業向けに提供するエントリープランです。Sales Cloudの基本機能をコンパクトにまとめており、少人数のチームでも本格的なSFA/CRMを活用できます。

将来的な拡張を見据える中小企業におすすめです。

【主な特徴】

Salesforceの基本機能をコンパクトに、上位プランへの移行が容易

【料金目安】

月額3,000円/ユーザー

【ウェブサイト】

https://www.salesforce.com/jp/solutions/essentials/

フィールドセールス・訪問営業向け

フィールドセールスや訪問営業が中心の企業には、外出先での入力のしやすさや位置情報を活用した機能を持つツールが適しています。スマホアプリの使いやすさが現場への定着の鍵になります。

cyzen(サイゼン)

cyzenは、外回り営業に特化したモバイルSFAです。GPSを活用した訪問記録や、写真付きの報告機能が特徴で、営業担当者の行動をリアルタイムで可視化できます。

ルートセールス、訪問件数の多い営業チームにおすすめです。

【主な特徴】

GPS活用の訪問記録、写真付き報告、スマホ最適化

【料金目安】

月額1,000円〜/ユーザー

【ウェブサイト】

https://www.cyzen.cloud/

UPWARD

UPWARDは、フィールドセールス向けのCRM/SFAプラットフォームです。地図上に顧客情報を表示し、効率的な訪問ルートを計画できるのが強みです。Salesforceとの連携が前提となっています。

製薬会社MR、消費財メーカー、訪問営業中心の企業におすすめです。

【主な特徴】

地図上での顧客表示、訪問ルート最適化、Salesforce連携

【料金目安】

要問い合わせ

【ウェブサイト】

https://www.upward.jp/

製造業・卸売業向け

製造業や卸売業では、取引先との継続的な関係構築や、複雑な商流への対応が求められます。国産ツールで日本の商習慣に対応した製品が選ばれる傾向にあります。

eセールスマネージャー

eセールスマネージャーは、ソフトブレーン株式会社が提供する国産SFA/CRMで、5,500社以上の導入実績を持ちます。日本の営業スタイルに合わせた設計で、製造業や卸売業での導入実績が多く、複雑な商流や長期的な商談にも対応できます。

製造業、卸売業、BtoB営業におすすめです。

【主な特徴】

5,500社以上の導入実績、日本の営業スタイルに最適化

【料金目安】

月額6,000円〜/ユーザー

【ウェブサイト】

https://www.e-sales.jp/

Knowledge Suite

Knowledge Suiteは、SFA、CRM、グループウェアの機能を統合したオールインワンのクラウドサービスです。ユーザー数無制限の料金体系が特徴で、組織全体での情報共有に適しています。

中堅企業、組織全体での情報共有を重視する企業におすすめです。

【主な特徴】

ユーザー数無制限、オールインワン、名刺管理標準搭載

【料金目安】

月額50,000円〜(ユーザー数無制限)

【ウェブサイト】

https://www.knowledgesuite.jp/

JUST.SFA

JUST.SFAは、一太郎やATOKで知られるジャストシステムが提供する国産SFAです。ノーコードで画面や帳票をカスタマイズできるのが特徴で、自社の業務フローに合わせた柔軟な設定が可能です。

独自の業務フローを持つ企業、製造業、卸売業におすすめです。

【主な特徴】

ノーコードでカスタマイズ可能、日本企業の商習慣に対応

【料金目安】

月額15,000円〜/ユーザー

【ウェブサイト】

https://www.justsystems.com/jp/products/justsfa/

名刺・人脈管理重視

名刺管理を起点に商談管理を行いたい企業には、名刺データを活用した顧客管理や、企業情報との連携が強みのツールが適しています。

Sansan

Sansanは、法人向け名刺管理サービスの最大手です。名刺をスキャンするだけで正確にデータ化できるのが強みで、手入力の手間を大幅に削減できます。SalesforceなどのSFA/CRMとの連携も可能です。

名刺を起点に営業活動を行いたい企業におすすめです。

【主な特徴】

高精度の名刺データ化、企業情報連携、人脈の可視化

【料金目安】

要問い合わせ

【ウェブサイト】

https://jp.sansan.com/

カスタマイズ重視

自社独自の業務フローや管理項目に合わせて柔軟にカスタマイズしたい企業には、ノーコードで開発できるプラットフォーム型のツールが適しています。

kintone

kintoneは、サイボウズ株式会社が提供するノーコードの業務アプリ作成プラットフォームです。プログラミング不要で、自社の業務に合わせた案件管理アプリを自由に構築できます。

独自の業務フローを持つ企業、複数業務を一元管理したい企業におすすめです。

【主な特徴】

ノーコードでアプリ作成、豊富なテンプレート、高い柔軟性

【料金目安】

月額1,500円〜/ユーザー

【ウェブサイト】

https://kintone.cybozu.co.jp/

海外展開・グローバル企業向け

海外拠点を持つ企業や、グローバル展開を見据える企業には、多言語対応や各国の商習慣に対応したツールが適しています。

Pipedrive

Pipedriveは、エストニア発のCRM/SFAツールで、世界179カ国以上で利用されています。パイプライン管理に特化したシンプルな設計で、案件のフェーズ管理が直感的にできるのが特徴です。

海外展開企業、営業プロセスの可視化を重視する企業におすすめです。

【主な特徴】

パイプライン管理に特化、多言語対応、シンプルな操作性

【料金目安】

月額1,800円〜/ユーザー

【ウェブサイト】

https://www.pipedrive.com/ja

商談管理ツールの選び方

商談管理ツールは多くの製品があり、機能や価格もさまざまです。

自社に合ったツールを選ぶためには、導入目的の明確化、企業規模との適合、操作性や連携機能の比較、費用対効果の検討といった観点から検討を進めることが大切です。

導入目的と自社の課題を明確にする

商談管理ツールを選ぶ前に、まずなぜ導入するのかという目的と、何を解決したいのかという課題を明確にすることが大切です。目的が曖昧なまま多機能なツールを導入しても、使いこなせずに定着しないことがあります。

よくある導入目的としては、案件の見える化、情報共有の強化、Excel管理からの脱却、データ分析の実現などがあります。それぞれ、進捗状況がわからない、引き継ぎに時間がかかる、ファイル管理が煩雑、勘に頼った営業になっているといった課題に対応します。

課題が明確になれば、必要な機能も見えてきます。たとえば、案件の見える化が目的ならダッシュボード機能を重視し、外出先からの更新が課題ならモバイル対応を重視して選ぶとよいでしょう。

企業規模や目的に合ったタイプを選ぶ

企業の規模や営業スタイルによって、適したツールのタイプは異なります。自社に合わないタイプを選んでしまうと、オーバースペックで使いこなせなかったり、逆に機能が不足したりする可能性があります。

大企業(300名以上)は汎用型やカスタマイズ型がおすすめで、拡張性やセキュリティ、他システム連携を重視します。中堅企業(50〜300名)は汎用型や業界特化型で、バランスの取れた機能とサポート体制がポイントです。

中小企業(50名未満)は中小企業向けやシンプル型で、低コストと操作性を優先しましょう。スタートアップは無料プランがあるシンプル型で、スモールスタートできるものが適しています。

また、営業スタイルによっても選ぶべきツールは変わります。フィールドセールス中心ならモバイル対応の強さを、インサイドセールス中心ならメールや電話との連携機能を重視しましょう。

操作性・連携・サポート体制を比較する

ツールを比較する際は、機能の多さだけでなく、実際に使う現場の視点で評価することが大切です。特に操作性、他システムとの連携、サポート体制の3点は、導入後の定着に大きく影響します。

比較すべき3つのポイントは、画面が直感的で入力しやすいかという操作性、既存の名刺管理やグループウェア、会計ソフトと連携できるかという連携機能、導入支援や研修、問い合わせ対応が充実しているかというサポート体制です。

たとえば保険代理店など、既存の顧客管理システムとの連携可否が重要な企業では、API連携が充実したツールを選ぶことでデータの二重入力を回避できます。

これらを確認するためには、無料トライアルを活用して実際に現場のメンバーに触ってもらうのが一番です。営業担当者、営業マネージャー、システム管理者など、異なる立場の人に試してもらい、それぞれの視点で評価しましょう。

料金プランと費用対効果を検討する

商談管理ツールの料金体系はさまざまで、単純な月額比較だけでは判断できません。トータルコストと得られる効果のバランスで費用対効果を検討することが大切です。

料金を比較する際に確認すべき項目は以下のとおりです。

  • 初期費用:導入時に一時金が必要か
  • 月額料金:ユーザー数課金か、固定料金か
  • 最低契約期間:年間契約が必須か、月単位で解約できるか
  • オプション料金:必要な機能が標準搭載か、追加料金が必要か

単純に月額料金の安さだけで選ぶと、必要な機能がオプションだった場合にトータルでは高くなることもあります。導入によって得られる効果を具体的にイメージし、投資判断を行いましょう。

導入を成功させる運用のコツ

商談管理ツールは、導入しただけでは効果を発揮しません。現場に定着させ、継続的に活用していくための運用体制を整えることが成功の鍵です。

運用ルールと入力項目を事前に決める

ツール導入前に、運用ルールと入力項目を事前に決めておくことが定着の第一歩です。いつ、誰が、何を入力するのかを明確にし、メンバー全員で共通認識を持ちます。

入力ルールが曖昧だと、人によって入力内容がバラバラになり、データの信頼性が下がってしまいます。特にフェーズと確度の定義は、メンバー間で認識を揃えておくことが大切です。同じ提案中でも、人によって解釈が異なると、正確な進捗把握ができなくなります。

たとえば住宅販売会社など、初回接触から契約までのフェーズを細分化し、各フェーズの定義を営業マニュアルに明記することで、チーム全体で統一した進捗管理が可能になります。

導入前にチームで話し合い、明文化しておくことで、後から混乱することなくスムーズに運用を開始できます。

無料トライアルで現場に試してもらう

多くのツールは無料トライアル期間を用意しています。導入を決める前に、実際に現場の営業担当者に試してもらい、使用感を確認することが大切です。

トライアル期間中は、営業担当者、営業マネージャー、システム管理者など異なる立場の人に触ってもらうのがおすすめです。立場によって重視するポイントが異なるため、複数の視点で評価することでミスマッチを防げます。

たとえば人材派遣会社など、トライアル期間中にベテラン営業と新人営業の両方に使ってもらい、ITスキルに関係なく使いこなせるかを検証することが有効です。

ITに詳しくないメンバーでも直感的に操作できるか、外出先からスマホでストレスなく入力できるか、日常業務の中で使い続けられそうかといった点を確認しましょう。

入力項目は最小限からスタートする

商談管理ツールを導入する際、あれもこれもと入力項目を増やしたくなりますが、最初は必要最小限の項目からスタートするのが定着のコツです。

入力項目が多すぎると、入力に時間がかかって面倒になり、使われなくなってしまいます。まずは案件名、顧客名、フェーズ、確度、金額など、本当に必要な項目だけに絞りましょう。

たとえば印刷会社など、導入当初は必要最小限の項目でスタートし、運用が軌道に乗ってから現場の要望を反映して項目を追加していくアプローチが効果的です。

運用しながらこの情報も必要だと感じたら、その時点で追加すればよいのです。現場に無理なく浸透させることを優先し、徐々に活用範囲を広げていくアプローチが成功につながります。

定期的に振り返り改善を続ける

ツール導入後は、定期的に振り返りを行い、改善を続けることが大切です。最初に決めたルールや項目が、実際の運用に合っているかを確認し、必要に応じて調整していきます。

週次や月次のミーティングでデータを確認し、チームで活用方法を議論する習慣をつけましょう。マネージャーが率先してツールのデータを見てフィードバックを行うことで、メンバーも入力の意義を感じやすくなります。

たとえばITサービス企業など、毎週の営業会議でダッシュボードを画面共有し、停滞案件の確認と対策検討を行うことで、ツールの活用が習慣化しやすくなります。

PDCAを回しながら運用を改善していくことで、ツールの効果を最大化できます。

導入時の注意点とデメリット

商談管理ツールには多くのメリットがありますが、導入時には注意すべき点やデメリットも存在します。事前に把握しておくことで、導入後のトラブルを防ぎ、スムーズな運用につなげられます。

初期設定やデータ移行に手間がかかりやすい

商談管理ツールの導入には、初期設定やデータ移行にある程度の手間がかかります。ユーザー登録、権限設定、フェーズ・項目の設定といった初期設定に加えて、既存のExcelやスプレッドシートからのデータ移行作業が必要です。

特に過去のデータを移行する場合は、フォーマットの統一やクレンジング作業が発生することもあります。Excel管理時代のデータは、人によって入力形式がバラバラになっていることが多いためです。

たとえば物流会社など、長年蓄積した顧客データを移行する際には、重複データの統合や入力形式の統一に相応の時間がかかることを想定しておく必要があります。

導入スケジュールに余裕を持ち、段階的に移行を進めることをおすすめします。

現場が慣れるまで時間がかかりやすい

新しいツールを導入すると、現場が慣れるまで一時的に業務効率が下がることがあります。操作方法を覚える時間や、入力の習慣化に時間がかかるためです。

特にITに慣れていないメンバーがいる場合は、丁寧な研修やマニュアルの整備が必要です。導入直後は手厚くフォローし、困ったときにすぐ相談できる体制を整えましょう。

たとえば年配の営業担当者が多い企業では、操作説明会を複数回実施したり、画面キャプチャ付きのマニュアルを配布したりすることで、スムーズな定着を促すことができます。

最初の1〜2ヶ月を乗り越えれば、徐々に定着していきます。焦らず、根気強くサポートを続けることが大切です。

ルールがないと定着しない

商談管理ツールは、運用ルールがないと定着しません。ツールを導入するだけでは効果は出ず、どう使うかのルールを決めて、チーム全体で守ることが必要です。

入力タイミングがバラバラだとリアルタイムでの進捗把握ができず、入力内容の粒度が異なるとデータの信頼性が下がります。また、入力しない人が出てくるとチーム全体での活用ができなくなります。

たとえば人材紹介会社など、商談後24時間以内の入力をルール化し、入力率を定期的にモニタリングすることで、チーム全体の入力習慣を維持できます。

ルールを定着させるためには、マネージャーが率先してツールを活用する姿勢を見せることが効果的です。入力されたデータをもとにフィードバックを行い、入力したデータが役に立っていると現場が実感できる環境を作りましょう。

よくあるご質問(FAQ)

Q. 無料ツールでも十分使えますか?

A. 無料プランや無料ツールでも、基本的な案件管理や顧客管理の機能は使えます。HubSpot Sales HubやZoho CRMなどは無料プランを提供しており、少人数のチームには十分な機能が揃っています。

ただし、ユーザー数の制限や、高度なレポート機能、連携機能などは有料プランでないと使えないことが多いです。まずは無料プランで試してみて、必要に応じて有料プランへ移行するのがおすすめです。

Q. Excelから乗り換えるべきタイミングは?

A. 営業メンバーが5名を超えた、月間の案件数が50件以上になった、Excelの更新や共有に手間を感じるようになったといったタイミングが乗り換えの目安です。

また、案件の抜け漏れが発生した、引き継ぎに時間がかかるようになった、マネージャーが案件状況を把握しにくいといった課題を感じたら、ツール導入を検討するサインです。導入を先延ばしにするほど、過去のデータ移行の手間も増えていくので、早めの決断をおすすめします。

Q. スマホやタブレットでも使えますか?

A. クラウド型の商談管理ツールであれば、スマホやタブレットからも利用できるものがほとんどです。専用アプリを提供しているツールも多く、外出先からでも案件情報の入力や確認が可能です。

フィールドセールスや訪問営業が中心の企業は、モバイルアプリの使いやすさを重視してツールを選ぶとよいでしょう。無料トライアル期間中に、実際にスマホから操作して使用感を確認することをおすすめします。

まとめ

商談管理ツールは、営業活動の見える化とチーム全体の生産性向上に役立つツールです。Excel管理の限界を感じたら、自社の課題や規模に合ったツールの導入を検討してみてください。

本記事で紹介した17のツールから、業界や目的に合った2〜3つを候補として絞り込み、無料トライアルで実際に試してみることをおすすめします。導入後は運用ルールを決めて、入力項目は最小限からスタートし、定期的に振り返りながら改善を続けることで、ツールの効果を最大限に引き出せます。

最後までお読みいただきありがとうございました。


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