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今時の新入社員の育て方│特徴・傾向・モチベーションを高めるポイント

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「最近の新入社員は何を考えているのかわからない」「正しい接し方がわからない」と悩む管理職の方は少なくないでしょう。

新人への教育は新人の即戦力化といった観点から非常に重要なことです。

また、即戦力化に加えて、新入社員の定着化という観点からも、新入社員の特徴や傾向を把握する事は重要になっています。

実際に、厚生労働省の発表によると、三年以内に大卒新入社員の約3割、高卒新入社員に関しては約4割が離職しています。

そこで今回は今時の新入社員の育て方・特徴・傾向、そしてモチベーションを高めるポイントについて紹介します。

なお、人材の即戦力化に関しては下記の記事でも詳しく解説しています。

新入社員を取り巻く背景

今時新入社員が育ってきた環境は、管理職時代の人々が経験してきたものと大きく異なっています。

以下では、新入社世代が育ってきた環境の特徴を説明していきます。

  1. 個性を失わせる学校教育
  2. SNSとともに成長してきたデジタルネイティブ時代
  3. 変化していく社会の状況

本パートでは、今時新入社員を取り巻く背景を理解するための代表的な3つの要素に関して紹介していきます。

1)個性を失わせる学校教育

新入社員を取り巻く背景の一つ目は「個性を失わせる学校教育」です。

新入社員世代は学生時代の大半をゆとり教育下で過ごしてきました。

ゆとり教育とは詰め込み学習をさせるのではなく、従来よりも自由を与え、彼らの個性、主体性を重視する意図のもと、推し進められたものでした。

しかし実態としては「手つなぎゴール」に代表されるように学校から、生徒が競い、順位を争うような機会を取り除き、個性を発揮するチャンスを奪ってしまうような「悪しき平等教育」の側面もありました。

そのような環境で育った今時新入社員たちは目立つこと個性を主張することに慣れていないのです。

2)SNSとともに成長してきたデジタルネイティブ世代

新入社員を取り巻く背景の二つ目は「SNSとともに成長してきたデジタルネイティブ世代である」ということです。

彼らは生まれた時からインターネットが普及しており、学生時代には皆がスマートフォンで手軽に何でも調べることができたような世代です。

そのような環境だったため、「人に聞くよりまず調べる」「チャレンジする前に調べ、答えを把握しておく」という「経験前学習」を当たり前のものとしており、管理職世代の育ってきた環境とは大きく異なっています。

3)変化していく社会の状況

新入社員を取り巻く背景の第三の要素は「変化していく社会の状況」です。

現在会社の中心として働くバブル世代、ミレニアル世代などは学生時代を比較的好景気に過ごし、終身雇用に基づくような企業依存の働き方をし、楽観主義的とも表現されることも多いです。

一方で、Z世代と呼ばれるこれからの新入社員は学生時代にリーマンショック、東日本大震災などによる度重なる不況や少子高齢化問題など将来の不安を抱えながら育ってきた世代です。

また前述の世代とは対照的に、年功序列、終身雇用の崩壊といった雇用体制の変化に直面している世代ということもあり、非常に現実主義的な傾向にあります。

今時新入社員の傾向・特徴

上記の通り、管理職世代とは育ってきた環境、価値観も異なる今時新入社員。特徴を正しく理解することなしに適切な育成方法にたどり着くことは難しいです。

本パートでは今時新入社員の弱み強みについて紹介します。

今時新入社員の弱み

今時新入社員には4つの代表的な弱みがあります。

  1. ミスや失敗を強く恐れる
  2. 他のことを差し置いて仕事を最優先にするほどの労働意欲がない
  3. 心を開いていない相手とのコミュニケーションが苦手
  4. 自分で考え、行動することが苦手

本パートでは上記4つの観点から解説します。

どれも新入社員を正しく理解するために不可欠な要素です。それではそれぞれの具体的な内容を説明していきます。

1)ミスや失敗を強く恐れる

今時新入社員の第一の弱みは「ミスや失敗を強く恐れる」です。

前述の通り、今時新入社員はデジタルネイティブ世代です。

彼らはインターネットとともに育ち、「問題にあたっても自力での解決が当然」「質問は恥ずかしいもので、調べ不足である」という価値観があるため、ミスや失敗を極端に恐れます

2019年度に日本能率協会が実施した調査では、新入社員にとって仕事をしていく上で不安に感じていることに関してトップは43.0%で「仕事でのミスや失敗を恐れている」でした。

壁にぶち当たり、チャレンジして成長してきた管理職世代には理解されにくい価値観であり、ミスを恐れるあまり、報連相すらままならなくなってしまうといったことも起こりえます。

2)他のことを差し置いて仕事を最優先にするほどの労働意欲がない

今時新入社員の第二の弱みは「他のことを差し置いて仕事を最優先にするほどの労働意欲がない」です。

前述のように、今時新入社員は雇用体制の変化などの影響を受け、「今いる会社でがつがつ働いて、出世をしたい」という意思が弱く、仕事の優先順位が高くない傾向があります。

平成31年に公益財団法人 日本生産性本部と一般社団法人 日本経済青年協議会が新入社員に対して実施した「働くことの意識調査」では「働く目的」で最も多い回答は「楽しい生活をしたい」であり、「働き方」に関しても「人並みで十分」がトップで過去最高を記録したというデータがあります。

確かにプライベートは重要ですが、時にはプライベートを多少犠牲にして仕事を優先しなくてはならないといった状況に迫られるといったことも事実です。

その点において、上の世代や管理職から「成長意欲がない」とのレッテルを貼られてしまうこともあります。

3)心を開いていない相手とのコミュニケーションが不得意

今時新入社員の第三の弱みは「心を開いていない相手とのコミュニケーションが不得意」です。

今時新入社員は前述のように目立つことや自己を主張することが苦手です。

それが原因となり、考えの異なる人間とのコミュニケーションが得意ではありません。

4) 自分で考え、行動することが苦手

今時新入社員の第四の弱みは「自分で考え、行動することが苦手」です。

今時新入社員はミスを恐れるため、自発的な行動をとることが得意ではありません。

彼らは「経験前学習世代」であるから自分の行動の正しさが保証されない範囲でないと動きにくいという背景があります。

つまり、考えていないというわけではなく、考えた結果を行動に移すまでのハードルが非常に高いということになります。

今時新入社員の強み

弱みばかりがフォーカスされがちな今時新入社員ですが、強みも理解しなければ効率の良い新人育成は実現されません。

ここでは以下の代表的な2つの強みについて紹介していきます。

  1. 信用している人の下では最大のパフォーマンスを発揮できる
  2. 正確に指示を完遂することができる

どちらも今時新入社員を理解するうえで非常に重要な要素になります。

それでは具体的に内容を見ていきましょう。

1)信用している人の下では最大のパフォーマンスを発揮できる

今時新入社員の第一の強みは「信用している人の下では最大のパフォーマンスを発揮できること」です。

彼らはミスを恐れ、チャレンジすることに抵抗感を示しますが、心理的安全性の確保された上司の下では自発的なアクションが生まれるでしょう。つまり

積極性の欠如という弱みをカバーすれば、意欲的に動くだけでなく、デジタルネイティブ世代特有の情報処理能力の高さを生かしたミスが少ないままでの自力での解決も期待できる面といった側面があります。

なお、本パートで紹介した心理的安全性については下記の記事で詳しく解説しています。

2)正確に指示を完遂することができる

今時新入社員の第二の強みは「正確に指示を完遂することができる」です。

今時新入社員はミスを恐れるため、リサーチや情報収集において手を抜くことがありません

指示がわかりにくかったり、自由度の高い指示だとミスの発生を恐れ、作業効率や質の低下などが懸念されますが、上司が正しく適切な指示を出す範囲ではぬかりなく完成度高く、実行に移します。


「ミスを強く恐れる」という性質をうまく活用し、正しく導くというのも上司のマネジメント力の見せどころであると言えるでしょう。

今時の新入社員の育て方とモチベーションを高めるポイント

これまで今時新入社員の特徴について詳しく説明してきました。では具体的にどのように新入社員の育成をすべきなのでしょうか?

本パートでは4つの実践的な新入社員への指導、教育の方法を紹介します。

  1. 自分の考えを押し付けない
  2. 新入社員の意見を受け入れ、尊重する
  3. 指示について自分で考える癖をつけさせる
  4. 仕事の意義や認識について再確認させる

それでは、これら4つについて詳しく説明していきます。

1) 自分の考えを押し付けない

今時新入社員への対応の第一のポイントは、「自分の考えを押し付けない」です。

価値観等の違いもあり、管理職世代正においての正解がミスを恐れる新入社員世代の正解と必ずしも一致しないことを踏まえる必要があります。

このNG行動は今時新入社員のパフォーマンスを最大化するために必要な信頼獲得の妨げになりかねません。

ミスを恐れずチャレンジすることが正しかった管理職世代がその考えを押し付けるものの、経験前学習に慣れた新入社員世代にはマッチしないということも起こりえます。

お互いに、新入社員側は「あの人は無理ばかり言う」と感じ、管理職側では「今時の若手は言われてもチャレンジしない、意欲不足だ」と感じてしまうような軋轢が生じてしまいます。

結果として、信頼関係が築けないといった事態に繋がりかねません。

新入社員一人一人の考えに合わせた教育を心がけましょう。

2)新入社員の意見を受け入れ、モチベーションを高める

今時新入社員への対応の第二のポイントは、新入社員の意見を受け入れ、モチベーションを高める」です。

前述のように彼らの強みは「信用している人の下では最大のパフォーマンスを発揮できる」でした。

つまり「新入社員からの信頼を獲得する」にフォーカスした行動が求められます。そのためにも新入社員の意見を第一に聞き入れることは欠かせません。

新入社員を尊重することで憧れの上司が生まれ、「この人のためにも頑張ろう」という気持ちにつながり、信頼関係だけでなく、会社へのエンゲージメントを育むことができます

3)指示について自分で考える癖をつけさせる

今時新入社員への対応の第三のポイントは、「指示について自分で考える癖をつけさせる」です。「自分で積極的に動くことができない」は新入社員における致命的な弱みであることは先ほどお話ししました。

その欠点を解決するには考える力が不可欠です

指示の目的を理解する癖をつけさせることは新入社員にありがちな受け身な姿勢から脱却することができる繋がる第一歩です。

考えて主体的に動いてもらうには上司が行動理由などを細かく質問し、彼ら自身で自分で考えられるように誘導することが大事になってきます。

なお、「自発的に考える癖付け」を行うツールとしては、「日報」が有効です。

詳細は下記の記事をご覧ください。

4)仕事の意義や認識を再確認させる

今時新入社員への対応の第四のポイントは「仕事の意義や認識を再確認させる」です。

今時新入社員は管理職世代に比べて、仕事の優先度が高くないということを先ほどお伝えしました。

これは離職、業務モチベーションの低下につながりかねません

この問題に対してより視座の高い上司が適切にアドバイスできるかどうかがカギになってきます。

それではよく用いられる適切なアプローチ方法について具体的に紹介していきます。

  1. 業務の重要性や社会貢献度を説く
  2. 真剣に取り組むことが成長につながることを伝える

それでは詳しく説明していきます。

1)業務の重要性や社会貢献度を説く

何故今この仕事をしているのか分からないといった状況にいる社員に最も適切なアプローチです。

新入社員や若手社員より業務理解の深い上司が正しく仕事の意義を説くことで認識が深まり、モチベーションを生み出すことができます

定期的な1on1の開催によって新入社員のモチベーション管理を心がけましょう。

1on1ミーティングに関して下記にて詳しく説明しています。

2)真剣に取り組むことが成長につながることを伝える

意欲はあるものの、今の仕事に本気で打ち込む意味を感じられない社員に適切なアプローチです。

若手社員にとって現在の業務が自分の成長に結びついているのか気になるところです。

しかしすべての業務には真剣に取り組む価値があり、いずれも成長に繋がっています。

それを正しく伝えるのも上司の役目です。

このようなアプローチで従業員エンゲージメントを高め、信頼関係を築いていきましょう。

なお、従業員エンゲージメントについて詳しく知りたい場合は、下記をご覧ください。

Co:TEAMの紹介

Co:TEAMは、「強いチームを、カンタンに」をコンセプトとする日報・目標、モチベーション管理・タスク管理一体型の日報ツールです。

日報提出により社内コミュニケーションを活性化させ、社内での情報が常に共有されている状態をつくることができます。

情報共有により、新入社員の成長具合やモチベーションを可視化することでより効率的な新入社員育成に繋がるでしょう。

まとめ

ここまで新入社員の特徴を参考にした育て方についてお伝えしてきました。

様々なポイントがある中でやはり根幹をなすのは「新入社員を受け入れ、尊重する姿勢」です。

管理職世代の人々が彼らの特徴を一概の悪いものだとみなさず、新人を理解し、受け入れることが新人育成の第一歩です

確固たる信頼関係を築くことが彼らを育て、効率よく戦力化していくための第一歩だといえるでしょう。