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書く内容に困らない日報の書き方とは《実践編》

最終更新日:2020/11/04

業務の進捗や内容把握のため「業務日報」を書く会社はリモートワーク下で増えていますが、「何を書くのか」が問題になるケースがあります。

その際、ポイントとなる軸は2つで、「入力負担」の大小、「運用定着」の早い遅いが代表的な評価軸になります。理想としては「入力負担が小さく」「運用定着が早い」内容の業務日報が理想的です。

この記事では最終的に、「日報に書くことがない!」というあなたに具体的に効果的な日報の書き方をお伝えしますが、理想の日報について考えていきましょう。

まずはどういう日報がよく用いられるのかパターンをまとめました

■SFA、エクセル、クラウド型など、一般的によくある日報管理のシステムについて

日報の記録方法の難しさについては、各組織内でよく議論になる話です。昨今でいえばSFA(Sales Force Automation)やCRMといった「顧客管理」に対する取組においても、業務日報とほぼ同じ課題が挙げられています。

日報の書き方を考える場合、何パターンかありますが、実際のビジネスで最も活用される「営業日報(詳報)」について話を移しましょう。

こちら、ビジネスに寄せれば寄せるほど、入力項目が増える為、エクセルなどではなく、「SalesForce」などの専門のアプリケーションやクラウドシステムを使う傾向が強くなる点が特徴ですが、とにかく、入力の負担が大きいため、定着させるための社内調整が大変です。

一方、その真逆の方法として、「業務日報を定型化して入力負担を減らす」目的でエクセルで作成する日報で多くみられます。こちらの場合は、日報に合わせて仕事をし始める人が出てくるなど、何のために日報を書いてるんだっけ?というケースが多くなりやすく、ビジネスとの関連性を考えた構図じゃないと実施する意味がなく、惰性でやっていないかのチェックが必要なパターンとなります。

 最近は、上述のSFA利用やエクセル利用の発展型として「日報を廃止して、週報に切り替える」パターンが、主に営業やシステム開発をしている方々において、短期・中長期の仕事が織り交ざる仕事をしている人々が進捗を確認する為に用いられます。この場合はクラウド型の「タスク管理ツール」を補足的に利用されるケースが散見されます。

週報パターンは新人・新規加入者など「管理される側」は指示を受けるだけでOKなので、週報そのものの必要性を感じないようですが、全体を統括する立場になると誰がどこまで進んでいるのかを確認する上で、週報でのチェック確認は必須と中堅以上の人はマストとなり、業務円滑化につなげるうえで非常に重要になります。

最後に日報の超簡略版ともいえる「ToDoリスト」があります。今日やる事を書いて、実施していく、というものですが、広義で言えば、これを記録していけば日報になります。簡易的なこともあり、SlackやTeams、chatworkといったコミュニケーションツールで必要最低限の情報を記入するパターンがベンチャーやスタートアップに増えています。

■ビジネス現場でよく見られる、「意味のない日報」から脱却するために

 

 整理しますと、書く内容に困らない日報の書き方としては、今日やる事をメモしたものを、そのまま日報に落とし込めれば問題ないですが、それだと短期的な仕事が中心になってしまう為、中長期的な視点が欠如するケースが多くなることが欠点です。

 短期的な仕事、中長期的な仕事という視点で見た場合、時間軸での管理がなされることでより効果的になり、重要な案件なのかどうかのジャッジを加える事で、「to doリスト」の延長線上の「真に効果的な」業務日報を書く事ができる、といえます。

 日報ではなく、その日やるべき事を書き出し、予実管理(この場合は、予定と実行の管理)を整理する事で、一日の終わりではなく、一日の始まりに書くものと変える事が出来ると言えます。

■図 運用定着の負荷と入力負担の軸による、各業務報告のポジショニング

みなさんは1日の実施業務はいくつくらいあるでしょうか。

 私の知っている企業のスタッフに聞くと「今日のタスクは50個」というスタッフもいれば、「2〜3つしかない」というスタッフまで存在します。同じ仕事をしているにも関わらず、大きなばらつきが生じますが、「多すぎる人と少なすぎる人がいる」という時点で、そもそも業務管理ができていない可能性が大です。

日報を書く意味としては、こうした業務を整理して進捗状況を共有(主に上司と)する為に書くのが本分です。

 日報を正しく書く事によって、上長との意思疎通や進捗管理の共有をすることで、より精度の高い仕事をしていく事が、業務日報を書く意味と言えるでしょう。意味ある業務日報を書くにあたって重要なのは、その仕事/業務がどこに位置する仕事なのか、整理する事にあります。

先述の「業務数を多くカウントする人」についてお話すると、仕事ではなく、「一つの作業」を業務としてみなしており、その全体像を把握せずに、思いついた仕事から片付けているケースが多い傾向になります。

結果として、「忙しそうにしていますが成果につながるケースに乏しく、頑張っているが仕事で成果を出しているのか」という肝心なところに問題を抱えがちです。

逆に業務数のカウントが少なすぎる人は、「自分のすべき仕事を把握しておらず、特に中長期的な仕事や人から依頼された仕事を忘れている人が多く、仕事の抜け漏れの多い人」と周囲から評価されるパターンが非常に多い。いずれのケースも仕事の見積や評価を正しくできておらず、また彼らを上長が正しくマネジメントできていない事が原因となっています。

別の機会に紹介させて頂きますが、オススメツール「Co:Team」の機能でカバー、改善を図る事ができますが、平時のマネジメントでツールなしで実施するのはなかなか困難な部分といえます。(「Co:Team」の紹介はこちら

■「日報に書くことがない!」そんなあなたに具体的に日報の書き方をお伝えします。

では、具体的にどのように日報を書くのが良いのでしょうか。

まず最初に取り組むこととしては、その仕事やタスクが上の図で「どこ」に含まれるかを整理する事です。「Ⅰ~Ⅳ」のどの仕事なのかを1つ1つ整理する事で、「いま取り組むべき仕事」や業務の優先度がかなり分かりやすくなります。

1日の業務比率として、ⅠとⅡの「重要度が高い仕事」に掛ける時間を60%程度と設定するだけで、仕事の質が目に見えて変わってきます。

単なるToDoリストですと「やる事の羅列」になりますが、売上やKPIに関係する事柄と限定する事で、優先順位が自然と明確となります。もし「ⅠやⅡの仕事が分からない」といった相談があるのであれば、それこそマネージャーの腕の見せどころになります

「書く内容が分からずに書けない」というのは、自分がどういった仕事をしているのか、全体を俯瞰できていない事に起因しています。日報を書かせる事で整理、あるいは俯瞰できていない事が明確になる事で、報告・相談に関する指示が変わり、仕事の質を向上させる事ができます。

そこでオススメな日報が「4象限型日報」です。

従来型の日報は、1日の仕事の振り返りが多かったですが、「4象限型日報」では、1日の仕事の設計から始まり、自分の仕事を俯瞰して考える機会を提供できる上、入力負担としては、それがなければ始まらないという図式となるので、日報を書くための負担ではなく、仕事の一部となりますし、何より運用定着に関しては抜群の効果があります。

■4象限型日報のイメージ

「4象限型日報」では、各タスクを上記のⅠ〜Ⅳのいずれかにプロットされるかを記載するような運用となります。

日報の管理は、基本的に「日報を書いた/書いてない」というレベルから始まり、「日報の内容の良し悪し」、次いで「日報を読んで何か変わるのか?」といったように、段階ごとにその本来の目的とは異なる問題が生じますが、「4象限型日報」では1日のやるべき仕事の精査、その実施有無、どのくらい売上やKPIに寄与する仕事をしているのかが可視化できるようになります。また日報を書く、という独立した業務ではなく、一連の業務の起点になるため、定着させる事も一般的な日報に比べると容易である点も評価できます。

■4象限型日報が効果を果たす「4つの理由」について

業務日報の書く内容をどうすべきか、というテーマで書かせて頂いたのですが、最後に4象限型日報がなぜ効果が出るのかについて、「業務日報を書く意義」からお伝えします。

これには4つのポイントがあると考えており、正しい日報の書き方をマスターする事で、管理職へのステップアップする為のスキル修得ができると考えています。(もちろん、そういった意味が見いだせる構図にする必要がありますが)

1 望ましいタイムマネジメントの実現
2 優先順位の明確化(Ⅰ~Ⅳでの評価)
3 俯瞰的な業務の計画
4 誰が忙しいのかが把握しやすくなる  

1つは、タイムマネジメント。

時間管理のスキルを習得させるためには、日常業務だけでは難しく、「時間配分について常日頃から考えて仕事をする」習慣を身につける必要があります。「4象限型日報」においては、Ⅰ~Ⅳまでの段階で、仕事の優先順位(重要度)を評価分類する事で、どの仕事領域に、自分の時間をどの割合で割くかを考えるトレーニングができるようになります。むしろ、そこまで意味がある事を説明した上で実施すると、より効果的です。

現場スタッフはもちろんの事、中間管理職のマネジメントが上手く行かない理由の一つが、時間配分が上手くなく、結果、自分のするべき仕事を後回しにして、残業残業で疲弊してパフォーマンスが落ちる、というのが定番コースになっています。これを回避するためのスキルとしてのタイムマネジメントを専門的な研修をせずに、一定レベルで修得する事ができます。

2つめは、優先順位の明確化です。

上述のタイムマネジメントでも重要ですが、仕事の評価(重要度の把握)は「理解することと実践」において乖離があるという事を、多くのビジネスパーソンは実感しているのではないでしょうか。

「やらなくてはならないが手が回らない」という場合にも関わらず、「今やらなくてもよい仕事」に注力しがちなケースがあります。まとまった時間を使わないとできない仕事なのに、細切れに実施する事で、効率が悪く、精度の低い仕事をしているケースなどもあります。明確に評価スコアをつける事で、何をすべきかを整理する能力もまた、管理職へステップアップする上で重要なスキル・見識となります。今回は、「売上・KPI」と「今やるべきか?」といった分類ですが、これは職種業界によって組み合わせは複数あり、自社にあった二軸を設定する事で、スタッフやメンバーが育つ土壌が社内に生まれます。

3つ目は俯瞰的な業務計画の設計スキルです。

これは上記のタイムマネジメントと優先順位の明確化の副産物といえますが、この2つのスキルを身に着ける過程で、仕事を俯瞰的に考えられるようになります。全体像が見えなければ、スケジュールが立たず、スケジュールをこなすためには優先順位を見誤っては進まない、といった形で知らず知らずに、「物事を俯瞰的に見て判断する」習慣が身につきます。修羅場をくぐった開発スタッフなどは、結果として、俯瞰的な業務計画の全体像を見るスキルを有しているケースもありますが、日報を効果的に書かせる事で修得できるのであれば、そちらの方がより建設的と言えるかと思います。

最後4つ目のメリットですが「誰が忙しいのか」、一覧してすぐに分かるようになります。

ⅠとⅡの仕事の割合が常時8割を超えるスタッフがいるのであれば、業務過多である可能性が高いです。おおよそ処理能力が高いか、低いかのどちらかになりますが、その場合は支援が必要となります。単に業務日報を読むだけでは見えにくいですが、業務の評価と時間比率を可視化する事で、誰に仕事が集中しているのか、というのも見えてきます。

このあたり面白い点は、優秀なスタッフとまだ戦力化しきれてないスタッフの可視化数値が類似する傾向があるという点にあります。慣れているスタッフは実施業務が毎日目まぐるしく変わり、まだ成長途上のスタッフは「同じタスクが永遠と残り続ける」という点で異なります。

中間管理職のスタッフも多忙の中、効果的なマネジメントをする上で、業務日報は正しく運用されるのであれば、マネジメントの一助としてだけでなく、チーム全体の生産性を上げるツールにもなりえるものと言えます。

「業務日報で何を書くべきか」迷われたり、悩まれている方は、是非、日報で何をしたいかから再検証することをオススメします。

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