商談の進捗をチームで共有し、売上を正確に予測するには、商談管理が欠かせません。誰がどの案件をどこまで進めているかを見える化すれば、属人化を防ぎ、営業チーム全体の生産性を高められます。
本記事では、商談管理の進め方、記録すべき項目、Excel・SFAの選び方、現場に定着させるコツまで解説します。
▼ この記事の内容
- 商談管理の定義: リード獲得から受注までのプロセスを可視化し、チームで共有する仕組みです。進捗状況や顧客とのやり取りを一元管理することで、属人化を防ぎ、売上予測の精度を高めます。
- 主要な管理項目: 「顧客情報」「進捗フェーズ」「受注確度(A〜Eなど)」「次回アクション」の4つが基本です。特にネクストアクションの期限を設定することで、案件の放置や失注リスクを大幅に低減できます。
- ツールの選び方: チーム規模が10名未満ならExcel、それ以上ならSFA(営業支援システム)の導入が推奨されます。入力負荷の低さと、既存システムとの連携性を基準に選ぶことが定着の鍵です。
商談管理とは
商談管理とは、営業担当者が顧客との商談をどのように進めているかを記録・共有し、チーム全体で状況を把握できるようにすることです。
商談の進み具合や次にやるべきことをデータベースに登録し、メンバーがいつでも確認できる状態をつくります。これがうまく機能していないと、担当者ごとに情報がバラバラになり、マネージャーは正確な売上予測を立てられません。
例えばIT企業では、商談が3〜6ヶ月と長期化しやすく、途中で担当が変わると引き継ぎに苦労します。製造業では見積もりに設計部門との連携が必要で、営業だけでは進捗を把握しきれません。商談管理の仕組みがあれば、こうした業種ごとの課題にも対応しやすくなります。
商談管理と案件管理の違い
商談管理と案件管理は、対象とする範囲が異なります。
商談管理は受注前の営業活動が対象で、リード獲得からクロージングまでを扱うものです。案件管理は受注後の対応が中心で、プロジェクトの進行や納品を管理します。
| 比較項目 | 商談管理 | 案件管理 |
| 対象フェーズ | リード獲得~受注 | 受注~納品・プロジェクト完了 |
| 主な担当部門 | 営業部門 | 納品部門、プロジェクト管理部門 |
| 管理の目的 | 受注率向上、売上予測の精度向上 | 納期遵守、品質管理、顧客満足度向上 |
| 代表的なツール | SFA | プロジェクト管理ツール、ERP |
商談管理と案件管理を連携させることで、受注から納品までスムーズに進められ、顧客対応の質も向上します。
商談管理のメリット
商談管理を導入すると、営業チームに以下の3つのメリットがあります。
- 売上見込みの精度が上がる
- 停滞案件を早期に発見できる
- 引き継ぎがスムーズになる
売上見込みの精度が上がる
商談を管理すると、各案件の進み具合や受注の可能性を正確に把握でき、売上の予測精度が向上します。
各商談の受注確度と見込み金額をかけ合わせれば、月末や期末の着地を数字で見通せます。担当者の感覚ではなく、データにもとづいた判断が可能です。
SaaS企業では、低い単価を件数でカバーするモデルのため、リードからどれだけ受注につながるかがマーケティングの判断に直結します。製造業では、売上見込みが生産や在庫の計画に関わるため、予測が外れると作りすぎや品切れの原因となりかねません。
現状の売上予測精度を確認するには、以下の計算式が有効です。
【売上予測精度の計算式】
予測精度(%)={1 −(予測と実績の差 ÷ 実績)}× 100
停滞案件を早期に発見できる
商談を管理していると、停滞している案件にすぐ気づけます。
放置された案件は競合に取られやすく、売上を逃すことにつながります。例えば単価30万円の案件を月に2件逃すと、年間720万円(30万円×2件×12ヶ月)の機会損失になります。
停滞の原因は業種によっても異なります。IT・SaaS企業では、顧客側の技術検証(PoC)が長引きやすいため、こまめな進捗確認が重要です。製造業では、見積もりに設計部門との連携が必要で、社内調整に時間がかかりがちです。人材業では、求職者と企業のマッチングに時間がかかるため、案件の優先順位付けがポイントになります。
停滞案件を素早く見つけるには、週次の営業会議で「2週間以上動きがない案件」を抽出し、次のアクションを決めるといった運用がおすすめです。
引き継ぎがスムーズになる
商談を管理して対応履歴や顧客とのやりとりを記録しておくと、担当者の異動や退職時にも引き継ぎがスムーズになります。
引き継ぎがうまくいかないと、顧客との信頼関係が途切れ、商談が失注に終わることもあります。すでに関係づくりに時間とコストをかけているため、引き継ぎ失敗による失注は通常より損失が大きいです。
特に人材業や広告代理店のように、担当者と顧客の関係性が受注に影響しやすい業種では、引き継ぎの質が売上に直結します。製造業でも、仕様の確認や見積もりの調整などやりとりが長くなりがちなので、履歴がないと引き継ぎに手間がかかりかねません。
商談管理の進め方
商談管理をうまく運用するには、営業プロセス全体を見渡し、各フェーズで何をすべきかを把握しておくことが大切です。大まかな流れは以下の3ステップとなります。
- リード獲得〜商談化
- 商談中〜クロージング
- 受注・失注後〜引き継ぎ
リード獲得〜商談化
リード獲得の段階では、見込み客がどこから来たか、何に興味があるかを把握します。
Webサイトからの資料請求、セミナー参加、名刺交換といった流入経路の情報を残しておくと、マーケ施策の効果測定やアプローチ方法の検討に役立ちます。
商談化の判断には、BANT(予算・決裁者・ニーズ・時期)の4つが重要です。例えば以下のような情報を確認します。
- 予算:年間500万円程度、来期予算で検討中
- 決裁者:部長決裁、最終承認は役員会
- ニーズ:Excelで管理しているが10名に増えて限界
- 時期:来年4月から運用開始を希望
IT企業なら「技術要件」、製造業なら「既存システムとの連携可否」など、業種に合わせた確認項目を加えると、より精度の高い判断ができます。
商談中〜クロージング
商談中は、顧客とのやりとりや提案内容、競合の状況を把握し、次のアクションを明確にしておきます。
初回商談では、顧客の課題や導入目的をヒアリングし、提案の方向性を固めます。顧客が何に困っているのか、どんな成果を期待しているのかを具体的に聞き出すことが大切です。ヒアリングの内容は対応履歴に記録し、提案書作成に活かします。
提案・見積もりの段階では、顧客の要件に合わせた提案書と見積書を作成します。競合がいる場合は、競合の提案内容や価格帯も把握しておくと、差別化ポイントを明確にしやすくなります。見積もり提示後は、顧客の反応を確認し、価格交渉や条件調整に入ります。
クロージングに向けては、決裁者へのアプローチや社内稟議のサポートが重要です。顧客側の承認プロセスを把握し、必要な資料や情報を先回りして準備しておけば、契約までの流れがスムーズになります。
受注・失注後〜引き継ぎ
受注した案件は、契約内容や納品条件を整理し、必要に応じて納品部門やカスタマー部門へ引き継ぎます。
商談管理は受注で終わりではありません。その後の顧客対応につなげるための情報整理も大切です。商談の経緯、顧客が特に重視していたポイント、提案時の約束事項、競合との比較で決め手になった点、後任担当者への申し送り事項を整理しておくと、引き継ぎがスムーズになります。
失注した案件も、要因を振り返って今後に活かせるよう整理しておきます。IT企業では「機能不足」、製造業では「価格」が失注理由の上位に来やすい傾向があります。自社の失注理由を分類し、多いものから対策を考えることで、成約率の改善につなげられます。
商談管理で記録すべき項目
商談管理を始める前に、どの項目を記録するか決めておくことが大切です。記録すべきおすすめの項目は、以下の5つとなります。
- 顧客情報
- 進捗フェーズ
- 受注確度・金額・予定日
- 対応履歴・次回アクション
- 失注理由
顧客情報
顧客情報として、会社名、業種、従業員規模、所在地、担当者名、連絡先、決裁者の有無などを登録します。
基本情報が正確に記録されていれば、過去の取引や関連案件との紐付けもしやすいです。具体的には以下の情報を顧客の基本台帳として管理します。
- 会社の基本情報(会社名、業種、従業員規模、所在地、売上規模)
- 担当者情報(氏名、部署、役職、連絡先)
- 意思決定に関する情報(決裁者の有無、決裁プロセス)
- 関連情報(過去の取引履歴、競合の利用状況、紹介元)
商談ごとの課題やニーズ、提案内容は、顧客の基本台帳ではなく各商談の対応履歴に記録します。
進捗フェーズ
商談の進み具合は、あらかじめ決めたフェーズに沿って管理します。
フェーズを定義するときは、各フェーズの内容を明確にしたり、次のフェーズに進む条件を決めたりしておくことが重要です。また、フェーズの数を5〜7程度に絞ったり、全員が同じ基準で判断できるようルールを明文化したりすることもポイントです。
IT企業なら「PoC(技術検証)」、製造業なら「技術仕様の確認」など、業種に合ったフェーズを追加すると、より実態に合った管理ができます。
【フェーズ定義の例】
| フェーズ名 | 定義 | 次フェーズへの移行条件 |
| 01_リード | 資料DL・問い合わせあり | 初回商談のアポ確定 |
| 02_初回商談 | 課題ヒアリング完了 | 提案書作成の合意を取得 |
| 03_提案 | 提案書を提出済み | 見積依頼を受領 |
| 04_見積 | 見積書を提出済み | 価格交渉を開始 |
| 05_交渉 | 条件調整中 | 口頭内諾を取得 |
| 06_クロージング | 口頭内諾あり | 契約書を締結 |
受注確度・金額・予定日
受注確度は、商談が成立する可能性をパーセンテージや段階(高・中・低など)で表します。
その際に、確度の判断基準を具体的に統一しておくことが重要となります。担当者ごとに基準が甘かったり厳しかったりすると、予測の精度が下がることにつながります。
| 確度 | パーセンテージ | 判断基準 |
| A(高) | 80%以上 | 口頭内諾あり、契約書の準備中 |
| B(中高) | 60〜79% | 見積提示済み、前向きな反応あり |
| C(中) | 40〜59% | 提案済み、比較検討中 |
| D(低) | 20〜39% | ヒアリング段階、ニーズ確認中 |
| E(極低) | 20%未満 | 初回アプローチ段階、関心度不明 |
月末に「確度Bの案件が実際にどれくらい受注できたか」を計算すると、判断基準が適切かどうかを確認できます。50%を下回っているなら、基準が甘い可能性があるので見直しを検討してみましょう。
対応履歴・次回アクション
対応履歴には、訪問日時、連絡内容、顧客の反応、送った資料などを時系列で記録することが必要です。
記録するときは、事実と解釈を分けて書くと、引き継ぎ時に誤解が生じにくくなります。例えば「価格が高いと言われた(事実)。予算は500万円程度と推測(解釈)」のように書くと、後から見返しても状況を正確につかめます。
【対応履歴の記入サンプル】
| 日時 | 連絡手段 | 内容 | 顧客の反応 | 次回アクション |
| 2024/1/15 | 訪問 | 初回ヒアリング。現状の課題と導入目的を確認 | 前向き。具体的な機能要件を聞きたいとのこと | 1/22までに提案書ドラフトを送付 |
| 2024/1/22 | メール | 提案書ドラフトを送付 | 社内で検討するとの返信 | 1/29に電話でフォロー |
| 2024/1/29 | 電話 | 検討状況を確認 | 価格面で競合と比較中。上長にも説明したいとのこと | 2/5に上長同席でデモを実施 |
次回アクションとして、具体的なタスクと期限を明記し、SFAやカレンダーと連携してリマインダーを設定します。次に何をすべきかが明確なら、担当者も迷わず動けて、商談の停滞を防げます。
失注理由
失注した案件は、理由を分類して記録しておくと、今後の改善に活かせます。
【失注理由の分類と対策例】
| 失注理由 | 対策 |
| 価格 | 早期の予算ヒアリング強化、ROI訴求資料の整備 |
| 機能不足 | 要件定義の精度向上、開発部門へのフィードバック |
| タイミング | 再アプローチ時期の設定、ナーチャリング施策の実施 |
| 競合優位 | 競合分析の強化、差別化ポイントの明確化 |
| その他 | 個別に分析 |
商談管理ツールの選び方
商談管理の方法は、企業の規模や営業体制、予算によって最適なものが異なります。ここでは、Excel・SFA・CRMの選び方と、ツール選定のポイントを説明します。
Excelで十分なケース
営業担当者が数名程度で、商談件数も月に数十件くらいなら、Excelでの管理でも十分です。
初期コストがかからず、フォーマットを自由に作れるのが強みです。営業担当者が5名以下、月間の商談件数が50件以下の場合や、初期費用・月額費用をかけられない、高度な分析やレポート機能は必要ない場合に向いています。
ただし、担当者が増えたり商談件数が多くなると、ファイルの共有や集計に手間がかかり始めます。「営業担当者10名以上」または「月間商談件数100件以上」になったら、SFAへの移行を検討する時期です。
SFA導入を検討すべきケース
営業チームが大きくなり、複数人で同時にデータを更新する必要があれば、SFA(営業支援システム)の導入を検討する価値があります。
リアルタイムで情報を共有でき、レポート作成や分析の機能も充実しています。
【SFA導入のROI試算例】
例えば営業担当者10名、月額6,000円/人の場合、月6万円、年間72万円のコストです。SFA導入で管理業務が週3時間/人減ると、年間1,560時間(10名合計)の削減になります。
この時間を商談に使って月1件の追加受注(単価50万円)が生まれれば、年間600万円の追加売上になり、ROIは約730%です。
| 状況 | Excel管理の問題 | SFA導入のメリット |
| 営業担当者が10名以上 | ファイル共有が煩雑、誰が最新版か分からない | クラウドでリアルタイム同期 |
| 月間商談件数が100件以上 | 集計作業に時間がかかる | 自動集計・レポート機能で効率化 |
| マネージャーが複数チームを管理 | 各チームの状況把握に時間がかかる | ダッシュボードで全体像を一目で確認 |
| 売上予測の精度を高めたい | 手計算でミスが発生しやすい | 確度と金額から自動で予測を算出 |
IT企業のように商談単価が高い業種では、SFA導入によるROIがさらに高くなる傾向があります。
SFAとCRMの違い
SFA(Sales Force Automation)は営業活動の効率化を目的としたシステムで、商談管理や日報管理、売上予測などの機能があります。
CRM(Customer Relationship Management)は顧客との関係構築が目的で、顧客情報の一元管理やマーケ施策との連携に強みがあります。
| 比較項目 | SFA | CRM |
| 主な目的 | 営業活動の効率化、売上向上 | 顧客関係の構築・維持 |
| 対象業務 | 商談管理、日報、売上予測、案件管理 | 顧客情報管理、問い合わせ対応、マーケティング連携 |
| 主なユーザー | 営業担当者、営業マネージャー | マーケティング、カスタマーサポート、営業 |
| 代表的な製品 | Salesforce Sales Cloud、eセールスマネージャー | Salesforce Service Cloud、HubSpot CRM |
「商談の見える化」が優先ならSFA、「顧客情報の一元化」が優先ならCRMから検討すると、方向性が決めやすくなります。
クラウド型とオンプレミス型
クラウド型は、インターネット経由でサービスを利用する形態です。初期費用を抑えられ、スマホやタブレットからもアクセスできるのが魅力です。
オンプレミス型は自社サーバーにシステムを構築する形態で、セキュリティ要件が厳しい企業や、既存システムとの連携が必要な場合に選ばれます。
| 比較項目 | クラウド型 | オンプレミス型 |
| 初期費用 | 低い(月額料金で利用) | 高い(サーバー構築が必要) |
| アクセス | どこからでも可能 | 社内ネットワーク中心 |
| メンテナンス | ベンダーが対応 | 自社で対応(専門知識が必要) |
| 導入期間 | 短い(すぐに利用開始) | 長い(構築に時間がかかる) |
| カスタマイズ性 | 制限あり | 高い |
金融機関や官公庁など、特別なセキュリティ要件がある場合を除けば、クラウド型を第一候補として検討するのが一般的です。
選定時のチェックポイント
ツールを選ぶときは、操作性、機能、価格、サポート体制、他システムとの連携を確認します。
- 画面がわかりやすく入力の手間が少ないか、スマホ対応しているか
- 必要な機能(商談管理、レポート、分析など)が揃っているか
- 初期費用、月額料金、ユーザー数に応じた料金体系はどうか
- 導入支援の有無、問い合わせ対応の速さ、日本語サポートがあるか
- 既存システム(メール、カレンダー、会計ソフトなど)と連携できるか
- 将来的にユーザーが増えても対応できるか
2〜3社のSFAで無料トライアルを試し、実際の商談データを入力して比較すると、自社に合ったツールを見極めやすくなります。
おすすめの商談管理ツール
商談管理ツールはたくさんありますが、会社の規模や目的によって最適なものは異なります。
※料金は2026年1月時点のものです。最新情報は公式サイトをご確認ください。
初めてSFAを導入する企業向け
初めてSFAを導入するなら、操作がシンプルでサポートが充実しているツールがおすすめです。
国産のSFAはサポートが手厚く、導入時の不安を減らせます。
| ツール名 | 特徴 | 料金目安(月額) | URL |
| eセールスマネージャー | 国産SFAの老舗、手厚い導入支援と定着サポートが強み | 3,500円〜/ユーザー | https://www.e-sales.jp/ |
| Mazrica Sales | 直感的な操作画面、AI機能で入力負担を軽減 | 6,500円〜/ユーザー | https://mazrica.com/product/ |
| GENIEE SFA/CRM | シンプルな機能設計、低コストで導入しやすい | 34,80円〜/ユーザー(10ユーザーから) | https://chikyu.net/ |
無料トライアル中に実際の商談データを10件以上入れてみて、「入力にかかる時間」「画面の見やすさ」「レポートの使いやすさ」を比べると、自社に合うかどうか判断しやすくなります。
営業組織を強化したい企業向け
営業組織の拡大や高度な分析を行いたい場合は、グローバルで実績のあるツールも選択肢になります。
| ツール名 | 特徴 | 料金目安(月額) | URL |
| Salesforce Sales Cloud | 高いカスタマイズ性、AI機能で受注予測が可能 | 3,000円〜/ユーザー | https://www.salesforce.com/jp/sales/cloud/ |
| Microsoft Dynamics 365 Sales | Microsoft製品との連携がスムーズ | 9,745円〜/ユーザー | https://www.microsoft.com/ja-jp/dynamics-365/products/sales |
| HubSpot Sales Hub | マーケティング機能との統合が強み | 2,400円〜/ユーザー | https://www.hubspot.jp/products/sales |
導入前に自社の業務フローを整理し、「どの機能が必要か」「どの機能はいらないか」を決めておくと、導入支援パートナーとの相談もスムーズに進みます。
Excel併用・段階的に移行したい企業向け
いきなりSFAに全面移行するのが難しい場合は、Excelとの連携機能が充実したツールがおすすめです。
| ツール名 | 特徴 | 料金目安(月額) | URL |
| Zoho CRM | Excelからのデータインポートが容易、無料プランあり | 1,680円〜/ユーザー | https://www.zoho.com/jp/crm/ |
| HubSpot CRM | 基本機能は無料、段階的に有料プランへ移行可能 | 無料〜/ユーザー | https://www.hubspot.jp/products/crm |
| kintone | ノーコードでアプリ作成、Excel感覚でカスタマイズ | 1,000円〜/ユーザー | https://kintone.cybozu.co.jp/ |
まず営業チームの一部(3〜5名)で2週間ほどトライアルを行い、効果を確認してから全社展開を判断すると、失敗のリスクを抑えられます。
商談管理を定着させるポイント
商談管理は、導入しただけでは十分な効果が出ません。以下の3つのポイントを押さえて、チームに定着させましょう。
- 入力ルールを標準化する
- データを活用する
- 定期的に振り返りをする
入力ルールを標準化する
入力ルールがあいまいだと、担当者ごとに記録の書き方がバラバラになり、データの信頼性が下がります。例えば「検討中」というフェーズの定義が人によって違うと、同じラベルでも実態がまったく異なり、マネージャーも正確な進捗を把握できません。
この問題を解決するには、次のような項目をルールとして定め、チーム全体で共有します。
- 必須入力項目は顧客名、フェーズ、確度、見込み金額、次回アクション、次回アクション期限
- 入力タイミングは商談後24時間以内
- 商談名は「会社名_案件概要_開始年月」の形式(例:ABC商事_SFA導入_202401)で統一
2週間ごとに入力率を計測すると、ルールの浸透状況がわかります。入力率が80%未満なら、ルールが複雑すぎる可能性があるので、項目を減らすなどの見直しを検討してみてください。
データを活用する
せっかく商談データを蓄積しても、分析や改善に活かさなければもったいないです。「入力しても何に使われているかわからない」と現場が感じると、入力が形だけになりやすく、データの質も下がります。
例えば、週次ミーティングで停滞案件への対策を話し合う、成約率の高いメンバーのやり方を分析してチームで共有する、失注が多いフェーズを特定して改善策を考えるといった方法が効果的です。
【停滞案件への対策例】
| 停滞が起きやすい状況 | 商談管理による対策 |
| 担当者が多忙でフォローを忘れる | 次回アクションと期限を設定し、リマインド機能で漏れを防ぐ |
| 顧客の検討が長期化している | 進捗状況を定期的に更新し、停滞期間を可視化する |
| 担当者が案件を抱えすぎている | マネージャーが負荷を把握し、案件を再配分する |
毎週の営業会議で「今週のデータからわかったこと」を1つ共有する時間を設けると、データを見る習慣がチームに根付いていきます。
定期的に振り返りをする
商談管理の運用は、定期的な振り返りによって改善を続けることで効果が高まります。
月次や四半期ごとに、管理項目やフェーズの定義が現状に合っているか、入力漏れや精度の課題がないかを確認します。
- 入力率は十分か、入力漏れが多い項目はどこか
- 予測と実績のズレはどの程度か
- フェーズの定義は実態に合っているか
- 現場から改善要望は出ていないか
- 操作で困っている点はないか
月末に30分の振り返りミーティングを設けてこれらを確認するほか、1on1の場で個別の困りごとや改善アイデアを聞くと、現場の声を拾いやすくなります。チーム全体と個人、両方の視点から振り返ることで、継続的な改善サイクルが回りやすくなります。
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よくあるご質問(FAQ)
Q1. 商談管理と案件管理は何が違いますか?
A: 管理する「フェーズ(段階)」が異なります。 商談管理は「受注前」の営業プロセス(アポ〜クロージング)を扱い、受注率向上を目指します。一方、案件管理は「受注後」の納品やプロジェクト進行を扱い、納期遵守や品質管理を目的とします。
Q2. 営業担当者が入力を面倒がって定着しません。
A: 入力項目を最小限に絞り、スマホ対応のツールを選びましょう。 最初から完璧なデータを求めず、「フェーズ」と「次回アクション」だけは必須にするなどハードルを下げます。また、会議資料をSFAから自動出力するようにすれば、入力するメリットが生まれます。
Q3. SFAツールを導入すべきタイミングはいつですか?
A: 営業担当者が10名、または月間商談数が100件を超えた時です。 この規模を超えると、Excelでの同時編集や集計作業が限界を迎えます。管理コストが利益を圧迫し始める前に、クラウド型のSFAへ移行することで、業務効率が劇的に改善します。
Q4. 「停滞案件」を減らすための具体的な運用方法は?
A: 「最終接触日から2週間以上経過」した案件をアラート表示させましょう。 週次の営業会議で、動きのない案件だけをピックアップして対策を話し合います。次回アクションの日付が入っていない案件をリスト化し、担当者に確認するだけでも効果的です。
Q5. 売上予測の精度を上げるコツはありますか?
A: 「受注確度(ヨミ)」の基準をチーム全員で統一することです。 「Bランク=見積もり提出済み」「Aランク=口頭内諾あり」など、個人の感覚ではなく客観的な事実に基づいてランク付けを行うことで、予実のズレを最小限に抑えられます。
まとめ
商談管理とは、営業活動の進捗や顧客情報をデータとして記録・共有し、チーム全体で状況を把握できるようにする取り組みです。
導入すれば、売上予測の精度向上、停滞案件の早期発見、引き継ぎのスムーズ化といったメリットが得られます。定着させるには、入力ルールの標準化とデータ活用の習慣化がポイントです。
まずは現状の売上予測精度を計算してみてください。今の数字がわかると、改善後の伸びしろも見えてきます。小さく始めて、少しずつ精度を上げていくことで、チーム全体の成果につながっていきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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