「大企業は経営理念を掲げているけど、本当に必要なの?」「経営理念を作りたいけど、作り方がわからない」このような悩みを持っている方も多いのではないでしょうか。
経営理念を作成することは、
- 組織が創りたい未来を示し、判断に迷ったときの拠り所になる
- 顧客や社員、さらには社会からの信頼を得られる
などのメリットが存在します。
この記事では、まず経営理念の定義、メリット、作り方を解説します。さらに、経営理念を作った後にするべきことまで紹介しているので、ぜひ最後までお読みください。それでは、会社がさらに成長していくうえで欠かせない「経営理念の作り方」について見ていきましょう。
経営理念とは?
経営理念は、企業のMission(使命)、Vision(目指す方向性)、Value(価値観・判断基準)の3つの要素を明確に表現したものであり、経営の基本的な指針や行動規範となります。また、経営理念は企業の文化や戦略の基盤となり、経営判断や従業員の行動を方向付ける役割を果たします。
企業活動において、それぞれが「夢」や「想い」を抱きながら事業に取り組んでいると思います。様々な企業が、その「夢」や「想い」を反映したユニークでこだわりのある経営理念を持っています。ここでは、皆さんに経営理念の大まかなイメージを持っていただくために、経営理念の事例を紹介します。
株式会社ポケモン
「ポケモンという存在を通して、現実世界と仮想世界の双方を豊かにすること」
上記で挙げた経営理念では、唯一無二な商品を活かしてどのようにその会社の「夢」「想い」を実現させたいのかが明示されており、世間の目を惹きつける経営理念の良い例と言えるでしょう。
経営理念を作成するメリット・必要な理由
ここでは、経営理念を作成するメリット・必要な理由を解説します。
- 経営の判断基準になる
- 企業の方向性を示し、従業員と組織を一丸にする
- 従業員のモチベーションが向上する
- 企業のブランドイメージに繋がる
経営の判断基準になる
経営理念を作成するメリットの1つ目は、経営の判断基準になることです。会社経営において、ビジネスチャンスやトラブルなどの会社の転機となり得る出来事が起こった際には、多くの選択肢が常に存在します。経営理念が明確であれば、これらの選択肢に優先順位をつけることが可能となります。
例えば、上半期の業績が低迷している企業が新しい生産設備の導入を検討しているとします。この企業には、「質は高いが、初期投資が大きい設備」と「質は落ちるが、初期投資が小さい設備」の2つの選択肢が存在します。もし、この企業が「利益追求よりも顧客満足を重視する理念」を掲げていたとするならば、短期的な利益を犠牲にしてでも顧客サービスの改善に注力する判断がしやすくなり、前者の選択肢を迷うことなく選ぶことができるでしょう。
さらに、経営理念が明確に定義されていることで、企業全体で一貫性のある意思決定が可能になります。例えば、新しい事業の立ち上げや市場への進出、製品開発の方向性など、あらゆる戦略的な選択肢を検討する際に、経営理念を基準にして検討することで、理念に沿ったブレのない意思決定ができます。これは、企業の長期的なビジョンやミッションと一致する方向性を保ち、短期的な利益追求に偏らない長期的な視点を持つことを促します。
企業の方向性を示し、従業員と組織を一丸にする
経営理念は企業の方向性を示し、従業員と組織を一丸にします。
まず、企業が将来的にどのような姿を目指すのかを明示する経営理念は、経営陣から新入社員まで、全ての従業員に共通の目標を持たせることができます。例えば、自動車メーカーにおいて、「持続可能なモビリティ社会の実現」を経営理念として定めたとしましょう。この場合、企業全体として「環境に優しいハイブリッド車や電気自動車の開発」「交通事故ゼロを目指す自動運転技術の推進」「自社製品におけるネットゼロの達成」などの目標が掲げられるでしょう。
このように、経営理念の提示は、企業が将来的に達成するべき目標を具体化し、方向性を明確にします。その結果、組織として出せる力を最大限発揮することができるようになります
さらに、企業がどこを目指しているのかを明確にすることで、組織としての価値観・信念と従業員個人が持っている価値観・信念との相違が無くなり、従業員と組織が一丸となります。組織全体の高い団結力は、特に困難な状況に直面した際に、重要な要素となります。企業の業績に関わるピンチな状況では、緊急の判断を要する場面も多く、社員一人一人の適切な意思決定が重要と言えます。
組織としての価値観と信念が社員全体で共有されている場合、組織が目指す理想像に沿った最適な意思決定が各社員によって行われることでしょう。
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従業員のモチベーションが向上する
明確な経営理念を打ち立てることで、従業員個人の業務がどのように企業目標達成に貢献しているのかが理解しやすくなり、組織全体の業務に対するモチベーションが向上します。管理部門で働く社員283名を対象とした調査では、経営理念への共感度が高い社員ほど、仕事へのモチベーションが高いことが明らかとなりました。
この調査結果の背景には、各社員が「経営理念に深く共感することで、自身の日々の業務が何のために存在するのか」を理解できることが深く関係しています。自分の仕事が組織にどのように貢献しているかを理解することは、「組織への帰属意識」「組織の一員としての誇り」を強め、結果として、組織全体の業務に対するモチベーション向上につながります。
企業のブランドイメージに繋がる
企業の存在意義やミッションを明文化したものである経営理念の策定は、企業のブランドイメージを確立させます。常に経営理念に基づいた商品を宣伝・提供することで、一貫性のあるメッセージを市場に発信でき、ブランドイメージの確立につながります。
例えば、ブランドイメージの確立に成功した例として有名な企業は、「Nike」。Nikeでは「すべてのアスリートにインスピレーションとイノベーションをもたらす」を経営理念に掲げています。Nikeは、経営理念に沿った「最新技術を取り入れた製品の開発」「プロアスリートとのパートナーシップ契約」「イスラム教徒の女性アスリートのために設計されたNike Pro Hijabの発売」などの施策を打つことで、強固なブランドイメージの確立に成功しました。
このように、経営理念の浸透は、企業のブランドイメージ向上につながると言えるでしょう。
経営理念の作り方7つのステップ
次に、経営理念の作り方を7ステップに分けて紹介します。
- STEP1:実現させたいことを書き出す
- STEP2:絶対にやりたくないことを書き出す
- STEP3:会社の置かれた状況を分析する
- STEP4:社会的意義とすり合わせる
- STEP5:経営理念となるキーワードを書き出す
- STEP6:キーワードを基にいくつか原案を作成する
- STEP7:納得がいくまで繰り返し作り直す
STEP1:実現させたいことを書き出す
まずは、組織全体として実現させたいことを徹底的に書き出しましょう。具体的には、「利益をできるだけ増やしたい」「会社規模を大きくしたい」「会社の知名度を上げたい」など、シンプルなもので構いません。経営者自身の考えをできるだけ多く書き出してみてください。
何を優先的に実現させればいいのかがはっきりとしていない場合は、以下のような質問に対する答えを書き出してみると良いでしょう。
- 自社は何を成し遂げるために存在するのか
- 将来的にどのような組織になっていたいか
- 何を市場に普及させたいのか
これらの質問は、自社のMission(使命)、Vision(目指す方向性)、Value(価値観・判断基準)に沿った答えを導き出してくれます。
STEP2:絶対にやりたくないことを書き出す
次に、自社で絶対にやりたくないことを書き出しましょう。具体的には、「商品の品質を落としたくない」「値段を上げたくない」「下請けを受けたくない」など、先述の3つの質問を意識しながら思いつくままに書き出してみてください。
また、ステップ1とステップ2で書き出した答えを見比べてみましょう。すると、「やりたくないことが邪魔をしている、実現させたいこと」が見えてくると思います。例えば、実現させたいことに「利益をできるだけ増やしたい」を、絶対にやりたくないことに「下請けを受けたくない」をそれぞれ書き出したとします。
企業規模・経営形態にもよりますが、下請けの特徴である資金調達の必要性が少ないことは、費用をできるだけ抑え、利益を増やしたい中小企業にとっては大きなメリットとなります。そのため、利益を可能な限り増やすために、本当はやりたくない下請けを我慢しながら受ける選択を迫られることもあるかもしれません。
このように、2つのリストを見比べることで、「実現させたいこと」が「やりたくないこと」を我慢してまで追求したいことなのかを明確にでき、自社の「本当に実現させたいこと」が見えてくるでしょう。
STEP3:会社の置かれた状況を分析する
続いて、会社の置かれた状況を分析しましよう。具体的な方法として、SWOT分析を活用することをおすすめします。
SWOT分析は、Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の4つの観点から自社が置かれている状況を確認するフレームワークです。Strength(強み)で「競合他社と差別化できている点」を、Weakness(弱み)で「競合他社にあって自社には欠けている点」をOpportunity(機会)で「自社にとってビジネスチャンスとなり得る点」を、Threat(脅威)で「自社の強みに対して悪影響を与え得るリスク」を整理します。
このような様々な側面から分析することで、市場において自社が置かれている状況を明確にします。
SWOT分析はこちらの記事でも解説しています。
STEP4:社会的意義とすり合わせる
次に、SWOT分析で明確になった自社の「強み、弱み、機会、脅威」を「社会的意義」とすり合わせていきましょう。社会的意義とは、自社の商品・サービスが「社会のなんの役に立つのか」を考えることです。
どのように自社の「強み」をうまく活用して「社会的意義」のあることをすることで、「実現したいこと」を現実化できるかを考えてみましょう。日本を代表する自動車メーカーであるトヨタ自動車株式会社を例にあげると、「クリーンで安全な商品の提供」をミッションに掲げています。トヨタは、他社製品と比較して「高い耐久性」を売りにしており、この耐久性の高さは、信頼度の高さにつながっています。その結果、「誰でも安心してドライブが楽しめる」という社会的意義を生み出しています。
このように、自社の「強み」と「社会的意義」を組み合わせることで、世間を惹きつける「ミッション」が生まれてくるでしょう。
STEP5:経営理念となるキーワードを書き出す
続いて、リストを参考に、経営理念にふさわしいキーワードを書き出していきます。整理されたリストと社会的意義をすり合わせる過程で浮き彫りになった、自社が「本当に実現したいこと」をもとにキーワードを書き出してみましょう。
このキーワードを絞り込む作業のメリットは、自社が最も重要視している価値観や目標が明確になることです。これにより、経営理念の焦点が定まり、ブレが少なくなります。
STEP6:キーワードを基にいくつか原案を作成する
書き出したキーワードをもとにいくつか原案を作成しましょう。複数の原案を作成し、比較検討することで、各案の強みや弱みを把握できます。そのため、最初から完成形を目指し、1つの原案に絞る必要はありません。
ただし、複数の原案を作る際の注意点として、自社の「核」となる考え方や方針は必ず抜き取るようにしましょう。原案を複数個作っているうちに、自社が「本当に実現したいこと」の経営理念から離れていってしまうケースが多くあります。その結果、経営理念を最終決定する際に、考えがまとまりにくくなる恐れがあります。
STEP7:納得がいくまで繰り返し作り直す
最後に、作成した原案を何度も見直し、ブラッシュアップを繰り返しましょう。独りよがりな経営理念になっていないかを確認するために、社長本人だけでなく、第三者からの意見・フィードバックを取り入れることがおすすめです。
また、競合他社の実例を参考にすることもおすすめです。他社の経営理念と自社の経営理念を比較することで、客観的に自社の経営理念を評価でき、「どの点が優れていて、どの点が劣っているのか」が明確になるでしょう。
内容を見直すポイントとして、以下のようなものが挙げられます。
- 共感を得られるか
- 独創的か
- 自社の文化や価値観(バリュー)を十分に反映しているか
- 時代遅れになっていないか
- 伝わりやすい文章か
- 不要な文言はないか
などの観点から、経営理念を見直し、「世間の人々の目を惹き、心に響く経営理念」を目指しましょう。
経営理念を作るときの3つのポイント
ここでは、経営理念を作るときのポイントを3つ紹介します。
- ポイント1:シンプルでわかりやすいものにする
- ポイント2:コアメンバーを巻き込んで策定する
- ポイント3:利益追求だけを目的としない
ポイント1:シンプルでわかりやすいものにする
経営理念を作るときのポイント1つ目は、シンプルでわかりやすいものにすることです。
経営理念は、ブランドイメージの確立、信頼の醸成、投資家へのアピールなどにつながるため、社内の人間だけでなく、外部の人からの共感・理解を得ることが重要です。そのため、誰にでもわかりやすく、伝わりやすい表現を心がけましょう。具体的には、「シンプルな言葉を選ぶ」「具体的なアクションを含む」「短くて覚えやすい」などが挙げられます。
以下で、経営理念を、誰にでもわかりやすく、伝わりやすい表現に改良した例を示します。
- 元の経営理念:
- 「弊社は、革新的な技術で社会に貢献する企業であり続けることを目指します。」
- 改良後の経営理念:
- 「私たちは、新しい技術で社会に役立つ製品を創造し続けます。」
改良のポイントとして、「革新的な技術で社会に貢献する」という抽象的な部分を、「新しい技術で社会に役立つ製品を創造し続けます」と、より具体的かつ簡潔にしました。このように、社員や消費者を含むすべてのステークホルダーに対して、よりわかりやすく、魅力的だと感じさせる経営理念の作成を心がけましょう。
また、短くシンプルな経営理念を土台にすることで、組織として一貫した企業理念や人事理念、行動指針、人材育成計画、人材マネジメントなど、会社の運営に関わる理念・方針を作りやすくなります。
ポイント2:コアメンバーを巻き込んで策定する
経営理念を作るときのポイント2つ目は、コアメンバーを巻き込んで策定することです。コアメンバーとは、自社の業務に精通し、事業運営の中核を担う存在です。中核のメンバーと話し合うことで、企業の現場から経営層までの広範な視野・意見を反映させることができます。
これにより、経営理念がより包括的で現実的なものとなるでしょう。経営理念は「現場」で取り入れられて初めて意味をなすため、現実的かつ実践可能な理念を作成することが大切です。
また、経営理念の作成におけるコアメンバーの関与により、経営陣の考え方や意図が明確になり、全社員の信頼を得ることができます。その結果、社内での、経営理念への共感度が高まります。
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ポイント3:利益追求だけを目的としない
経営理念を作るときのポイント3つ目は、利益追求だけを目的としないことです。
営利会社において、社員や株主の収入の観点から、短期的な利益を出すことは最も重要だと言えるでしょう。しかしながら、短期的な利益のみに集中すると、環境保護、社会貢献、従業員の福祉などが犠牲となり、経営理念において重要視される「顧客の幸福」「社員の幸福」が損なわれてしまいます。その結果、社会からの自社への信頼が失われ、長期的な売上が低下するリスクがあります。
そのため、経営理念では、利益追求のみを目的とするのではなく、社会に貢献する姿勢を見せ、社会から会社の存在意義を認められることが重要と言えます。
経営理念を作った後にすること
経営理念を作ったことに満足せず、作った経営理念を実際にどのように活用するかが大切です。ここでは、経営理念を作った後にすることを紹介します。
- 行動指針(Value)を作成する
- 経営理念と行動指針を社内に共有する
- 時代に合わせて定期的に見直す
行動指針(Value)を作成する
まず、経営理念に基づいて行動指針を設定します。行動指針とは、経営理念を実行するためのガイドラインであり、企業全体が共通の理解と認識を持ち、日常業務に反映させるためのものです。
行動指針を策定することで、企業全体が経営理念に沿った一貫した行動・判断が取れるようになります。統一された行動を取る企業は、「経営理念が組織全体に浸透している会社」と認識されるため、顧客や取引先からの信頼を得やすくなります。
行動指針を作成する際のポイントとして、以下のようなものが挙げられます。
- 経営理念と一致させる
- 具体的な行動例を示す
- 現場の実情に合った内容にする
などの点を意識することで、部下の理解を得ると同時に、各社員がどのように行動すべきかを把握しやすくします。
経営理念と行動指針を社内に共有する
次に、経営理念と行動指針を社内に共有します。
具体的な共有方法としては、説明や研修の機会を設け、社員全員に経営理念と行動指針に込められた想いを理解してもらいましょう。経営陣やコアメンバーが、この経営理念・行動方針の策定に至った背景やコンセプト、伝えたいメッセージなどについて詳しく説明することで、社員に正しく理解してもらえます。
また、「この経営理念を実現するために、日々の業務の行動方針を定めました。」のように経営理念と行動方針を関連付けて説明することで、会社全体からの理解・共感を得やすくなります。その結果、全社員間で共通の認識が生まれ、理念に基づいた一貫性のある組織となるでしょう。
さらに、経営理念・行動指針は、日々の業務で常に意識するべき事項であるため、社員が何度も見返せるように工夫すると効果的です。例えば、「経営理念・行動指針が印刷されたカードを配布し、普段から携帯することを促す」「経営理念・行動指針を社員全員の目に入る場所に掲げる」などが挙げられます。このような工夫を施すことで、経営理念と行動指針を社内に共有するだけでなく、自然と「浸透」させることができるでしょう。
【理念を取り入れられるマネジメントツール】
評価制度の運用のポイントは「リアルタイムフィードバック」組織の実行力と推進力を高めるノウハウを集約。
● 目標更新の度にチーム/全社に共有され、進捗を可視化
● 全社/部門目標と個人目標を紐付かせ、貢献領域を可視化
● 1on1の実施状況が可視化され、施策の浸透度と課題を特定
● 賞賛のコメントが全社に共有され、社員の士気を向上
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時代に合わせて定期的に見直す
経営理念は作ってそのまま放置せず、時代に合わせて定期的に見直すと良いでしょう。なぜなら、時代の流れで社会・市場のニーズに合わなくなる可能性があるからです。
近年、企業の社会貢献度や職場環境などが、より社会から注目を浴びています。そのため、一昔前のような会社の利益のみを追求する経営理念は認められません。このように、時代の移り変わりによって、社会の価値観が変化すると、経営理念が合わなくなることがあるため、定期的な修正をおすすめします。
ただし、経営理念は、企業活動を通じて何を実現したいのかを明確に示す企業運営の「軸」となるため、何度も頻繁に変えてしまうと、社員や社会からの信用が損なわれるリスクがあります。不変的な経営理念を作ることを念頭において、修正の内容やタイミングには細心の注意を払いましょう。
もし、修正のタイミングに迷ったら、以下のような傾向があるときに修正することをおすすめします。
- 経営者の交代
- 事業の路線変更
- 業績低迷
- トラブルや不祥事
これらの傾向があるときは、組織が「成し遂げるべき夢」や「社会から求められているもの」が大きく変わるケースが多いため、経営理念の修正を検討することも一案です。
まとめ
本記事では、経営理念のメリットと作り方、経営理念を作った後にするべきことについて解説しました。企業が進むべき方向性を決めるだけでなく、「経営の判断基準になる」「企業の方向性を示し、従業員と組織を一丸にする」「従業員のモチベーションが向上する」「ブランドイメージに繋がる」など様々なメリットがある経営理念の作成は、企業の長期的な収益を向上させる上で不可欠だと言えます。
本記事が、自社での経営理念の作成において、少しでも役に立てば幸いです。
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