
目次
ハイパフォーマーとは?
ハイパフォーマーとは、様々なスキルや豊富な経験を持ち、高いパフォーマンスや業績を出して企業に大きな利益をもたらす人材のことです。
そのため、ハイパフォーマーが多く存在する企業ほど、企業の業績向上に繋がり、生産効率が良いといえます。
また、ハイパフォーマーは他の従業員に好影響を与える人材でもあります。
身近に優れた人材がいることで他の従業員は刺激を受け、モチベーションやスキル向上に繋がります。
近年はハイパフォーマーの分析をして、採用活動で優秀な人材を獲得できるようにするなど、ハイパフォーマーへの注目が高まってきています。
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ハイパフォーマーに共通する5つの特徴(行動特性)
上記の通り、ハイパフォーマーの存在は、企業にとって大きなメリットとなります。
ハイパフォーマーを企業内に増やすため、雇用したり育成したりする時には、ハイパフォーマーの特徴を知らなければなりません。
ここでは、ハイパフォーマーに共通する特徴を5つにまとめて紹介します。
目標達成にこだわる
ハイパフォーマーに共通する特徴の1つ目は、目標達成にこだわることです。
目標を達成するためにしっかりとスケジュールを組んだり、組織としてどのような行動をすればよいか整理したりして、確実に目標を達成しようと努力します。
また、たとえ途中でトラブルが起きたとしても、簡単にあきらめません。
さらに、ハイパフォーマーは会社の目標を意識しながら行動します。
自分自身の目標だけでなく、会社の大きな目標を意識することで自分が会社から何を求められているのか適切に判断し、高いパフォーマンスを発揮します。
行動力がある
ハイパフォーマーに共通する特徴の2つ目は、行動力があることです。
成果を出すためには、必ず何かしらの行動を起こさなければいけないということをハイパフォーマーは理解しています。
そのため、目標などが決まれば素早く行動をはじめ、成果を得るまで諦めずにチャレンジし続けます。
ポジティブ
ハイパフォーマーに共通する特徴の3つ目は、ポジティブなことです。
仕事をする中で、失敗や挫折、困難な状況などに陥ることは多くあります。
そのような状況になっても、ハイパフォーマーはポジティブに考え行動します。
例えば、何か失敗してもその失敗から成功のためのより良い方法を探し出そうとしたりします。
休息の取り方が上手い
ハイパフォーマーに共通する特徴の4つ目は、休息の取り方が上手いことです。
ハイパフォーマーは仕事に対してストイックに取り組む一方で、休憩や睡眠をしっかりと取ります。
働くときは働き、休む時はしっかりと休むことで、仕事では集中力を発揮して成果を出しています。
また、休息の一環として休日はしっかり遊ぶ人も多くいます。
遊びの中で心をリフレッシュするだけでなく、様々なことをインプットし、アイデアとして仕事にも活かしています。
コミュニケーション能力が高い
ハイパフォーマーに共通する特徴の5つ目は、コミュニケーション能力が高いことです。
ハイパフォーマーは、チームのメンバーや取引先などと上手くコミュニケーションをとって仕事を進めていきます。
チームメンバーとはただ会話するのではなく、惜しみなくスキルの伝授やサポートも行い、深いコミュニケーションによってチームをうまく機能させます。
これにより、個人だけでなくチームとして大きな成果を上げることに繋がります。
ハイパフォーマーが離職してしまう理由は?
現代は価値観の変化により、転職に対するハードルが低くなりました。
そして、優秀な人材であればあるほどどこに行っても通用するという自信があるため、企業に不満があるとすぐに離職してしまいます。
ハイパフォーマーは企業にとって大きな利益をもたらす一方で、今まで在籍していたハイパフォーマーが離職してしまえば、企業にとって大きな損失となってしまいます。
ハイパフォーマーの離職を事前に防ぐために、ハイパフォーマーに特有の離職に至る理由を見ていきましょう。
評価に対して不満がある
ハイパフォーマーが離職してしまう理由1つ目は、評価に対して不満があるからです。
仕事の成果には比例せず、上司に気に入られている社員が高い評価を得ていたり、成果を上げているのに給与や賞与に繋がらなかったりする理不尽な人事評価が下されている環境では、ハイパフォーマーは正当に自分を評価してくれる会社へと転職するでしょう。
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業務量が多すぎる
ハイパフォーマーが離職してしまう理由2つ目は、業務量が多すぎるからです。
効率的に仕事を進められるエース社員は、他の社員と比べて多くの仕事を担い、業務量が多くなってしまっている傾向があります。
多くの業務を任されているにもかかわらず、相応の評価を得られないため離職に繋がることがあります。
また、業務量に相当する評価を得ていたとしても、あまりに業務量が多すぎるため心身の疲労によって離職に繋がってしまう場合もあります。
革新的な取り組みが少ない
ハイパフォーマーが離職してしまう理由3つ目は、革新的な取り組みが少ないからです。
エース社員は仕事に対して意欲的であるため、革新的な取り組みに関心が強い傾向があります。
そのため、組織の意思決定が遅かったり、古い組織風土から変化がなければ、エース社員はより革新的で自分の力が生かせる職場に転職しようとするでしょう。
ハイパフォーマーの離職を防止する具体的な2つの方法
ハイパフォーマーが離職に至る理由を説明しました。
次は、具体的にどのような施策によって離職を防げばよいのか見ていきましょう。
1on1ミーティング
1つ目は1on1ミーティングです。
1on1ミーティングとは週に1回30分や、隔週に1回30分といった短いサイクルでリーダーとメンバーが定期的に1対1で話すことです。
1on1ミーティングの中で、評価や業務内容に不満が無いか聞きだすことで、離職防止に繋げられます。
1on1ミーティングは手軽に始められる点が魅力です。実施する際は、リーダーが事前に話す内容を決めておくことが大切です。
また、メンバーには事前に聞きたいことを整理しておいてもらいましょう。
この準備によって1on1ミーティングを有意義な時間にできます。
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社内表彰制度
2つ目は、社内表彰制度です。
社内表彰制度とは、勤続賞など企業が自社の従業員を独自に表彰する制度のことです。
社内表彰制度によって、自社の経営ビジョンに合った人材を指し示すことで、従業員に会社の方向性を明示できます。
会社の設けた基準に則って何度も表彰される人物は経営ビジョンが反映された会社が求める人材であり、その企業にとってのロールモデル(理想像)と言えます。
このローモデルはハイパフォーマーでもあります。
他の従業員や新人にとって、そういったロールモデルがはっきりと示されることで目指す人物像が明確になるため、その理想像を目指して仕事に取り組むようになります。
そうすれば、自然と経営ビジョンに則った行動をするハイパフォーマンス社員が増え、企業としての成長に繋がるでしょう。
ハイパフォーマーを育成するためには?
ハイパフォーマーはこれまで漠然と「仕事ができる人」として認識されてきました。
しかし、ビッグデータ解析など最先端技術の発達によって、ハイパフォーマーに共通する行動特性を分析できるようになり、データに基づいてハイパフォーマーを育成することが可能になりました。
ここでは、ハイパフォーマーを育成するプロセスを解説します。
ハイパフォーマーの分析
新たなハイパフォーマーを育成するためには、まず現在自社や競合他社で活躍しているハイパフォーマーを分析します。
アンケートなどによって得られるデータや面談結果に基づいて、ハイパフォーマーに共通する行動特性を把握し、その行動を可能にしている能力や意欲も解析します。
また、生産性の低いローパフォーマーに対してもハイパフォーマーと同様に分析して両者を比較し、どのような要因がパフォーマンスに影響するか明らかにしていくとさらに良いでしょう。
ハイパフォーマー研修の設計
ハイパフォーマーを分析した後は、ハイパフォーマーに求められるスキルなどの要素をわかりやすくモデル化し、全社員に認識させることが大切です。
それに伴い、各要素について達成すべき目標を設定し、段階的に能力が向上する研修体系を整えましょう。
システム化することで、ハイパフォーマーの確実な育成が可能になるでしょう。
ハイパフォーマーを育成するための具体的な方法
ハイパフォーマーを育成するプロセスを上記で解説しました。
次は、ハイパフォーマー育成に繋がる具体的な方法を紹介します。
コンピテンシー評価
コンピテンシー評価とは、職務ごとにハイパフォーマーを基準に定義された行動特性(コンピテンシーモデル)をもとに評価をする人事評価制度のことです。
コンピテンシー評価は、評価の基準が明確なので客観的に納得感の高い評価が可能という点が特徴的です。
採用される具体的な評価対象は
- ストレス管理
- アカウンタビリティー(説明責任をまっとうする力)
- 対人交渉能力
- リスクテイクの判断
- 重要事項の意思決定能力
- タイムマネジメント
などがあります。
ハイパフォーマーが活躍する文化とは
パフォーマンスの高い職場とは、次に掲げる6項目があてはまりまるでしょう。
- 従業員の生産性が高い
- 従業員のモチベーションが高い
- 従業員が目標を超えるために必要なリソースを持っている
- 上司のサポートがある
- 従業員と会社の価値観が一致している
- 組織内でリーダーシップが発揮されている
ハイパフォーマーが活躍する職場は「ビジネスの目標をサポートし、価値を提供する上で、従業員が可能な限り効率的に働けるように設計された環境」と定義できるでしょう。
ハイパフォーマンスを生む職場は、人材、プロセス、物理的環境、技術への投資をバランスよく継続的に行う必要があります。
その結果、従業員の学習や発見、革新、さらにはチームの成長、リーダーシップ能力を向上させ、高い効率性と利益をもたらします。
言い換えれば、ハイパフォーマンス文化は、十分に環境の整った職場でのみ構築されると言えるでしょう。
また、ハイパフォーマーを生む文化が構築される要因は、リーダーシップが発揮されていたり意欲的な従業員が集まっているだけではなく、経営層によるマネジメント、戦略、タスクの配分と割り当て、説明責任、相互扶助など多くの要素を内包している点に留意する必要があります。
ハイパフォーマンス文化のメリット
一人一人が目標を達成するために懸命に働くハイパフォーマンス文化において、従業員は会社の価値観に賛同し、チームとリーダーを信頼しています。
本記事では、ハイパフォーマンス文化が組織にもたらすメリットを解説します。
収益性が高い
業績の悪い組織では仕事がたらいまわしにされることがよくあります。
その要因はスキルやモチベーション、周囲のサポートの不足によって従業員に対処できる能力が備わっていないことです。
たとえば、会社にとって5000円、2時間で終わるはずの仕事が、給料の高い社員にまわった場合を考えてみましょう。
その人は1時間半で作業を終えますが、会社のコストは7000円かかってしまうとします。
製品やサービスの価格が作業コストの5000円を中心に設定されているため、企業は赤字になり、会社は利益を失うことになります。
こういった作業が幾重にもなると、収益性が著しく低下してしまいます。
しかし、ハイパフォーマンス文化において従業員は自分の役割とそれに伴うタスクに対して準備ができているため、このような損失は発生しません。
新しいアイディアや発想を促す
ハイパフォーマンス文化では、従業員は積極的でやる気があり、生産性が高傾向にあります。
ハイパフォーマンス文化は信頼と敬意を前提としているため、従業員は意思決定プロセスに参加し、自由にアイデアを出し、フィードバックの機会を多く得ることができます。
その結果、チームとしての機能がより効果的になり、競合他社よりも高いパフォーマンスを発揮することになります。
従業員の離職が少ない
ハイパフォーマンス文化では、信頼された従業員が自分の役割を完遂することで、高いエンゲージメントを得ることができます。
従業員は、追及されることや自分の判断が疑われること、覆されないと確信できると、自分の仕事にオーナーシップを感じ、高いモチベーションで仕事を続けることができるようになります。
ハイパフォーマンス文化は、殺伐とした居心地の悪いものではありません。
ハイパフォーマンス文化に寄与する従業員の満足度、コミュニケーション、信頼、サポート、価値観の一致、開発の重視といった要素は劣悪な環境の職場とは相反するものです。
従業員は意思決定の権限を与えられ、自分の役割を果たすことを信頼されており、刺激的でオープンな職場で働く事ができます。
仕事にやりがいを持てるので会社を辞める可能性も低くなります。
ハイパフォーマンス文化をもつ企業は、社員のエンゲージメントとリテンションを高めるのです。
ハイパフォーマンス文化の構築方法
ハイパフォーマンス文化を創造することは、達成不可能な理想のように聞こえるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。
ハイパフォーマンス文化の構築には戦略、投資、チームメンバの賛同、忍耐が必要です。
本パートでは、ハイパフォーマンス文化を構築の手順を説明していきます。
コミュニケーションを重視する
第一に、マネージャーと従業員の間の円滑なコミュニケーションは、ハイパフォーマンス文化にとって必須と言えるでしょう。
期待が明確に示されていると、従業員は個人、チーム、組織のレベルの目標を達成しやすくなります。
同様に、マネージャーが従業員のキャリアの目標を理解していれば、従業員をより適切にコーチングし、従業員が自分のキャリアの願望に沿った学習機会を探せるようになります。
特に、1対1の面談はマネージャーと直属の部下との間の継続的なコミュニケーションを促進するために有効なツールです。
定期的に面談をすることで、マネージャーと社員がフィードバックを交換でき、加えて進捗状況を共有、成果の報告、障害や課題の解決策を見出すことができます。
職場における価値観の設定と実現
企業の価値観は、企業文化の土台となるものです。
従業員が自分と会社の価値観が一致していると感じていると、従業員はより積極的に業務に取り組み、会社のブランドを背負って働くようになるでしょう。
しかし、ある調査によると、組織の価値観に強く共感している従業員はわずか27%です。
価値観は企業文化の柱であるため、企業の価値観がしっかりしていないと、組織の整合性や価値観の具現化ができず、従業員の意欲低下や離職率の増加など、劣悪な職場文化を招くことになります。
従業員が会社に求めるものを価値観として、企業メッセージや日常の交流を通して実現することで、ハイパフォーマンス文化の創造に貢献することができます。
パフォーマンス管理を重視する
パフォーマンス管理は非常に価値のあるものですが、その理由は、マネージャーが従業員のエンゲージメントを高めることができる点にあります。
従業員のキャリアに関する会話をすることで、マネージャーは従業員の成長に対する会社の取り組みを伝えることができます。
また、実用的なフィードバックを共有し、期待値を明確にすることで、マネージャーはチームをさらにコーチしやすくなり、モチベーションを高めることができます。
パフォーマンス評価は、パフォーマンスマネジメントの重要な要素ですが、適切に行われないと、マネージャーも従業員も嫌煙する事態を招いてしまいます。
適切なパフォーマンス評価は、相互フィードバックや、プロジェクトの進捗状況の確認機会を両者に提供するのです。
その過程でマネージャーと従業員の関係を強化することができます。
そして、より効果的な評価を行うためには、フィードバック文化を継続的なパフォーマンス管理として存在させる必要があります。
同僚間、マネージャーから直属の部下、さらには、シニア・リーダーからチームへ、構造化された中間レビューや年次業績評価時に加えて、些細なことでも、日常的に褒めることが重要です。
キャリア開発を優先した目標設定
パフォーマンスの高い組織で働く従業員が優れている理由の一つは、自分以外からの支援を感じ取れている点にあります。
つまり、上司、チームリーダー、組織が自分のキャリアに最善を尽くし、成功のために投資してくれていると信じているということです。
従業員がキャリアアップに必要なスキルと経験を身につけるための目標を設定し、それを達成できるように支援することで、従業員の成功に対するコミットメントを示しましょう。
目標は、企業の成功と従業員の成長・発展に貢献するため、エネルギーとリソースを集中させる重要なものです。
チームがより効果的な目標を設定し、通常の仕事の流れに組み込むことで、従業員が自らのキャリアと組織全体に利益をもたらす目標を作成し、達成することが可能となります。
まとめ
ハイパフォーマーは会社にとって大きな利益をもたらす一方で、離職されてしまえば大きな損失にもなってしまう諸刃の剣のような存在です。
この記事がハイパフォーマーの離職防止に少しでも役立てば幸いです。
ハイパフォーマーの離職防止ならCo:TEAM(コチーム)

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パフォーマンスマネジメントを実践することにより、離職防止だけでなく上記のような効果が期待できます。
お役立ち情報
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