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1on1ミーティングとは?意味・おすすめの本・背景・効果【アジェンダ例・事例付き】

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1on1ミーティングは、アメリカのシリコンバレーで、マネジメント方法として導入され始めて以来、日本でもますます注目を浴びている取り組みです。しかし、その意味や目的が現場の上司や部下に十分に共有・浸透されておらず、運用に悩む人事・管理職の方々も多いのではないでしょうか。

本記事では、1on1やコーチングに8年以上従事され、現在は経営者や管理職向けのセッションを行われている株式会社INDEE JAPAN 取締役の星野雄一氏監修のもと、1on1という制度を最大限活用するための目的・意味・メリット、さらに進行上の注意やアジェンダ例など詳しく解説します。

【監修者プロフィール】
株式会社INDEE Japan 取締役 組織開発・事業開発ディレクター
株式会社iBRIDGE 代表取締役
星野 雄一

大手製造業を経て、IT企業でSCMコンサルティングに従事後、コンサルティング会社で大手製造業の人材育成・組織開発や開発効率化を数多く手掛ける。また、この頃からコーチ・業界業務知識・現役管理職の側面から管理職向けの1on1支援サービスを展開し始める。

最年少で経営幹部になり、業績向上とマネージャー輩出に貢献。その後、ITベンチャー企業の役員を経て、INDEE Japanにてイノベーティブな組織への変革支援に従事。

また、スタートアップ企業の経営者や事業部長クラスを中心としたエグゼクティブコーチングを多数展開。人材・組織開発を支援する株式会社iBRIDGEを設立、現在に至る。

目次

1on1ミーティングとは

1on1(1on1ミーティング)とは、アメリカのシリコンバレーで人材育成を目的として確立された手法で、定期的に上司と部下の1対1で行われる対話を指します

日本でもヤフー株式会社などが取り入れたことから注目を集め始め、現在では国内でも多くの企業が導入をしている非常にポピュラーなマネジメント手法の一つです。

1on1ミーティングの目的

1on1の目的は部下の育成、成長支援にあります。

そのため、これまでのような、人事評価の面談や進捗管理のための面談とは異なり、事前準備や効果を出すためにスキルが求められます。一方で、単なる業務上の報連相の場になってしまう事や、上司からの一方的なフィードバックになってしまうケースも少なくありません。

1on1においては、課題解決のために上司が部下に伴走していくような姿勢が求められ、積極的に聞き役に徹することができるようなコミュニケーションスキルが必要となります。一般的な目的としては、以下3つの目的が挙げられるケースが多いのではないでしょうか。

  • 部下との信頼関係の構築
  • フィードバックによる部下の成長促進
  • 部下の経験学習の促進(内省支援)

本パートでは、星野氏へのインタビューを通じて、上記3つの1on1ミーティングの目的について解説します。

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1. 部下との信頼関係の構築

―――「信頼関係がある」とは具体的にどの様な状態なのでしょうか?

星野:信頼関係というのは目に見えませんし、測れないので中々難しい問いですが、お互いが信頼していると確信できている状態と言えます。また、「〇〇について信頼している」といったように「前提条件のある関係性」であるとも言えます。

ですので、ある事柄や分野について、この人は「助けてくれる」「協力してくれる」という安心感や確信を持てている関係とも言えます。信頼の根本にあるのは「私のために何かをしてくれた」ということが体験できることであり、その体験が継続される事で、少しずつ信頼関係が醸成されていくのではないでしょうか。

2. フィードバックによる部下の成長促進

星野:1on1は部下の成長のための場と定義される事が多い中で、フィードバックの重要性が注目されています。そもそもフィードバックはなぜ重要なのでしょうか。

フィードバックには、人の成長において様々なメリットがあります。例えば、代表的なものであれば、「盲点に気付ける」「自信を持てる」「現状を再認識できる」などが挙げられるでしょうか。

良い所も悪い所も他人に指摘されて始めて気づくというのは誰もしも経験があります。フィードバックは自らの客観視を促す事によって、成長課題が気づくサポートをするための対話とも言えるかもしれません。

3. 部下の経験学習の促進(内省支援)

星野:1on1が経験学習と併せ持って語られるのは、「リアルな成長」、すなわち「行動変容」のための支援を目指しているからです。行動を変えていくためには、違う行動を取ることの意味とメリットを自分で理解しないとなりません。そのためには、違うモノの見方を得たり、成功・失敗の豊富な経験が必要です。

異なる視点を身につけたり、経験から多くを学ぶためには、他者の支援がどうしても必要になります。なぜなら、人間は変化を嫌う生き物であり、放っておくと自分に都合の良いものばかりを見てしまうからです。

だからこそ、仕事の経験が豊富な上司とコミュニケーションを取ることによって視野を広げたり、過去の経験を昇華していく事が1on1役割として求められているのだと思います。

仕事に忙殺されていると、なかなか自分自身で振り返る機会もありませんし、特に失敗経験などは直視し辛いというのは誰しも経験があるはずです。その様な場合に、部下が自身と向き合って内省を促すきっかけを作っていくことが上司には求められているという事です

1on1ミーティングが注目される背景

1on1ミーティングはなぜ近年注目を集めているのでしょうか。

  • 予測不能なVUCA時代
  • 人材の減少と流動化
  • 多岐にわたるロールモデルの存在

ここでは3つの背景を詳しく解説します。

1. 予測不能なVUCA時代

現代の社会やビジネス界は、変化のスピードが速く予測不能であるVUCAの時代だと言われています。

  • V(Volatility):変動性
  • U(Unsertainly):不確実性
  • C(Complexity):複雑性
  • A(Ambiguilty):曖昧性

この頭文字をとってVUCA時代と呼ぶ。

そんなVUCA時代の中で、企業は生き残る必要があります。

柔軟で変化に強い会社を作らなくてはいけない需要と、個々の主体性や創造性を重要視する現代の価値観がマッチして、今までとは違う新しいマネジメント方法が必要になっていったのです。

2. 人材の減少と流動化

特に日本では、29歳以下の若者の人口は、昭和50年以降一貫して減少しており、働ける人材が年々減少しています

さらに、終身雇用制度に縛られず自身のキャリアに合わせて転職することも当たり前の時代になりました。

これにより、企業にとって、流動的になった人材をいかに会社へ定着させるかが重要な課題となりました。

そしてこの会社への定着率を高めるために、個々への密なコミュニケーションの必要性が生まれたのです。

3. 多岐にわたるロールモデルの存在

変化が激しく多様性を重要視する現代社会において、分かりやすく明確なロールモデルというものは存在しなくなりました。

会社にとっても「理想的な人材」が固定されておらず、多様化しているのです。

さらに時代に即して必要スキルもどんどん変化しており、人材育成手法もそれに応じて柔軟に対応していく必要性が生まれました。

こういったニーズに対応して、1on1の需要は高まっていきました。

1on1ミーティングの効果・メリット

1on1ミーティングを行うことで、具体的にどんな効果やメリットがあるのでしょうか。

  • 心理的安全性を高める
  • 生産性が向上する
  • 人材が定着する

ここでは3つの効果・メリットを解説します。

1. 心理的安全性を高める

1on1ミーティングでは、1対1の時間を意識的に設けることで、部下とのコミュニケーションの時間を増やせるため、心理的安全性が高まります

こうすることで、部下の現状を把握しやすくなり、仕事での摩擦が減ります。

また、部下と良好な関係性を築ければ、ミスやトラブルの早期発見・回避にもつながり、相手の仕事へのエンゲージメントも向上するでしょう。

2. 生産性が向上する

個別に相談や悩み解消の時間を取ることができるため、生産性が向上します。

さらに上司として、部下が仕事で何に悩んでいるのか、どんなことに困っているのかをその都度知り、解消する機会ができます。

定期的にミーティングが設定されていることで、仕事に対しての軌道修正や意識のすり合わせなども行うことができて、これらが生産性向上につながります。

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3. 人材が定着する

定期的かつ個別に、丁寧に人材育成を行えることから、人材を定着させることができます。

1on1ミーティングを行うことで、個別の悩みやトラブルをタイムリーに素早く解消できるため会社への不満が生まれにくくなり、人材の定着につながるのです。

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1on1ミーティングのデメリット

1on1ミーティングには、デメリットも存在します。

  • 時間と工数がかかる
  • 効果に個人差が出る
  • 形骸化してしまいやすい

ここでは、この3つのデメリットについて解説します。

1. 時間と工数がかかる

1on1ミーティングをするためにはたくさんの時間と工数がかかるため、忙しいマネージャーにとっては通常業務の妨げになってしまう恐れがあります。

ミーティングの運用をマネージャー個人に任せられていて研修や制度が整備されていない場合はこういった事態に陥りやすいでしょう。

こういったことを避けるためにも、1on1に対応したツールを利用したり、または会社全体で一律のテンプレを使用するなどを行うことで時間・工数削減をねらいましょう。

2. 効果に個人差が出る

上司や部下の相性、上司のコミュニケーションスキルなどから、1on1ミーティングの進捗や効果に個人差が出てしまう場合があります。

会社全体で正しい1on1の研修が行われていなかったり、何となくミーティングを行っていると、実施相手によって個人差が生まれてしまいます。こうした事態を避けるためにも、研修の実施・充実をはかり、誰が行っても効果的な1on1ミーティングを目指すようにしましょう。

また、そもそもコミュニケーションスキルという奥深い領域の施策にもかかわらず、効果を拙速に急ぎないように注意する必要があります。単にスキルだけではなく、マインドセットやその時の状態にも影響しますから簡単ではありません。 「日々鍛錬」の気持ちを持って取り組む事が重要です。

3. 形骸化してしまいやすい

1on1ミーティングでは、お互いに何を話していいかわからなかったり、事前準備が行われていなかったりすることで、ミーティングが形骸化してしまう恐れがあります。何のために行っているのか周知されていないままに、ただなんとなく1on1が実施されているとこういう事態が起こりやすいでしょう。

さらに上司がわかっていても、部下が1on1の意義や活用方法を理解できていない可能性もあります。こうならないためにも、上司と部下それぞれが、1on1ミーティングを行う目的やその効果を認識し、適切な事前準備を行うことが重要です。


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1on1ミーティングの進め方・ルール

それでは、具体的に、1on1ミーティングをお効果的に進める手順はなんなのでしょうか。

  • 事前準備
  • ミーティング中
  • ミーティング後

ここでは、手順を大きく3段階に分けて、それぞれ詳しく説明していきます。

1. 事前準備

事前準備は重要です。事前に準備をしておくことで、ミーティングをスムーズに行うことができます。さらに話すことがない、または何をすればいいかわからないなどのミーティングの形骸化を防ぐことができます。

ゴールとアジェンダを確認する

まずはミーティングのゴールとアジェンダを確認しましょう。事前にどんなことを話すのか、テーマを何個かピックアップしておくと良いでしょう。

大前提として、本人がどう成長したいかを解像度高く相互理解することが大切です。本人がどう生きたいか、どんなキャリアを歩みたいか、この会社で何をしたいか、この仕事や案件、この時期に何を得たいかといった複数のレイヤーで捉えていく事が重要です。

なお、本人が言語化できていないケースも多いため、ここを紐解く努力が必要です。ゴールの解像度アップが、1on1の最初に取り組むべき事であるとも言えます。

1on1の進め方を決める

ミーティングをどのように進めていくのかも、事前に決めておきましょう。例えばミーティングの頻度や日程だけでなく、部下の話を聴きながらどんな手順で進行するかを事前に決定して頭に入れておくことで、スムーズに進行することができます。

2. ミーティング中

ミーティング中も、あらかじめ手順を確立しておくことで、限られた時間を有意義な時間にすることができます。さらにやることをある程度マニュアル化することで工数・時間の削減にもつながるでしょう。

 アイスブレイクを行う

本題に入る前に、簡単な挨拶や近況報告などの雑談を行うと良いでしょう。気軽なミーティングとはいえ、上司と一対一の空間は緊張するものです。なるべく相手の話しやすい空気作りを心掛けましょう。

前回のネクストアクションを確認する

まず、前回の記録を元にしてネクストアクションの達成度、進捗具合を確認しましょう。これは、相手の現状を把握しておけるだけでなく、議題のきっかけ作りになります。

 テーマを選択して対話をする

事前に決定していたテーマから相手に話したいことを選んでもらい、対話をしましょう。しかし、もし部下が話したいテーマが別にある場合はそれを優先的に聞くようにしましょう。

対話内容の議事録を取る

ミーティング中に話した内容を議事録として残すようにしましょう。こうして記録に残しておくことで、データの蓄積となり、過去にどんな話をしたのかや成長過程を見ることも可能です。

さらに記録に残すことでミーティングの意義や目的に納得感も生まれるでしょう。また、議事録を残す際には、「客観的な事実の記録」が重要です。

  • ある出来事に対して前後で何が起きたか?
  • 相手の反応がどうだったか?
  • その時の本人の考えや感情はどうだったか?

事実を明らかにした上で、本人の内省を促していきます。現場で自分が同席していたら、振り返りの際に本人が見落としている事実を伝えてあげることも効果的です。こうした丁寧な現状理解を進めていく事で、本人がゴールとのギャップを感じ取れたら、途中経過は順調と言って良いでしょう。

各テーマごとの終了時にネクストアクションを決める

対話したテーマごとに、次のミーティングまでのやるべきことを決めるようにしましょう。これを行うことで、ミーティングへの目的意識が生まれます。さらに、話し合うことから次回までに実践を伴わせることで、次回のミーティングで話し合う内容が新たに生まれます。

なお、最後に成長に向けたきっかけ・自信づくりが重要です。課題が明確になっても、すぐに動けないというケースは多いのではないでしょうか。その様な場合、「何から着手して良いか分からない」「1歩目を踏み出すのが億劫」という心理が邪魔しているため、障害を取り除いてあげる必要があります。

まずは、小さな進歩でよいのでベイビーステップを宣言してもらうのが良いでしょう。ベイビーステップなので大きな一歩ではなく、すぐにできそうな一歩で構いません。

「これなら出来そう」という感覚を大事にして下さい。振り返りの際もできていたことは伝えましょう。この時、「本当は出来るはず」と上司の側が信じられるかどうかがポイントです。上司による「信頼」「確信」は伝播して、本人の自己効力感に繋がるはずです。

3. ミーティング後

ミーティング後に振り返りや修正を行うことで、次回のミーティングをより無駄なく有意義な時間に改善することができます。

次の日程やテーマを告知しておく

次回の日程やテーマを、ミーティング終わりにある程度決定して告知しておくようにしましょう。ネクストアクションや相手の状況に応じて柔軟に対応して日程を決めておくことで、1on1が定期的に行われ、継続しやすくなります。

ミーティング手順の改善箇所がないか見直す

1on1ミーティングの手順や内容を振り返り、改善しましょう。無駄だった手順は次回から省くなどをすることで、次回のミーティングをより効果的、かつ効率的なものにすることができます。

1on1ミーティングの注意点とコツ

1on1は、正しく行うことで部下の成長を大きく促すことができます。上司の進行方法やヒアリング力が効果に直結する1on1では、以下の進行上の注意点を意識するだけで効果を飛躍的に高める事が可能です。

  • 目的を事前に共有する
  • 雑談の場を別に設ける
  • コーチングの要素を取り入れる
  • 議事録を共有する
  • 開催頻度を固定する
  • 1on1の内容を評価出来る仕組みを取り入れる

ここでは、1on1の効果を高めるための注意点について解説します。

1. 目的を事前に共有する

1on1では、目的を事前に共有することがとても重要です。目的が不明瞭なまま進む1on1では上司、部下共に意義が理解できずに無駄な時間になりかねません。部下と1on1の目的を事前に設定しておくと良いでしょう。メンバーからの信頼も高まり、1on1への参加意欲が高まります。

一方で、特に上司側の意図・目的が不明瞭な雑談や、目的が不明瞭でただ仕事の話をしているというのは成長に繋がりにくいでしょう。上司がただ言いたいことを言う場も成長には繋がりにくい傾向にあります。

2. 雑談の場を別に設ける

1on1とは別に、雑談の場を設けるようにしましょう。1on1を雑談の場に使われてしまっている場合も多いのではないでしょうか。コミュニケーションをとるために雑談は必要ですが、1on1を雑談の場としてしまうと目的は達成できません。

関係性構築のために雑談が必要なのであれば、1on1のアイスブレイクとして取り入れるか、もしくは雑談の場を別に設けましょう。あくまで「メンバーの成長や仕事に悪影響を与えるものを取り除き、育成を促進すること」が1on1の目的です。

ただし、上司と部下が普段話す時間がない環境なのであれば、この限りではありません。したがって、あまり型に囚われすぎるのも良くないという事を肝に銘じておく必要があります。

3. コーチングの要素を取り入れる

コーチングの要素を取り入れるようにしましょう。1on1を行うために、上司側はコーチングとフィードバックを使い分ける必要があります。

例えば、課題に対する解決策が明白である場合はフィードバックだけでも良いかもしれませんが、課題が潜在的な場合は、コーチングによって相手から解決策を引き出す必要があります。

コーチングとは専門的なスキルではありません。困っていることを抽出し、「どう思っているか、どうしたいか」を聞き出す事に意識を傾けることで、相手自身が自然に答えを見つけられるようにしましょう。

4. 議事録を共有する

議事録は部下と共有するようにしましょう。共有することで認識の齟齬がないか確認できるようになります。さらにお互いにいつでも情報を見られることで、内容の透明性も維持され、ミーティングへの信頼も生まれるでしょう。

5. 開催頻度を固定する

1on1の開催頻度を固定するようにしましょう。1on1は継続することで部下の育成に繋がります。

また、開催頻度の目安だけ作って部下から日程調整をしてもらうのも良いでしょう。大体の目安として1ヶ月に1回、1on1を実施することをおすすめします。

6. 1on1の内容を評価出来る仕組みを採り入れる

1on1の内容を評価出来る仕組みを取り入れるようにしましょう。1on1はあくまで部下のための時間であり、部下が効果を実感できていない1on1は、何かしらの改善の余地があると言えます。

満足度が低い場合、どのように改善すべきか、上司側にフィードバックする必要があります。1on1に特化したツールでフィードバックをしてもらったり、進行する上での疑問点や不満がないか定期的に確認するようにしましょう。


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「悪い1on1ミーティング」を防止するためのチェックリスト

「悪い1on1」において、上司側の知識・スキル不足はもちろん要因になります。ですが、ただ上司も前回の1on1よりも少しでも聴く時間が増えたりしていれば、それを「悪い1on1」と一概に括ってしまうのは適切ではありません。部下が以前より少しでも成長していればOKですから、上司だって同じです。

一方で、機能しづらい1o1の原因としては、おおよそ以下の様なパターンがあるのではないでしょうか。

  • 1on1そもそもの目的を理解できていない(特に上司)
  • 部下が成長したいと思っていない
  • 1on1各回の目的が不明瞭で進められている
  • 1on1各回の目的が上司のしたいことになっている
  • 上司の基本的なコミュニケーションスキルが低い
  • 部下の能力や業務課題や状況を踏まえたコミュニケーションを取れていない
  • 解決策が緊急で必要な時に上司の能力が低くアイディアが出てこない
  • 上司に部下の育成や成長を支援するというマインドセットや在り方に乏しい

上記のチェックリストを参考にしつつ、「悪い1on1」を防止するためにはまずは上司が1on1受けることが重要です。上司が良い1on1を受けていないのに部下に良い1on1はできない可能性が高いでしょう。

1on1ミーティングの効果を高める質問方法

効果的な1on1にするために上司はうまく質問をしていく必要があります。

  • 相手の話す時間を十分に取る
  • 答えを相手に考えさせる

ここではこの2つの質問方法を解説します。

1. 相手の話す時間を十分に取る

上司は、質問した後に、相手の話す時間を十分に確保するようにしましょう。

1on1は対話に重点をおいた手法です。

例えば部下が質問の答えを考えていたり、詰まってしまってりしている時間も、上司が遮ることなく、辛抱強く待ってあげたり、「慌てずにゆっくり考えていい」という姿勢を伝えるようにしましょう。

2. 答えを相手に考えさせる

質問の答えを相手に考えさせるようにしましょう。

例え解決方法を知っていたとしても、それを全て教えてしまっては部下の成長に繋がらず、さらに場合によっては上司の考えを押し付けているだけになってしまう恐れもあります。

1on1で部下が相談する悩みや考えを肯定しつつ、部下自身で答えを導き出せるように質問するようにしましょう。

1on1ミーティングのアジェンダテンプレート&フォーマット

事前準備やテンプレートが無い場合の1on1は、短期的・実践的・顕在的な内容に話のテーマが偏りがちになります。

話すことに困った場合に、ある程度決まったアジェンダ例を使用すると良いでしょう。

  • 業務上困っていること(社内/社外)
  • 業務改善要望
  • 学んだこと/できるようになったこと
  • 次にチャレンジしたいこと
  • 他のメンバーとの関係性について
  • 今後のキャリアについて
  • 現在の業務のやりがいや大切にしていること

部下の成長支援という1on1の目的のためには、このように中長期的なビジョンから、短期的な目標設定にブレイクダウンしていくテーマが必要となります。

その場合、より広い観点から1on1のテーマ設定を行うようにしましょう。

1on1ミーティングの導入事例の紹介

1on1を導入し、活用している企業は年々増えています。

  • ヤフー株式会社
  • GREE株式会社

ここではこの2つの企業の1on1活用例を紹介していきます。

1. ヤフー株式会社

ヤフー株式会社は1on1を活用している代表的な企業のひとつです。ヤフー株式会社は、2012年にいち早く1on1の導入を開始しました。

会社独自のガイドラインを作成し、部下の話を聴く上で特に欠かせない「コーチング」については管理職に必須の研修とすることで効果的な「1on1ミーティング」を実施しています。

その結果、社内のコミュニケーションが活発になるだけでなく、個人のスキルやキャリアを相談しあえる場として、1on1の時間を社員が大事にするようになりました。

2. GREE株式会社

GREE株式会社も1on1ミーティングを有効活用しています。GREE株式会社では、最低でも月に一度の1on1を実施しています。

さらにMBO(目標管理制度)と併用することで、目標達成具合を確認し、理想の自分と現状のギャップを考える場としてミーティングを活用しています。

このように継続して部下と話し合う時間を作ることで、丁寧に人材育成を行うことができるようになります。


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1on1ミーティングに関するおすすめ書籍3選

より1on1の知識をつけたい方には、書籍で情報収集をするのがおすすめです。

  • ヤフーの1on1 部下を成長させるコミュニケーションの技法
  • シリコンバレー式 最強の育て方 ― 人材マネジメントの新しい常識 1 on1ミーティング
  • 1on1マネジメント

ここではこれら3つの本について紹介していきます。

1. ヤフーの1on1 部下を成長させるコミュニケーションの技法

おすすめ書籍の一冊目は『ヤフーの1on1 部下を成長させるコミュニケーションの技法』です。

ヤフーに1on1を導入した立役者である本間浩輔氏が、1on1の基本から本質まで述べた本です。続編も出版されており、1on1の原理原則に立ち返り、本来の1on1の在り方を追求するような一冊です。

1on1のことを知りたい人にとって、最初の一冊にぴったりの本と言えるでしょう。

2. シリコンバレー式 最強の育て方 ― 人材マネジメントの新しい常識 1 on1ミーティング

おすすめ書籍の2冊目は『シリコンバレー式 最強の育て方 ― 人材マネジメントの新しい常識 1 on1ミーティング』です。

働きがいのある会社ランキング1位を三年連続で獲得した会社でのノウハウをまとめた本です。

一人ひとりのエンジニアを大事にするシリコンバレー方式の1on1のメソットがまとめられており、1on1をより活用したい方にオススメの一冊です。

3. 1on1マネジメント 

おすすめ書籍の三冊目は『1on1マネジメント』です。

マネージャーが部下のパフォーマンスを引き出すために求められるマインドセットについて述べられた本です。

マネージャーには必読の一冊で、1on1に即座に活用できるチェックリストもついており、効率的な1on1の手助けになること間違いなしでしょう。

まとめ

市場の変化や働き方改革、人々の考え方の変化に対応するため1on1は既に多くの企業で取り入れられています。

しかし、目的意識を全社で持ち、前提条件が揃って初めて1on1はその効果を発揮します。

正しい運用で最大限に1on1を活用し、人材育成を成功させましょう。


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