所感とは?意味や例文付きでビジネスでの書き方を解説!

仕事をしている際に「所感を述べてください」などという言葉をよく耳にする機会があると思いますが、その意味を間違って覚えている方や意味を知らない方もいるのではないでしょうか。

本記事では、「所感」の意味や読み方・書き方、ビジネスの現場での使い方に加え、シーンごとの例文を解説します。

多数の例文、類義語との比較も同時に紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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所感とは

所感(しょかん)」とは、個人が特定の出来事や情報に対して抱いた考えや印象、そしてそれに基づく評価のことです。ビジネスパーソンにとって、所感はレポートの作成、プレゼンテーションでのフィードバック、会議での議論、社内、上司・部下や顧客とのコミュニケーションにおいて、自らの見解や提案を明確に伝えるための重要なツールです。

所感を表現する際には、個人的な感想を述べるだけでなく、明確で客観的な情報に基づき、論理的に考察を行うことが求められます。これにより、聞き手は情報を正しく理解し、適切な判断を下すための補助となります。例えば、プロジェクトの振り返り会議では、「期間内に目標を達成できなかった主な理由はXとYであり、これを解決するためにはZが有効である」という具体的で詳細な評価と提案が重要です。

所感を共有することは、チーム内のコミュニケーションを深め、共通の認識を構築するためにも不可欠です。自分の考えを伝えることで、他のメンバーから異なる視点やアイデアを得ることができ、プロジェクトやタスクの成功に向けて良い意思決定が行えるようになります。

また、「所感」は、接頭語の「ご」などの尊敬の表現を付け加えると、上司や取引先などの目上の方にも使用できます。

所感の類語・言い換え表現

次に、所感の類語と言い換え表現を紹介します。

所感との違いを確認して、場面ごとの正しい表現方法を理解しましょう。

「所感」と「感想」の違い

感想は個人的な感情や印象を述べる時に使います。

  • 感想
    • 具体的な出来事や体験に基づいて個人が感じた印象や意見を指します。
    • 通常は主観的な視点から述べられ、個人の感情や思考に基づいています。

たとえば、ビジネスプレゼンテーションの感想や新製品の感想など、個人の印象や評価を述べる際に使われます。

「感想」を使う際の注意点

建設的な意見を心がけ、個人的な好みにとらわれすぎないようにしましょう。また、相手の立場に立って客観的な視点から記述することが重要です。感想が終始主観的な印象批評をしてしまうのは、適切なビジネスコミュニケーションとはいえません。

「所感」と「所見」の違い

「所見」はある物事について客観的な見解や意見を表す言葉です。

  • 「所見」の例文
    • 弊社の所見としましては、現状のまま進めるのは好ましくないと考えます。
    • 医師の所見によれば、手術は必要ないそうです。

「所見」を使う際の注意点

「所見」は自分の個人的な感想ではなく、客観的な判断や専門的な見解(事実)を示す言葉なので、適切に使う必要があります。組織や専門家としての立場から述べる場合に「所見」を使うことが適切です。個人的な意見を述べる際は「私見」や「所感」を使った方がよいでしょう。

「所見」は堅い言い回しなので、場面を選んで使う必要があります。カジュアルな場面では「意見」や「見解」と言った方が自然です。

「所感」と「見解」の違い

見解は客観的な観点からの意見や判断のことを指します。

  • 「見解」の例文
    • この問題に対する私の見解は、新規事業よりも既存事業の強化に注力すべきです。
    • この問題に関する私の見解は、当面の対症療法ではなく、根本原因を解決することが重要です。

「所見」を使う際の注意点

十分な根拠や客観的事実に基づくようにしましょう。単なる主観や独り善がりでは、説得力に欠けビジネスシーンでは不適切となります。

「所感」と「講評」の違い

「講評」は専門家や上役が、ある行為や作品などについて客観的な評価や意見を述べることを指します。建設的な助言や提言が含まれます。

  • 「講評」の例文
    • 発表者の説明は分かりやすかったものの、データの解釈が一部不足していた。今後は根拠に基づいた分析を心がける必要がある
    • 論文全体の構成は良かったが、先行研究の調査がやや不足しており、さらに掘り下げる余地がある

「講評」を使う際の注意点

講評を述べる際は、自身の専門性と発言の影響力に留意しましょう。的確な指摘や提案がなければ、単なる批判や個人的な意見と受け取られてしまう可能性があります。

所感の意義とビジネスシーンで所感を求められるのは?

ビジネスシーンにおいて、所感を話す・記すことには大きな意義があります。ただ単に業務内容を記録するだけでなく、自身の考察や気づきを振り返り、文字として残すことで様々なメリットが生まれるのです。

本パートではどのようなビジネスシーンにおいて所感が求められるか紹介します。

日報

日報の所感を書く理由として、単なる業務内容の記録ではなく、自身の考察や気づき、課題意識などを把握できるからです。日々の経験から得た学びや疑問点を書き留めることで、自己分析や改善につなげられます。

日報の中に書く所感としておすすめの内容は以下の8つになります。

  • 当日の業務で感じた疑問点や課題
  • 業務を進めていく上で工夫した点
  • 上手くいった点、うまくいかなかった点とその理由
  • 他の従業員の対応から学んだこと
  • 今後の業務に生かせそうな気づき
  • 業務改善のための提案やアイデア
  • 仕事を通して感じた喜びや苦労
  • 上司や先輩からのアドバイスや指摘

各種報告書

出張に行った際や新たな企画・プロジェクトにアサインされたとき、報告書などで所感の記入を求められることがあります。

以下、3つのパターンごとの報告書の中に書く所感のおすすめの内容です。

  • 【会議報告書】
    • 会議の議論から得た新たな気づきや学び
    • 意見の相違点や課題点とその考察
    • 会議を通して感じた改善点や提案事項
  • 【プロジェクト報告書】
    • プロジェクトを進める中での成功要因や失敗原因
    • 課題に対する対処法とその効果
    • プロジェクトから得たノウハウや教訓
  • 【営業報告書】
    • 顧客への提案や対応で良かった点・反省点
    • 顧客の反応から得た示唆や気づき
    • 次につなげるべき販売手法や改善策

研修

新人研修や管理職研修など様々な研修後に書く所感としておすすめの内容は以下になります。

  • 研修を受講して得た知見や刺激になった内容
  • 自身の課題意識と今後のアクションプラン
  • 業務への活かし方や実践に向けた具体的な考え方

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所感の書き方とポイント

次に所感の書き方とポイントをご紹介します。以下5つのポイントに沿いながら書くことによって分かりやすく評価されやすい所感を書くことができるようになります。ぜひ一度参考にして書いてみてください。

  • 結論から伝える
  • 簡潔に伝える
  • 今後の行動について述べる
  • 目標を定量的に振り返る
  • 結果をより良くするための思考

結論から伝える

所感の書き方として結論から書くことが重要な理由は、結論を先に示すことで、文章の主旨や要点が明確になり、論理的な構成と説得力のある展開ができるためです。

また、要点が明確になることで、読み手の理解が深まり、効率的な伝達が可能になります。さらに、結論から書き起こすことで、無駄のない簡潔な文章作りにもつながります。

簡潔に伝える

所感を書く際、簡潔に書くことが大切です。要点を絞り込むことで本質が明確になり、読み手にとって分かりやすくなります。逆に長たらしく書きすぎると核心があいまいになり、相手の関心を失わせてしまいます。

また、難しい専門用語を使うのも避けましょう。相手に伝わらなかったり、無駄な時間になる可能性があります。

そのため、所感は分かりやすさと効率性を重視し、的確な言葉で要点を絞って書くことが求められます。

今後の行動について述べる

所感の共有は、感じたことを伝えるだけでなく、それを基にして今後の行動計画を立て、改善や成長につなげる必要があります。ビジネスパーソンとして、感じたことや学んだことから行動変容を起こすことが、自身の成長だけでなく、組織全体の進歩にも寄与します。今後の行動計画を明示することで、所感が抽象的な感想にとどまらず、実際の成果に結びつく具体的なプロセスであることを示すことができます。

ビジネスシーンでは、所感を共有する際には、具体性と行動指向性が求められます。課題への対処法を議論する上で、感じたことの背後にある理由や、それを踏まえた具体的な次のステップを共有することで、より効果的な意思決定につながります。結果として、所感の共有は単なる情報伝達ではなく、チーム全体の成長と目標達成を促すための重要なプロセスとなります。

そのため、所感を共有する際には、単に個人の見解を述べるだけでなく、それを活かし、どのようなアクションを起こすかを考え、計画することが不可欠です。このアプローチにより、当事者は所感から学び、それを実際の行動計画に落とし込むことで、自己の成長を実現し、組織全体の発展に貢献できます。


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目標を定量的に振り返る

目標を定量的に振り返る際に抑えておくポイントとして、以下4つに留意することが重要です。

  • 定量的なデータの分析
    • 目標達成度を客観的に評価するために、定量的なデータを分析します。数値や統計情報を通じて、目標達成の実績を評価しましょう。
  • 目標とのギャップの分析
    • 目標と実績との間に生じたギャップを明確に把握する。どのような要因が目標の達成を妨げたのかを分析し、原因究明を行います。
  • 振り返りの反省と改善点の洗い出し
    • 目標達成に向けての行動や戦略の評価を行いましょう。達成できた点や課題点を客観的に見極め、改善点を洗い出しましょう。
  • 次の行動計画の立案
    • 目標達成のための次のステップを計画します。達成できた点を活かし、改善が必要な部分を修正し、次なる目標に向けた戦略を立てることが重要です。

結果をより良くするための思考

ビジネスの場において、結果の振り返りだけでは不十分です。問題点の指摘も重要ですが、それ以上に、解決策や改善提案を具体的に提案することが求められます。所感を共有する際には、過去の振り返りだけではなく、「どう改善するか」「どうより良い結果につなげるか」に焦点を当てるべきです。

実際、フィードバックを受ける側は、問題点の指摘だけでなく、改善の方向性を示されることを望んでいます。このアプローチによって、より建設的かつ具体的なフィードバックが実現し、受け手も解決策への実践的な第一歩を踏み出しやすくなります。

また、解決策や提案をまとめて伝えることで、チーム全体の問題解決能力や創造力を高め、より良い結果へとつなげることが可能です。これは、業務の効率化だけでなく、メンバーの成長にも寄与してきます。

結果をより良くするために、ビジネスパーソンとして問題点を認識することだけでなく、解決策を考え、具体的な提案を行える能力が求められます。しかし、この能力を持つことで、ビジネスにおける様々な局面で効果的な改善策を実行できるようになります。そのため、所感を共有する際には、これらの点を念頭に置き、効果的で建設的なフィードバックを目指しましょう。

所感の例文とシチュエーション

ビジネスではこの所感を適切に伝える能力が求められ、プレゼンテーションやチームミーティング、クライアントとの打ち合わせなど様々なシーンで重要になります。

ビジネスパーソンが遭遇する可能性のある具体的なシチュエーションを例に効果的な所感の伝え方とその際に使える例文を紹介します。

プレゼンテーション後の所感の例文

プレゼンテーションではスムーズな進行が難しかったことを実感しました。

理由としては、事前のチェックが不十分だったことが挙げられます。具体的には、テーマに対するニーズが企業側と我々側で認識にずれがあり、休日を使っての取り組みが必要となってしまいました。また、新規導入システムの資料が分かりづらかったため、機能の説明が最大限活かせませんでした。

さらに、最終的なデモ画面の確認が簡単に済ませすぎた結果、記入項目が難しくなっていたことに気づけませんでした。

このように、不備が重なり、プレゼンテーションがスムーズに行えなかったため、顧客に分かりやすく自社の特徴を説明することができませんでした。
しかし、今回の経験を生かせば、今後は事前の準備を万全に行い、よりスムーズで分かりやすいプレゼンテーションを実現できると確信しています。

チームミーティングの所感の例文

チームミーティングでは、建設的な意見交換が行えたものの、一部課題も見受けられました。

理由として、発言者の意図が正しく伝わらず誤解を招いた場面があったことが挙げられます。具体的には、A氏の発言について、B氏が異なる解釈をしてしまい、議論がかみ合わなくなってしまいました。事前に発言の意図や背景をしっかりと説明する必要がありました。

一方で、C氏が新しいアイデアを提案し、それに対して他のメンバーから様々な視点から意見が出され、有意義な議論となりました。多角的な検討を行うことで、よりよい解決策が見いだせたと考えられます。

したがって、チームミーティングにおいては、発言者が意図を正確に伝えることと、ほかのメンバーが発言の背景や文脈をくみ取ることが何より重要だと実感しました。そうすることで、建設的な議論が行え、よりよい結論を導くことができます。今回の教訓を活かし、次回からのミーティングではほかのメンバーが発言の背景や文脈をくみ取るために、コミュニケーションスキルの質を高めていきたいと思います。

クライアントとの打ち合わせの所感の例文

クライアントとの打ち合わせを通して、相互の理解不足が課題となったことを実感しました。

理由として、我々側の状況の説明不足や、クライアントの本来の要望の把握が十分でなかった点が挙げられます。具体的には、当社の技術的な説明や資料がわかりづらく、クライアントから質問が相次いだことがありました。また、複数の提案案を示した際も、クライアントの本来の意図を十分に汲み取れていない部分がありました。

一方で、複数の選択肢を示し、メリット・デメリットを丁寧に説明したことで、クライアントの理解は深まったと感じています。クライアントからも「最高に分かりやすい説明だった」との言葉をいただけました。

したがって、今後はより丁寧なヒアリングを心がけ、クライアントの本音を引き出す努力が必要だと感じました。また、言葉遣いや具体例を工夫するなど、わかりやすい説明を意識することが重要であることも同時に理解できました。今回の経験を生かし、クライアントとの相互理解を深め、より良いサービス提供につなげていきたいと思います。

業務目標に対する所感の例文

今期の業務目標につきましては、前期を15%上回る売上高を達成することができました。これは新規顧客開拓に注力したこと、SNS運用を強化したことと、既存顧客への提案活動を強化したことが主な要因と考えられます。

一方で、コスト面では目標を下回る結果となり、経費削減の徹底が課題として残されました。次期に向けては、売上の更なる拡大と同時に、無駄なコストを確実に圧縮することで、増収増益体制の確立を目指します。

まとめ

いかがでしたでしょうか。本記事では所感の意味や類語との意味の違い、シーンごとの例文を紹介しました。

「所感」を書くことはコツさえ掴めば難しいことはないと思った方が多いのではないでしょうか。

所感を書くことで生産性アップ、より良い成果を得ることができます。

所感を正しく書く方法を覚え、所感で振り返りをしっかり行い行動を改善していき、社内での評価に繋げましょう。

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