クラッシャー上司とは?優秀な部下をつぶす上司の心理・タイプ別の特徴・対策

クラッシャー上司とは?

クラッシャー上司とは、部下に対しての態度が厳しかったり、無理難題ともいえる業務命令を下すことで、部下を休職や退職に追い込んでしまう上司を指します。

そして、部下と適切な信頼関係を築けていない状態では、クラッシャー上司の部下への影響はより大きくなってしまいます。

また新卒の3年後の離職率が3割とも言われる現代において、職場の人間関係が問題で退職、転職を考える人も多いとのデータがあります。

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  • 部下との適切な信頼関係を築くためのマネジメント
  • 適切な業務命令の出し方

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仕事をしていく以上、チームでのコミュニケーションが求められます。

そのような仕事の中でクラッシャー上司はパワハラや鬱といった様々な問題を引き起こす根源とも言えるでしょう。

こういったクラッシャー上司には共通して共感性が欠如しており、彼らにはその自覚がないという点から改善が難しく、問題視されています。

クラッシャー上司が生まれる背景

なぜこれほどまでにクラッシャー上司が発生してしまうのでしょうか?

クラッシャー上司は日本独自の労働環境などが原因となって発生していると考えられています。

本パートではそういった背景に焦点を当ててクラッシャー上司が生まれる原因として以下の2つを解説します。

  • メンバーシップ型雇用
  • 自身の過去の経験

メンバーシップ型雇用

1つ目の要因は「メンバーシップ型雇用」が挙げられます。

メンバーシップ型雇用とジョブ型雇用では仕事に対する人の配置の仕方が異なります。

ジョブ方は明確な分業を行って社員を配置しますが、終身雇用を前提としたメンバーシップ型では業務分担の境界が曖昧です。

職務範囲がジョブ型に比べて不明瞭なので、ジョブ型とは異なり、与えられた仕事は自分の能力と異なっていても部下の立場からでは拒否できません。

しかし、それでも成果を求められるので必然的に上司からの詰めが発生しがちな傾向があります。

加えて、メンバーシップ型では雇用期間の長さによって明確な上下関係が生まれます。
そのため、部下は上司に意見を述べることができなかったり、上司は部下の意見を蔑ろにしてしまうケースがあるのです。

自身の過去の経験

2つ目の要因は「上司が自身の過去の経験を正当化してしまう傾向があるから」です。

昔は現在よりもハラスメントの理解が薄く、現在だと問題になるような詰めなどが平気で横行していました。

また、クラッシャー上司は自身が詰められた経験を通じて、成長してきた世代でもあります。

自身の過去の経験や成功体験を無自覚のうちに部下に押し付けてしまい、それが結局ハラスメントとなり、部下がつぶれてしまうのです。

クラッシャー上司の3つのタイプ別特徴と心理

クラッシャー上司にはいくつかのタイプがあります。

本記事では以下の3つのタイプについてその特徴と心理状態について解説していきます。

  • 精神的に追い詰める上司
  • 育成を放棄している上司
  • 部下の意見を聞く耳を持たない上司

精神的に追い詰める上司

1つ目のタイプは「精神的に追い詰める上司」です。

部下に対して、「結果がすべてだ、数字を作ってこれないのはお前がダメだからだ」など厳しい言葉を浴びせてしまう上司が当てはまります。

言葉が過ぎるあまり、人格否定に至ってしまうケースもあるようです。

このようなタイプのクラッシャー上司は、仕事を部下に丸投げし、成果が出ないからといって反省しない傾向にあります。

他責思考が強く、全てを部下の責任にして「成果が出ないのはお前の努力不足だ」といった言葉と共に突き放すような態度をとることもあります。

そして、部下から相談を受けても根性論ばかりで具体的な打開策を出さない場合が多い傾向にあります。

育成を放棄している上司

2つ目のタイプは「育成を放棄している上司」です。

部下を成長させるプロセスとして、時には安易に答えを示さず、部下の主体的な行動を促したり、説明しすぎないことも必要です。

しかし、このタイプのクラッシャー上司は、部下の成長を期待するあまり、説明やヒントを出し渋り、質問しにくい状況を作り出します。

そして、自分が若い時にできたのだから部下もできる、成果が出ないのは努力不足だ、などと思い込みが強い傾向にあります。

このような場合は全く部下が成長していないにもかかわらず、当の本人は「育成しているつもり」になっている場合が多く、対処が非常に難しいです。

部下の意見に聞く耳を持たない上司

3つ目のタイプは「部下の意見に聞く耳を持たない上司」です。

このタイプのクラッシャー上司は無責任な傾向が見受けられます。

上の立場の人間の要望に対して常にイエスマンでいるため、実際に業務を遂行する部下のことなどまったく考えていません。

無責任に部下に仕事を投げ、目的達成の手段すら部下に任せて成果が出た時のみ手柄として自身の評価アップに繋げます。

上司自身は仕事を部下に丸投げし、現場の意見に聞く耳をもたないので部下たちは仕事の重圧や、達成不可能な課題によってつぶれてしまいます。

聞く耳を持たないクラッシャー上司になってしまう原因として、改善の意思や上司としての責任が薄いことが挙げられます。

クラッシャー上司へのタイプ別の対策

では、こうしたクラッシャーへはどのように対処すればいいのでしょうか。

本パートではクラッシャー上司への具体的な対策を3つ紹介します。

  • 社内での対ハラスメントの方針を強化する
  • 360度評価を導入する
  • 1on1など相互理解の場を設ける

社内での対ハラスメントの方針を強化する

1つ目は「社内での対ハラスメントの方針を強化すること」です。

この対策は、特に精神的に追い詰めるタイプの上司に対して有効な手段です。

会社全体でハラスメント撲滅に取り組んでいることを共有することで、明らかなパワハラを減らす効果が期待できます。

自身がパワハラをしている自覚がなくても周囲の人間がパワハラに目を向けるようになればハラスメントを抑制することができます。

また、部下の安全を確保するために育成担当の上司に対する研修を義務付けることも有効でしょう。

360度評価を導入する

2つ目の対策は「360度評価を導入すること」です。

360度評価は様々な人から評価を明確に可視化させるような人事評価の手法です。

360度評価の導入は3タイプ全てに対して有効な手段ですが、自分では気づきえない他者からの評価に気づけるという点で非常に画期的な方法です。

また、クラッシャー上司への対策でなくとも育成やマネジメントの質を上げるという点で有用な評価手法と言えます。

1on1など相互理解の場を設ける

3つ目の対策は「1on1など相互理解の場を設けること」です。

この対策は特に育成を放棄している上司、部下の意見に聞く耳を持たない上司に対して有効な手段です。

上記のクラッシャー上司のようになってしまう経緯として、日々考えていることが共有されていないため、相互理解が浅いということがあります。

部下の意見に聞く耳を持たない、育成に興味がない上司に関してはまずはその認識を改めさせる意味合いも込めて、1on1の場は有効と言えます。

1on1を通じて詰めでなく、意思の疎通を実現し、やるべきことに対する共通認識を持つことが重要です。

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まとめ

本記事ではクラッシャー上司のタイプとその対策について紹介してきました。

優秀な部下がクラッシャー上司につぶされてしまうのは会社にとっても大きな不利益となります。

クラッシャー上司の害のある部分だけを取り除くことができれば優秀な部下がしっかり育つ職場環境を構築することができます。

そのためにパワハラを防ぐセミナーはもちろん、自覚を促したり未然に防ぐための相互理解を深めたりなどが非常に重要です。

相互理解の確立、フィードバックによる周囲から評価の可視化にCo:TEAM(コチーム)は役立ち、コミュニケーションを通じた社内状況の改善を実現します。

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