あなたのチームでは目標を設定していますか?
一年に一回目標を立てる組織もあれば、半年に一回目標を立てる組織もあるでしょう。
目標管理制度が、日本以上に発展している米国においては、目標サイクルの70%以上のが四半期ごとに設定されており、最もポピュラーな周期であると言われています。
なぜ、四半期ごとの目標設定が多くの組織に選ばれているのでしょうか?
本記事では、四半期ごとの目標サイクルが最も多く選択されている4つの理由について解説します。
組織の俊敏性が増す
目標は必ずしも固定されたものではありません。
1年前から計画を立てて、その通りに実行しようと思っても、最善の計画だと思われていた計画が突如中断されることもあります。
四半期ごとに目標を設定することで、チームは説明責任と柔軟性のバランスを取ることができます。
また、四半期毎の目標設定は外部環境や前提条件の変化に強いという特徴を持ちます。
目標は様々な前提のもとに設定されますが、前提となる要因(景気・政策など)は時とともに変化します。
そのため、社内外の要因に合わせて目標を調整する必要が生じることとなりますが、四半期毎の目標設定の場合は、そもそも期間が短く設定してあるため、柔軟に対応する事が可能です。
一方で、目標設定における俊敏性は重要であることは上述しましたが、可能な限り頻繁に目標を設定・調整すべきだという訳ではありません。
目標設定に関しては、頻度が多ければ多いほど良いというわけではないのです。
頻繁に目標を設定すると、大きなプロジェクトを完遂させるための時間を確保できないかもしれません。
また、大きなプロジェクトを細分化すると、生産性が向上するどころか、気が散ってしまい逆効果になるかもしれません。
さらに、管理職にとっては、3カ月未満の単位で個人の成長を把握することも難しいと言われています。
このように、目標サイクルを短期的にし過ぎることは、新たな問題を生み出すことがあるので注意が必要です。
承認・称賛が迅速かつ効果的にできる
褒めたり、認めたりすることは、意欲的な企業文化に不可欠な要素です。
80%以上の従業員が、職場での幸せのためには褒めることが重要だと考えており、3分の2近くが、十分な評価を受ければ他の職場に移る気にならないと答えています。
目標を達成し、それを上回る成果を上げることは、最も明確な評価のきっかけの1つです。
しかし、6カ月、あるいは1年前に目標を設定すると、こうした機会が失われ、上司や同僚が仕事の成果を認める機会が少なくなります。
また、四半期ごとの目標のような短期的な目標は、時間と労力を必要としないため、従業員が集中力とモチベーションを維持しやすくなる効果もあります。
マネージャーにとっても、四半期ごとに目標を設定することで、チームの進捗状況をより効果的に確認し、報告者を評価することができるようになるのです。
マネジメントのレベルを上げられる
目標は、従業員がパフォーマンスを振り返る機会を与えてくれる一方で、マネージャーがチームを指導・育成するために必要な材料ともなります。
しかし、長期的な目標が設定されていると、継続的な育成に関する会話が疎かになったり、具体性に欠けたりすることがあります。
四半期ごとの目標は、従業員の進捗状況をより明確に把握できるため、一部の管理職にとっては非常にポピュラーです。
四半期ごとに目標を設定することで、マネージャーは少なくとも月に一度、一対一で目標の進捗状況を確認することができ、社員は必要に応じて軌道修正することができます。
一方で、長期的な目標設定になると、日常の業務を何のために行なっているのか俯瞰的に見ることが難しくなりがちです。
また、日々の仕事に追われる仕事のやり方をしていると、自分自身の変化を感じることができなくなります。
四半期ごとの短期目標では、適度に振り返るタイミングが生まれ、どれだけ進歩したか、あるいは進歩していないかをチェックすることができます。
また、四半期ごとの目標は、半年ごと、あるいは年に一度の上司との人事考課の際に、社員が不意打ちを食らう可能性を減らすことにもなります。
あらゆる状況下で効果を発揮する
従業員エンゲージメント調査、パフォーマンスレビュー、目標設定などの人事関連の取り組みは、業界やビジネスのペースによって決まります。
企業は日々の現実に基づいて、四半期ごと、半年ごと、あるいは年1回のレビューやアンケートを実施することを選ぶかもしれませんが、四半期ごとの目標設定については、ほとんどの企業にとって有効です。
大規模な上場企業の場合、四半期目標は財務報告の要件にも合致しており、非公開のスタートアップ企業と同様に直感的に選択することができます。
このような企業では、四半期ごとに目標を設定することで、最近ますます増えている市場の急激な変化に対応するための十分な余裕が生まれます。
たとえ高度に専門的なニーズを持つ企業であっても、四半期ごとの目標設定は意味があることが多いのです。
まとめ
多くの人事担当者やビジネスリーダーが四半期ごとの目標設定を支持しているだけあって、四半期ごとの目標設定には多くのメリットがあることがご理解頂けたかと思います。
組織によって、エンゲージメント調査やパフォーマンス評価、その他の重要な人材育成プログラムに異なるサイクルを選ぶかもしれませんが、目標設定においては四半期ごとに行うことが最適である場合がほとんどです。
なぜなら、四半期での目標サイクルでは、俊敏性の維持や社員の成長・意欲的な企業文化の形成などの効果が見込めるためです。
また、上記の効果を最大限発揮するために、HR Techの利用が効果的です。
ぜひあなたの組織でも四半期ごとの効果的なアプローチを検討されてはいかがでしょうか。
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